それゆけ就活大作戦


筆者は現在就職活動中である。来年度以降就職活動をされる皆様に、その一端を伝えられたらと思う。


1.縁故。(某財閥系商社)


M社での面接ではすばらしい縁故面接に遭遇した。1次面接ではグループでの面接になることが多いが、今回は筆者と某女子大生の2人と面接官2人というスタイルであった。最初の自己アピールにおいてその某女子大生は「私は父と姉から御社の魅力を知りました。」などと自らの縁故を最大限にアピール。面接官の方も「お父様のおっしゃる通り活発そうですねぇ、あははは」などといかにもという対応をしていた。もはや筆者は「いその家に婿入りしたマスオさん」あるいは「イタリア新婚カップルツアーに紛れ込んだ中年男性」状態であり、気まずいひと時をすごした。「わが社のイメージは」と質問をされたので「アットホーム」と答えたらさらに気まずい雰囲気になった。


2.社長登場。(自称戦略IT企業)


某ITグループ系企業N社の会社説明会では見事なビデオを見ることができた。「ビデオの内容は後の試験で出題されるかも知れませんのでしっかりと見ていてください」などという説明が上映前になされた。ビデオは「パカパカパーン」などという爽やかな音楽で始まり、なんだかうれしそうな社長が登場した。「皆様こんにちは、社長の○○です。」社長がペコリ礼をすると何人かの学生が画面に向かってペコリと礼をした。宗教的な何かを感じさせられる瞬間だった。社長はしきりに会社の若さを強調していたが、社長の後ろに「熊、シャケを捕まえる」というふうな置物がおいてあるのが気になった。試験では一般常識などに加えて社長の名前や創立年月日などが出題されたが、「熊、シャケを捕まえる」の置物しか覚えていなかったのでさっぱりわからなかった。


3.フリーズ。(某コンピューターメーカー)


某コンピューターメーカーA社では、自社の製品を使ったオンライン適正検査が採用されていた。志願者は会場でiMa○のブラウザ上に出題される問題に答えていく。しかしながら試験の途中でA社のコンピューターの特徴が見事に発揮され、筆者の使っていたiMa○はぴくりとも動かなくなった。「フリーズしてしまったのですが」と申告すると、会場の社員はなれた手つきで強制終了の処置を施した。iMa○は「バオーン」と音を立てて再起動される。「ではとなりのコンピューターを使ってください」と言われたのでもう一度最初からやり直すことになった。バオーン。


【その後出版社に内定 BUCHO】