ホホッホーンコン!!
−家政婦と見た! 湯煙OLスペシャル2−


春休みに行ってきた香港を食文化の点からご報告したいと思います。


壱. 香港マクドナルド的現実


香港のマクドナルドに入ってみた。日本にもあるのにわざわざ行ったという裏には「日本のやつと違って怪しいんじゃないの?」という期待を抱いていたことを認めなければならない。そして香港マクドナルドは見事にその期待に答えてくれた。


店内に入ってまず驚かされたことは、「店員の表情が非常に厳しい」ということである。ここではもはや「スマイル 0元」などは通用しない。どちらかというと「非常に厳しい表情 0元」という感じである。香港マクドナルドにおいてスマイル無料の精神を実現しているのは入り口付近にさびしくたたずむドナルド人形だけである。しかし、その笑顔は店内の雰囲気にマッチしておらず、その存在はかなり浮いたものになってしまっているようだ。香港マクドナルド協会は緊急に会議を招集し、店内に統一間を出すため、マジックなどを用いてドナルドの眉間にしわを描くとか、あるいはドナルドの名前を「怒鳴奴」に改名するなどの措置を行う必要があるといえよう。


カウンターに並んで注文をする。大きく宣伝されており、いかにもお得そうなバリューセット風のものを頼んでみる。 店員が機械的にハンバーガー、ポテトをプレートに置いていく。ここまでは普通だ。ところが、奥から現れた店員は非常に高い位置にコーラを保持し、その状態から一気にプレートめがけてコーラを叩き付けた。ちょっと前に富士急ハイランドのジェットコースター“Fujiyama”が、落下距離、落下速度、落下位置の高さの3部門でギネスに認定されたということであるが、このように強力なライバルが香港で確認されたので、富士急も次のジェットコースターの建設計画を進める必要があるかもしれない。さらに、「コーラ炭酸活性度部門」および、「コーラの表面水位変化部門」でも香港マクドナルドの上位進出は間違いないだろう。とにかくこのような「最高」のサービスでバリューセットは給仕された。


さて、問題は味のほうなのであるが、これはほとんど日本と変わらないといっていいだろう。強いて言えばハンバーガーのトマトペーストの味がちょっと濃かったような気がする。しかし香港マクドナルド店員の濃さに比べれば大したことはない。


弐. 香港二大巨星


ガイドブックなどで頻繁に登場する香港の2大スターといえば「マンゴープリン」「亀ゼリー」であろう。


まずはマンゴープリンであるが、「マンゴー!」というとなにかしら安っぽい印象を持たれがちである。ある人は怪しげなラテン系ダンスを連想し、またある人はサンシャイン水族館などの薄汚い水槽にいる、生きているはく製なのかよくわからない魚介類を連想したりする。私自身もこれらの「マンボウ効果」によって、ぜんぜん関係ないマンゴーに対しても偏見の眼を持って接してきた。しかし、マンゴープリンはその一切れによって私の偏見を吹き飛ばした。うまい!!! 本当にうまい!!! 一昔前の美食系アニメであれば、ちゃぶ台が投げ飛ばされ、背景にはかなり大規模な津波が起こっているところであろう。いままでこの味を知らなかったことが悔やまれる。香港は食材が新鮮であるせいか、マンゴー特有の臭みもない。とにかく自信を持ってお勧めする。ぜひ一度ご賞味あれ。


マンゴープリンのようにおいしい食べ物がある一方で、本当にまずい食べ物もあるというところが香港食文化のふところの深さであろう。その食べ物とはずばり、「亀ゼリー」である。亀ゼリーというのは、亀のエキスをどんぶりの中でゼリー状に固めた黒い食べ物である。名前、見た目ともに怪しいのであるが、食べてみるとこれが本当に怪しい。とにかく苦いのだ。とてもシロップなしのは食べられないのだが、かなり甘いシロップをかけてもそれをかき消してしまうパワーを亀ゼリーは有している。「どうしてそこまでまずくする必要があるの?」という疑問が浮かぶことはうけあいである。ゼリーなどという生易しいものではなく「亀のおん念」とか「亀、最後の悪あがき」といった感じなのである。さらに悪い傾向として、香港で亀ゼリーを食べて被害にあった人が、くやしいので、「香港に行ったらやっぱ亀ゼリーでしょ」などと行って次に旅行を計画している人をだますというものがある。これはサンタクロースの物語が親から子へ伝わっていくのに似ている。「サンタさんはいるんだよ」というふうに「亀ゼリーはおいしいんだよ」という間違った情報が全国を駆け回っているのだ。


参. 香港的食事作法


香港においての食事作法は席順に気を遣う程度で、極めてラフなものである。そして特徴的なのはテーブルクロスが汚れれば汚れるほどごちそうを食べ、満足したということを表すという点であろう。このルールを知らないとかなり驚かされることになる。まずウエイターがテーブルにお茶をこぼす。わざとねらいを外すのである。しかもカップの数だけしっかりこぼす。となりのテーブルを見るとテーブルクロスにぼたぼたと鍋の汁を垂らしている。ほかのテーブルではテーブルクロスで口を拭いている。見慣れない「とどうしてそこまで?」という気持ちに襲われる。このままではテーブルクロスを家庭に持ち帰り、年末大掃除をはじめかねない。しかし、食事がすすみこのルールに慣れていくうちにだんだんと汚すことが快感になってくる。そして食べ終わるとそこには変わり果てたすがたのテーブルクロスが横たわっている。これを見ると本当に満足した気分になってしまうからすごい。やはり香港の食文化は相当にレベルが高いのだ。

 

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