高校卒業認定(大検)からのICU入試合格3

11月 18, 2022

(それではICU(国際基督教大学)の受検対策に関して伺っていきます、
本格的に大学受験を決意されたのはいつ頃ですか?)

大学受験をしようと思ったのが受験1年前くらい前で、具体的にICUを受けようと思ったのは夏ぐらいだったと思います。

いろいろ考えていくと英語を中心に様々なことが勉強できる国際教養系の大学がいいなと思うようになって、中でもICUがいいと思い、ICUが第一志望になりました。

その他は、早稲田の国際教養もオープンキャンパスでみに行きました。通いやすさや授業料の安さなどでは、地元の横浜市立大学もいいなと思っていました。

(具体的にはどのような勉強から始めたのですか?)
先に言った、通っていた英語教室での英語の勉強の続きという感じでした。

外国人の先生がやっている個人塾で、毎回テーマが出され、
それに関する洋書のペーパーバックを読んだ上で、英文レポートを提出し、
ディスカッションをしました。

レポートは2週間に1本は提出を求められて、レポート用紙10枚からスタートしました。

(かなりの分量ですね。)

最初は全く書けなかったです。
しかしとにかくアウトプットの量を増やすことが重要だと分かっていたので、
ペーパーバックにある表現等も活用しながら自分なりに英文を書いて、
添削を受ける内に、段々と課題が楽しくなっていきました。

(添削ではどのようなチェックを受けるのですか?)

文法はあまり気にせず、とにかく自分の意見を言うように繰り返し言われました。
自分の意見がいくつ言えているか、あるいは、意見の論拠としてソースを示しているか、さらには、課題のペーパーバックからの引用だけではなくて、自分で調べた資料からの引用があるかなども、毎回指摘されました。

今思うと高校の授業をすっ飛ばして書いた英文なので、最初はめちゃくちゃだったと思いますが、文法等には寛大で、自分の意見と、文章の内容を大切にするように言われていましたね。

(ICU(国際基督教大学)入試の場合慶應SFCのような小論文や、あるいは早稲田大学の国際教養学部に見られるような自由英作文はありませんが、それでもアウトプットを中心とした英語の勉強は役立ちましたか?)

大いに役立ったと思います。ICUの場合、大学入試にしては大学の入門レベルの論文が問題文として登場しますので、様々な分野の背景知識を持っていることはとても大切です。また、論文を自分なりに書いてみたことで、論文の展開や、各段落の役割等は、読んでいてもよく分かるようになりました。

(なるほど、オンレク(オンラインレクチャー)はどのように活用されましたか?)

実際にICUを第一志望にすると決めてから、BUCHOさんのオンレクを始めました。

教科別には、英語に関しては結構できていました。人文・社会科学は多読のおかげで背景知識はついていたのですが、最初は平均程度でした。2ヶ月前から一気に上がりました。特に得意分野ができてきて、よく本で読んでいた国際関係論の話などが出てくると、得点が上がりました。

やはり普段の読書が響いてくるところがあると思います。

また、特に人文・社会科学はICUの問題形式によく慣れておく必要があると思います。
70分の試験時間で40問の設問がありますから、いろいろな解き方ができます。
試験までに自分なりに最も解きやすい方法を見つけておくとよいですね。

(最終的にはどのような解き方で読みましたか?)

自分はじっくり30分はかけて本文を読むことを心がけていました。
読解には自信を持っている反面、国語の問題を解く訓練は高校でしていないので、
本文を理解していることを最大限に活かすために、まずは本文をじっくり読むというスタイルにはりました。

また、問題文には線を引かないで読むようにしていました。
これも読書の習慣かも知れませんが、自分の場合、線を引くとその作業に夢中になってしまって、本文の理解をおろそかにしてしまう所もあるように思えたからです。

最終的にはオンレクはプリントアウトせず画面上で問題を解くようになりました。

本文の内容は必要に応じて紙にメモして、答案だけ答案用紙にマークするようにしていました。

(どのくらいのペースで問題を解いていましたか?)

ペースとしては週に1,2年度分くらいです。

最終的には1日1問解くくらいのペースでやりました。

また、直前期はできるだけ本番と同じ時間配分でやりたいと思って、
試験の時間割と同じように、朝から試験と同じ順番で問題を解くようにしました。
全てをリハーサルしたという感じですね。

(実際のICU入試の出来映えはどうでしたか?)
とてもよかったですね。

オンレクで20年分ぐらいのICUの過去問をやっている中で、
トップ3くらいのよい感触がありました。
英語リスニングや人文・社会科学が特に良くできました。
自分の興味関心が今年の問題にあっていたところもあったと思います。
平均が高かったのかもしれませんが。
特に良くできて、合格を確信したようなところがあったので、
入試の終わった日に親戚に電話していました(笑)。
オンレクをやっていく内にボーダーも見えてきますからね。

また、入試成績がよかったせいか、ICU給付奨学金(注:2015年度からICU High Endeavor奨学金に拡充)もいただくことができました。
年額で50万円くらいに相当しますが、すでに成人している私の場合、学資ローンで自分で学費を出しているので、これはとてもとても大きいです。
ICUに合格できたの事ももちろんですが、オンレクをやっていてこの点は本当によかったです。

(なるほど、確かにオンレク受講生の方からは奨学金のご報告はたくさんいただきますね。それも願書を提出する際に応募するタイプのものですね?)
はい、願書と一緒に志望動機等を書いて提出しました。願書のセットを買うと応募用紙が入っていると思います。少々手間ですが、奨学金の対象者に当てはまる場合は、出した方が得だと思います。

(奨学金をもらえるとの連絡は合格発表と同時ですか?)

いえ、私の場合、合格通知の後に、別送で奨学金の案内がきました。
合格発表後に奨学金のセレクションがあるのせいなのか、全く同時ではなかったと思います。

(しかし大検からチャレンジされて奨学金まで獲得されるというのはすごいですね)

オンレクのおかげです(笑)。運もあったと思いますが、今思うと確かに入試の感触は、試験終了後に合格を確信するくらいよかったですね。

高校にも予備校にもいかなかったけど、自分なりに勉強してきて、それを奨学金という形で評価してもらえたのはうれしかったですね。

オンレクに関しては情報や演習できる量が他とは桁違いに多く、学内の情報もしっかりと反映されているので、やっておけば間違いないと思います。

(ありがとうございました)

icuhighendeavor

見せていただいたICU新入生給付奨学金の採用通知の控え。来年度からICU High Endeavor奨学金として拡充され、入学金も免除となる予定。

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ICU学内の樫寮にて記念撮影。3人ともオンレク生で、中央が今回取材させていただいたshさん、右がピースベル奨学金を受賞したhairiさん、左がTENZANさん。