ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,ICU総合型選抜(AO入試)

本記事では、2026年度のICU(国際基督教大学)の総合型選抜に合格されたMさん(秋田県出身、現ICU1年生)に、出願準備から面接、併願のこと、一般選抜との両立まで詳しく伺いました。Mさんは2026年度ICU入試対策オンラインレクチャーの受講生です。

地方の進学校から、周囲にICU受験者がほとんどいない環境で総合型選抜に挑戦したMさん。書類準備、推薦状、AI利用について、そして併願や一般選抜も視野に入れながら進めた受験対策など、詳しく伺いました。前後編の2回に分けてお届けいたします。

2026年度版のICU The ELA Reader(Mさんご提供)

前編:ICU志望理由・提出書類・準備の進め方

ICU志望

BUCHO(以下B):まずは、ICU(国際基督教大学)志望に至るまでの経緯から教えてください。

Mさん:もともとは地元のAIU、国際教養大学に興味がありました。そこから、国際的な学びができる大学をいろいろ調べる中でICUを知って、志望するようになりました。

B:ご出身は地方進学校ですね。やはり進路としては国公立大学志向が強いですよね。

Mさん:東北大学に進学する人が多いですし、秋田大学やAIUに進む人も多いです。地元の国公立志向は強いと思います。

B:その中で、総合型選抜を受ける人はどのくらいいましたか。

Mさん:ICUを受ける人はほとんどいなかったですが、総合型選抜で他大学を受験する学生はそれなりにいました。最近は総合型選抜が少しずつ増えてきていたと思います。東北大でも総合型に近い形式がありますし、学校としても、一般だけではなくて総合型も選択肢としていこうという雰囲気はありました。

B:ICUを本格的に志望するようになったのはいつ頃ですか。

Mさん:高校3年生になってからです。オンレク(BUCHONETオンラインレクチャー)を受け始めたのは6月で、総合型選抜の書類を書き始めたのも6月でした。

B:要項やテーマが出たらすぐに動き始めたわけですね。

Mさん:はい。とりあえず一回書いてみようという感じでしたが、結果的に書類の準備に時間をかけることができましたので、早期にはじめたのはよかったと思います。

ICU総合型選抜の受験理由

B:高校時代は本当にいろいろな活動に取り組んでいますね。サッカー部のマネージャー、ピアノ、バレエ、英語ディベート同好会、文化祭のダンス企画、さらにアメリカでの1週間の海外研修など、かなり幅広いです。

Mさん:振り返ると、いろいろやっていたと思います(笑)

B:ずばり、総合型選抜で受験しようと思った理由はありますか?

Mさん:学校行事や活動にはかなり力を入れてきたので、勉強一辺倒ではない自分には、総合型選抜の方が合っているのではないかと思っていました。

B:ICUのオープンキャンパスには参加しましたか。

Mさん:春と夏の2回行きました。

B:実際に行ってみてどうでしたか。

Mさん:ICUをより具体的にイメージできるようになりましたし、東京に行ったこと自体が小論文のテーマにもつながりました。

AIを「内容を書くため」には用いなかった

B:ここからは提出書類の準備に関して伺いたいと思います。まず、今年度(2027年度)からは、ICUの願書でも生成AIに関する注意書きが入るようになりました。昨年度もWebサイトで生成AI利用に関するICUの考え方は示されてましたね。MさんはAIをどう使っていましたか。

Mさん:要項やICUの公式サイトを読んで生成AI利用の禁止事項には当たらないように気をつけていました。つまり、書類の内容そのものを考えてもらうためには使わないよう注意しました。AIの使い方としては、自分は長く書いてしまう癖があったので、冗長な部分がないかとか、文章として不自然なところがないかとか、誤字脱字がないかを見てもらうために使っていました。

B:線引きを意識して使っていたのですね。

Mさん:はい。AIのプロンプトをきちんと指定して、文章の内容に踏み込まれないようにすることはとても意識していました。

B:具体的には、どのようなプロンプトですか?

Mさん:「この文章を見て、冗長になっている部分や意味がおかしいところがあれば指摘してください。ただし、内容には触れないでください。論理がぶれているとか、この具体例を入れた方がいいとか、そういうことは言わないでください」というような形でした。

注:2027年度からは「出願書類の作成において、生成AI を用いてはいけません」と要項に書かれるようになった。一方、Mさんが受験した2026年度では、生成AIの利用については、大学の公式Webサイトに掲載されているAI利用に対する大学の考え方を参考にするよう案内されているにとどまっていた。

小論文は大きく方向転換した

B:提出書類の小論文について詳しく聞かせてください。最初はバレエをテーマに書いていらっしゃったのですよね?バレエから始めた理由は何だったのでしょうか。

Mさん:自分の経験もありますし、作品の中から学べることもあると思ったからです。ただ、実際に書いてみると、どうしても自分の感想が中心になってしまって、問題意識として広げていくのが難しかったです。

B:最終的には「インバウンド」を扱う形になりました。そのテーマはどうやって見つけたのでしょうか。

Mさん:オープンキャンパスで初めて東京に行ったときに、インバウンドの状況を実際に見て、少し違和感を持ったのがきっかけです。外から見ると盛り上がっているように見えるけれど、そこに何か引っかかるものがありました。

B:地方出身だからこその視点があったわけですね。

Mさん:そう思います。私は地方出身で、ふだんインバウンドに直接関わることが多い環境ではなかったので、逆に別の見方ができるのではないかと思いました。

B:実際の小論文では、秋田の竿灯まつりを題材にしていましたね。しかも、単に「良い祭りだ」と書くだけではなく、現状の課題や改善の余地にインバウンドの視点から踏み込んでいました。

Mさん:はい。インバウンドが表面的に盛り上がっていることだけを書くのではなくて、もっと学びや理解につながるような体験にできるのではないか、という方向で考えました。より深く日本文化や地方文化を理解してもらえるような形にできれば、外国からのリピーターにもつながるのではないかと思っていました。

B:書きたい内容が先にあって、テーマの番号は後から決まったという感じでしたか?

Mさん:そうです。最初から「①で書こう」と決めていたわけではなくて、問題意識を持った内容があって、その結果として選択したテーマが①になりました。自分としては、まず何について書くかの方が先でした。

参考:2026年度 ICU総合型選抜 小論文(1500文字)のテーマ:
① 社会的または国際的に関心が高まっている時事問題、あるいは志願者自身が感銘を受けた芸術作品 (絵画、文学、音楽など)、歴史的エピソード、科学的業績  
② 古典探究、日本史探究、世界史探究、理数探究基礎、あるいは総合的な探究の時間などの探究型学習で主体的に取り組んだ課題とその成果の要約

自己活動歴と自己分析

B:活動歴についても聞かせてください。最初は文化祭の話を書いていたけれど、最終的には英語ディベート同好会の活動に書き換えましたよね。

Mさん:はい。もともとオンレクの添削の中でも、もし賞を受けたものがあるならそちらの方がよいのではないか、という指摘が出ていて、書き換えたいとは思っていました。ただ、英語ディベートの大会が8月にあって、その結果が出たのが8月末だったので、書き換えるならそこからになりました。

B:ディベート同好会は以前から参加していたのですか?

Mさん:いえ、もともとその同好会は私が中学3年生の頃に設立されたものです。ただ、高校2年生のときに人数不足で一度活動が途絶えてしまいました。その後、高校3年生のときに先生に参加を勧められて加入し、同好会の活動も再開される形になりました。既存のメンバーと新しいメンバーで大会に出場しました。

B:その大会でメンバーの皆さんが個人賞を取った。

Mさん:はい、秋田県の大会で個人賞を取ることができました。

B:ディベート同好会の活動を復活させるところから個人賞の受賞まで、活動として充実していますね。

Mさん:そうですね。結果が出てうれしかったですし、提出直前になってしまいましたが活動歴の内容は書き換えてよかったと思います。

推薦状

B:推薦状についても伺いたいです。担任の先生と、サッカー部・英語ディベート同好会の顧問の先生にお願いしたんですよね。

Mさん:はい。顧問の先生には3年間お世話になっていました。

B:やはり総合型選抜では推薦状も大切だと思いますか。

Mさん:とても大切だと思います。総合型選抜では、先生方との関わりが大事だと感じました。

B:サッカー部のマネージャーはいつまで続けていましたか。

Mさん:高3の夏までです。6月くらいまでは続けていました。サッカー部の活動は週5回あって、そのうえ夏までディベートもやっていたので、かなり忙しかったです(笑)。

B:推薦状を書いていただくという意味でも先生方との関係性も大切ですね。

Mさん:そう思います。特に顧問の先生は、マネージャーとしての活動についても書いてくださったと聞いています。

B:マネージャーとしての活動はMさんが自分で書いた書類には詳しくは書いてありませんでしたね。推薦状が他の書類では書き切れない部分をカバーしてくれる場合や、内容を裏付けてくれる場合もありそうです。

英語スコア

B:その他の提出書類でいうと、英検準1級も提出されていますね。どう準備しましたか。

Mさん:英検準1級は高校2年生の夏に取りました。英語はもともと教科として得意で、英検対策もしていました。

B:早い段階で英語のスコアを取っていたことも大きかったですね。

Mさん:そうですね。書類として出せる材料の一つにはなったと思います。

総合型選抜の1次書類準備で一番大変だったのは

B:合格体験記では、提出書類に関して「書いたものに一貫性を持たせることが大事だった」と書いていました。これは具体的にはどういうことでしょうか。

Mさん:まず、自分の中に「文化」への関心がありました。カルチャーに興味があって、人とコミュニケーションを取ることも好きでした。先生との関わりもそうですし、人との「交流」が自分の中で大きな軸だったと思います。

B:その軸が、小論文や活動歴にもつながっていた。

Mさん:はい。文化にも交流にも関心があって、その結果として小論文のテーマにもつながりました。いろいろな人と関わる中で、自分の軸みたいなものが見えてきたのだと思います。

B:ICUの総合型選抜の1次書類の準備で、一番大変だったのは何ですか。

Mさん:ICUの総合型選抜で大変だったのは、すべての書類が事前提出なので、いくらでも直せてしまうところです。時間をかけようと思えばどこまでもかけられるので、そこは本当に大変でした。他の受験生がどれくらい時間をかけて仕上げてくるのかという意味でも不安はありました。

(後編に続きます。後編では、二次面接の実際、併願で感じたこと、一般選抜とのバランス、そしてICU総合型選抜に挑戦する人がまずやるべきことについて、詳しく伺います。)

ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,ICU総合型選抜(AO入試)

2026年6月1日にICU(国際基督教大学)の公式Webサイトが公開され、2027年度総合型選抜<4月専願>の入試要項が公開されました。いくつかの重要な変更点が出てており、生成AIの扱い、第二次選考の対面化、英語外部試験の合格者平均の公開あたりが目立つところです。

2027年度総合型選抜(旧AO入試)を受験する方はICU入試対策として変更点やスケジュールを確認しておきましょう。

生成AIの利用は書類作成において禁止へ

2027年度要項では、出願書類の作成において、生成AI を用いてはいけません(P8, 12, 17)という文言が追加されました。2026年度までは「学生の生成系AIの使用に関する本学の考え方」を案内する形でしたが、2027年度はさらに生成AIは書類作成に用いてはいけないと明記されました。

志望理由書や自己活動歴などの書類は、必ず受験生本人が作成する必要があります。生成AIを用いてはいけないことは入試要項の3カ所(方式ごと)で明記されており、生成AIによる文章を用いた書類が多数提出されている状況が伺えます。自分で考えて自分の言葉で書くことが大切です。

2027年度入学試験要項(P8)より(マーカーは当サイトで入れたもの)

二次選考は対面面接に

第二次選考は、2026年度までオンライン面接でしたが、2027年度から対面面接に変わりました(P23他)。

英語外部試験利用、理数探究利用、IBDP利用のいずれも、ICUキャンパスでの個人面接になります。

理数探究利用とIBDP利用では、10分間のプレゼンテーションも含まれます。

面接終了が18:00時頃になる可能性もある(P23)と書かれているので、遠方から受験する場合は移動の余裕を見ておく必要があります。

いずれにしても総合型選抜の合格に至るにはICUの三鷹キャンパスへの来校は必須となりました。ICU総合型選抜の受験生は8月開催の夏のオープンキャンパスに参加しておくことがICU入試対策として推奨されます。

英語スコア平均の公開

2027年度のQ&Aでは、英語外部試験の合格者平均へのリンクが示されています(P30)。
公式サイトに新たに掲載された総合型選抜〈4月入学専願〉英語外部試験利用の過去5年間の平均は次の通りです。

英語試験合格者平均
英検準1級(CSEスコア2347)
IELTS6.2
TOEFL iBT87.7
GTEC1144.4
Cambridge English Qualifications168.7
※2022〜2026の過去5年間の合格者平均。ICU公式サイトでは「※英語スコアだけでなく、すべての出願書類を総合的に評価します」と明記されている

IELTS・TOEFLの提出方法

英語外部試験の提出方法が2027年度から一部試験で変わっています(P6-8)。
IELTSとTOEFL iBTは、試験実施機関からICUへの直送手配が必要です。

IELTSとTOEFL iBTのスコアの直送は、「出願期間開始前でも受け付けます」と明記されています。出願書類提出期限(9月9日)までにICUに到着している必要があります。

英検は、和文英検合格証明書やCSEスコア証明書、デジタル証明書プレビュー画面などで対応できます。
試験ごとに提出方法が違うので、出願前に確認しておきましょう。

チェックリスト書類の並べ方

2027年度は、出願書類チェックリストに記載された順番で書類を並べるように書かれています(P8他)。
英語外部試験利用、理数探究利用、IBDP利用の区分に合わせて書類を順番にそろえる形になります。

願書、小論文や自己活動歴のトピックは変更なし

志望理由などを書く願書、および外部英語試験利用の受験生が提出する小論文、活動歴等の執筆トピックは前年度から変更はありません。

小論文トピック(2027年度 1,500 字以内)
① 社会的または国際的に関心が高まっている時事問題、あるいは志願者自身が感銘を受けた芸術作品(絵画、文学、音楽など)、歴史的エピソード、科学的業績
② 古典探究、日本史探究、世界史探究、理数探究基礎、あるいは総合的な探究の時間などの探究型学習で主体的に取り組んだ課題とその成果の要約

学校内外における自己活動歴と自己分析(2027年度 800字以内)
高等学校在学中に、学校の内外で比較的長期(少なくとも2、3 週間以上)にわたり参加した教科外の諸活動を通して、自主性、リーダーシップ、または創造性をどのように発揮したかを、的確に分析し800 字以内で述べてください。「教科外の諸活動」は、クラブ活動、生徒会、ボランティア活動、自主研究、学外団体や各種コンテストへの参加など、広く捉えて構いません。

理数探究利用とIBDP利用の二次プレゼンスライドは事前提出

理数探究利用とIBDP利用では、第一次選考通過後に提出するプレゼン資料の締切が10月12日と明記されています(P23)。スライドは3枚以内で、PDF形式です。提出期限が1次合格発表(10月9日)の3日後なので、理数探究利用とIBDP利用を受験する方は、事前に準備しておく必要がありそうです。

スケジュール

項目日時
Web出願登録・検定料納入2026年9月1日(火) 10:00 ~ 9月8日(火) 23:59
出願書類提出期限2026年9月9日(水) 23:59
※国内は当日消印有効、海外からの送付物は必着
第一次選考(書類選考)結果通知2026年10月9日(金) 11:00
プレゼン資料提出締切
※理数探究利用・IBDP利用のみ
2026年10月12日(月) 23:59
第二次選考(対面面接)2026年10月17日(土)
合格発表2026年11月2日(月) 11:00
入学手続締切2026年11月11日(水)

まとめ

以上が2027年度の変更点のまとめです。概ね例年通りですが、生成AIの利用の禁止が明記された点や、二次面接が対面になった事、過去の合格者の外部英語試験の平均スコアが公開された点は注目されます。

特に生成AIに関しては今年度から「書類の作成には用いてはいけない」と明言されました。ICUの総合型選抜は小論文などの書類作成が課されていますが、応募の段階でそれを書くことになるので、一部の受験生は生成AIを全面的に用いて応募書類を作成しているという状況があるものと考えられます。

一方で、小論文や願書等を読んで評価する側は、似たような文章を大量に読むことになるので、生成AI利用の有無を完全に判別できないものの、受験生自身の言葉で述べられている文章からは、明らかに光るものが感じられます。

従来のAO入試と同じですが、応募書類の文章は、自分の言葉で自分自身の考えを書くことが重要だと言えそうです。

ICU総合型選抜受験生は大学公式サイトの要項やスケジュールをよく確認した上で準備していきましょう。

総合型選抜<4月入学専願>
https://www.icu.ac.jp/admissions/undergraduate/exam/special/

ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,日英バリンガル面接 英語外部試験,一般選抜,ICU総合型選抜(AO入試)

ICU国際基督教大学から、2027年度および2028年度以降の教養学部入学者選抜に関する変更内容が公表されました。ICUで行われた春のオープンキャンパスの入試説明会でも解説がありましたので以下でご紹介します。

一般選抜ではほぼ変更はありません。今回の変更で受験生への影響が大きいのは総合型選抜<4月入学専願>(旧AO入試)です。2027年度は二次面接の対面化、2028年度以降は「探究学習利用」への再編がポイントになります。自分の受験年度に合わせて確認してください。

2027,2028年度の入試制度変更の公表を知らせる用紙。ICUオープンキャンパスで配布された。

変更点まとめ

項目変更内容対象
一般選抜(外部英語試験利用)TOEFL iBTのスコア方式変更に伴う出願基準の変更2027年度以降
総合型選抜第二次選考がオンライン面接から対面面接に変更2027年度
総合型選抜「英語外部試験利用」と「理数探究利用」が「探究学習利用」に統合2028年度以降

一般選抜はほぼ変更なし

一般選抜についてはあまり変更はありませんが、一般選抜外部英語試験利用に関して、TOEFL iBTの出願基準が「4.5以上」に変更されました。これは、2026年1月21日から、TOEFL iBTのスコアスケールが、これまでの 0-120 点から、 1-6 点へ変更されたことによるものです。

一般選抜外部英語試験利用の対象2027年度以降の出願要件
IELTS6.5以上(変更なし)
TOEFL iBT(2026年1月20日以前に受験)79以上
TOEFL iBT(2026年1月21日以降に受験)4.5以上
Cambridge English Qualifications175以上(変更なし)
GTEC CBT1300以上(変更なし)

なお、上記の内、ベネッセの主催していたGTEC CBTは2025年11月に試験実施が終了しています。これから受験できるのはIELTS, TOEFL, ケンブリッジ英検です。


総合型選抜(旧AO入試)の変更(2027年度)

2027年度から、総合型選抜<4月入学専願>の第二次選考が、オンライン面接から対面面接に変更されます。よって二次選考の受験者は、面接日に東京三鷹のICUのキャンパスまで来場する必要があります。

2026年度まで2027年度2028年度以降
第二次選考個人面接(オンライン)個人面接(対面)10分間のプレゼンを含む個人面接(対面)

2027年度総合型選抜<4月入学専願>の一次選考の合格発表は2026年10月9日(金)、二次選考の面接日は2026年10月17日(土)です。

なお、二次面接の内容は従来通りで、例えば外部英語試験利用の場合、プレゼン等はありません。


総合型選抜(旧AO入試)の変更(2028年度以降)

2027年度2028年度以降
選抜区分英語外部試験利用・理数探究利用・IBDP利用探究学習利用・IBDP利用
主な提出書類外部英語試験利用の場合:英語試験スコア、小論文、自己活動歴など英語試験スコア、自己活動歴、探究学習または自主研究の研究成果の要約など
推薦状2通:1通は高校の担任または教員2通:1通は高校の担任または教員(1通は探究学習の担当教員が望ましい)
第二次選考個人面接(対面)10分間のプレゼンを含む個人面接(対面)

2028年度からは、総合型選抜<4月入学専願>の選抜区分が大きく整理されます。「英語外部試験利用」と「理数探究利用」が、「探究学習利用」へ統合されます(IBDP利用は従来通り)。

現在、英語外部試験のスコアとして有効なのはIELTS、TOEFL iBT、英検、ケンブリッジ英語検定、GTEC(4技能版)のいずれかです。

ただし、GTEC CBTは2025年11月に試験実施が終了しているため、これから新たに受験するならIELTS、TOEFL、ケンブリッジ英検、英検の4つが現実的な選択肢となります。なかでもIELTS、TOEFL、ケンブリッジ英検の3つは、高スコアを取得すれば総合型選抜だけでなく、一般選抜の外部試験利用入試にも活用できるため汎用性が高いのが特徴です。

なお、ICUの総合型選抜(旧AO入試)においては、出願資格としてこれらのスコア提出が求められますが、最低点などの基準は設けられていません。

また、推薦状2通のうち1通は、探究学習に関わる科目を担当した教員であることが望ましいと明記されています。

さらに、2028年度以降の二次選考では10分間のプレゼンテーションがすべての受験生に課されます。現在でも理数探究利用とIBDP利用にはプレゼンが採用されていますが、2028年度以降の二次試験ではすべての受験生がプレゼンを行うことになります。


総合型選抜を検討している受験生へのアドバイス

高3生(2027年度受験)

総合型選抜の二次面接が対面になり、ICU三鷹キャンパスへの来場が必須となります。地方在住の受験生は、一次合格発表後すぐに動けるよう、移動・宿泊の候補を事前に確認しておきましょう。2027年度の場合、一次合格発表から二次試験日までは中7日しかないので、場合によっては飛行機やホテルを予約しておいた方がいいかもしれません。

高2生以下(2028年度受験以降)

評定や英語資格の準備に加えて、探究学習や自主研究にしっかり取り組むことが欠かせません。

  • 高1・高2の段階から、自分の興味のあるテーマを深掘りしておく
  • 可能であれば、論文応募や研究発表など対外的(学校外)に研究成果を評価してもらう機会を得る
  • 部活や課外活動に取り組んで実績のある人は、その活動の成果を探究学習のテーマとしてまとめるなどの工夫をする
  • 推薦状が2通必要で、担任に加えて、1通は探求型の担当教員の推薦状が望ましいと書かれているので教員としっかりコミュニケーションを取る
  • プレゼンテーションに慣れておく

公式サイト

公式サイトでもこの変更内容は公表されています。下記URLを参照してください。

【公表】2027年度・2028年度以降の入学者選抜の変更点について
https://www.icu.ac.jp/admissions/undergraduate/news/202603261130.html

ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,ICU総合型選抜(AO入試)

2026年度ICU総合型選抜入試結果

2025年11月4日に2026年度ICU総合型選抜の合格発表が行われました。2026年度のICU総合型選抜では、志願者が増加する一方で合格者が減少しました:

年度募集人員志願者合格者倍率
202575367117約3.1倍
20267540681約5.0倍
増減+39(+10.6%)-36(-30.8%)+1.9倍

志願者が39名(+10.6%)増加した一方で、合格者は36名(-30.8%)減少し、倍率は3.1倍から5.0倍へと上昇しました。ICUの総合型選抜では2023年度以降は100名以上が合格していましたが、4年ぶりに合格者総数が100名を下回る結果になりました。

方式別の募集人員明確化と入試名の変更

2026年度から、総合型選抜の方式別の募集人員が初めて明文化され、同時に入試名に「4月入学専願」という文言が明示されました。

方式募集人員志願者合格者倍率
英語外部試験利用6036574約4.9倍
理数探究利用560—(合格者なし)
IBDP利用10357約5.0倍
合計7540681約5.0倍

英語外部試験利用に志願者の約90%が集中し、理数探究利用は合格者ゼロという厳しい結果になりました。

ICUの総合型選抜の合格者数が減少した要因

収容定員充足率の上昇

収容定員充足率とは、大学の収容定員(全学年の定員合計)に対する実際の在籍学生数の割合です。ICUの収容定員充足率は以下のように推移しています:

年度学生数合計収容定員収容定員充足率
2024年10月2,7732,480111.8%
2025年10月2,8342,480114.3%
増減+61+2.5ポイント

2025年10月時点で、ICUの収容定員充足率は114.3%に達しました。前年度の111.8%から2.5ポイント上昇しています。

文部科学省は経常費補助金の交付判定を毎年5月1日現在の在籍者数を基準に行い、収容定員超過が大幅な場合は交付停止・減額という指導を行っています。不交付基準は大学規模により異なります:

  • 大規模大学(学部収容定員8,000人以上):1.10(110%)
  • 中規模大学:1.20(120%)
  • 小規模大学:1.30(130%)

ICUは小規模大学に分類されるため、不交付基準は1.30(130%)です。現在114.3%は基準までに15.7ポイント離れているように見えますが、ICU特有の構造があり、充足率には余裕を持たせる必要があります。

在籍管理を複雑にする要因

ICUが114.3%という充足率で合格者を抑制する背景には、単なる数字の上昇だけでなく、在籍管理上の複雑な構造があると考えられます:

中長期留学による在籍変動: ICUはリベラルアーツ教育と国際性を標榜しており、学部生の中長期留学(1年派遣・交換留学等)の比率が相対的に高くなっています。在籍管理上は、留学中の学生も在籍者としてカウントされるため、留学・復学の時間的ずれが充足率判定時点の在籍者数に反映されやすい構造です。

厳格な進級要件による留年・在籍延伸: ICUは厳格な成績運用と課題負荷の高いリベラルアーツ・カリキュラムを特徴としており、進級要件のハードルが相対的に高く設定されています。この結果、一定程度の留年・在籍延伸が発生しやすく、特に4年生の在籍が厚くなりやすい傾向があります。

複数学年合算による高止まり効果: 補助金判定は5月1日現在のすべての在籍学年を合算して判定されます。ICUのように中長期留学者が相対的に多く、かつ最終学年に留年・再履修による上級生が厚く存在する大学では、充足率が高止まりしやすい構造になっています。

専願制による高歩留率: 2026年度から入試名に「4月入学専願」が明示されたように、ICUの総合型選抜は専願制であり、合格者のほぼ全員が入学する高歩留率(入学率)を特徴としています。推薦入試に近い性質を持つこの制度では、合格者数がほぼそのまま入学定員に直結します。​

2025年度の入学者数の増加がもたらした定員充足率の上昇

以下の表はICUの2022年度から2025年度の入学者数を示しています:

年度入学者数(本科)転入本科生合計
202267011681
202361518633
202461319632
202572614740

2025年度のICU入学者は740名でした。前年度(632名)から108名(+17.1%)の増加です。この入学者の増加が充足率の上昇をもたらしました。

ICUの収容定員は約2,500名で、入学者数の変動が充足率に相対的に大きく反映されやすいという特徴があります。100人規模の増減でも、充足率が数ポイント動く場合があります。

ICU入試の構造的特徴:調整手段の制約

ここで重要な要素が、補欠合格制度の有無です。多くの私立大学は補欠合格制度を採用しており、入学辞退者が出た場合は補欠から繰り上げ合格を出すことで、入学定員を微調整できます。一方、ICUは補欠合格制度を採用していません。

さらに、ICUは単一学部制であるため、他の総合大学のような「学部間での定員相殺」も機能しません。つまり、一度合格者を決定したら、その後の調整余地がほぼないという特殊な構造です。

この制約条件下では、あらかじめ合格者数に余裕を持たせて、翌年度以降の充足率を抑える戦略が必須になります。2026年度の総合型選抜で合格者数が前年度より抑制された背景には、このような構造的要因があったものと推測されます。

他大学との比較

同じ「充足率上昇」でも、大学の構造により対応策は異なります:

大学規模充足率不交付基準基準までのポイント補欠合格学部構成対応余地
ICU小規模114.3%1.30(130%)15.7ポイント無し単一学部限定的
上智大規模109.5%1.10(110%)0.5ポイント有り複数学部学部間相殺 + 補欠制度
津田塾小規模119.3%1.30(130%)10.7ポイント有り複数学科学科間相殺 + 補欠制度

上智大学は学部収容定員11,340名、学部在籍12,419名(2025年5月1日現在)で、学部充足率は109.5%です。大規模大学の不交付基準は1.10(110%)であり、上智の109.5%は不交付基準にわずか0.5ポイントしかないという際どい状況です。ただし、複数学部制による学部間相殺と補欠合格制度により、調整が可能です。大規模校のスケールメリットもあり、100人程度の変動でも吸収しやすいとは言えます。

津田塾大学は学部収容定員2,760名、学部在籍3,294名、(2025年5月1日現在)で、全体充足率は119.3%に達しています。同じ小規模大学でありながらICUより充足率が高い水準ですが、学科別では英語英文学科が113.7%、情報科学科が116.7%と比較的低く、学科間で相殺が機能しています。さらに補欠合格制度も採用しており、二重の調整手段を持ちます。

ICUはこうした調整手段を持たないため、専願制で確実に入学する総合型選抜の合格者を事前に抑制することが、翌年度以降の充足率管理の重要な手段となったと考えられます。

充足率管理と教育方針の関係

収容定員充足率は1年生から4年生までの全在籍者を合算して計算されるため、留年者が増えると在籍者総数が増え、充足率を押し上げてしまいます。例えば、2025年現在の上智大学のように基準まで0.5ポイントという非常に差し迫った状況では、大多数の学生に4年間でスムーズに卒業してもらうことが大前提となります。つまり、留年を増やす方向(成績評価の厳格化、進級要件の引き上げなど)には向かいにくく、むしろ卒業を円滑化する圧力が働く可能性が高くなると考えられます。

一方、ICUは充足率114.3%で小規模大学の基準1.30まで15.7ポイントの余裕がありながらもさらに充足率を低く抑制しようとしているように見受けられます。

厳格なカリキュラムの維持: ICUは1年生から週に約10コマ(Streamによる)ものELA(English for Liberal Arts)の授業が課されるカリキュラムを特徴としています。課題負荷が高く、出席等の要件も厳格であるため、一定程度の留年・在籍延伸が発生しやすい構造です。しかし、充足率に余裕があることで、こうした厳格な教育を維持しても、充足率管理上のリスクを吸収できていると考えられます。

積極的な留学推奨とその影響: さらにICUは海外留学を積極的に推奨しています。交換留学は在学しながら海外で単位を履修する形のため、留学中の学生も在籍者としてカウントされます。加えて、就活や進学のタイミングから、留学により半年から1年程度卒業が遅れるケースも一定数発生します。留学に行く学生が増えれば増えるほど、在籍延伸により充足率は上昇圧力を受けるため、ICUは充足率に余裕を持たせておく必要があると言えます。

まとめ

2026年度ICU総合型選抜の合格者減少は、以下の複合的要因によるものです:

  • 2025年度入学者の増加(+108名)により収容定員充足率が上昇
  • 補欠合格制度が無く、単一学部制で学部間相殺が無いこと
  • 総合型選抜が専願制であることによる高い入学率(歩留率)
  • 留学・留年による在籍変動の構造的要因

これらの要因に加えて、2026年度から総合型選抜の3区分の定員が明確化され、より区分ごとに受験者のクオリティから合格者を出すようになったという見方もできます。

2026年度一般選抜への影響

すでに充足率のバランスを取る対応を年内入試で行ったことで、一般選抜は昨年度より余裕がある状況という見方もできます。​確かに昨年度の入学者の増加で充足率は上昇しましたが、それでも他の小規模大学と比較して高い水準ではないことを踏まえると、一般選抜の合格者は例年通りになるのではないかと予想します。特に一般選抜では昨年度から複数方式の併願方法が拡充され、併願を活用してICUに合格する受験生も増えていますので、複数方式の活用が一般選抜の対策では重要になりそうです。

ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,ICU総合型選抜(AO入試)

2026年度のICU(国際基督教大学)総合型選抜<4月入学専願>の入試要項が公開され、2025年度からの主な変更点が明らかになりました。旧AO入試にあたるこの方式について、今年度の変更点や特徴をまとめたいと思います。

総合型選抜<4月入学専願>2026年度入試要項(ICU公式サイトより)

1. 名称の変更:「総合型選抜」→「総合型選抜〈4月入学専願〉」

これまで「総合型選抜」(旧AO入試)と呼ばれていた入試方式が、「総合型選抜〈4月入学専願〉」へと名称変更されました。

これは文部科学省の方針により、すべての大学入試が「一般選抜」「学校推薦型選抜」「総合型選抜」の3系統に分類されることになった流れを受けたものです。これによって、社会人や帰国生入試なども「総合型選抜」に分類されることになりましした。

それを踏まえ、旧AO入試は以前から「合格したらICUに入学する意思がある人のみ受験してほしい」という専願のスタンスであったため、「4月入学専願」という名称になりました。今年から専願制になったわけではありません。

2. 募集人員の明確化(方式別定員の明示)

これまで総合型選抜全体で75名という定員が示されていましたが、2026年度からは方式ごとの募集人員が明記されました。

英語外部試験利用:60名

理数探究利用:5名

IBDP利用:10名

恐らく合格発表も方式ごとに行われることになると思われます。方式ごとの志願者数や合格者数の違いにも注目が集まりそうです。

3. 小論文(英語外部試験利用)のトピック統合

2025年度は小論文のトピックが3つから選択でしたが、2026年度は2つに統合されました。

トピックの内容はほぼ同じですが、2番目のトピックに「主体的に取り組んだ」という文言が追加されています。

2026年度
① 社会的または国際的に関心が高まっている時事問題、あるいは志願者自身が感銘を受けた芸術
作品(絵画、文学、音楽など)、歴史的エピソード、科学的業績
② 古典探究、日本史探究、世界史探究、理数探究基礎、あるいは総合的な探究の時間などの探究型
学習で主体的に取り組んだ課題とその成果の要約

2025年度(参考)
①社会的または国際的に関心が高まっている時事問題
②あなたが感銘を受けた芸術作品(絵画、文学、音楽など)、歴史的エピソード、科学的業績など
③ 古典探究、日本史探究、世界史探究、理数探究基礎、あるいは総合的な探究の時間などの探究型
学習で取り組んだ課題とその成果の要約

小論文は、3トピックが2トピックを選ぶ形式になったことで、研究成果(探究学習等の成果など)とそれ以外のトピックという大きな2区分になり、より選択しやすくなったと思われます。トピック(1)に関しては時事問題と過去の歴史的エピソードを統合して論じるなどの形で小論文を書くことも可能でしょう。

なお、その他の提出物である800文字の「自己活動歴と自己分析」や志望理由等を書く「願書」の項目は昨年度と同じです。

4. 英語外部試験スコアの有効期限変更

2025年度までは「出願期間開始日から遡って2年以内に受験したもの」が有効でしたが、2026年度は「2023年10月1日以降に受験したスコア」が有効となります。

提出可能な英語外部試験(IELTS, TOEFL iBT, 英検, Cambridge English Qualifications, GTEC)の種類自体は変更ありません。

5. 生成系AI利用に関する大学の方針

2026年度の要項には「学生の生成系AIの使用に関する本学の考え方を、本学Webサイトにて公開しております。併せてご確認ください」という一文が新たに追記されました。

ICU公式Webサイトの <学部 教育方針>の「学生の生成系AIの使用に関する本学の考え方」からその内容を確認できます。

https://www.icu.ac.jp/academics/undergraduate/policy/

内容は多岐にわたりますが、総合型選抜の小論文等の提出に際して特に関連すると考えられるのは、以下の内容です。AI利用の方針に関しては一度全文を読んでおくと良いでしょう。

3. ICUのアカデミック・インテグリティーの方針について(抜粋)

…生成系AIの使用を全面的に否定するものではありません。一方で、生成系AIが作成したものを本学における成績評価のための提出物に使用し、あたかも自分自身が作成したかのように振る舞うことは、本学アカデミック・インテグリティー(*学問的倫理基準)の方針が定義する「剽窃」すなわち「他人の作品・考え・研究成果を自分自身のものとして偽ること」に相当します。

4. 本学の方針(抜粋)
…本学では学生の創造性や批判的な思考過程を重視する立場から、学生が課題に取り組むにあたり、自ら考え、調査し、反芻し、自らのことばで回答を作成することを求めます。生成系AIが作成した文章は、多少の改変を加えたとしても、自身で作成したものとは認められず、アカデミック・インテグリティーの方針に抵触すると判断されます。また自身で行うことが求められたタスクを、生成系AIに行わせることも認められません。これらの方針に違反した場合は、アカデミック・インテグリティーの方針に違反した場合と同じ扱いとします。

学部 教育方針 学生の生成系AIの使用に関する本学の考え方(抜粋)

まとめ

2026年度のICU総合型選抜〈4月入学専願〉は、試験名称の変更や、方式ごとの定員明示、小論文トピックの統合、AI利用方針の明記などの変更がありました。受験予定の方は、公式要項をよく確認し、最新の情報に基づいて準備を進めてください。

ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,ICU総合型選抜(AO入試),ICU入試統計倍率偏差値

ICU(国際基督教大学)の2025年度総合型選抜の合格発表が11月1日に行われました。今年度の志願者数は367人で、昨年度の300人から22.3%増加。合格者数も117人(昨年度111人)と5.4%増え、競争倍率は2.7倍から3.1倍に上昇しています。

<ICU総合型選抜結果>

志願者増加の背景を探る

総合型選抜人気の高まりには、複数の要因が考えられます。

  1. 総合型選抜の募集人員の拡大
  2. オープンキャンパスを中心とした大学の効果的な広報活動
  3. 早期進路決定へのニーズ
  4. 海外大学進学の代替先としての位置づけ

特に注目すべきは、海外留学を断念せざるを得なかった層の動向です。円安や学費の高騰の影響で海外大学への進学困難となる中で、国内で英語による高等教育を提供する選択肢が限られている現状において、ICUは数少ない受け皿となっています。

代替としてのICU

ICUは英語での授業が豊富で、国際的な環境が整っていることから、海外大学進学を検討していた学生たちにとって、現実的な選択肢として浮上している面もあるでしょう。特に、総合型選抜では英語力や国際経験を評価される機会があり、海外大学進学を目指していた層のニーズと合致している面があります。

一般選抜への影響

しかし、総合型選抜の人気が必ずしも一般選抜の志願者増加につながるとは限りません。実際、昨年度は総合型選抜の志願者が増加したものの、一般選抜の志願者数は横ばいでした。これは「需要の先取り」という見方もできます。他大学を含めて総合型選抜で早期に進路を決める受験生は増加傾向にあるため、必然的に一般選抜の志願者数は影響を受けることになります。

今後の展望

2月に実施される一般選抜においては、総合型選抜ほど国際性を重視しない高校生をどれだけ引きつけられるかという点も問われるでしょう。総合型選抜の人気が高まる一方で、一般選抜がこの層のニーズに対して十分な魅力を提供できているかどうかは、今後の入試動向を左右する重要な要素です。

特に理系の受験生の確保は課題の一つです。ICUはリベラルアーツのイメージが強く、理系プログラムの認知度が十分ではない点はあるでしょう。しかし、グローバル化が進む科学技術分野において、幅広い教養と英語力を備えた理系人材への需要は確実に存在します。ICUの特徴である文理融合型の教育は、将来的には大きな強みとなる可能性を秘めています。

2月の一般選抜の結果は、総合型選抜の志願者増加が単に早期進路決定を目指す層を取り込んだのか、それともICU全体として新たな層を開拓できたのかを示す指標となりそうです。また、ICUが国内外問わず多様なバックグラウンドを持つ学生を引き続き引きつけられるかどうか、今後のICUのリベラルアーツがどのように進化するかにも注目が集まります。

ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,ICU総合教養対策(ATLAS),一般選抜,指定校推薦,ICU総合型選抜(AO入試),リベラルアーツ学習適性

『リベラルアーツという波動: 答えのない世界に立ち向かう 国際基督教大学の挑戦』

今回は『リベラルアーツという波動: 答えのない世界に立ち向かう 国際基督教大学の挑戦』という本について紹介します。この本は、ICUの教授たち(伊東先生、森島先生)が執筆した、リベラルアーツ教育の魅力と可能性を探る一冊です。ICU入試受験生が読むべきかどうかという視点からレビューしたいと思います。

伊東辰彦・森島泰則 編著、『リベラルアーツという波動: 答えのない世界に立ち向かう 国際基督教大学の挑戦』、学研プラス、2019

1. リベラルアーツ主義の提唱

本書は、「リベラルアーツ主義」の提唱から始まります。著者たちは現代社会における大学教育の使命について深く考察し、幅広い知識と柔軟な思考力を養うリベラルアーツ教育の重要性を説いています。

2. 高校生からの問いかけ

特に興味深いのは、「大学教授、高校生のチャレンジを受ける」という章です。ここでは、高校生からの深遠な問いに大学教授が答えています。「過去のことはなぜ美化されてしまうのか?」「人間には生きる目的があるのか?」といった哲学的な問いかけに対する教授の回答は、リベラルアーツ的思考のプロセスを体現しており、皆さんの知的好奇心を刺激するでしょう。

3. 卒業生の声

リベラルアーツ教育の効果を知るには、卒業生たちの声を聞くのが一番です。本書では、教員として活躍する卒業生や、様々なキャリアを歩む卒業生たちの座談会が収録されています。

4 ICU入試「ATLAS」

ICUが導入した「ATLAS」(総合教養)についても解説されています。日本語のリスニング試験を行う理由や、その背景にある教育理念が説明されており、大学入試の新しい形を知ることができます。

5. グローバルな視点でのリベラルアーツ

最後の章では、世界のリベラルアーツ教育の動向が紹介されています。日本だけでなく、グローバルな視点で教育を考えることの重要性が強調されています。

ICU創立のいきさつ:印象的なエピソード

特に印象的なのは、ICU創立のいきさつに関する記述です。戦後間もない1949年、日本の民主化と平和構築に貢献する人材を育成するという理念のもと、ICUが設立されました。この創立の精神が、現在のICUのリベラルアーツ教育にも脈々と受け継がれていることがわかり、大学の理念と実践の一貫性を感じることができます。

リベラルアーツとは?

リベラルアーツの定義は一概に言い表すのが難しいのですが、ICUで実践されている教育は以下のように捉えることができるでしょう。それは、多岐にわたる学問分野を横断的に学ぶことで、幅広い知識を獲得し、同時に物事を多角的に分析する批判的思考力や、新たな発想を生み出す創造性を育むことです。つまり、特定の専門分野に特化するのではなく、人文科学、社会科学、自然科学などの様々な領域を学ぶことで、柔軟な思考力と豊かな教養を身につけ、複雑な現代社会に対応できる総合的な能力を養成することを目指しているのです。この内容はICU入試にも反映されています。

本書を読むと、ICUのリベラルアーツは、単なる知識の習得を超えて、未知の課題に立ち向かい、未来を切り拓くための学びを目指しているように思われました。

おわりに

『リベラルアーツという波動』は、大学での学びや入試について考えるきっかけを与えてくれる本です。ICUについて詳細に書かれた貴重な資料であり、ICUの教授陣が執筆しているため、通常の大学案内では触れられないような深い洞察や内部の視点が含まれています。カリキュラムの背景にある教育哲学、教室内での具体的なディスカッションの様子、さらには卒業生たちの座談会などの内容も盛り込まれています。

これからICUを目指す高校生にとっては、一読の価値がある本です。ICUに興味がある、あるいはリベラルアーツ教育について詳しく知りたいと考えている学生にとって、参考になる一冊だと思います。ただし、入試に際して読まなかったからといって不利になるようなものではありません。

ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,ICU総合型選抜(AO入試)

ICU(国際基督教大学)の入試関連の公式サイトが更新され、2025年度総合型選抜の要項が公開されています。

スケジュール

スケジュールなどは昨年から大きな変化はありません。夏休み明けに出願で、10月に1次合格発表と二次面接、11月1日に合格発表です。

2025年度ICU総合型選抜スケジュール:英語外部試験利用の場合
Web出願期間:2024年9月2日(月)10:00 ~ 9月10日(火)23:59(日本時間)
出願書類提出期限:2024年9月11日(水)当日消印有効
第一次選考(書類選考)結果通知:2024年10月11日(金)
第二次選考(オンライン個人面接):2024年10月19日(土)
合格発表:2024年11月1日(金)【入学手続締切:2024年11月11日(月)】

必要書類

ICUの総合型選抜で応募者が作成し、選考の重要な要素となるのが以下の2つの書類で、文字数等は例年通りです。

1.小論文(1500文字)
2.学校内外における自己活動歴と自己分析(800文字)

また、要項を確認して、以下の書類などをそろえる必要があります(外部英語試験利用の場合、詳しくは入試要項を参照)

入学願書、推薦状2通、高等学校調査書、英語の能力を証明する書類、その他要項が定めるもの

小論文の課題が一部変更される

総合型選抜の英語外部試験利用では小論文のトピック(3)が探求型学習に関する内容に変更されています。

ちなみに2023年度以前のICUの小論文は応募者の経験を問う出題でした。2024年度から応募者の見解を強調した内容となり、2025年度はさらにそこに探求型学習が加わった形です。

<2025年度>
以下からトピックを 1 つ選び、1,500 字以内の小論文を書いてください。
小論文の冒頭にはタイトルを付け、自分自身の見解と具体的な事例を含めてください。
(1)社会的または国際的に関心が高まっている時事問題
(2)あなたが感銘を受けた芸術作品(絵画、文学、音楽など)、歴史的エピソード、科学的業績など
(3)古典探究、日本史探究、世界史探究、理数探究基礎、あるいは総合的な探究の時間などの探究型
学習で取り組んだ課題とその成果の要約

<2024年度(参考)> 
以下からトピックを1 つ選び、1,500 字以内の小論文を書いてください。
小論文の冒頭にはタイトルを付け、自分自身の見解と具体的な事例を含めてください。
(1)社会的または国際的に関心が高まっている時事問題
(2)あなたが感銘を受けた芸術作品(絵画、文学、音楽など)、歴史的エピソード、科学的業績など
(3)あなたがこれまでに直面し、克服した困難な課題
<2023年度まで(参考)>
以下の課題について1,500 字以内で書いてください。
課題:初対面の人(複数)に、自分の特長を深く、かつ正確に知ってもらおうとする時、あなたは自分の経験を、どのように伝えますか。以下からテーマを一つ選んで書いてください。選んだテーマにチェック
をしてください。
(1)あなたに深い感動を与えた人物との出会い
(2)あなたの人生の転機となった経験
(3)あなたの物の見方・考え方に大きな影響を与えた経験
「経験」は、体験、人との対話、芸術との出会い、その他広く考えて構いません。

2025年度ICU総合型選抜 小論文より

トピックの方向性の変化

2023年度から2025年度までの小論文のトピックの変化をみると、以前は応募者の経験を問う「エッセイ」の要素が強かったのですが、現在は応募者の見解を問う「小論文」へとシフトしているように見えます。

トピックを変更した事で、いわば一般的な「小論文」の内容に近づけて入学試験としての整合性を図り、さらに最新のカリキュラムにも対応しているように見えます。

その上で、実際的な目的として、トピックを書きやすくして応募者を増やすという狙いがありそうです。

2023年度までのICUの総合型選抜の小論文は、高校時代に顕著な経験・活動をしてきた学生であれば充実した内容が書けるが、そうでない人は書く事がほとんどないという「経験」を重視したものでした。現在のICUの総合型選抜の小論文は、とりあえず「見解」を書かせる事で、提出書類は書くだけなら誰でも書けるものにして、より多くの受験生を確保したいという意図もあるのかもしれません。

2025年度入試からICU総合型選抜の募集人員が増員されているので、大学としては一人でも多くの受験生を確保する事が重要であることは確かでしょう。

「探求型学習」が加わった理由は?

日本の高校では「総合的な探究の時間」は2023年度から必修となり、2025年度の大学入試を受ける現高3生は1年生の時から探求型学習に取り組んでいます。そして2025年度のICU総合型選抜から小論文で選択可能なトピックに「探求型学習」が含まれるようになりました。この変化は2025年度の文科省の「大学入学者選抜実施要項」の変更点に対応するためのものと考えられます。

文部科学省 令和7年度大学入学者選抜実施要項について(通知)第6-5より

また、ICUはアカデミックな意識が高い大学ですので、高校での研究成果という視点からも学生を評価したいという意図もありそうです。実際にIB認定校対象の総合型選抜では、以前から課題論文(Extended Essay、卒業論文に近い形式で独自に行う課題研究)の内容と成果の要約を提出させていました。

同時に、すでに述べたように、小論文のトピックを書きやすくして、より多くの高校生に総合型選抜を受験をして欲しいという意図があるのかもしれません。「探求型学習」は「必修」であるのですから、日本の高校生なら全員が経験しています。そのような意味では誰でも書けるトピックと言えます。

一方で、この「探求型学習」のトピックを選択した場合に、応募者は、全員が経験している必修の授業に事に関して書く事になるので、よほど充実した内容でなければ、平凡な内容になってしまうかもしれません。

「学校内外における自己活動歴と自己分析」は変化なし

「学校内外における自己活動歴と自己分析(800字)」は従来と変わらず提出が求められています。他大学の総合型選抜で提出が求められている「活動報告書」に相当するものです。

2025年度ICU総合型選抜 学校内外における自己活動歴と自己分析より

他大学の総合型選抜では、指定された項目の枠の中に入賞歴などを記載するケースが多いのですが、ICUの総合型選抜の場合は、全て文章で記載する必要があります。実際には800字以内で全ての活動実績を述べることは困難なので、多くの受験生は小論文の中でも活動実績を書いていく事になります。

入試要項

入試要項は下記URLから確認できますので、総合型選抜を受験する予定の方は早めにチェックしておきましょう。

https://www.icu.ac.jp/admissions/undergraduate/exam/special/

ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,ICU総合型選抜(AO入試)

ICU入試2024年度合格体験記は下記URLで公開されています。総合型選抜に引き続き、2024年2月には一般選抜も行われますが、これから受ける方にも参考になる内容です。ぜひ合格に向けた勉強のモチベーションにしてください!

https://icu.bucho.net/icu_exp/

また、引き続き合格体験記を募集中です。投稿者の皆様にはギフト券やICU入学に役立つWeb小冊子をプレゼント中です。

https://icu.bucho.net/forms/

ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,ICU総合型選抜(AO入試)

11月1日に2024年度ICU国際基督教大学の総合型選抜(AO入試)の合格発表が行われました。

<2024-2022年度の総合型選抜の結果>

2024年度のICU総合型選抜の受験者数は、前年から1.46倍増えて、300人でした。

また、合格者数は111人でした。総合型選抜の合格者は去年はじめて100人のラインを超えたのですが、今年も超えたため、2年連続で100人以上が合格する結果になりました。来年度以降も100人以上の合格が定着する方向になっているように思われます。ただし、受験者数の増加に比べると合格者数はあまり増えておらず、結果的に倍率は去年から上がっています。

受験者数が増えた背景には、2024年度入学から拡充された奨学金や、T館の完成によって新しい大学施設の魅力がアピールできたという点があげられると思われます。

その上で、コロナ禍が収束に向かい、大学生がキャンパスに回帰する中で、コロナ禍に制限されないキャンパスツアー等で大学の魅力が広く発信できるようになった点も受験者の増加につながったのかもしれません。

2024年1月には一般選抜の志願受付が開始されますが、一般選抜の受験者数がどうなるかも注目されます。