留学報告書-ラリって来ました。


国:オーストラリア、 派遣先大学:クイーンズランド大学


・ いきさつ


高校卒業後にオーストラリアに行って「なんていいところなんだろう」と思う。しかしながら「コアラをだっこしていない」とか「エアーズロックに行っていない」などという重要な問題を残したまま帰国。それ以来「オーストラリア」と聞くと血が騒ぐようになる。Exchangeプログラムのパンフレットを見ると「The University of Queensland(UQ)」が新規提携校になっていたのでこれはチャンスだと思い応募する。


・ 面接


ネイティブスピーカーおよび日本人教員による面接、そして国際教育交流室長に最終面接というスタイルで行われた。今回は新規提携校ということで、提携校の教授による面接があり、「サーフィンは好きですか?」などということを聞かれた。オーストラリアからはるばるお見えになった教授がなぜ自分にサーフィン好きか質問してくるのかは疑問であったが、とてもなごやかな面接だった。


・ ビザ、保険、飛行機など


ビザの取得は非常に面倒で料金も高い。さらに健康診断を要求される。地元の病院にいったら尿検査とかレントゲン検査をしただけで1万5千円も取られた。しかもそのとき5千円ぐらいしか持っていなかったので分割払いにしてもらった。保険は学校が斡旋してくれた保険と、UQが要求する健康保険に入った。飛行機は一番安かったので大韓航空にしたが、サービスなどは悪くなかった。しかし、ブリスベンに着陸する際に「ドーン」という感じの衝撃があった。着陸の衝撃かと思ったら機体はまだ高度10000メートル以上を飛行していたのでさらなる精神的衝撃を受けた。


・ 大学について


肝心の大学につてであるが、さすがクイーンズランド随一の大学だけあり、施設や教育内容などはかなり充実している。規模の小さいICUでは得られない専門性があり、自らの専攻科目を深めていくという意義は非常に大きい。ただ思うにはそのような専門教育は300番台、400番台になってしまうので、実際に英語にハンディのある留学生が受講するのは難しいかも知れない。そのような意味では、「ワタシエイゴペラペラネ」で、「何しにICUに来たんだ?」というICU生を除いては大学の専門性というよりも、大学の環境や、周辺の環境、そして留学生への配慮を重視すべきだと思う。いくら専門性のある大学に行っても環境が悪くてはつらい1年になってしまい、しかも難しい授業についていけないということになりかねない。その点UQは授業が充実しているだけでなく、周辺の環境もいいし、留学生も多いからそれなりに面倒を見てくれる。ブリスベンの街は治安も悪くないし、きれいだし、なにより天気がいい。ただしSEA プログラム提携校のマクオリー大学のようにカンガルーが生息しているわけではないので、カンガルーファンは注意が必要だ。


・ ブリスベンという街


クイーンズランドは自称「サンシャインスティト」というだけあり、本当に天気がいい。気候は温暖で、1年を通して暖かい。ただし冬はちょっと寒い。このような過ごしやすい環境は人間だけではなく、他の動物たちにも魅力的であるようだ。中でもゴキブリの活躍はかなりのものである。そもそもゴキブリは日本の寒い台所などでもひそやかに生きているのだから、恵まれたオーストラリアの環境で、「それゆけ大家族」をエンジョイすることはきわめて容易なことであると言えよう。少子化、高齢化、年金制度の崩壊などに悩む日本社会にとってはうらやましい限りである。自分が暮らしていた寮のフラットでもかなりの数のゴキブリと対決してきたが、さすが本場だけあってサイズも大きく、国際的なギャップを感じた。


 キャンパスはブリスベンの中心地からバスで20分ぐらいのところにあるので買い物などには便利だ。ブリスベン川沿いにあるのでフェリーも利用できる。ブリスベンは一応オーストラリア第三の都市であり、それなりに楽しめると思う。少なくとも退屈して死ぬということはないだろう。物好きICU生の中にはアメリカやイギリスのとんでもない田舎に飛んでいく人もあるが、留学は「出家」ではないのだからある程度の規模の都市を選択するというのも重要なポイントだと思う。退屈な田舎で過ごす1年はあまりにも長い。


・ 授業


ICUの授業もそれなりにハードではあるが、UQでの授業も大変だった。特に最初の3ヶ月ぐらいはついていくだけで精一杯といった感じだった。授業の特色としてはTutorialシステムが充実しているということが挙げられる。ICUではELPなど一部の教科にのみTutorialがあるが、UQでは基本的に毎週すべての授業にTutorialがあった。Tutorialは院生などの指導によって行われ、Reading Assignmentの確認やその週の授業に関するディスカッションなどをする。Essayの添削と指導もTutorialを通して行われる。このように毎週Tutorialがあると課題や授業も手が抜けないし、ディスカッションで発言するためにはそれなりの準備をしていかなければならない。最初の頃は特にディスカッションの展開が速すぎてついていけなかったが、次第にコツをつかみ、それなりに発言できるようになった。ディスカッションとは要するに「しゃべったもん勝ち」の世界なのであるから、「うぎゃぁ」「おりゃぁ」とかなんでもいいからとにかく発言することが大切なのだ。実際ネイティブの生徒も大した事は言っていないのだ。考えていてはすぐに別の話題になってしまう。しかしながら毎週本気で「うぎゃぁ」などと発言していると怪しい人物とみなされるだけではなく、日本に対する偏見を深める可能性が高いので避けたほうがよいかもしれない。


 いずれにしてもUQでの授業はそれなりに充実していたし、専攻である政治思想への理解を深めることができたと思う。とくに政治哲学の授業にはICUで学べない内容がたくさんあり、非常にためになった。ただし「何を勉強しているんですか?」と聞かれて「Politics」と答えるとたいていの人は聞き取れない。何回か言い直してようやく「政治」であるということがわかると今度は「なぜそんなものを勉強しているんだ?」とか「何かつらいことがあったのか?」などと突っ込まれるので困る。オーストラリアの学生は実学志向が強く、政治や文学などといったものより、ビジネスやマーケティング、専門的な理系の学問に人気があり学生もそちらに集中している。そしてどう考えても政治にはいいイメージを持っていない。


・ というわけで最後に


これから留学を考えている皆様へ。留学にはぜひとも行っていただきたい。特に自分のように海外経験のあまりない人間にとっては本当に貴重な体験だったし、人生変わったと思う。ICUほど留学プログラムが充実している日本の大学は他にないだろう。留学先で出会った他大学の日本人留学生はいずれも「それなりにエリート」な人たちで、その大学ではトップクラスの成績を修めている学生が多かった。自分のように普通の成績で留学に行けてしまうのはやはり毎年100人近くを海外に送り出しているICUならではだと思う。せっかくICUに在学しているのだから、この留学のチャンスは活かすべきだろう。そしてどうせなら他の候補者を蹴落としてオーストラリアに、そしてクイーンズランド大学に留学していただきたい。そこには充実した留学生活が待っているはずだ。


【BUCHO】




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