仮面浪人

STSさんインタビュー4

(ICU国際基督教大学の受験対策と大学の授業とは両立されていましたか?)

出席はもちろんしていましたよ!大学生は空き時間が多いので、時間のやりくりには困らなかったような気がします(ICU入試直前は春休みですし)。また周囲の様に、そんな頻繁に飲み会とかには行かなかったので、そこを受験勉強にあてたという感じです。

(モチベーションはどう維持しましたか?3回目は継続してやる気を出すのが難しいような)

周囲にガッカリすると、かえってモチベーションが上がっていましたね。あとは2年目の教訓から「ペースを上げすぎない」というものも学んでいたので。あと、万が一不合格でも、早稲田の2年生になればいいだけなので、ある種の開き直りがありました(笑)。

(トランスファーではなくて一般入試で受験されていますが、これはどうしてでしょうか?)

なんというか「一般入試で2度負けてるやつが、トランスファーなんて入れるかよww」という考えがありました。あと、前述の先輩から「途中からだとELP受けられないよ」と聞いていたので。

(なるほど、でもトランスファーでもELPはあると後で気がつくわけですね(笑)。単位編入はどうされましたか?)

ICUの単位に前の大学のものを入れたくなくて、始めからやり直すために単位は編入してません!

(そうすると全く4年をICUで過ごされる決意だったわけですが、そうすると実質2浪になってしまうわけで、そのことへの抵抗はありませんでしたか?)

ICUメルマガで、2浪の人々が集う「じろう会」なるものがあると聞いていたので。「訳ありの人、多いんだな」ということで、あまり抵抗はありませんでした。あと入学して間もなく、二浪の友達が4人位できましたから。(しかも自然に)。

(なるほど。1,2年目と3年目の違い、試験の勝因はどこにあったと思いますか?)

1年目は憧れに引っ張られ、2年目は執着しすぎたこと。3年目は、いわゆる自然体で臨めたことが大きな違いであり、勝因なのかもしれません。あとはやはり縁です(笑)。実際の試験では特に手ごたえもなく、フツーな感じでした。(本命なのに!)終始リラックスというか、何の意識もせずに受験していた気がします。

(3度目にして受かったときの気分はいかがでしたか?)

結果は直接見にいかずにネットを通じて発表を見たのですが、受験番号を見た時は一人で「あ、受かってら」と淡白でした。今でも不思議です。

(ICUに入学してよかったですか?)

そうですね、かなり遠回りしましたが、今ではとても満足しており入ってよかったと思っています。(そのせいで、わざわざ不況時に就職活動を強いられた訳ですが)

(受験生へのメッセージがあったらお願いいたします。)

大学4年間をちゃんと勉強して過ごしたいと考えるなら、ICUは申し分ない環境だと思います。また、どうしても入りたくても力まずにできるだけ自然体でいることが大事だと思います。あとは、やはり諦めないことです。「意志あるところに道はひらける」はず!ただ、開けるのがいつになるかはなんともいえませんが(笑)。

(次回はAO入試で合格されたICU生のインタビューをお届けします)

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仮面浪人

STSさんインタビュー3

(3年目は早稲田で仮面浪人をされたとのことですが、これはどういったことから仮面浪人に至ったのでしょうか)

早稲田の社会科学科で授業を受け始めたのですが、周囲の学習意欲が予想以上に低く驚きました。例えば英語だと「自己紹介なんてできません!」ってくらいに。不真面目な雰囲気に、学びの場として少し疑問を抱きました。ま、それが普通の大学なんでしょうけど。

(不真面目にというのは具体的にはどのようなところで感じましたか?)

基本的に「授業なぞ出なくてもなんとかなる」っていう姿勢が気になりました。次第に人が減っていって、テスト前になるとコピー機の前に人が沸き出す怪奇現象なども、その一つです。

(仮面浪人としてICU(国際基督教大学)対策を始められたのはいつ頃ですか?)

やや回答がズレますが、ICU向けの勉強をしたというより、早稲田に入ってすぐから英語を使う授業をかなり多くしました。週に4日くらいでしょうか。そういう意味では基本的な勉強という意味では4月からです。ICU向けの勉強としては、確か秋頃からです。

(ICU受験を決意されたのはいつ頃でしょう?)

日ごろから「やっぱりICUに行けたら良かっただろうな」とは思ってはいました。一番のきっかけは、早稲田にいたときに「模擬国連」っていう団体でお会いしたICU生の先輩(ID07)に会ったことですね。時期としては夏前くらいです。

(ご家族や大学でのご友人など、周囲の反応はいかがでしたか?)

駄目もとだったせいか、家族は基本的に応援してくれていたようでした。弟は、ICU合格後に事実を知ったようでしたが。大学の友人には秘密でした。なんせ仮面ですからね。友人達には退学届けを提出する日に「大学辞めることにした」って発表しました。

(仮面浪人というのは言わないものなのですね?)

公表して、またICU落ちたら惨めになりますからね(笑)。ただ秘密にしていたおかげで決心は固まりましたが。「絶対ICU入ってやるぞ!」っていう。

(秋からのICU対策はどのようにされましたか?)

一般能力(リベラルアーツ学習適性)に関しては、過去2年で山ほどデータがあったので、それを活用しました。論文系に関しては、BUCHOさんのサイトを拝見して、入手できる過去問全て(15年分くらい?)に取り掛かりました。

(ようやくこのサイトが登場ですね(笑)過去問による対策は有効でしたか?)

なんだかんだで、過去問は有効だったと思います。論文ってあまり読む機会がないので、経験値という意味でも有効でした。ちなみに、早稲田の印刷機はプリント料金一切無料だったので、印刷し放題でした(笑)。

英語は、早稲田で取り組んでいた英語の授業が大きいかもしれません。参考書としては、TOEFLのリーディング用の本を直前までやたら速読していたのを覚えています。

(次回に続きます)

仮面浪人

<STSさん 受験2年目>

(2年目は浪人を決意されたのですね)

はい、浪人です。予備校1(H学院)と予備校2(N講座)に通っていました。ちなみに予備校2のファイルの色は前年とは変わってましたけどね(笑)2年目は最初からICUが第一志望で、1年間しっかり準備して臨もうと思いました。

(具体的なICU対策はどのようなものでしたか?)

予備校2に通うことでしたね。あとは、赤本を前以上に遡って解いたりしていました。予備校2の授業はICU入試にでるような文章を読んで、自ら答えを書かせたりしていました(本番のように選択式ではなく)。「自分で考える力」を身につけさせたかったのでしょうか。最終的には結果は伴わなかったわけですが。

(他の私大対策は順調でしたか?)

可もなく不可もなくという具合でした。科目別では英語と国語は得意としていました。世界史は嫌いでしたが、やらなければいけなかったので無理矢理に詰めました。ちなみに数理は基本的に苦手です。

(私大の併願校はどういったところでしたか?)

早稲田中心で、あとは慶応SFCですね。MARCHやその他の大学も受けました。数にして10校程度でしょうかね。とにかくもう浪人はできないので。

(2回目のICU入試の手応えはいかがでしたか?)

手ごたえはあったと思います(あくまで主観)。1年間やるだけのことはやったつもりでしたからね。ICUを不合格になった日に早稲田の赤本を買いに行ったほど自信がありました。ちなみにICU学内新聞のThe Weekly GIANTSの入試特別号も2年連続も買いまして、翌年も買ったので3年連続で購入しました。ICU学内でも3年連続で買う人は滅多にいなくて、今となっちゃ笑い話ですが(笑)、それでもやはり、結果が伴わなかったのはつらいものがありました。

(2年目の入試の反省点やポイントはどのようなところにあったのでしょうか?)

浪人スタート時から飛ばしすぎて、2月頃にはガス欠を起こしていたかもしれません。あとは、勉強したという驕りというか。「あれだけやったんだから、なんとかなるはず」っていう。でも最後の最後で油断してちゃ世話ないですね。

あとは「物事には縁がある」と悟りました。かなり勉強したICUには落ちて、勉強3日以下の早稲田にはすんなり入るっていう。合格した早稲田の社学は本当にICU不合格の日に赤本を買って始めた程度で、しかもやったのは世界史だけです。国語に関しては、本番の試験中に漢文の存在を知りました(漢文はセンター試験以来、全く見てませんでした)。そんな付け焼刃でも、受かるときは受かるんですよね(自分では納得いきませんが)。

(なるほど、早稲田となると運で受かるレベルではないので、他の教科での積み上げがあったのでしょうが、「縁」というものあるのかもしれませんね。)

それが、2年目の悟りですね!(ICU2戦0勝2敗・・)

<受験3年目に続きます>

仮面浪人

今回は現役、浪人、早大での仮面浪人と、3度の受験を経てICUに入学されたSTSさんにお話を伺いました。

<受験1年目・現役時代>

(ICU(国際基督教大学)を知ったきっかけというのはどういうものだったのでしょう?)

自宅と大学とが割と近く、また出身高校が比較的ICUに近いにもかかわらず、高校3年になるまで、ICUの存在は知りませんでした。ちょうど高校3年生の夏頃に、「なんとなく」オープンキャンパスに足を運んでみた訳です。この時点では興味本位でした(笑)。それで適当な気持ちでICUに足を踏み入れてみたところ、良い意味で他の大学、特に(早稲田や慶応)などとの環境の違いに驚かされたわけです。「なんだここ!森ばっかりだ!!」というような具合に。

直感的に、ここ(ICU)入れたら、優雅で楽しいだろうな!って思いました。そういった環境面を知った後で、オープンキャンパス、文化祭を通じて少人数で集中的に行う英語教育に魅かれていきました。1年目の時点では、ICUは第一志望校の一つという感じでした。

(ICUを志望されてから、何か対策を始められましたか?)

とりあえず、学校で赤本を借りたのを覚えています。しかし、特殊すぎて何をしたら良いのか全くわからず・・。

その後、普通の予備校で一般的な勉強も行いましたが、夏期、冬期には加えてICU用の予備校に通いました。通っていたのは一般的な勉強がEゼミ、ICU対策がTゼミナール(冬期講習)とN講座(冬期講習、直前講習)でした。

(ICU対策フルコースですね)

まぁ、結果は不合格でしたけどね。

(1年目の不合格はどの辺りに原因がありそうですか?)

いわゆる「ICUへの憧れ」ばかりが先行し過ぎて、小手先の技術だけを追い求めたのだと思います。具体的には予想問題ばかり気にしたり、「ビビらず仲間意識を持てばうまくいく(N講座)」などですね。今思うと恥ずかしいのですが、その予備校の同じ色のファイルをみんなで持っていったり、試験後の休み時間に集まって答え合わせとか(笑)。

1年目の敗因は多分、基礎的な能力だと思います。よく読んで考える力など足りない部分があったかなと。反面テクニック的な情報がたくさん入ってきて、本質的な能力に欠けすぎていたというやつです。情報を集めただけで満足しているようでは、無意味だと実感しました。まとめると「情報集めに囚われすぎて、実践的な演習と基礎力が不足していた」ということになりますでしょうか。

(次回浪人時代に続きます)