・ICU 国際基督教大学入試 人文科学、社会科学
それでは、このように長い日本文を読んでいくにはどうしたらよいのでしょうか? よく言われていることとして本をよく読め、というものがあります。とにかく普段から本を読む習慣をつけるということは、人文、社会科学においては大切なことだと思います。そしてなぜか岩波新書がよいという話をよく聞きました。自分の場合このアドバイスを忠実に実行し、特に予備校時代は受験中にも関わらず岩波新書をひたすら読み続けました(たまたまこのやり方は合っていたのか、結果的に現国の偏差値は常時70以上キープしていました)。しかしこれはネットが未整備かつ受験情報が十分に整っていなかった時代の話で、今の受験では岩波新書を読む前にやることはいろいろあると思います。
経験上ベストな対策は過去問演習を行うことです。上記のようにICUの人文・社学は10,000文字程度の長文とそれに対する40問の選択式問題という特徴を持ちますが、これと同じ特徴を持つ問題が世の中に存在するかというと、それはICUの過去問であるわけです。さらにICUの受験で出題されるレベルの本文(大学教授が高校生が読むことを前提に書いた学術的論文)を自分を探してくるというのは非常に大変であり、探し出せたとしても特定諸分野に偏ってしまう可能性があり、結局過去問に含まれる本文を読むことが一番効率がよく、また最も理に適った対策法であると言えます。
まず第一に「なるべく問題文を通読してから問題を解く」と言うことです。具体的には、試験が始まってから問題文を読まずに直接問題をみて、一問ずつ問題を解こうとする人がいるのですが、これでは試験時間中に問題を全部解くことはできません。まず問題文を通読してから問題を解きはじめるべきで、全文を通読するのが困難な場合でも、少なくとも1章ずつの固まりで読んで、内容を理解しながら説くべきです。前述の通り、人文科学、社会科学の問題文はとても長いので一問一問問題文に照らし合わせていては時間が足りなくなってしまいます。通読をしながら「どこに何が書いてあるか」ということを頭の中で組み立てていきます。 そうすることによって、問題を見れば「この問題は問題文のどこに書いてあるのか」ということがわかるようになってきます。そのためにも「論旨を追いながら読む」ということが大切です。論旨を追うと言うことは論理的に読めということです。無理に速読しようとせず、ゆっくりでもいいから意味を把握しながら読んでいってください。無理に速く読もうとすると、眼が文字の上を通過したというだけで、何の意味もなく試験時間を過ごすことになりかねません。
実はこの試験は1988年より前の年度では本文の冊子と問題の冊子とが別々になっており、先に本文の冊子が配布され、一定時間経過後にそれが回収されて休憩が入り、その後記憶を頼りに問題に答えるという形式でした。現在では問題と本文が同じ冊子に印刷されていますが、実は通読することが前提であったころと問題のフォーマットが変わっていません。なので本文を通読する力は大切であり、過去問の演習を繰り返す事で10,000文字の日本語のアカデミックな論文を読みこなす力を付けることが重要となります。
