ICU Cherry Blossom奨学金,ICU奨学金,ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜

今回はICU Cherry Blossom奨学金を獲得して2026年度ICU一般選抜に合格したnanoさん。高2からオーストラリア留学、高3での通信制高校への転校、Cherry Blossom奨学金採用の経緯などを詳しく伺いました。

ICU Cherry Blossom奨学金は1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)以外の高校生が対象の奨学金で、入学金全額と、学費の3分の2が免除されます。

今回のnanoさんの場合、4年間で約4,470,000円(約447万円)に相当します。

2026年度ICU Cherry Blossom奨学金内定通知

 国際団体の交換留学プログラムで留学

——まずは、高2の後半から高3夏までの留学の経緯を教えてください。

もともと英語が好きで 、海外経験がある知人の話を聞くうちに「いつか留学したい」という憧れを持っていました 。ただ、我が家にとっての一番の課題は費用でした 。親からはずっと国公立を目指しなさいと言われて育ったので 、高校での私費留学は現実的ではありませんでした 。

そんな時に見つけたのが、とある国際団体が運営する高校生向けの交換留学プログラムです 。これは世界中にネットワークを持つ団体が主催する高校生向けの交換留学プログラムで、ホストファミリー関連の費用や学費などを負担してくれるんです 。

自分で払ったのは飛行機代やビザ申請、保険代と現地の旅行代くらい。毎月のお小遣いまで出してくれるぐらいサポートが充実していました 。私のように予算が課題で諦めかけている人にとっては、これしかないという選択肢でした。

私は高1で応募して、高2で出発しました。ただ、大きな条件があって、行き先の国も通う学校も自分では選べないんです 。国は一応第3希望まで出せるんですが、全員が英語圏に行けるとも限らなくて。私は第1希望にフィンランド、第2希望にスウェーデン、第3希望にカナダを書いていました。オーストラリアはそもそも候補の中にも入っていなかったんです(笑)。実は、最初はスウェーデンに決まりかけていたのですが、現地との調整がうまくいかなくて直前でキャンセルになってしまって。それで急遽オーストラリアに変更になり、出発も遅れて11月からのスタートという、だいぶイレギュラーな形でした。その団体が地元の公立高校への入学手続きとホストファミリー探しなどをやってくれました。


オーストラリア留学

——現地での生活はいかがでしたか?

語学学校は一切通わずに、現地の公立高校の授業にそのまま入ることになりました。現地はオーストラリアらしい田舎街で、最初はとにかく大変でしたね。英語でずっと話され続けると、だんだん何を言っているのかわからなくなってきて、集中力が続かなくて。友達の作り方もわからなくて不安だったんですが、ホストファミリーが知り合いを紹介してくれて、その子が教室を案内してくれたことで少しずつ慣れていきました。最終的には授業の内容もちゃんと理解できるようになって、成績を出してもらうために課題もきちんと出せるようになりました。

——特に大変だったことはありますか?

最初のうちは食事が大変でした。いつも揚げ物が大量にあって、毎日食パンというのがちょっときつかったですね。朝と昼は基本的に自分で用意していて、ホストファミリーが買ってくれる食材が食パンとハムだったので、最初のうちは毎朝サンドイッチを作って学校に持っていっていました。でもだんだんとパンに飽きてしまって、自分でご飯を炊くようになって、最後の方は完全にご飯派になりました(笑)。

——授業の印象はいかがでしたか?

学習レベル自体はそれほど高くなくて、数学は基本的な二次方程式やsinとcosが出てきたくらいの内容でした。でも、日本では受けられないようなビジネスやホスピタリティの授業があってそれらはよかったですね。たとえばホスピタリティの授業では、テーブルのセッティングをする練習をしたり、実際にイベントで料理を作って人に提供したり。このような体験型の学びは日本の学校にはなかったので、楽しかったですね。

ただ、通っていた公立高校が日本人の私から見るとちょっと学校が荒れている印象もありました。生徒達が授業中も当たり前に関係ないことでふざけまくる事があるのですよ。日本で真面目に学校に通っていた私としてはかなりの衝撃でした。そんな中で「自分はここに学ぶために来ている」という意識を持ち続けることは、正直難しかったです。

——高3夏に帰って来るという留学のスケジュールには不安もあったのでは?

確かに大学受験への不安はありました。それでも留学をしたことはとてもよい経験になりました。英語に自信が持てましたし、慣れた環境と全く違う場所に身を置くことで、自分を保つ力といいますか、内面的に自信がついた感覚はあります。


高3の後半に通信制高校へ

——帰国後に通信制高校へ転校されていますね。これはどんな経緯でしたか?

実は留学中に帰国したら通信制高校へ転校しようと決めていました。

留学の出発が遅れたという精神的な負担もあり、全日制の高校に戻って定期テストや共通テスト対策に追われる生活が精神的に持つかどうかという怖さがありました。

その上で、高3の夏以降も全日制にそのまま残るのは、自分の時間や力を無駄にしていると感じたんです。留学で自分の特性が分かったという部分もあると思うのですが、自分に合わない環境で時間を潰すことの方がリスクだと考えるようになりました。違和感を押し殺すのではなく、それをむしろ生かしていこうと思えたんです。

——通信制高校はどのようなところに入ったのですか?

ネットコースがある通信制高校に入りました。必要最小限のスクーリングと、オンラインで完結するレポート学習で高卒資格が取れるコースを選びました。スクーリングは合計15回ほどでしたが、雰囲気も明るくてグループディスカッションが多く、充実していました。同級生の中には、ラ・サールを辞めて東大を目指している人や、旅が好きで通信制に来た人、美術に取り組んでいて後に美大に進学した人など、面白い人がたくさんいましたね。

——通信制高校への転校はよかった?

よかったと思います。通信制にしたことで卒業に向けた単位を効率的に取れたのは大きいですね。自分の好きな活動をする時間も取れました。私はもともと教育に興味を持っていたのですが、発達障害などの特性がある子どもたちの居場所でのお手伝いをすることができて、その活動は受験1ヶ月ぐらい前まで続けました。もちろんオンレクでICU入試対策を集中的にやれたのもよかったです。

——高認は考えませんでしたか

高認だと大学の受験資格は得られますが、高卒にはならないのですよ。もし今年の一般選抜に受からなければギャップイヤーのような形でいろいろな活動をしたいと思っていたので、私の場合は高校の卒業資格を得るというのが大事でした。また、一般がダメだった場合は翌年に総合型選抜を受けたいというのもありました(*1)。

——受験指導みたいなのは受けられるんですか?

進路に関する相談はできますが、一緒に考えてくれるという感じですね。先生が入試対策を直接教えてくれるみたいなのはないです。

——卒業に向けた単位取得に特化してる学校という感じですかね?

その通りだと思います。卒業単位をどうやったら効率的に取れるかみたいなノウハウは蓄積していて、卒業にはこの単位が必要で、この単位にはどれくらい来校する必要があるから、スクーリングはこの日、というようなアレンジを向こうでやってくれました。私の場合は留学もあったから単位が特殊だったと思うので、とてもありがたかったですね。

ICU受験へ

——ICUはどのようにして志望校になったのですか?

もともとICUは知っていたのですが、学費の面もふまえて親からは国公立大学をすすめられていたので、私立大学は考えていませんでした。

しかし、地方会場にたくさんの大学が集まるイベントに参加した際にICUもブースを出していて、詳しい説明を受けることができました。そこで、私の受験する年度から奨学金の条件が緩和(*2)されたことを知ったのと、紹介の講義を聞いて「すごくいい大学だ」という魅力にはまって、いきなり行きたいという気持ちになりました。

メジャー制で教育学を学べること、ダブルメジャーができること、そして何より奨学金があることが大きかったです。そこからはICU受験に集中した形ですね。

——一般選抜でICUのみの単願にしたのは、なぜですか?

単願はもちろんリスクがあると思います。ただ、私の場合は、もともと大学に行こうと決めていたわけではなくて、何もないところから急に「ここに行きたい」と思える大学が見つかったという感覚だったんです。だからこそ、絶対に行きたいと思える大学だけを受けた方がいいと思いました。ここなら自分の良さを伸ばせると思える場所に行きたい、という気持ちが強かったです。

あと、現実的な話として、留学していた期間に日本の勉強がかなり抜けていたので、共通テストが必要な併願校まで広げるのは難しかったです。ICUは共通テストがいらないですし、知識量よりも読解力や思考力で勝負できるので、自分に合っていると感じました。


(後編ではCherry Blossom奨学金の応募や採用の経緯、ICU受験やオンレクの学習法などに関して詳しく伺います。)

*1 ICUの総合型選抜(AO)では高校の評定平均4.1以上が出願条件にあるから、高認では受験できない。

*2 2026年度からICUの奨学金に応募する際の家庭の収入要件が緩和された。さらに、一般選抜では、収入要件等を満たした全員が、High Endeavor奨学金(1/3免除)を獲得できるようになった。

ICU奨学金,ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,ピースベル奨学金

私立中高一貫校を高1の冬に中退し、その年のうちに高卒認定試験を取得。自分で生活の軸をつくりながら、オンレクを活用してICU一般選抜に挑んだKさん。後編では、中退のきっかけから高卒認定の取得、中退後の生活、オンレクの活用、そして入試本番について伺いました。

2026年度入学関連書類(Kさんご提供)

高校中退と高卒認定

――高校中退の時期と、そうした決断に至ったきっかけから聞かせてください。

高校を中退したのは高1の冬です。その頃は朝起きられなくなることが多くなっていて、朝に体が動かないのがかなりきつかったです。

人間関係の面でも、学校には馴染めていなかったというより、むしろ馴染みすぎていた感じがありました。調子のいい日は周りを笑わせたりしていたのですが、そのぶん自分に向けられる期待のようなものも大きくなっていって、一人になりたいときにも人が集まってきてしまうのが、かえってしんどかったです。

学習面でも、教科書通りの正解を身につけていくような授業に、少し窮屈さを感じていました。学校を休んで、一人でカフェで勉強したりもしていました。その頃にはもうICUのことを知って志望校になっていて、過去問を試してみたら人文・社会や総合教養に手応えがあって、「英語さえできれば可能性があるかもしれない」と感じたのを覚えています。

結局、退学届を出したのが高1の12月で、1月に退学になりました。踏み切れたのは、以前からお世話になっていたカウンセラーの方に高卒認定試験の存在を教えてもらっていたことも大きかったです。「苦しみながら高校に通い続けなくても別の道がある」とわかって、選択肢として見えてきました。母や先生とも話しましたが、自分の中では「もう辞める以外に選択肢がない」という感覚で突っ切れました。

――高卒認定はどのように取得しましたか。

中退した年の8月の試験で一発合格できました。合格ラインも科目の中身も、思っていたより現実的でした。公民や地理はその場で文章を読んで判断する問題が中心で、知識はほとんど要らなかったですし、数学は苦手ではなかったので問題なく取れました。早い段階で取れたことで、その後の時間をICU受験やいろいろな活動に使えたのは大きかったです。

――中退という経験を振り返ると?

自分にとっては、結果的には良かったです。ただ、正直なところ「運がよかった」という部分が大きいと思っています。職場にも友達の紹介で入れたし、勉強場所や職場でいい人たちに恵まれた。ICUにもつながれた。「堕落しないだろう」という自分への信頼は多少ありましたが、再現性があるかといわれると難しいです。ただ、いざという時には高認という選択肢があることは、知ってもらえたらと思います。

中退後の生活

――中退後の生活はどうでしたか。

引きこもりになるんじゃないかと母には心配されましたが、そうならないように意識して外に出るようにしていました。まず、会員制の自習室に通うようになりました。デイタイムプランで月額1万円くらいで、コーヒーやお茶も飲み放題で、周りが勉強しているから自分も勉強できる、という場所でした。

家では勉強しにくいタイプだったので、「ここに行けば勉強する」という場所を持てたことが大きかったです。平日は毎日通っていて、そのルーティンが生活リズムの土台になりました。

その自習室には、緩い交流会のような場もありました。毎月開かれる「月記会(げっきかい)」では、その月にあったことや不安、課題などをノートに書き出す時間がありました。内容は人に見せないルールがあって、自分の状態を素直に整理できたのがよかったです。月単位で振り返るからこそ、俯瞰できる感覚がありました。

――アルバイトもされていたのですね?

はい。中退して4か月ほどで、友達の紹介でそば居酒屋のバイトも始めました。いわば中卒の状態でバイトを探すのは少し怖かったのですが、運よくいい職場に入ることができました。

基本的には昼シフトで3時間くらい働いて、昼ご飯を食べて、そのあと勉強する、という流れが自然にできました。お金を稼げること以上に、生活のペースメーカーになっていたのが大きかったです。

忙しい時期は週5、6日入ることもありましたが、勉強一本で家にこもるよりは、短時間でも外に出て働く方が合っていた気がします。バイト代が入ることで、美術館に行ったり、ボランティアに参加したりもしやすくなりました。母がNPOに関わっていたこともあって、障害のある子どもたちと交流するボランティアにも参加しましたし、深夜バスで地方を訪ねたりもしました。

そば居酒屋のバイトは1年半ほど続けました。去年の10月にお店が閉店してしまったのですが、ちょうど入試前でバイトを減らしていく時期でもあったので、タイミングとしてはよかったです。

英語の強化

――英語の学習はいつごろから本格化しましたか。

受験前年の10月に英検準一級を受けたんですが、ギリギリで落ちてしまって。その頃は、リーディングはある程度できても、ライティングは型に合わせて埋めるだけみたいになっていて、ICUの問題も3割くらいしか取れていませんでした。

本格的にICU対策を始めたのは受験の年の4月ごろです。まずはBUCHOさんのオンレクに申し込んで過去問を一通り解いていきました。ICU一本で受けるつもりだったので、外部英語試験利用も視野に入れて、5月からIELTS対策に対応している英語スクールに通い始めました。社会人の方なども多いスクールでした。

IELTS対策を集中的にやったことで、英語を「型に流し込む」感じではなく、英語の構造を感覚的に理解して、いわば英語の回路で解いていく力がついたと思います。RとWは6.5まで伸びたんですが、スピーキングが4.0台で止まってしまって、10月に外部英語試験利用は断念しました。ただ、その期間の学習が英語力全体の底上げになったのは確かですね。結果的には10月以降、オンレクだけに絞る形になりました。

メンタルの維持

――中退して一人で勉強していたとなると、メンタルの維持も大事ですよね。

そうですね。実際、最後の1年くらいは、本来なら高3として過ごしている時期だと思うんですが、僕の場合はすでに高認を取ってしまっていたので、いわば宅浪みたいな生活でした。なので、メンタルの部分はかなり大きかったと思います。

正直、不安になることは多かったです。周りに同じような形でICUを受ける人がほとんどいなかったので、「このままで本当に大丈夫なのかな」と思うことはずっとありました。

だから、勉強を家の中だけで完結させないようにしていました。アルバイトに行ったり、勉強カフェに通ったりして、「これをきっかけに外に出る」「ここに行けば勉強する」という場所を持てていたのは、勉強の面でもメンタルの面でも大きかったです。

外に出ることは意識していて、すぐ出かけられるように、新宿駅までのJRのオフピーク定期を一時期持っていたくらいです。

――ICUは単願受験だったんですよね?

はい、結果的にはICUを単願で受けてしまいましたが、振り返ると併願はしたほうがよかったと思います。勉強環境や気持ちのバックアップという意味では、併願には意味はあると思います。

オンレクの活用

――オンレクはどのように活用していましたか。

オンレクは、独学でICUを目指すうえでの土台になっていました。周りに同じ形でICUを受ける人がほとんどいなかったので、自分の位置を感覚ではなく数字で確認できるのは大きかったですし、それだけでもかなり支えになっていました。

特によかったのは、過去問を解いたあとに「なぜその答えになるのか」を納得しながら復習できたことです。独学だと、解答を見ても「本当にこれでいいのか」と迷ってしまうことがあるんですが、オンレクは根拠がはっきりしていて、復習の軸を持ちやすかったです。

ICUの入試は、問題の特殊さもあって、ただ知識を増やすだけでは対応しきれない部分があると思います。だからこそ、過去問を通してICUらしい読み方や考え方に慣れていけたことは、自分にとってかなり大きかったです。

入試当日

――試験当日を振り返っていただけますか。

人文・社会は比較的落ち着いて解けました。悩む問題は飛ばして全部に触れてから戻る流れが合っていましたし、文章自体が面白くて、楽しみながら解いていました。

ATLASは最初の資料に対数が出てきて、そこでも少し焦りました。ただ、文章を読んで考える力で食らいつけるようにも作られていると感じました。資料は15分で全部読もうとしたんですが、11ページ分あって3つ目の途中でタイムアップでした。それでも問題は最後まで解きました。迷ったらすぐ飛ばして最後に戻る。深追いするといくらでも時間を使ってしまうので、とにかく全体に触れることを優先しました。

英語はかなりやらかした感覚がありました。合格発表までの一週間はずっと引きずっていて、入試後の数日はかなり落ち込みました。

英語リーディングは、見た瞬間に「これはやばい」と思いました。例年より文章量が多く感じられて、難しい単語や選択肢が並んでいて、「誰も解けないんじゃないか、合格点は5割くらいじゃないか」と思いながら解いていました。

もともとは全文を一気に読むやり方をしていたんですが、当日はそれでは時間が足りなくて、パラグラフごとに拾いにいく読み方に途中で切り替えました。信念を曲げた感じはありましたが、崩れきらずに取れるところを取りにいったことが、結果的には大きかったと思います。

受験生へのアドバイスなど

――これからICU入試を受ける人へのアドバイスをお願いします。

大学入試は当日受けてみるまで分からない部分があります。自分が難しいと感じた問題は、周りにとっても難しいはずです。

ICUの入試は、「選別するテスト」というより、「人材を見つけだす試験」だと思うんです。だから、すべてを完璧に解く必要はない。

試験日は「審判を受ける日」ではなく、「ICUと対話する日」なんだと思って、落ち着いて試験に臨んでほしいです。

――ありがとうございました!


ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,ピースベル奨学金

高校中退からICU合格、Peace Bell奨学生へ――2026年度Peace Bellスカラーインタビュー(前編)

ICU(国際基督教大学)の2026年度一般選抜に合格し、ICU Peace Bell奨学金を得たKさん。東京都出身のオンレク受講生です。私立中高一貫校を高1の冬に中退し、高卒認定試験を経てICU合格を果たし、2026年度入学式では新入生代表として宣誓も担当しました。

Peace Bell奨学金は、主に同窓生の寄付によって支えられてきたICU独自の奨学金で、採用されると原則4年間、入学金・年間授業料・施設費に加え、入寮した場合は入寮費・寮費も免除されます。今回のKさんの場合、4年間で約873万円に相当します。

前編では、Peace Bell奨学金への応募経緯とエッセイ、そしてICU対策講座オンレク(オンラインレクチャー)の位置づけを伺いました。

2026年度ICU Peace Bell奨学金採用内定通知(Kさんご提供)

奨学金への応募

――ICU Peace Bell奨学金に応募しようと思ったきっかけを教えてください。

制度自体は前から知っていました。実際に踏み切ったのは、お世話になっていたカウンセラーの方がICU卒で、「出さないことには受からないから、絶対に出した方がいい」と背中を押してくれたことです。私は高1の冬に高校を中退していたのですが、推薦状が必要だったので、受験の年の8月ごろには中退した中高の恩師にも思い切って連絡を取りました。先生に推薦状の執筆を快諾してもらえたのは本当にありがたかったです。

ICU Peace Bellだけでなく、ICU High Endeavor奨学金にも応募しました。

――書類の準備で苦労したことはありましたか。

うちは片親なので、課税証明書以外にも追加の書類が必要だったんですが、最初それを見落としていて、途中で気づいてかなり焦りました。しかもマイナンバーカードの更新を忘れていて、必要書類が出願期間中に間に合わなかったんです。今回は大学に連絡をして、代替の書類を出す形で受理していただけました。いつもこのように対応してもらえるとは限らないからとにかく早めに応募の必要書類は確認した方が良いです。ICUに問い合わせてみると親切に対応してくださったので、わからないことは早めに連絡するに越したことはないと思います。

エッセイ

――Peace Bell奨学金にはエッセイが必要ですよね。エッセイはどのように書きましたか?

「この奨学金がなくても通うことはできるかもしれない。でも、ICU Peace Bell奨学金があれば自分の4年間は大きく変わる」という書き方をしました。ただ「必要です」で終わらせるのではなく、あったら何が変わるかを中心に据えました。アルバイトではなく、ICUでしかできないことに集中したい。寮にも絶対入りたい。その両方の意味をきちんと書きました。

卒業後については、弁護士志望であることを書きました。弁護士になるには法律の知識だけじゃなくて、根本的な問題に気づく力、自分で問いを立てる力が必要だと思っていて、だからこそICUでの学びが必要だと書きました。

自己PRでは、中退後に美術館に通ったりボランティアに参加したりしてきたことを書きました。美術鑑賞については、ただ「好きです」で終わらせるのではなく、最近は背景情報をあえて入れずに一周目は自己解釈を優先している、といったところまで書きました。何が好きかだけでなく、どう受け取っているかまで伝えたかったんです。

――エッセイの書き方で意識したことは?

自分の言葉で書くことです。奨学金のオープンキャンパスで担当の方が「最近は皆さん文章がうまくて」とおっしゃっていて、それってみんなAIで整えすぎているということでもあるのかなと思いました。下手でも自分の言葉の方がいいと判断しました。

結局フォームに全然収まらなくて、Notionのメモをもとに別紙も3〜4枚ほど出しました(笑)。先輩のインタビューを読むとフォームをそこまで埋めていない方が多いようで、書きすぎかなとも思ったんですが、削ると自分ではなくなる感じがあったので、そのまま出しました。

志望動機

――エッセイの志望動機には何を書きましたか。

中学生のころにICUを知って、理念や教員のインタビューにすごく共感しました。もともと、早い段階で専門を決める感じに違和感があったので、「大学に行きたい」というより「ICUに行きたい」という感覚を自分なりに書きました。

ICU高大接続プログラム(3泊4日)にも参加したんですが、それが本当によかったです。参加者に通信制高校の人や高認の人がいて、自分だけじゃないんだと思えましたし、ディスカッションが楽しすぎて「これが毎日あるのか」と実感しました。寮にも憧れて、絶対に入りたいと思いました。そんなような事を奨学金のエッセイにも書いたんですが、実体験としてICUで授業を受けて寮に入ったことで、ある程度説得力を持って書けたと思います。ちなみにICUのオープンキャンパスにも5回参加しています(笑)

オンレクについて

――オンレク(オンラインレクチャー)について教えて下さい。

オンレクは受験した年度の初めから受けていました。偏差値で自分の立ち位置が見えるのは大きな利点だったと思います。ICUは問題が特殊ですし、全教科に補正もかかるので、必要とされる点数が年度や科目によってかなり違ってきます。

「オンレク偏差値50でいける」というのは、オンレク勢にしか伝わらない感覚だと思うんですけど、周りに同じ形でICUを受ける人があまりいなかったので、そういう目安を持てたことは大きかったです。オンレクの中での偏差値50を意識しながら、過去の合格者の得点を目標にしていました。

オンレクは解説も充実していて信頼できたので、ICU入試対策ではオンレクでの過去問演習が受験勉強の中心になっていました。

奨学金への内定

――ICU 合格と学費寮費全額免除のPeace Bell内定を知ったときのことを聞かせてください。

発表の日はお昼頃にサイトを開きました。まず「合格」が見えて、それだけでも声が出たんですが、同じページをスクロールするとPeace Bell奨学金の内定も表示されて、本当に叫びました。母もすごく喜んでくれました。

正直、Peace Bell奨学金の内定をいただけたことには驚きました。学びに集中できる環境を得られたことも大きかったですが、奨学金という形で認めてもらえたことや、大学での学びを応援してもらえたということがとても嬉しかったです。

入学式で新入生代表として学生宣誓を担当

――入学式では新入生を代表して学生宣誓を担当されたそうですね!宣誓をした感想は?

宣誓は、入学式の前々日のオンラインでのミニレクチャーの時点から非常にアットホームでした。当日も、教授や職員の方々から口々に「失敗しても大丈夫だからね! 気負わず頑張って!」と声をかけていただき、なんとかリラックスして大役を全うできました。

ただ、宣誓文を回収するお盆が重すぎて右腕を攣りそうになったり、学長の岩切先生が小声でおっしゃった「握手、握手!」を「拍手、拍手!」と聞き間違えて会場に大喝采を巻き起こしたりと、アクシデントもありました(笑)。

――入学式後に行われたICU Peace Bell奨学金新スカラー歓迎式典の雰囲気はどうでしたか?

Kさん:歓迎会も案外カジュアルな雰囲気で、先生方のお話もユーモラスかつ心に響くものでした。

ただ、新スカラー全員にスピーチが課されていたのですが、周りがA4の台本を準備して読んでいる中、僕はざっくりとしたメモだけで挑んでしまって。壇上に上がった瞬間すべてが飛び、ガンキョドりで言葉崩れまくりのやばいスピーチをしてしまいました。

でも本当に救いだったのは、会場の全員が頷いたり笑ったりしながら、僕のその崩れたスピーチを真剣に聞いてくれたことです。式典後には、ある教授が握手しながら「スピーチ良かったよ! また授業とかで会おうね」と励ましてくださって。

先輩スカラーの代表挨拶の仕草や言葉の重みにも、「俺もこういうかっこいい人間になりたい!」と強く刺激を受けました。全体的にアットホームで失敗に寛容で、ICUコミュニティの温かさを肌で感じられた素晴らしい一日でした。

ICUマクリーン通りの桜(Kさんご提供)

インタビュー後編では、高校中退に至った経緯、中退後の生活、高卒認定の取得、そしてオンレクを活用しながらICU一般選抜を戦った入試本番について伺います。

ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,日英バリンガル面接 英語外部試験,一般選抜,ICU総合型選抜(AO入試)

ICU国際基督教大学から、2027年度および2028年度以降の教養学部入学者選抜に関する変更内容が公表されました。ICUで行われた春のオープンキャンパスの入試説明会でも解説がありましたので以下でご紹介します。

一般選抜ではほぼ変更はありません。今回の変更で受験生への影響が大きいのは総合型選抜<4月入学専願>(旧AO入試)です。2027年度は二次面接の対面化、2028年度以降は「探究学習利用」への再編がポイントになります。自分の受験年度に合わせて確認してください。

2027,2028年度の入試制度変更の公表を知らせる用紙。ICUオープンキャンパスで配布された。

変更点まとめ

項目変更内容対象
一般選抜(外部英語試験利用)TOEFL iBTのスコア方式変更に伴う出願基準の変更2027年度以降
総合型選抜第二次選考がオンライン面接から対面面接に変更2027年度
総合型選抜「英語外部試験利用」と「理数探究利用」が「探究学習利用」に統合2028年度以降

一般選抜はほぼ変更なし

一般選抜についてはあまり変更はありませんが、一般選抜外部英語試験利用に関して、TOEFL iBTの出願基準が「4.5以上」に変更されました。これは、2026年1月21日から、TOEFL iBTのスコアスケールが、これまでの 0-120 点から、 1-6 点へ変更されたことによるものです。

一般選抜外部英語試験利用の対象2027年度以降の出願要件
IELTS6.5以上(変更なし)
TOEFL iBT(2026年1月20日以前に受験)79以上
TOEFL iBT(2026年1月21日以降に受験)4.5以上
Cambridge English Qualifications175以上(変更なし)
GTEC CBT1300以上(変更なし)

なお、上記の内、ベネッセの主催していたGTEC CBTは2025年11月に試験実施が終了しています。これから受験できるのはIELTS, TOEFL, ケンブリッジ英検です。


総合型選抜(旧AO入試)の変更(2027年度)

2027年度から、総合型選抜<4月入学専願>の第二次選考が、オンライン面接から対面面接に変更されます。よって二次選考の受験者は、面接日に東京三鷹のICUのキャンパスまで来場する必要があります。

2026年度まで2027年度2028年度以降
第二次選考個人面接(オンライン)個人面接(対面)10分間のプレゼンを含む個人面接(対面)

2027年度総合型選抜<4月入学専願>の一次選考の合格発表は2026年10月9日(金)、二次選考の面接日は2026年10月17日(土)です。

なお、二次面接の内容は従来通りで、例えば外部英語試験利用の場合、プレゼン等はありません。


総合型選抜(旧AO入試)の変更(2028年度以降)

2027年度2028年度以降
選抜区分英語外部試験利用・理数探究利用・IBDP利用探究学習利用・IBDP利用
主な提出書類外部英語試験利用の場合:英語試験スコア、小論文、自己活動歴など英語試験スコア、自己活動歴、探究学習または自主研究の研究成果の要約など
推薦状2通:1通は高校の担任または教員2通:1通は高校の担任または教員(1通は探究学習の担当教員が望ましい)
第二次選考個人面接(対面)10分間のプレゼンを含む個人面接(対面)

2028年度からは、総合型選抜<4月入学専願>の選抜区分が大きく整理されます。「英語外部試験利用」と「理数探究利用」が、「探究学習利用」へ統合されます(IBDP利用は従来通り)。

現在、英語外部試験のスコアとして有効なのはIELTS、TOEFL iBT、英検、ケンブリッジ英語検定、GTEC(4技能版)のいずれかです。

ただし、GTEC CBTは2025年11月に試験実施が終了しているため、これから新たに受験するならIELTS、TOEFL、ケンブリッジ英検、英検の4つが現実的な選択肢となります。なかでもIELTS、TOEFL、ケンブリッジ英検の3つは、高スコアを取得すれば総合型選抜だけでなく、一般選抜の外部試験利用入試にも活用できるため汎用性が高いのが特徴です。

なお、ICUの総合型選抜(旧AO入試)においては、出願資格としてこれらのスコア提出が求められますが、最低点などの基準は設けられていません。

また、推薦状2通のうち1通は、探究学習に関わる科目を担当した教員であることが望ましいと明記されています。

さらに、2028年度以降の二次選考では10分間のプレゼンテーションがすべての受験生に課されます。現在でも理数探究利用とIBDP利用にはプレゼンが採用されていますが、2028年度以降の二次試験ではすべての受験生がプレゼンを行うことになります。


総合型選抜を検討している受験生へのアドバイス

高3生(2027年度受験)

総合型選抜の二次面接が対面になり、ICU三鷹キャンパスへの来場が必須となります。地方在住の受験生は、一次合格発表後すぐに動けるよう、移動・宿泊の候補を事前に確認しておきましょう。2027年度の場合、一次合格発表から二次試験日までは中7日しかないので、場合によっては飛行機やホテルを予約しておいた方がいいかもしれません。

高2生以下(2028年度受験以降)

評定や英語資格の準備に加えて、探究学習や自主研究にしっかり取り組むことが欠かせません。

  • 高1・高2の段階から、自分の興味のあるテーマを深掘りしておく
  • 可能であれば、論文応募や研究発表など対外的(学校外)に研究成果を評価してもらう機会を得る
  • 部活や課外活動に取り組んで実績のある人は、その活動の成果を探究学習のテーマとしてまとめるなどの工夫をする
  • 推薦状が2通必要で、担任に加えて、1通は探求型の担当教員の推薦状が望ましいと書かれているので教員としっかりコミュニケーションを取る
  • プレゼンテーションに慣れておく

公式サイト

公式サイトでもこの変更内容は公表されています。下記URLを参照してください。

【公表】2027年度・2028年度以降の入学者選抜の変更点について
https://www.icu.ac.jp/admissions/undergraduate/news/202603261130.html

ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,オープンキャンパス,入試説明会

2026年3月20日に行われたICU国際基督教大学の春のオープンキャンパスの様子です。

ICUのオープンキャンパスはオンライン事前エントリー制です。体育館が受付となっていて、スマホで入場証を提示すると、ICU見学セットがもらえます。

新D館のコンビニで飲み物を調達します。ICU学内のファミリーマートは、通常よりコンパクトな店舗ながら食品の品ぞろえが充実しており、生活用品もひと通り揃っていて、必要なものはだいたい見つかる印象でした。今回はコンビニ前の1Fラウンジも普通に使えました。このラウンジは例年、夏のオープンキャンパスではICU生との相談会のスペースになっています。

こちらはICUでは一番新しいT館です。今回は入り口の教室「モノづくりラボ」が公開されていました。T館ができた数年前は木工に特化したラボかと思われましたが、現在では刺繍や手芸関連の機器も充実しているようでした。T館では主にモデル授業に使われます。T館の各所に座れる場所があるのは最近の建築という印象を受けます。

学食の様子です。モバイルオーダーが導入されていました。スマホからオーダーをして席で番号を待つシステムで、食券機に並ばなくても注文できるようになったのでとても便利になりました。支払いはPayPayやau Payなので、PayPayを準備しておくと安心です。

本館ではモデル授業に加えて各種説明会も実施されました。今回も本館入り口には公式マスコットのはちろうが登場して写真撮影に応じてくれました!入試制度説明・一般選抜説明では入試制度の変更点などの公表されたので、次回のエントリーで詳しく紹介します。

ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,お知らせ

2027年度ICU入試対策オンラインレクチャーの募集を開始いたしております。4月に開講いたします。

2027年度ICU入試対策、オンラインレクチャーの詳しいご案内は下記URLをご参照くださいませ。

https://icu.bucho.net/icu_onlinelecture/

ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,日英バリンガル面接 英語外部試験,一般選抜,ICU入試統計倍率偏差値

2026年2月27日、ICU(国際基督教大学)一般選抜の「日英バイリンガル面接利用」および「英語外部試験利用」の合格発表が行われました。両方式を合わせた倍率は12.05倍と、前年度の9.0倍から大幅に上昇。特に英語外部試験利用は19.0倍に達し、ICU入試の中でも最も高い倍率となりました。

2026年度の結果

2026年度

方式志願者数合格者数倍率
日英バイリンガル面接利用146名15名9.73倍
英語外部試験利用95名5名19.0倍
合計241名20名12.05倍

2025年度(参考)

方式志願者数合格者数倍率
日英バイリンガル面接利用132名19名6.95倍
英語外部試験利用93名6名15.5倍
合計225名25名9.0倍

志願者数は前年と同水準を維持した一方で、合格者数は25名から20名へとさらに絞り込まれました。これが倍率上昇の直接的な原因と言えます。

ICU一般選抜 方式別・試験科目一覧

ICUの一般選抜には4つの方式がありますが、最大3方式を受験することができます。各方式の試験内容は以下の通りです。日英バイリンガル面接利用と英語外部試験利用はいずれか1つのみ受験できます。

方式1次試験(会場試験)2次オンライン面接外部英語スコア
人文・社会科学選択
(3教科型)
・総合教養(ATLAS)
・英語
人文・社会科学
なし不要
数理・自然科学選択
(3教科型)
・総合教養(ATLAS)
・英語
数理・自然科学
なし不要
日英バイリンガル面接利用
(面接型)
・総合教養(ATLAS)
・英語
あり
(日本語・英語面接)
不要
英語外部試験利用
(面接型)
・総合教養(ATLAS)のみあり
(日本語面接のみ)
必須
(IELTS6.5等)

倍率19倍は本当? 1次辞退の構造

今回発表されたのは、「日英バイリンガル面接利用」と「英語外部試験利用」(面接型の2方式)の結果です。冒頭の通り、合算倍率は12.05倍、英語外部試験利用に至っては19.0倍に達しました。

しかし、この数字がそのまま「合格の難しさ」とは限りません。なぜなら、併願者の1次辞退によって実質的な競争相手が大きく減る構造があるためです。

そもそも、この面接型2方式に出願する受験生は総じて高い英語力を持っています。ICUの入試において英語力は重要な要素であることは間違いなく、彼らの多くは主戦場である3教科型でも順当に得点を稼いでおり、3教科型で受かる確率は他の受験生より高いでしょう。

そしてICUの一般選抜では、方式によって合格発表のタイミングが異なります。

  • 2月7日: 会場試験
  • 2月13日: 3教科型の合格発表、面接型の1次合格発表
  • 2月21日: 面接型の二次試験(オンライン面接)
  • 2月27日: 面接型の最終合格発表

このように、3教科型の合格発表は面接型の二次試験よりも先に行われます。そのため、3教科型と面接型の1次に両方合格した場合、先に確定した3教科型の合格を手にそのまま入学手続きへ進み、面接型の二次試験を辞退する受験生が多数います。

さらに今年度からは、二次試験辞退に拍車をかける変更がありました。 実は昨年までは、3教科型で合格しても「High Endeavor奨学金」の内定から漏れた受験生が、奨学金のチャンスを求めて面接型を受け続けるケースが一定数ありました。

しかし、今年度からHigh Endeavor奨学金は「要件を満たす人全員」に給付される仕組みに変わりました。これにより、採用枠が極めて少ない「Peace Bell奨学金」をどうしても狙いたいというケースを除き、3教科型の合格者が面接型の二次面接をわざわざ受ける動機はなくなったと言えます。

したがって、志願者数(分母)は多く見えても、実際に2次面接を受けて、最後まで席を争うライバルは、見かけの倍率よりも少なくなります。

大学全体に及ぶ「入学定員充足率」

2026年度は、大学側が一般選抜の合格者数を抑制したとも取れる年でした。

その兆候は、一般選抜に先立って行われた推薦入試の結果にもはっきりと表れていました。

2026年度 推薦入試の内訳

区分志願者数合格者数不合格者数
国際基督教大学高等学校85名85名0名
本学が指定する高等学校94名87名7名
キリスト教学校教育同盟加盟校61名52名9名
2026年度 合計240名224名16名
2025年度 合計(参考)254名253名1名

2025年度は推薦系でほぼ全員が合格していましたが、2026年度は明確に16名の不合格者を出しています。推薦・一般を問わず、今年度は大学全体として合格者数を引き締めた年と言えるでしょう。今年度の面接型の2方式の合格者数が前年の25名から20名に減少したのも、このような流れの一つだったのかもしれません。

来年度に向けて、どちらの方式を選ぶべきか?

これからICUを受験する生徒は、この2方式をどう活用すべきでしょうか。
結論から言えば「どちらを選んでも3教科型の確実な保険にはなりにくい」というのが実態です。
そのうえで、自身の適性に合わせて少しでも可能性の高い方を選ぶことになります。

① 英語外部試験利用(外部英語試験のスコア+総合教養+日本語での二次面接)
外部英語試験(IELTS6.5以上相当)のスコアを提出するため、ICU独自の英語試験で失敗した際の代替になり得ます。ただし、入試説明会では「提出可能な基準を満たしていれば、それ以上のスコアはフラットに評価する」というニュアンスで説明されていました。この説明の通りなのであれば、IELTS 8.0などの超高得点を持っていれば有利になるというわけではなく、英語スコアの基準クリア後は総合教養ATLASと二次の日本語面接での勝負になります。いずれにしても全員がIELTS6.5以上の受験生の中で合格者がわずか5名(2026年度)という非常に狭き門であるため、厳しい試験です。

② 日英バイリンガル面接利用(総合教養+英語+日本語と英語での二次面接)
外部資格は不要で、会場での英語試験と、英語を含む面接で評価されます。倍率は9.73倍と低くありませんが、15名が合格しており、外部試験利用の5名枠を争うよりは数字上まだ可能性のある方式です。ICU入試の英語の過去問で安定して得点でき、面接で英語を話すことに抵抗がない受験生であれば、こちらを軸に検討するほうが現実的でしょう。

軸となるのは「3教科型」との併願か

各方式の倍率を比較すると、一般選抜の基本戦略が浮き彫りになります。

方式2025年度2026年度増減
人文・社会科学選択3.46倍3.40倍-0.06
数理・自然科学選択2.71倍2.81倍+0.10
日英バイリンガル面接利用6.95倍9.73倍+2.78
英語外部試験利用15.5倍19.0倍+3.50

面接・外部試験利用型の倍率が高まる一方、3教科型は3倍前後に安定しています。とくに「数理・自然科学選択」の2026年度倍率は2.81倍で、理系科目に対応できる受験生にとっては一貫して有利な方式です。

面接型は単独で合格を狙うには合格者数が少なすぎるので、その意味では3教科型と併願をして、合格の可能性を広げるオプションとして活用すべき方式と言えそうです。

ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,オープンキャンパス

ICUの公式サイトで、2026年春のオープンキャンパス案内が公開され、来場エントリーの受付が始まっています。​オープンキャンパスは、大学公式の見学イベントで、ガイダンス・モデル授業・キャンパスツアーなどが開催されます。

開催日は2026年3月20日(金・祝)10:00〜16:00、会場はICU三鷹キャンパス入退場自由です。
受験生・中高生は事前の来場エントリーが必要で、同伴者(保護者等)は原則エントリー不要です。


春と夏のオープンキャンパス、どう違う?

ICUのオープンキャンパスは春と夏で雰囲気がかなり違います。​

春(3月)夏(7, 8月)
開催日数1日のみ3日
気候過ごしやすい暑い(体力勝負になりやすい)
モデル授業少なめ多数開催、より多分野に触れられる
混雑比較的ゆったり人数が多く混みやすい(学食は特に時間がかかりがち)
部屋見学は基本なし寮の部屋を見られる年がある


今の時点でICUを志望校にしている人は、春のOCにぜひ行くべき

高2の冬である今の時点でICUを志望している受験生は、春のオープンキャンパスにぜひ参加した方がいいです。3月の段階は夏に比べて全体に落ち着いた雰囲気で、モデル授業やガイダンスや相談、学食などキャンパスの空気感をゆったりと感じられます。何より気候が夏よりいいので、キャンパスツアーなど外を歩き回る企画は春に参加した方がよいです。

もちろん、可能なら春+夏の両方がベストです。夏は暑いですが、非常に多くのモデル授業が開催されていて、入試情報なども更新されています。​


モデル授業(事前予約必須)

「モデル授業」に参加したい受験生は、来場エントリーに加えてプログラムの事前予約が必要です。
事前予約が必要なプログラムは先着・定員制です。​ELAなどは人気があって満席になる傾向があります。
また、モデル授業は同伴者(保護者等)は参加不可なので要注意です。


エントリー方法・アクセス

来場には事前エントリーが必須です。下記URLから「来場エントリー(OCANsへ)」をクリックして登録しましょう。OC当日は会場の入り口でエントリーしているかのチェックがあります(スマホの予約画面を提示する)。

公式:2026 Spring OPEN CAMPUS(春OC)
https://www.icu.ac.jp/admissions/undergraduate/event/oc/26sp.html

ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,ICU入試統計倍率偏差値,志願者数・受験者数

本日、2026年2月13日(金)に2026年度のICU国際基督教大学の一般選抜(3教科型)の合格発表が行われました。今年の入試結果は倍率や合格者数において「総じて昨年度並み」と言える結果となりました。

2025年度と2026年度の志願者数・合格者数の比較

以下の表は、今年度と昨年度の一般選抜のデータを比較したものです。(※2026年度より「自然科学選択」は「数理・自然科学選択」に名称変更されています)

年度選択科目志願者数(編入)合格者数(編入)倍率
2026年度人文・社会科学選択907人(40人)267人(9人)約3.40倍
数理・自然科学選択239人(9人)85人(2人)約2.81倍
合計1,146人(49人)352人(11人)約3.26倍
2025年度人文・社会科学選択885人(52人)256人(6人)約3.46倍
自然科学選択198人(7人)73人(0人)約2.71倍
合計1,083人(59人)329人(6人)約3.29倍

2026年度の志願者数は1,146人と前年から約5.8%増加しました。一方で、合格者数も352人と前年の329人から約7.0%増加しています。全体の倍率は約3.26倍と、前年度の3.29倍とほぼ同水準の結果となりました。

選択科目別の倍率を見ると、人文・社会科学選択が約3.40倍(前年度3.46倍)、数理・自然科学選択が約2.81倍(前年度2.71倍)となりました。

定員充足率の影響と一般選抜の位置づけ

今年度の入試を読み解く上で重要な背景として、昨年度の入学者数増があります。昨年度(2025年度)は740名が入学し、前年度の632名から108名の大幅増となりました。この結果、ICUの収容定員充足率は111.8%から114.3%へ2.5ポイント上昇していました。​こうした定員充足率の上昇を受けてか、秋に実施された総合型選抜や推薦入試では合格者を抑制するような動きが見られました。

一方で、一般選抜(3教科型)の合格者数は352人と前年の329人から約7.0%増加しています。年内入試で人数調整を行いつつも、会場での学力試験である一般選抜を中心に学力のある学生を確保するという、ICU入試の基本構造が維持された結果と言えるでしょう。

理系志願者の増加と、文理の倍率ギャップ

科目別に見ると、「数理・自然科学選択」の志願者が前年の198人から239人へと約20%の増加を見せました。ICUが近年力を入れている理系志望者へのアピール(理系特化型ミニオープンキャンパスの実施など)や、昨年度導入された併願制度の浸透、さらには奨学金の拡充で相対的にリーズナブルに理系進学が可能な制度などが、順調に志願者増に結びついていると言えそうです。

ただし、合格者も増えたため、倍率は「人文・社会科学選択」が約3.40倍、「数理・自然科学選択」が約2.81倍となりました。依然として理系選択のほうが倍率が低く、昨年公式データとして可視化された理系有利の傾向は今年も継続しています。

編入合格者も増加

今年度の結果で特筆すべき点の一つは、編入試験の合格者が増加したことです。昨年度(2025年度)は6名でしたが、今年度(2026年度)は11名とほぼ倍増しています。

編入志望者は受験生個人のバックグラウンドや能力の差が大きく、年度によって合格者数にばらつきが出やすい性質がありますが、編入を志す受験生にとってポジティブなニュースと言えるでしょう。

面接型入試の動向にも注目

今回の一般選抜(3教科型)の発表が終わりましたが引き続き、面接を課す以下の2つの入試方式が進行中です。

  • 日英バイリンガル面接利用
  • 外部英語試験利用

本日、2月13日(金)にこれらの面接型入試の第一次選考結果が発表され、二次面接は2月21日(土)、最終的な合格発表は2月27日(金)に予定されています。受験生の皆さんは、最後まで体調に気をつけて頑張ってください!

ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜

合格者の皆様はぜひ合格体験記をお寄せ下さいませ。

投稿者にはICU入学に役立つWeb小冊子「BUCHOのICU入学対策」やAmazonギフトカードなどをお送りいたしております。

体験記の投稿は下記URLからお送りいただけます。

https://icu.bucho.net/mail/exp01.html