倍率の変動

ICU入試倍率の変動 注:データは1976年度から2001年度。ICU入試速報およびICUパンフレットから算出。





 1976年から2001年までにICU入試の倍率、志願者数、合格者数を算出してみた。まず目に付くのが90年前後の急激な倍率と志願者の増加、そしてその後の減少である。この90年代初頭に見られた倍率の91年の国際関係学科の設立が大きく影響しており、入試志願者数、倍率ともに設立翌年の92年にピークをむかえた。この現象をここでは「国際バブル」と呼ぶことにする。実際にバブル経済が崩壊したのが90年前後であるから、この国際バブル現象はバブル経済崩壊後に起こったことになる。一般に株価などは実際の家庭経済に先行する傾向があり、国際バブルはまさにバブル経済のなごりであったということもできよう。さて、国際関係学科の設立によって一時的に倍率がアップしたICU入試であるが、その後バブル崩壊後の私立離れのあおりを受け、倍率が低下する。私立大学離れは90年代後半から顕著になってくるが、ICUの場合も例外ではない。ただしその後志願者数自体は98年度以降安定感を取り戻し、2001年度入試においては微増した。他の難関私立大学においても90年代末期からは志願者数が安定しつつある。逆に偏差値が低いと分類される私立大学においては90年代末期からの志願者数は引き続き減少しており、私立大学志願者の難関大学志向がより強化されつつあるものと考えられる。一方で、ICUの入試合格者数は増加傾向にあり、2001年度には900人に達した。結果として倍率は下がっている。これは私立大学入試合格者が国立大学に流れる傾向や、ICUの経営上の理由を反映していると考えられる。志願者数が安定感を見せる中、今後の倍率は入試合格者数がどこまで増えるのか(あるいは増やさなければならないのか)、ということに大きく左右されそうだ。