2021年度以降のICU国際基督教大学入試 変更点のまとめ

2021年度以降のICU国際基督教大学入試 変更点のまとめ

2021年1月以降、センター試験に変わる「大学入学共通テスト」の実施が予定されており、併せて様々な入試制度の変更が予定されています。現高1の方は色々と心配な部分もあるかと思いますが、ICU(国際基督教大学)入試の、2021年以降の変更点が予告されていますので、現在の制度との変更点をまとめてみたいと思います。

以下の内容は現時点で予告されているものなので、実際の入試受験に際しては、最新の入試要項を必ず確認して下さい。

<一般入試>

ICUの一般入試の募集人員は、300名から250名に変更されます。

(現行)

A方式:290名、B方式:10名

(2021年以降)

A方式:240名、B方式:10名

(内容や制度等の変更)

試験の内容や制度に関して、一般入試A方式に関しては大きな変更はなさそうです。

一方、B方式(英語外部試験利用)には、出願時の成績書類として、従来のIELTS、TOEFLに加えて、ケンブリッジ英検とGTEC(ベネッセの英語4技能検定)が追加されます。

一般入試B方式(英語外部試験利用)
(1)IELTS(6.5 以上)
(2)TOEFL(iBT79 以上)
(3)Cambridge English(175 以上)←追加(2021年から。以下同じ)
(4)GTEC(4 技能版)CBT タイプに限る(1300 以上)←追加

これらの試験はいずれも「大学入学共通テスト」の外部英語試験に含まれます。(3)(4)を追加することで「大学入学共通テスト」との互換性を高めたという所でしょうか。

<AO入試>

ICUのAO入試は、従来のAカテゴリーが「英語外部試験利用」、Bカテゴリーが「理数探究型」という名称に変更された上で、新たに「IB 認定校対象」が加わります。

AO入試
「英語外部試験利用」
「理数探究型」
「IB 認定校対象」←追加

従来のAO入試は主として日本国内の高校が対象でしたが、条件を満たすとIB(International Baccalaureate 国際バカロレア)認定校出身者もAO入試でICUを受験できるということですね。

ちなみにIB高は海外だけではなく日本にもあって、IB資格を持っている学生は英語力があり、ICU入試との親和性が高く、今もICU内で見かけますね。

(募集人員)

カテゴリーが追加されたことに伴い、AO入試の募集人員が20名増えます。

(現行2019年度)

約45名 (A、Bカテゴリーの合計)

(2021年以降)

65名(3カテゴリーの合計)

さらに、現Aカテゴリの「英語外部試験利用」の試験からTOEICが削除され、ケンブリッジ英検とGTEC(ベネッセの英語4技能検定)が追加されます。2021年以降のAO入試で使える英語外部試験は以下の5つです。

AO入試「英語外部試験利用」
(1)IELTS
(2)TOEFL
(3)英検
(4)Cambridge English ← 追加
(5)GTEC(4 技能版)← 追加
*TOEIC ←削除

<転入学(編入)試験、社会人入試、指定校推薦>

募集人員に変更がないことが予告されています。

転入学(編入)試験、社会人入試:若干名(変わらず)

指定校推薦:180名(変わらず)

<ユニバーサルアドミッションズ(主に帰国生向けの入試)>

募集人員が増えています。

(現行2019年度)

ユニヴァーサル・アドミッションズ(4月入学帰国生入学試験、4月/9月入学書類選考(English Based Admissions by documentary screening) 、4月入学国際学生入学試験、9月入学国際学生書類選考):全体で90名

(2021年度以降)

ユニヴァーサル・アドミッションズ(4月入学帰国生入学試験、English Based Admissions、EJU(日本留学試験)利用選抜(4 月/9 月入学)

→120名

また、細かな点ですが、EJU(日本留学試験)を利用している現行の「9月入学国際学生書類選考」は、2021年から面接が追加されます。また、EJU利用選抜は、「4 月入学」と「9 月入学」 を連続して出願できない旨が明記されています。

<傾向と対策>

以上を踏まえると、ICU入試の制度に関して、大きな変更はないという認識でよさそうです。総じて2021年度に向けての入試改革は、英語の諸技能などを盛り込めという事のようですが、ICUの入試にはすでに組み込まれているため、結果として大きな変更は必要ないという所でしょうか。

募集人員に関しては、一般入試が50名減、AO入試が20名増、国際生入試が30名増と変更されていますが、全体としては同じ募集人員なので、実際に入学してくる学生の実情に合わせたといったところでしょうか。特に一般入試は募集人員が大きく減ったように見えますが、一般入試が急に難しくなるようなことはないと思います。

英語資格に関しては全部で5つの試験が採用されることになりますが、AO入試と一般入試B方式の両方で使えるのは4つです(英検はAOのみ)。

特にTOEFLはICUの一般入試の形式に近く、また、ICU入学後の留学の資格としても利用できるため、TOEFL対策はやっておいて損はないです。(*TOEFLの有効期限は2年なので大学受験時のスコアは留学にapplyする際には使えないが、ICUのELAのクラス分けはICU入学後に実施するTOEFL団体試験の成績なので、いずれにしてもTOEFL対策はやっておいて損はない)。

<結論>

2021年に向けてICUの入試は大きな変化はないが、一部入試制度において、細かな変更があるので、要項を確認しておくとよい。