ICU入試英語リーディングの研究5 時間配分と解く順番

今回はICU入試対策として、英語リーディングの各パートを、どのような時間配分で、どの順番で解くべきかを考えていきたい。

<リーディングの時間配分例1>

まず、ICU入試英語対策の過去のエントリーで論じたように、ICU入試は制限時間60分で4つ大問を解かなければならない。

すべての大問を15分で解けば、15×4でちょうど60分となる(パターンA1)。ただしPart Iの読解はPart IIより時間がかかる。そこで、Part IのText1-3を17分でとけば、Part IIを9分残すことができる(パターンC1)。Part IのText1-3の読解に20分ずつかけていまうとPart IIを解く時間がなくなってしまう(パターンF1)。

<リーディングの時間配分例2>

先の例ではすべての問題を解くことを前提に時間配分をしていたが、今度はより現実的に、過去問の傾向からある程度解く箇所を絞り込み、重点的に解く時間配分を研究したい。

まず、前回のICU入試対策のエントリーで検討したように、Part I Text 3は近年自然科学の出題が続いている。今後も3つのテキストの内、一つは理系の文章が出題される事が予想される。ここ最近のICU入試の英語リーディングは、Part IのText 3がText 1,2と比較すると難度が高く、特に受験に理系科目を用いない学生には難しい内容である。よって、上記のパターンでは、Text 1,2にじっくりと時間を使い、Text 3には時間を使わないようにしている。

上記のパターンA2はText1,2の読解にそれぞれ20分、Part IIの空所補充に12分、Text 3に残りの8分という時間配分である。文系分野の出題が定着しているText1,2を確実に解きつつ、空所補充にも人文に時間を使い、残った時間でText3を部分的に解く事を想定している。

B2は空所補充を10分で解いているので、Text 3に10分の時間を使える。C2はText1を19分で解くので、同じくText 3は10分残る。D2はこれらを組み合わせたもので、最終的にtext 3に12分の時間を確保している。もちろん12分ではText3のすべての問題を解くことは困難であるから、特定の段落だけを読んで、時間内になるべく多く答える事を目指す形になる。

ICU入試の英語では制限時間内にすべての問題が解けない場合もある。その事を念頭に置いた上で、入試対策の基本であるが、難しい問題は後回しにして、解きやすい問題を優先する事が重要である。

 

ICU入試英語リーディングの研究4 パート別語彙レベル

ICU入試対策として、今回は英語リーディングのパート別語彙レベルを検証した。

今回の検証の目的はICU入試英語リーディングのどのパートのどのテキストから解き始めるのがよいかという事を考えることにある。

<ICU入試英語リーディングパート別の語彙レベル、文字数、出題分野の分析>

まず始めに、従前の回と同様に、ICU入試の英語リーディング過去4年分をすべてデータ化し、Word Level Checker(SVL12000)で解析をした。パート別の解析結果は上図の通りである。

折れ線グラフが示す全体的な語彙レベルは年度ごとにあまり変化していない。パート別に見ると、text1(Part I)は他のtextよりも語彙レベルが若干高い年度が多い。また、2番目のtext2は他の英文よりも語彙レベルがやや低いケースが多いようだ。

ただし実際に英文を読んで語彙のレベル差を感じるような事はほどんどない。英文がどの分野から出題され、どのような背景知識が要求されていて、その英文の内容に親しみがあるかどうかという事の方が大きい。

<ICU入試英語リーディングパート別文字数>

次に、パートごとに文字数を確認する。近年の出題で、Part Iの各テキストはおよそ800wordsであり、テキストごとに文字数の差はほとんどない。空所補充問題であるパート2は400-600words程度であるので、Part Iの各テキストよりは短い。なお昨年度は例年よりも全体的に文字数が多かった点には注意したい。

<ICU入試英語リーディングパート別出題分野>

ICU入試英語リーディングの各パートとテキストの出題分野を確認する。

近年ではPart 1のText1が人文科学、text 2が社会科学、text 3が自然科学という出題が定着しつつある。Part IIは人文・社会科学分野の出題で、自然科学からは出題されていない。

Part 1 Text 3で理系の出題が定着しつつあることは認識しておきたい。

以上を踏まえた上で、どのような順番で英語リーディングを解くか、いかに素早く問題を解いていくかを次回のICU入試対策エントリーで検証したい。

 

ICU入試英語リーディング 語彙レベルの研究3

ICU入試対策のための英語リーディングの語彙研究シリーズ第3回。今回は語彙レベルと文字数の関係性をグラフにまとめてみた。解析方法は第1回を参照。

<語彙レベルと文字数>

過去3年分のICU入試英語リーディング、センター(問3以降)、SFC総合政策の英語をデータを元に、語彙レベルと文字数をグラフ化した。

横軸は過去3年分の英語リーディング本文の1年度あたりの平均総words数、縦軸はWord Level Checker(SVL12000)で分析した語彙レベルの平均を示している。

横軸からICU入試の英語は総words数が多く、出題される英文が長い事が分かる。ただし、上記のデータではセンター試験は問3の英文本文のみがカウントされ、問1(発音アクセント問題)、問2(文法問題)が含まれていない。よって難度はまったく異なるものの、実質的なボリュームはセンターと大差がない。また、後述のようにICU入試英語は設問の数が少ないため、実際に試験問題を解いてもSFCなどと比較して英文を長くは感じないかもしれない。

縦軸を見るとICUは語彙のレベルが高く算出されている。やはりセンターは高校の学習範囲から出題されるよう慎重に語彙のレベルが設定されており、手間暇をかけて編集をしている。SFCも独特の穴埋めと読解が並立した出題方式であるため、原文から語彙を調整しており、その点で語彙レベルが整っている。一方、ICU入試の英文は特にパート1の3つの英文で、3分野(人文、社会、自然科学)の各種学術用語、専門用語が出題される事があり、結果的に平均値が上がっているものと考えられる。もっとも、出題される専門用語はほどんどの場合、英文の文脈の中で説明されている。

<問題数と制限時間>

ICU入試の英語リーディングは全体で36問、制限時間は60分であり、問題数が少なく、制限時間が短い。センター試験が54問80分、SFCが90問120分であることを考えると、ICUはいかに短い時間で比較的少ない問題を確実に答えて行くかという技術が問われている。

<出題英文量と問題数、制限時間>

先に検討したように、ICU入試の英文は一定のボリュームがあるのに対して、問題数は少ない。よって、入試対策として、じっくりと英文全体を読むというよりは、効率的に英文から設問で問われている箇所をピンポイントで答えられるかと能力が問われている。

ICU入試の英語リーディングでは、設問を先に読みつつ、設問で問われている箇所は丁寧に、それ以外の箇所は素早く読むということを心がけて問題演習を行っていきたい。また、Part Iの読解問題では、設問は英文の流れに沿って出題される。一気に英文を読むというよりは、設問の要求に応えながら英文を読むというトレーニングを積みたい。

Part Iはすべての問題が読解、Part IIはすべての問題が空所補充であるため、出題内容には一定の偏りがある。制限時間を考えると、過去問演習を十分にこなし、ICUが頻繁に出題する学術分野の論文を読みこなし、的確に英文から設問の問いを導き出すという演習が有効である。

また、制限時間が短いので、Part 1のText1,2,3及びPart IIをどの順番解くかということも重要である。その意味でも過去問演習を通して、どの順番で解くと最も効率的であるかを十分に考え、なるべく計画通りに問題を解いていく事が求められている。

次回以降のエントリーでは、ICU入試英語リーディングで出題される英文の分野のパートごとの傾向や、語彙レベル及び文字数の違いなどを検証する。

 

ICU入試英語リーディングの語彙レベルの研究2

今回はICU入試対策として、前回の語彙レベルの分析を元に、具体的にICU(国際基督教大学)の入試英語のリーディングを受験するに際して、どのような語彙学習をしてくべきかを考えてみたい。

まず前回の解析結果から、3つの結論を述べたい。

1.3000語レベルまでは学習効率が高いので、単語帳などでの語彙学習は有効。基礎的な単語帳1冊はぜひやっておくべき。

2.6000語レベルを習得できればICU入試対策として、相当に得点できるレベルになる。ただし3000語-6000語レベルは3000語レベルまでと比較すると、暗記学習の効率は大きく下がるので、単語帳などでの学習にこだわる必要はない。英文を学びながら語彙を習得するのが理想。

3.7000語レベル以降は暗記に対する得点のリターンが大きく低減するのでするので、単語帳などの機械的暗記は推奨されない。ただし6000語レベル以降を全く学ばなくてはよいという訳ではもちろんない。学術的論文からの出題が多いというICU入試特有の出題傾向もあるので、語彙のレベルは後述の方法で見極めながら、英文を学びながら実践的な語彙を習得する。

以上の結論から、単語帳および過去問での語彙の具体的習得法を考えたい。

<その1 単語帳の活用法>

単語帳の使い方

1冊目 1冊目は仕上げた方がよい(3000語/センターレベル)

2冊目 2冊目は必須ではないが、もしやるのであれば、過去問の英文を読みながら平行して覚える(6000語レベル 私大向け語彙・単語帳)。1冊目からは効率が下がる事を認識する。

3冊目 効率が悪いので無理に手を出さない(超上級の単語帳)。語彙ばかりではなくリスニング、読解の技術や背景知識など、単語帳以外の学びを優先してやった方がよい。

<その2 入試問題中の語彙の判断の仕方>

入試問題中の個々の語彙を覚えるか覚えないか、この判断が難しいのだが、昨今はネットで語彙レベルが判定できるので活用する。

1.英辞郎

https://eow.alc.co.jp/

ずばり、今回の分析に用いた「標準語彙水準SVL12000」(SVL=Standard Vocabulary List)そのものの判定ができる。英辞郎のレベル1=1000語レベル/レベル12=12000語レベルである。

ICUの入試問題に登場したものに関しては、レベル6以内のものは積極的に覚える。そこから先は判断が難しい。経験上レベル9くらまでは重要だと思えるものはチェックしておく。レベル10-12は難しい語彙なんだと思っておけばよい。レベル判定がないものは捨てて良い。

なお、SVL12000の分類の仕方そのものにも突っ込みどころがあるので、あまり厳密に考えなくてもよい。ただしレベルの低いものは確実に覚える。なお、SVL12000の全リストは『究極の英単語 SVL(アルク)』シリーズに掲載されている(計4冊)。

2.ロングマン英和辞典

https://www.ldoceonline.com/jp/dictionary/english-japanese/

英英辞典でおなじみのロングマンもネットで使えるよい時代になった。
実は英和辞典もなかなか便利で、大学英語教育学会(JACET)の分類によるJACET8000(J1-J8)の判定を見ることができる。6000語(J6)が当面の目標ではあるものの、JACET8000は入試に特化したリストであり、可能であればJ8まで覚える価値は確かにある。逆に、レベル判定がないものは無理に覚えなくて良いという判断ができる。

なお、ロングマン英和辞典で見られるのJACET8000は2003年の分類で、現在は新JACET8000が2016年に発表されている。全リストが欲しい場合は2200円で販売中(『大学英語教育学会基本語リスト 新JACET8000(桐原書店) 』。

3.ジーニアス英和辞典

受験生なら電子辞書を持っているはずなので、ジーニアス英和辞典の判定を活用する。

ジーニアスでは星3、星2、星1、無印の判定があるので、星2までは確実に覚える。星1の語は4300語-9600語レベルにもまたがるので判断が難しい。星1は他の分類も活用する。多くの場合覚えて損はない。無印の語は捨てて良い。

<具体例>

流れとしては、ジーニアスで意味を調べた後、英辞郎もしくはロングマンでも調べてみる。以下に実際にICU入試に出題されている具体的な語彙を例にあげて使い方を解説する。

例1″reverberate

ジーニアス-無印→覚えなくて良い

英辞郎→レベル11(レベル10-12はかなりハイレベル)

Longman=無印→覚えなくて良い

各種判定から覚える語ではなく、音楽をやっている人ならreverb(リバーブ)から連想できるので、大学受験のレベルでは覚えなくて良い。このレベルまで手を出すのはやめた方がよいという例。

 

例2″indifferent”

ジーニアス-星1、他の判定を併用

英辞郎-レベル6 →覚えた方がよい

ロングマン-レベル7→上記2つも踏まえて覚えた方がよい

“indifferent”はハイレベル語ではなく十分に覚えたよい範囲であることが分かる。また”in”と”different”からは連想できる語ではないので、意味を取り違えやすいし、狙われやすそう。覚えておいた方がベター

 

例3″offspring”

ジーニアス-星1→他の判定を併用

英辞郎-レベル6→覚えた方がよい

Longman-レベル6→覚えた方がよい

各種判定で覚える語。環境問題や歴史などといった分野の論文でもよく出る単語である。さらにoffとspringからも連想しにくい語であるから、これは覚えるべき単語と言える。

 

<まとめ>

各種単語レベルの分類はそれぞれが研究をして頻度をベースに作成しているので、それぞれ収録されている語彙が異なる。複数の指標を使うことで、両方が低レベル語であれば確実に重要語であるとは言える。しかしながら複数の指標を使うと、それぞれに覚えておけという語彙がどんどん増えてしまう点には注意したい。そのような意味でやはり基礎の語彙は単語帳でやって、後は英文を多数読みながらやれる範囲で覚えるということになりそうだ。

なおオンレクの解説の語彙リストでは「大学入試の範囲を超える語」として、一部の語彙には”*”マークを付けているので、それらは大学受験の範囲からは除外してよい。どのレベルの語彙までやればよいということはとても難しいのだが、これは覚えなくてよいという語彙もあり、そちらは大いに参考にはなるはず。

 

ICU入試英語リーディングの語彙レベルの研究

ICU(国際基督教大学)入試受験対策として、英語の語彙はどれくらいのレベルまで習得したらよいのか。今回はその検証のため、ICU入試英語の過去問から語彙レベルの解析を行った。ICU入試英語リーディングの過去3年分(2018-2020)をすべてテキスト化し、本文を解析した。

解析には元青山学院教授の染谷泰正氏のWord Level Checkerを使用し、ベース辞書にはSVL12000(語学系出版社のアルクによる語彙レベルの分類)を用いた。
http://someya-net.com/wlc/index_J.html

解析結果は以下の通りである。

SVL12000の語彙レベルは1000語ずつ12段階に分かれている。ICUの入試問題ではこの内、3000語レベルまでに全体の約8割、7000語レベルまでに全体の約9割の語が集約されている。ICUの英語は難しいと言われるが、実際に英文を構成している単語をレベル分けすると、ほとんどが「中級」までの語に収まることが分かる。

比較対象として、センター試験英語の過去3年分をすべてデータ化し、同じく解析にかけてみた。

センター試験の場合、全体の約75%が1000語レベルまで、全体の約9割が3000語レベル以内の出題であった。さらに、6000語レベルまでに全体の94.6%が出題されており、ここまで習得すれば本文の内容理解で困ることはない。

ICU入試と他大学との併願を考える上で、慶応SFC総合政策学部の英語も同じようにデータし、解析を行った。

こちらは1000語レベルまで約69%、2000語レベルまでで約77%、3000語レベルまでで約83%が出題されており、1000語-3000語レベルまでで文章を整えている様子が窺える。また、ICUと同様に全体の90%の語彙が7000語レベル以内である。

以上3つの分析をまとめて、learning curveを描いたのが次のグラフである。

いずれの出題でも「中級」とされる7000語レベルで9割以上の語彙を抑えていることになり、学習効率の上でも中級の語彙までが大学入試の出題のほとんど占めるのである。現実的にはICUで約89%、SFCで約90%、センターで約95%の出題が収束する6000語レベルを習得していれば、相当な英文を読みこなせるはずである。ただし単語帳での6000語の習得が効率的かというと、必ずしもそうではない。

Learning curveは上級になればなるほど鈍化し、効率は悪くなる。一定レベル以上になると語彙力習得に対するリターンは極端に低減する。上記の解析でも4000語以降は相当に効率が悪くなる。更に、単語帳で機械的に語彙を暗記をしていると、暗記のメンテナンスも必要になり、語彙の習得だけに際限なく時間がかかってしまう。

逆に3000語レベルくらいまではLearning Curveが急上昇するので、大学入試で初級から中級とされるレベルの単語帳での語彙の習得はリターンが大きく学習効率が高い。よって中級程度までは単語帳等でやるとして、その後は更に上級の単語帳をやるのではなく、実際に英文を読みながら語彙を習得していった方がよい。

概ねICUの英語リーディングの語彙レベルが分かったところで、実際にICUの過去問をやって、個々の単語を覚えるかどうかという判断したらよいのか。それらの実践的内容は、次回以降のエントリーで触れる。

*注:グラフ上のn/aはSVL12000語レベル外のもの。固有名詞や派生語も含まれるため、必ずしも難度が高い語という訳ではない。

 

ICU入試の英語リーディングはアメリカ英語?イギリス英語?

ICU(国際基督教大学)の入試対策として、ICU入試英語リーディング過去問の本文および選択肢がアメリカ英語、イギリス英語のいずれであるかを調べてみた。

2015年から2020年までの各年度の英語リーディング過去問をすべてテキスト化した上で、各テキストの単語のスペルを元に、アメリカ英語かイギリス英語かを判定した。結果は以下の通りである。

*text3は2017年以降に追加された
“?”は単語スペルのから英米の判定ができなかったもの

<結果の分析>

ICU入試の英語リーディングにおけるアメリカ・イギリス英語の出題に関して、全体として、ほとんどの過去問で年度ごとにアメリカ英語とイギリス英語が混在しており、どちらかに統一はされていない。

また、textがアメリカ英語である場合は設問がアメリカ英語、textがイギリス英語である場合は設問がイギリス英語であった。

よって、アメリカ英語、イギリス英語のいずれを用いるかは、各textの作問者の裁量に任されていると推測される。

更に、2017に追加されたtext3はいずれもイギリス英語である点は特徴的である。text3は自然科学話題が中心であるため、科学分野の専攻者でないと作問が難しく、同じ出題者が連続して作問を担当している可能性がある。そしてその担当作問者が、イギリスもしくはカナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどの英連邦出身者であることが推測される。

また、直近の2020年は4つの大問のうち、3つがイギリス英語で、イギリス英語での出題が特に多かった。特に穴埋め問題で語彙の問題が含まれるPart IIでもイギリス英語が用いられていた点は興味深い。

<アメリカ英語とイギリス英語のスペルの違いの具体例>

*下線語が実際に出題されたスペル

2015年度
text1 アメリカ center (イギリス centre)
text2 アメリカ fulfill  (イギリス fulfil)
part-II アメリカ favored (イギリス favoured)

2016年度
text2 アメリカ favor (イギリス favour)
part-II アメリカ gyneco-(gynecology) (イギリス gynaeco-(gynaecology))

2017年度
text1 アメリカ behavior (イギリス behaviour)
text2 アメリカ kilometers (イギリス kilometres)
text3 イギリス colour (アメリカ color)
part-II アメリカ defense (イギリス defence)

2018年度
text2 アメリカ color (イギリス colour)
text3 イギリス coloured (アメリカ colored)
part-II アメリカ labeling (イギリス labelling)

2019年度
text1 アメリカ fulfillment (イギリス fulfilment)
text3 イギリス Aluminium (アメリカ Aluminum)

2020年度
text1 アメリカ traveled (イギリス travelled)
text2 イギリス criticise (アメリカ criticize)
text3 イギリス programme (アメリカ program)
part-II イギリス analyse (アメリカ analyze)

(コメント)
2018年度のtext 2はアメリカ英語で”color”、text 3はイギリス英語で”coloured”であるなど、同じ年度の同じ単語であっても、テキスト(大問)ごとにスペルが異なる場合がある。

<対策>
ICU入試英語の試験対策上、両者の違いは全く気にしなくて良い。むしろ「気にするな」が正解かも。ICU入試英語で、アメリカ英語とイギリス英語の区分そのものが問われる事はないので、特に気にする必要はない。ただし1年度の中で両者が混在していること、同じテキストと設問中では統一されていること、近年イギリス式スペルの出題が比較的増加傾向にある事だけ覚えておけば、実際のICU試験に際して米英の違いに戸惑う事はないだろう。

【ICU入試の検証】「迷ったらC」は本当?(2020年ICU学生新聞WG掲載記事)

ICU学生新聞The Weekly GIANTS 2020年度入試特別号(2020年1月30日発行 9面)

検証 「迷ったらC」は本当?

<「Cが多い」は都市伝説?>

ICU入試に関する都市伝説の一つとして、選択肢Cが解答である問題が多いので「もし答えが分からなければCを選べ」ということがまことしやかにささやかれてきた(らしい)。今回はICU入試ではどの選択肢が解答として多いのかを検証してみたい。

<検証方法>

 ICUは他の大学と同じく、入試問題の解答を公開していないので、今回は筆者の運営するICU入試情報サイト、「BUCHO.NET」のオンラインレクチャーの過去20年分の解答例(2000年度~2019年度)を使用した。教科は英語リーディング、英語リスニング、人文・社会科学(2014年度まで人文科学)を検証した。自然科学は筆記問題を含むため、また総合教養(リベラルアーツ学習適正)は昨年度まで問題が非公開であったため、今回は検証を行っていない。

<科目別検証結果>

・英語リーディング

英語リーディングは2000年から2019年の間に計787問出題されており、最も多かったのは選択肢C(26.4%)で、最も少なかったのはD(23.5%)であった。

・英語リスニング

英語リスニングは過去20年間で計714問が出題されており、最も解答が多かった選択肢はD(26.5%)で、最も少なかったのはA(23.4%)であった。

・人文・社会科学(2014年度まで人文科学)

人文・社会科学は過去20年間で3教科のうち最も多い803問が出題されており、解答として最も多かった選択肢はC(26.3%)、最も少なかったのはA(23.9%)であった。

<検証結果の考察>

まず目を引くのは、英語リーディングと人文・社会科学では選択肢Cの解答が最も多かった事だ。出題者心理として、受験者が容易に答えを発見できないよう、A,B,C,Dの中では、後半かつ中程の選択肢であるCを解答にしたいというものがあるのかも知れない。一方、リスニングでは選択肢Dが最も多く、その割合は今回統計を取った中では最も大きかった(26.5%)。また、リスニングの選択肢Aは最も割合が少ない(23.4%)。ICU入試のリスニングの各選択肢はリーディングや人文・社会科学と比較すると、選択肢が短く、また内容がシンプルであるため、出題者としては選択肢Aを解答とすることにためらいを感じ、選択肢Dの解答を増やすことで、問題の難度を上げたいという狙いがあるのかも知れない。

<年度別の最多解答と最少解答のギャップ>

次に年度ごとに最も解答が多かった選択肢と、最も解答が少なかった選択肢の割合の差(ギャップ)を教科ごとに検証した。一例として2019年度の英語リーディングは36問のうち、最も解答が多かったのはCの11問(30.5%)、最も少なかったのはBの7問(19.4%)であった。この場合の最多解答と最少解答のギャップは30.5%-19.4%=11.1%となる。このように年度別に最多解答と最少解答のギャップを教科ごとに集計したのが以下の図1である。

図1でみられるように、概ねどの教科も5%から15%程度のギャップで推移している様子がうかがえる。過去20年間の年度別のギャップを平均すると、英語リーディングが約11%、英語リスニングが約9%、人文・社会科学が約10%であった。つまり、各教科とも特定の選択肢に解答が偏らないように一定の配慮がなされている様子が覗える。一方で、まれに20%を超えるギャップも計測されているので、プログラム等を用いて各選択肢が均等になるように作問している訳ではないと考えられる。

*ICU OBの筆者が運営するICU入試情報サイト、「BUCHO.NET」では、ICU合格体験記を募集しております(執筆者にはギフトカードを贈呈中!) 【BUCHO】

【https://BUCHO.NET】(「ICU BUCHO」で検索!)

PDF版はこちら2020-wg-nyutoku-bucho

 

 

ICU入試英語リーディング(読解)、頻出の質問表現のパターン

ICU(国際基督教大学)入試英語リーディングの問題の頻出パターンの研究

過去のICU入試英語リーディングの入試問題20年分(20010-2019)の読解パート(Part I)の質問文をデータ化し、頻出の質問表現パターン、ベスト3を分析した。

<質問表現のパターン1 最頻出のWhich of the following

・質問文のフレーズで登場回数が多かったフレーズは、”Which of the following..?”のパターンであった。択一試験の特性上、様々な質問でこのフレーズが用いられている。
特に、Titleとしてふさわしい問題、Main Ideaを答える問題、underlined word(下線が引かれた単語)の意味を答える問題においてよく使われている。

Which of the following statements would the author most likely agree with?


Which of the following
illustrates the idea of rationalization expressed in the text?

The underlined word “they” in the first sentence of paragraph 3 refers to which of the following?

 

<質問表現のパターン2 According to X

・According to x, …?の質問文も頻出である。ICU入試の特徴として、According to Xの対象となるのは、ほとんどの場合、”the text/the passage”, “the author/the writer”, “paragraph x”である。

According to the passage, what is the possible significance of Witzel’s study?

According
to the text
, which scenario is the most likely to occur without the use of biomimicry?


According
to the writer
, under what conditions does peace usually occur?

According to paragraph 1, which of the following is true of capitalism?

<質問表現のパターン 3 underlined(下線部)に関する問題>

問題文中に引かれた下線部に関する問題も頻出。
ICU入試では以下のような特徴がある。

1.下線部はほとんどの場合、1つの単語に引かれている。フレーズ、イディオムなどに下線部が引かれていることはほとんどない。

2.難度の高い英単語の意味を、前後の文脈から、その意味を類推させる問題が最も多い(ほとんどの問題がこのパターン)

3.代名詞等(they, theirなど)に下線部が引かれている場合は、その語が指す対象を問われる(この出題パターンはあまり多くない)。

よって、ICU入試の英語で、リーディング本文に下線部がある場合は、ほとんどの場合、その単語の意味が問われているので、単語の意味を下線部の前後の文脈から類推して推測しておくようにしておくとよい。

Which of the following is the best definition of the underlined word “elusive” in paragraph 7?


The word “degeneration”
underlined in paragraph 3 is closest in meaning to which of the following?

The word “their” underlined in paragraph 2 refers to which of the following?

 

以上がリーディングで出題頻度の高い質問表現のパターンベスト3である。リスニングと比較すると、リーディングの質問表現はそこまで定型化されていない様子もうかがえる。(参考)ICU入試英語リスニング質問文-頻出表現の研究

一方で、ほとんどが典型的な英語リーディングのQuestionの範疇には収まっている。

Gallaudet UniversityのEnglish Centerは、英語の試験におけるQuestionのタイプを以下の5つに分類している。

1.COMPREHENSION(理解)、DETAIL QUESTIONS(細部の問題), FOLLOWING DIRECTIONS QUESTIONS(指示に従う問題,) MAIN IDEA QUESTIONS(主題の問題)、INFERENCE(推測)

Types of Reading Questions – Gallaudet University

ICUの入試も多くの問題がこれらのパターン内から出題されいる。ほとんどが内容理解の問題であり、語彙の問題が少数出題され、文法を直接問う問題などは読解問題であるPart Iではほとんど出題されない。文法問題は空所補充であるPart IIで出題されている。

ICU入試英語リーディング(読解)問題の頻出単語ベスト100の分析

ICU(国際基督教大学)入試英語リーディングの問題の頻出単語、表現の研究

今回はICU(国際基督教大学)入試、英語リスニング対策として、出題パターンを研究するため、過去のICUの英語リーディングの入試問題20年分(20010-2019)の読解パート(Part I)の質問文をデータ化し、登場した英単語の出現頻度を調べた。

 

調査の結果、ICU入試英語リーディングの質問文で最も出題される英単語のベスト100(109)は以下のものであった。”出現回数”はICU入試英語リーディングの質問文に登場した回数を示す。

集計された単語の出現回数を元に、ICU入試英語リーディングの出題傾向を分析する。

・5W1Hで一番使われるのは?

英語の質問文では、5W1H(6W1H)が重要であるとされるが、実際の質問文での登場回数には偏りがあった。

which165
what140
why31
how20
when6
who1
where0

概ね傾向は前回分析したリスニングに近く、which, what等が非常に頻繁に質問文に登場する。whichとwhatを用いたQuestionには一定のパターンが認められたので、この点に関しては、コロケーションの分析として後日掲載したい。

その反面、whoやwhenはほとんど登場していない。whoはわずかに1度、そして”where”を用いた質問文はICUの英語リーディングの過去20年間で1度も登場していない。

whoに関しては、ICU入試で出題される英文は学術論文であるから、学術論文の筆者が学者や研究者であることは自明の理である。また、そもそも学術論文は小説ではないので、文中の動作などの主体が誰であるかが曖昧な文章であってはいけない。

また、whereに関しても過去20年間に全く登場していないが、これは会話文のように例えばレストランでの会話などのように「会話の場面」が問われることがないというリーディングの特性であると考えられる。会話文であればそれぞれの場面、場所にあった表現を用いる事が求められるが、学術論文は、学術的なルールに従って論述する事が求められる。よって学術論文で「場面」を問うのは不自然とも言え、また文中で場所に言及するのであればその旨は誰が読んでも明確になるようにしておくべきである。

リーディングのQuestionに特有の頻度の高い英単語は何か?

以前に分析を行ったリスニングQuestionでは、”Lecture”、”Woman”、”Man”、”Speaker”など、放送講義や話者に言及するリスニング特有の表現が多く登場していた。

(参考)ICU入試英語リスニング質問文頻出英単語ベスト100の研究

一方、今回分析を行ったリーディングQuestionではリスニングには登場しない、論文特有の英単語が多数出題されている様子が分かる。

paragraph177
text90
underlined76
writer72
author25

リーディングとリスニングではQuestionに登場する語彙が違うことを認識しながら、それぞれの出題パターンに慣れておくとよい。これらの単語はリーディングQuestionでは出現回数がとても多いにもかかわらず、リスニングではほとんど登場していない。

ICUの入試では、英語の試験はリスニングが先に実施され、リスニング終了後すぐにリーディングの回答時間となるため、頭を切り替えて試験に臨みたいところである。

 

どのパラグラフが一番出題されるのか?

同じデータを用いて、ICU入試英語リーディングの問題過去20年分のQuestion(質問文)の中で、どのパラグラフが問われているかをカウントした。なお、基本的にパラグラフ番号は”paragraph 1(2,3…)”の形で表記されるが、”1st paragraph”、”first paragraph”などの形でも出題される事があるため、それらも合算してカウントしている。

分析の結果、ICU入試英語リーディングのQuestionで多く登場したのは、パラグラフ1, 2, 3であった。つまり英文の前半ほど「パラグラフの主題や役割」、「パラグラフ内の下線部の意味」が問われやすい。その一方で、後半のパラグラフになるほど、パラグラフ内の特定の箇所が質問の直接の対象となる頻度は少ない。

以上の傾向から、英文の前半は精読し、後半は速読すると回答の効率が高まりそうである。

実際に論文の構造として、冒頭の段落で論文の条件設定や背景説明、学術用語の説明をした上で議論を展開する事が多いので、英文の前半ほど細かな内容を述べている場合が多く、前半のパラグラフの方が英文の理解を問う問題が作りやすい傾向があるものと考えられる。

Questionは全般に平易な表現を用いて作られている

上記のQuestionの頻出単語を見ても分かるように、上位の単語はすべて基本的な英単語であり、この表に登場しない出現回数5回未満の単語の多くも平易なものであった。英語本文や選択肢には難度の高い英単語も度々登場しているのだが、少なくともQuestionに関してはシンプルで明快な表現がほとんどである。

また、概ねOxford English Corpusの分析した英語テキスト全般の頻出単語のリストのトップ100 wordsの内容にも近い。

https://en.wikipedia.org/wiki/Most_common_words_in_English#100_most_common_words

Questionの読み取りに関しては語彙力というよりは瞬時に問題の意図を把握する判断力やスピードが問われていると言える。その上で、特にWhichやWhatを用いたQuestionには特定のパターンがあるため、次回以降のエントリーで論じる。

 

 

ICU入試対策用の音声読み上げファイル

ICU入試では、ATLAS(総合教養)と英語リスニングにおいて放送型試験が採用されています。結果的に、入試の約半分が放送を伴う試験で構成されています。これは他大学の入試問題にはない、ICU入試の大きな特徴の一つです。

また、近年はICU入試では、英語リーディングのみならず、人文社会科学でも長文が出題されており、長いテキストをいかに読みこなすかという事も重大な要素になっています。

このようなICU入試の試験形式の対策にはオンレクで利用可能なボイスエイド音声化ファイルを用いると効果的です。オンラインレクチャーでは、すべての英語リスニング、ATLASの過去問放送音声を聞くことができます。それに加えて、すべての英語リーディングの読解問題、人文・社会科学のすべての過去問の音声化ファイルも用意されています(1988年以降の過去問)。

英語リーディングと人文・社会科学の音声化ファイル(ボイスエイド)は他所では絶対に手に入らないもので、これを活用することで、特に解き終わった問題の復習が容易に行えるようになります。

もちろん最新の2019年度の英語リーディング、人文社会科学も音声化されています。最新のサンプルを以下に掲載しますので、参考にしてみてください。

2019年度人文社会科学ボイスエイド音声化ファイル(部分)

2019年度英語リーディング音声化ファイル(Part1 Text2)

英語リーディング、人文社会科学はともに文章量が多いため、解き終わった後の文章を読み直したり復習したりするのは必ずしも容易ではありません。しかし、せっかく解いた問題、読んだ論文を読みっぱなしにしてしまうのはとてももったいないことです。本文読み上げの音声ファイルを活用して、いわば受動的に本文を聞き直すことで、効率的に学習を進める事が可能です。特に英語リーディングでは速読をするために英文を「前から読む」(日本語の語順に直して読まない)事が重要ですが、音声化されたファイルに沿って本文を読んでみることで、自然と英語の文体に慣れることができます。さらに単語の発音や、論文に特有な表現、漢字等の読みも習得できるので、それらの表現や、論文の背景知識等の記憶の定着度が、黙読だけの場合よりも大きく改善することが期待できます。

その上で、先の試験構成の図で見たように、ICU入試のおよそ半分は放送が伴う試験というイメージですが、読解型の試験の過去問を演習する際にも音声化ファイルを用いることで、放送型試験への対策を効率的に行うことができます。

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