ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,仮面浪人,編入・転入本科

他大学在籍中に塾講師のアルバイトをしながら、ICUに編入で合格した湘南太郎さんインタビュー4/4最終回

入学後の手続き

(ICU合格後、転入生向けの編入の手続き方法に関してICUから案内や説明などはある?)

編入生向けの案内や注意事項などが書かれたファイルはメールで送ってもらえました。
そのファイルには入学後の手続きの注意点や日程なども書かれていました。

(ICU合格後、編入に際して提出する書類と締め切りは?)

退学証明書と成績証明書を先に出す感じで、
それは4月の早い時期に出す感じだったと思います。

それから単位編入に関するが4月の後半に出しました。

(いずれにしてもICUに入学前ではなく、入学後に提出すればよいということですね。)

その通りです!

単位編入、他の編入生との交流など

(ICUへの単位編入の様子を教えて下さい、手続きと流れはどのような感じですか?)

ICU入学後にまず前の大学の成績証明書を出します。

それから、4月後半の期限までに「単位編入申請書」というのを出します。
これはどの授業を編入したいかを書くものです。
その際に、編入を希望する単位の授業のシラバスなども出します。
どういう編入を希望する単位はどのような内容であるかという前の大学の授業のシラバスですね。

それとは別に、前の大学の成績の評価基準を示す資料も提出します。
ICUに編入できるのはICU内の評価でC以上に相当するものなので、それを示すためのものですね。

(単位編入に関する書類の提出が終わった後、面接などはありますか?)

ありませんでした。書類の不備がないかはチェックしてもらえますが、面接はありませんでした。

(何単位編入できたかはいつ分かるのですか?)

秋学期の前の8月までには分かるという事でしたが、
実際には6月末に単位編入の連絡がきました。

4月の申請からはかなり間が空く感じですね。

(どの単位が編入できるという事は事前に分かったりはしないですか?)

先ほどの編入生向けのメール添付の資料に単位編入の目安のような事は書いてありました。
このような単位は認められて、これは認められない、というような事はその資料を見ると大体分かります。

(認められないのはどのような単位ですか?)

英語の単位は基本的に認められないみたいです。
同じようにアカデミックスキルを得るための授業なども編入はできないとされていたかと思います。

これらはICU入学後に必修のELAと内容が重複するものですね。

また、授業の内容が高校レベルのものなどは認められないと書かれていたと思います。

(逆にどんな授業が認められるというのは書かれていましたか?)

体育に関しては原則認められるという旨が書かれていたと思います。

他の体験記にも書いてあるのですが、編入生は体育の実技は前の大学でやっておいた方が絶対よいですね!

(申請したのは何単位?)

29単位を申請しました。
通りそうなものに絞って申請した形です。
絶対無理なそうなやつは避けました。

(認められたのは何単位ですか?)

28単位が認められました。
体育実技は2単位申請して1単位で認められました。

(大学2年でICUに編入しても3年間は必要?)

そうですね。編入生は最低3年間はICUに通うことになっています。

(ICUのメジャー選択はいつしますか?)

1年目の冬学期ですね。
新入生よりは1年早く選択することになります。
そのあたりの注意事項も編入生向けの資料に書いてあるのであまり心配しなくても大丈夫です!

(編入生に向けた説明会とかはないのですか?)

それは特にないでんですよ(笑)

大学から編入生に口頭で説明してもらえる訳ではないので、そのあたりのは自分から情報を取りに行かないといけないですね。

ちなみにですが、今年編入した学生のLINEグループがあって、そこで情報の共有ができているのでとても助かっています。

(編入生同士でどうやって知り合いになったのですか?)

ICUの入学式はID番号順に並んでいるのですが、編入すると他の学生より1年早いIDになるので、編入生は全員が前の方に座っています。

座席番号を見ていたらその事に気がついて、周りの人同士でLINEを交換して、自然とLINEグループができた感じです。

(さすが前の大学を経験しているだけあって、そのあたりは皆さん慣れておられますね笑)

編入生同士で情報の抜けがないか確認できるのはありがたいですね!

(来年度以降の編入生も入学式で周りと連絡先を交換するとよさそうですね! 編入生は何人ぐらいいるのですか?)

IDから数えると、今年は一般選抜やユニバーサルアドミッションズを合わせて17人だと思います。

編入生としてICU入学後の感想、ELAの様子

(引き続きICUの雰囲気などを伺いたいと思います。H大学と比較してのICUの印象は?)

大学の雰囲気は全然違います!

前の大学を悪くは言いたくないのですが、基本的に前の大学では授業はだるいという学生の雰囲気がありました。
授業参加は積極的ではなくて、座学で受動的に授業に出席して、ただそこにいるだけという感じはありました。
予習などはやっていませんでしたし、テスト前にサークルの先輩からもらった問題からいかに効率よく単位を取るかという感じでした。
自分もそうだったのですが、大学の授業に対してそこまで真剣になれる感じではなかったと思います。

ICUは割と授業楽しんで受けていて、ちゃんと予習をしてきて積極的に授業参加している人が多いのは印象的ですね。
ELAで言えば全員が予習をしてきていて、それはICUに入ってしまえば当然のことなのですが、前の大学では考えられないことです。

そのあたりは授業の形式が違うというのが大きいかもしれません。

ICUは少人数でディスカッションするのが基本になっていて、授業参加が求められます。
予習してなかったらディスカッションでしゃべれないですし、ディスカッションで自分の意見を言うから、授業の内容が定着するという感じがします。
前向きに授業に取り組む学生が多いのはICUのよいところですね。

(ELAの雰囲気はどうですか?)

ELAはスト2に入りました。
スト2はやはり帰国子女の方が多いですね。
20人ぐらいのクラスで、3から4人ぐらいはぐらいが準ジャパで、後は海外経験のある学生です。

準ジャパにしても国際生の多い高校の出身者だったりします。

スト2はとにかくペースが速くて大変さもあります。

英語をじっくりと受けたい、着実に英語力を付けたいという場合はスト3のがいいかもしれません。

スト3だとELAが週に10コマですが、スト2だと5コマしかありません。

(塾講師の仕事は続けておられるのですか?)

はい、同じ塾ですが、配属教室が変わって、引き続き中学生を教えています。

(編入後にELAをしながらバイトというのは忙しいのでは?)

そうですね、去年も受験勉強をしながらバイトをしていたので時間は無かったのですが、今はICUの課題で忙しいですね笑

ICUは課題の量がとくかく多いです。

ICUも大学生活に慣れるまではバイトはしないようにという事は言っています。

(ICU入試と単位編入を終えての感想は?)

大学編入は手続きが大変そうとか、人間関係とか心配になる所もあると思うのですが、なんとかなるというのが率直な感想です!
ICUに編入してよかったと思います!

(ありがとうございました!)

(注)
ICUの卒業には体育の実技が1単位必要だが、ICU学内の体育の実技は、1つの授業で1/3単位しかもらえない。体育の実技の1単位もらうために、3つの実技の授業を取る必要があって、合計3学期(1年)かかる。編入生の場合、前の大学の体育の実技をやっておけば、当該単位は履修済みと認められるケースが多いようなので、体育の実技は前の大学でやっておいてよかったと語る編入経験者は多い。

ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,英語対策,英語リスニング,一般選抜,仮面浪人,編入・転入本科

他大学在籍中に塾講師のアルバイトをしながら、ICUに編入で合格した湘南太郎さんインタビュー2

今回はICU入試対策として、大学生としてどのような英語学習をしていたかを伺いました。

ICU入試リスニング対策

(英語に関して教えてください。英語講師に応募されるとういことは、英語には自信を持っていたのですか?)

元々英語は好きだったのですが、大学1年生の時は仮面浪人で集中的に英語の勉強したので、英語力はその段階でかなり高まったと思います。

(海外経験はあるのですか?)

旅行で台湾に行ったことはあるのですが、英語圏には1度も行ったことはありません。いわゆる準ジャパですね。

(リスニング対策としてはどのような勉強をしましたか?)

ICU対策としては基本的にオンレクをやっていました。

その他にTOEFLや英検も受験したので、資格試験に向けた勉強は結果的に役立ちました。

リスニングでは英文を書き取るディクテーションも効果的だと思います。

ディクテーションはCNN English Expressという雑誌を使って2年生の12月ぐらいまでやっていました。

(CNN EEは大学の書店などでよくみかけるCNNの放送を題材とした月刊の英語学習誌ですね)

はい、CNN EEはリスニング用にはとてもよい内容で、大学生にはとてもおすすめの教材ですね。
ディクテーションをするならディクテーション用の教材を使った方がよいです。

なぜかというと例えばリスニングの試験用の英文の全部を、放送を聞きながら書き取るというのは大変ですし、時間がかかりすぎます。

CNN EEはディクテーション用にあらかじめディクテーション用の音声と記入欄も用意されているので、効率的に練習ができます。

(CNN EEは大学生向けというところもありますかね?)

ニュースの英語が中心なので、時事的な英語も多く含まれていて、高校生向けというよりは、大学生や社会人向けではありますね。就活などにも役立ちそうですね。

CNN English Expressは月刊の英語学習誌。CNNのニュースを題材にしているが、中身は全面的に英語学習に特化したコンテンツである。

(リスニングというとPart IIIの講義パートが難しいという受験生が少なくないですが、講義パートの対策はどうしましたか?)

まずはオンレクで過去問の形式と内容に慣れておくことが大事ですね。
実際の試験ではどのタイミングでページをめくるかなど指示もあるので、
その場での対応が求められるリスニングは慣れている方が有利です。

また、前の大学で受けていた講義が結構役立ちましたね。

ICUのリスニングのPart IIIは大学の講義を再現しているので、

大学で講義を受けていた経験から講義の内容を類推できたり、展開を予想できる場面もありました。

学部は経済学部で講義は日本語だったのですが、それでもICU入試の英語の講義を理解する上で役立ちましたね。

ICU入試リーディング対策

(引き続きリーディングに関して教えて下さい)

基本的にはリスニングの勉強と同じようにやっていました。

リーディングも音読を重視してやりました。

リーディングの場合、リスニングとは違って音源はない場合もあります。

1つの英文を10回は読むつもりで思ってやっていました。

10回音読するやり方としては、英文は書き込みする用と読む用に問題を分けて使っていて、

最初は書き込みをしながら読みます。構文や難しい語彙などもこのときにチェックします。

2回目以降は何も書いていない方の英文でさらに5回音読します。

それでも意味が入ってこない単語があったら最初の資料に書き込んだ構文や語彙の内容を確認します。

(なぜ書き込んだ英文と何も書いていない英文を分ける必要があるのですか?)

単純に本番ではまっさらな英文を読むから、書き込んだものを見た後は、何も書いていない英文に戻ることにしていました。

最終的にはまっさらな英文をスムーズに読むことが目的ですので。

また、書き込み用も別にあることで、精読にもなっているとも考えていました。

(英語対策で音読を重視していたのはなぜですか?)

リスニング対策の参考書をやっている時に、音読をするとリスニング力が上がるというアドバイスが書いてあって、それに従ったら効果が感じられたというのが一つのきっかけだったと思います。

実際に音読をしてリスニング力が付いてきたと思いますし、スムーズに英文を読めると言うことはリーディングでも有利です。語学学習として音読は理にかなっていると思います。

(編入を考えている大学生に勧めるテキストなどはありますか?)

英語に関して言えば大学生ならTOEFLの参考書をやるのは有効だと思います!
なんと行ってもICUの英語はTOEFLに形式や内容、語彙なんかも似ていますし、
大学生が大学受験向けのテキストを大学の図書館でやるのは周りの目もあって抵抗があると思うのですが、TOEFLの勉強なら普通にやっている人もいますからね。
自分も語彙のテキストはTOEFLのものを愛用していました。

湘南太郎さんの使っていた 『TOEFLテスト英単語3800』(旺文社)

(英検も受験されたそうですが、ICU対策として英検の内容はどうですか?)

英検は形式面、語彙面でICU入試の内容からは遠いのですね。
やるならTOEFLの方がよいです。
英検の良いところは関連の参考書が充実しているところでしょうか。
単語帳だけでも何種類もありますし、自分にあったテキストは選びやすいと思います。

逆にTOEFLは試験の内容はいいのですが、参考書があまり出ていなくて、語彙のテキストなどは選択肢が少ないです。

リーディング時間配分

(リーディングの時間配分を教えて下さい)

オンレクで過去問をやって、以下のようなイメージで試験に臨みました。

Part IIが8分-10分、Part I はテキスト1つあたり15分から17分

実際の試験では

part 2 10分, part1-1 17分,1-2 15分 1-3 15分 見直しが4-5分という感じでした。

Part2は文法問題などをミスなく解きたいと思っていたので、集中力が切れないうちに解こうと思って先に解いていました。

英語は他の教科よりは時間は少なめなので、予定の時間がきたら潔く次ぎの問題に行くことが大事だと思います。悩んだ問題はたいてい間違えていたりするので、長考してもしょうがない場合が多いです。

また、Part 1はtextごとに読みやすさ違っていて、Text 1が難しい年が多いので、今年もそうだったので
最初の問題が難しくても焦らないことが大事ですね。

塾講師の経験を踏まえた感想

(講師として生徒さんに高校受験の英語を教えながら、ご自身は大学受験の英語の勉強もされた形ですが、高校受験と大学受験の英語の違いはどのような所ですか?)

高校受験の英語は基本的には文法が中心で、文法が固まっていれば高得点が期待できるという内容でした。長文読解はそこまで問われていなくて、速読が求められているということもないです。

大学受験の英語の場合は、長文読解が中心で、速読力が問われていると思います。
その反面、大学受験は高校受験ほど文法ばかりという感じではないですね。
ICUでもPart IIで文法は一部でますが、高校のような「文法のための問題」はほとんど出されていないですね。

また、僕の教えていた塾は公立高校対策をやっていたので、英語はあくまでも5教科の内の一つという位置づけで、各教科をバランスよく勉強するのが大切だと塾でも言っていました。それと比較すると私立大学の入試では英語のウェイトがとにかく大きいですね!

(英語学習の秘訣はありますか?)

秘訣というほどの事は無いのですが、元々英語が好きでしたし、語学としての英語の能力を高めたいという方向で勉強をしていました。特に音読をやったことで実力が付いたと感じていて、語学だから音読をやるのは当然だという感覚で続けていたのはよかったと思います。

(次回に続きます)

仮面浪人

STSさんインタビュー4

(ICU国際基督教大学の受験対策と大学の授業とは両立されていましたか?)

出席はもちろんしていましたよ!大学生は空き時間が多いので、時間のやりくりには困らなかったような気がします(ICU入試直前は春休みですし)。また周囲の様に、そんな頻繁に飲み会とかには行かなかったので、そこを受験勉強にあてたという感じです。

(モチベーションはどう維持しましたか?3回目は継続してやる気を出すのが難しいような)

周囲にガッカリすると、かえってモチベーションが上がっていましたね。あとは2年目の教訓から「ペースを上げすぎない」というものも学んでいたので。あと、万が一不合格でも、早稲田の2年生になればいいだけなので、ある種の開き直りがありました(笑)。

(トランスファーではなくて一般入試で受験されていますが、これはどうしてでしょうか?)

なんというか「一般入試で2度負けてるやつが、トランスファーなんて入れるかよww」という考えがありました。あと、前述の先輩から「途中からだとELP受けられないよ」と聞いていたので。

(なるほど、でもトランスファーでもELPはあると後で気がつくわけですね(笑)。単位編入はどうされましたか?)

ICUの単位に前の大学のものを入れたくなくて、始めからやり直すために単位は編入してません!

(そうすると全く4年をICUで過ごされる決意だったわけですが、そうすると実質2浪になってしまうわけで、そのことへの抵抗はありませんでしたか?)

ICUメルマガで、2浪の人々が集う「じろう会」なるものがあると聞いていたので。「訳ありの人、多いんだな」ということで、あまり抵抗はありませんでした。あと入学して間もなく、二浪の友達が4人位できましたから。(しかも自然に)。

(なるほど。1,2年目と3年目の違い、試験の勝因はどこにあったと思いますか?)

1年目は憧れに引っ張られ、2年目は執着しすぎたこと。3年目は、いわゆる自然体で臨めたことが大きな違いであり、勝因なのかもしれません。あとはやはり縁です(笑)。実際の試験では特に手ごたえもなく、フツーな感じでした。(本命なのに!)終始リラックスというか、何の意識もせずに受験していた気がします。

(3度目にして受かったときの気分はいかがでしたか?)

結果は直接見にいかずにネットを通じて発表を見たのですが、受験番号を見た時は一人で「あ、受かってら」と淡白でした。今でも不思議です。

(ICUに入学してよかったですか?)

そうですね、かなり遠回りしましたが、今ではとても満足しており入ってよかったと思っています。(そのせいで、わざわざ不況時に就職活動を強いられた訳ですが)

(受験生へのメッセージがあったらお願いいたします。)

大学4年間をちゃんと勉強して過ごしたいと考えるなら、ICUは申し分ない環境だと思います。また、どうしても入りたくても力まずにできるだけ自然体でいることが大事だと思います。あとは、やはり諦めないことです。「意志あるところに道はひらける」はず!ただ、開けるのがいつになるかはなんともいえませんが(笑)。

(次回はAO入試で合格されたICU生のインタビューをお届けします)

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仮面浪人

STSさんインタビュー3

(3年目は早稲田で仮面浪人をされたとのことですが、これはどういったことから仮面浪人に至ったのでしょうか)

早稲田の社会科学科で授業を受け始めたのですが、周囲の学習意欲が予想以上に低く驚きました。例えば英語だと「自己紹介なんてできません!」ってくらいに。不真面目な雰囲気に、学びの場として少し疑問を抱きました。ま、それが普通の大学なんでしょうけど。

(不真面目にというのは具体的にはどのようなところで感じましたか?)

基本的に「授業なぞ出なくてもなんとかなる」っていう姿勢が気になりました。次第に人が減っていって、テスト前になるとコピー機の前に人が沸き出す怪奇現象なども、その一つです。

(仮面浪人としてICU(国際基督教大学)対策を始められたのはいつ頃ですか?)

やや回答がズレますが、ICU向けの勉強をしたというより、早稲田に入ってすぐから英語を使う授業をかなり多くしました。週に4日くらいでしょうか。そういう意味では基本的な勉強という意味では4月からです。ICU向けの勉強としては、確か秋頃からです。

(ICU受験を決意されたのはいつ頃でしょう?)

日ごろから「やっぱりICUに行けたら良かっただろうな」とは思ってはいました。一番のきっかけは、早稲田にいたときに「模擬国連」っていう団体でお会いしたICU生の先輩(ID07)に会ったことですね。時期としては夏前くらいです。

(ご家族や大学でのご友人など、周囲の反応はいかがでしたか?)

駄目もとだったせいか、家族は基本的に応援してくれていたようでした。弟は、ICU合格後に事実を知ったようでしたが。大学の友人には秘密でした。なんせ仮面ですからね。友人達には退学届けを提出する日に「大学辞めることにした」って発表しました。

(仮面浪人というのは言わないものなのですね?)

公表して、またICU落ちたら惨めになりますからね(笑)。ただ秘密にしていたおかげで決心は固まりましたが。「絶対ICU入ってやるぞ!」っていう。

(秋からのICU対策はどのようにされましたか?)

一般能力(リベラルアーツ学習適性)に関しては、過去2年で山ほどデータがあったので、それを活用しました。論文系に関しては、BUCHOさんのサイトを拝見して、入手できる過去問全て(15年分くらい?)に取り掛かりました。

(ようやくこのサイトが登場ですね(笑)過去問による対策は有効でしたか?)

なんだかんだで、過去問は有効だったと思います。論文ってあまり読む機会がないので、経験値という意味でも有効でした。ちなみに、早稲田の印刷機はプリント料金一切無料だったので、印刷し放題でした(笑)。

英語は、早稲田で取り組んでいた英語の授業が大きいかもしれません。参考書としては、TOEFLのリーディング用の本を直前までやたら速読していたのを覚えています。

(次回に続きます)

仮面浪人

<STSさん 受験2年目>

(2年目は浪人を決意されたのですね)

はい、浪人です。予備校1(H学院)と予備校2(N講座)に通っていました。ちなみに予備校2のファイルの色は前年とは変わってましたけどね(笑)2年目は最初からICUが第一志望で、1年間しっかり準備して臨もうと思いました。

(具体的なICU対策はどのようなものでしたか?)

予備校2に通うことでしたね。あとは、赤本を前以上に遡って解いたりしていました。予備校2の授業はICU入試にでるような文章を読んで、自ら答えを書かせたりしていました(本番のように選択式ではなく)。「自分で考える力」を身につけさせたかったのでしょうか。最終的には結果は伴わなかったわけですが。

(他の私大対策は順調でしたか?)

可もなく不可もなくという具合でした。科目別では英語と国語は得意としていました。世界史は嫌いでしたが、やらなければいけなかったので無理矢理に詰めました。ちなみに数理は基本的に苦手です。

(私大の併願校はどういったところでしたか?)

早稲田中心で、あとは慶応SFCですね。MARCHやその他の大学も受けました。数にして10校程度でしょうかね。とにかくもう浪人はできないので。

(2回目のICU入試の手応えはいかがでしたか?)

手ごたえはあったと思います(あくまで主観)。1年間やるだけのことはやったつもりでしたからね。ICUを不合格になった日に早稲田の赤本を買いに行ったほど自信がありました。ちなみにICU学内新聞のThe Weekly GIANTSの入試特別号も2年連続も買いまして、翌年も買ったので3年連続で購入しました。ICU学内でも3年連続で買う人は滅多にいなくて、今となっちゃ笑い話ですが(笑)、それでもやはり、結果が伴わなかったのはつらいものがありました。

(2年目の入試の反省点やポイントはどのようなところにあったのでしょうか?)

浪人スタート時から飛ばしすぎて、2月頃にはガス欠を起こしていたかもしれません。あとは、勉強したという驕りというか。「あれだけやったんだから、なんとかなるはず」っていう。でも最後の最後で油断してちゃ世話ないですね。

あとは「物事には縁がある」と悟りました。かなり勉強したICUには落ちて、勉強3日以下の早稲田にはすんなり入るっていう。合格した早稲田の社学は本当にICU不合格の日に赤本を買って始めた程度で、しかもやったのは世界史だけです。国語に関しては、本番の試験中に漢文の存在を知りました(漢文はセンター試験以来、全く見てませんでした)。そんな付け焼刃でも、受かるときは受かるんですよね(自分では納得いきませんが)。

(なるほど、早稲田となると運で受かるレベルではないので、他の教科での積み上げがあったのでしょうが、「縁」というものあるのかもしれませんね。)

それが、2年目の悟りですね!(ICU2戦0勝2敗・・)

<受験3年目に続きます>

仮面浪人

今回は現役、浪人、早大での仮面浪人と、3度の受験を経てICUに入学されたSTSさんにお話を伺いました。

<受験1年目・現役時代>

(ICU(国際基督教大学)を知ったきっかけというのはどういうものだったのでしょう?)

自宅と大学とが割と近く、また出身高校が比較的ICUに近いにもかかわらず、高校3年になるまで、ICUの存在は知りませんでした。ちょうど高校3年生の夏頃に、「なんとなく」オープンキャンパスに足を運んでみた訳です。この時点では興味本位でした(笑)。それで適当な気持ちでICUに足を踏み入れてみたところ、良い意味で他の大学、特に(早稲田や慶応)などとの環境の違いに驚かされたわけです。「なんだここ!森ばっかりだ!!」というような具合に。

直感的に、ここ(ICU)入れたら、優雅で楽しいだろうな!って思いました。そういった環境面を知った後で、オープンキャンパス、文化祭を通じて少人数で集中的に行う英語教育に魅かれていきました。1年目の時点では、ICUは第一志望校の一つという感じでした。

(ICUを志望されてから、何か対策を始められましたか?)

とりあえず、学校で赤本を借りたのを覚えています。しかし、特殊すぎて何をしたら良いのか全くわからず・・。

その後、普通の予備校で一般的な勉強も行いましたが、夏期、冬期には加えてICU用の予備校に通いました。通っていたのは一般的な勉強がEゼミ、ICU対策がTゼミナール(冬期講習)とN講座(冬期講習、直前講習)でした。

(ICU対策フルコースですね)

まぁ、結果は不合格でしたけどね。

(1年目の不合格はどの辺りに原因がありそうですか?)

いわゆる「ICUへの憧れ」ばかりが先行し過ぎて、小手先の技術だけを追い求めたのだと思います。具体的には予想問題ばかり気にしたり、「ビビらず仲間意識を持てばうまくいく(N講座)」などですね。今思うと恥ずかしいのですが、その予備校の同じ色のファイルをみんなで持っていったり、試験後の休み時間に集まって答え合わせとか(笑)。

1年目の敗因は多分、基礎的な能力だと思います。よく読んで考える力など足りない部分があったかなと。反面テクニック的な情報がたくさん入ってきて、本質的な能力に欠けすぎていたというやつです。情報を集めただけで満足しているようでは、無意味だと実感しました。まとめると「情報集めに囚われすぎて、実践的な演習と基礎力が不足していた」ということになりますでしょうか。

(次回浪人時代に続きます)