| まず結論ですが、「多少のリンクはあるものの、ICU入試ではTOEIC以上の知識が要求」されます。 またTOEICで必要とされるビジネス英語に関する問題は、ICU入試では出題されません。
どのくらいリンクしているのか、その相違点についていくつか挙げますと
1.目的の違い TOEICは、英語をコミュニケーションツールとして活用できる能力を一般に測るテストですが、その一方で、ICU入試は、ICUに入学して学業を修めることが出来るだけの英語力を持っているかどうかを測ります。
2.問題構成の違い TOEICに比べて、ICU入試ではグラマーの問題数が少なくなり、その代わりにリーディングの問題数が多くなります。 ただし、どちらもリスニング重視ですので、リスニングに特化した勉強を続けるだけで、それなりの得点は得られるようになると思います。
3.試験内容の違い TOEICでは日常生活やビジネスの場に即した問題が多いのに対して、TOEFLではICUの大学生活に即したものが多いです。 例えばTOEICのリスニングでは、「今日の会議はなぜ中止になったのですか?」「今日の会社の昼食会には出席しますか?」といったビジネス会話が出題されます。 その一方でICUのリスニングでは、「今日はもうレポートを書き終わりましたか?」「今日の生物の授業では、驚くべき蝶の変態について考察をします。」といった学生同士の会話や授業の講義が出題されます。 またICUのリーディングでは、アメリカの大学で使用されている一般教養科目の教科書や参考書から抜粋してきたような文章が出題されます。
4.難易度の違い TOEICは万人向けであるため、難易度が低い問題から高い問題まで満遍なく出題されます。その一方でICU入試では、学業を修められる英語力があるか否かを判別するためなので、受験者にある程度の英語力が備わっていることを前提として、簡単な問題は出題されないようになっています。 (例えばICU入試では、英文法の独立分詞構文は簡単なので出題されません。)
一応参考までに、ICU入試対策へスムースに移行するために必要なTOEICの得点は730点程度かと思います。またTOEICで600点を下回る状態では、ICU入試を始めるにはまだ早く、リーディングがほとんど読めない状況であると思われますので、まずは英検準1級レベルの単語と熟語を覚えることから始めていくとよろしいかと思います。
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