法政GIS合格体験記 BUCHO

<1. ハンドルネーム>

BUCHO

<2. プロフィール(出身高校、予備校、趣味、部活、特技など)>

都立Tタマ高校出身

ICU(国際基督教大学)卒

BUCHOのICU受験対策・BUCHOの早稲田国際教養学部受験対策・BUCHOのSFC受験対策など、大学受験のWebビジネスを展開。ときどきこっそりと法政のお膝元の市ヶ谷で翻訳の仕事も

ICU在学中は新聞サークル(The Weekly GIANTS)、Debating Societyに所属 趣味はビリヤード、ギター、マジック他宴会芸、自転車など

<3.-1. 入試形式>

2011年度一般入試

<3-3.予想得点>

国語 6割弱

英語 7.5割

<4.併願校>

N/A

<5. GISに受験までのいきさつ(どうやってSILSを知ったか? なぜSILSを選んだか ? など)>

知人のビジネスのサポートのために市ヶ谷で翻訳の仕事をしていたため、法政大学には親しみがあった。
GISは英語教育と少人制が徹底されており、ロケーションのよい大学という意味でも魅力を感じた。
ICU受験対策の観点からGISは非常に魅力的な代替案、併願校となりうるものと注目していた。

<6.GISに期待するところ>

(入学するとしたら)英語を徹底的にブラッシュアップしたい。

少人数制が魅力で、一学年40人程度というのはとてもうらやましい。

またロケーションが極めてよく、市ヶ谷(飯田橋)なら社会人でも通いやすそう。

<7.受験対策>

J- 国語

*法政GISの国語は以下の1.国語常識2.現代文3.古文での出題が定着している。

<J1.国語-国語常識問題(以下出題傾向および、どのような対策をしたかお書きください)>

国語常識は漢字、ことわざ・慣用句、文学史の3つ。

このうちICUのリベラルアーツ学習適性対策でことわざ・慣用句等はやっていたのでこちらは親しみがあった。

漢字は4問中2問正解、文学史は知っている問題が出なかった。

<J2.国語-現代文>

大問2つの出題。

2問とも比較的解きやすかった。1問目(大問2)には記述問題があり、そちらにやや時間を取られた。

2問目(大問4)は書きぶりがよくない文章というか、最後まで何がいいたいのか分からない文章だった。

<J3. 古文>

例によって全く勉強しないで試験に臨んだ。ひょっとして日本人だからフィーリングで古語が閃いて、1問くらい分かりそうなものだが、1問も分からなかったので、ウーウーいいながらすべてウにマークした。
(それでも2問あっていたのは日本人のDNAがなせる技か)。

国語は現国がほぼ完答、常識問題は平均、古典は2問のみ正解であったので、トータルで6割弱程度ではなかったかと思われる。

統計上英語で7割程度とれれば国語は6割程度で合格できるはずなので、最後まで古文はやらないと決めていたが、2教科ではさすがに怖かった。

<e-1. 英語 (リーディング)>

法政GISは英国2教科で、300点満点中200点が英語。

完全に英語勝負である。

過去問をすべて解いて傾向を把握した上で望む。

傾向は以下の通り。

・過去問の難易度のバラ付きが激しい。また、同一年度内でも難度のバラ付きがある。取捨選択が最重要。

・とにかく分量が多い。大問5問構成。

・難易度が高い年は合格最低点も低いので、全体を雑に解いて正答率を下げるよりは、特定箇所をじっくり解いて解ける問題を確実に解いた方がよい。

・内容一致の出題が少なく、問題を把握してから文章を読んだ方がよい。

・文法は時間をかけないで解く。全問正解はできない。英作文の経験を踏まえて感覚的に解く。

・リーディングで意味の分からない問題は素直に飛ばす。解ける問題をじっくり解く。

GISの英語S(*GISのみに課される英語の問題)のリーディングは現国に近く、さんざん長い文章を読んでも、ごく特定の箇所や語彙が問われたり、空所を埋めたりという問題が多いので、英文をじっくり読むより、得点に直結する解き方をした方が良い。とにかく問題の要求をスピーディに満たすことが重要で、全文をじっくり読みたいという欲望を抑え込むことが大切。内容一致があまり出ないので、英文をきっちり理解したところでそれほど得点アップに繋がらないという問題特性を理解した方が良い。

過去の傾向から合格ラインは5割-7割とばらつきが激しく、7割を仮の合格ラインと設定して取り組んだ。

今年度の試験では、前年度同様の5問構成、ただし前年登場した5択の問題が減り、大半が4択に戻っていた。

大問1の文法問題を飛ばし、大問2から入る。作戦通り問題文を先に読む。しかしいきなり下線が多数引かれ、かつ、下線部の関係性をそれぞれ問うような、かなり時間を取られる出題であることが分かったので、3分やって飛ばした。

大問3,4,5と典型的な法政「英語S」のリーディングの問題。内容一致もそこそこだされているが、やはり全体の意味を問うより、部分的理解を問う出題、本文とは直接関係のない語彙の問題など、問題文を先に読んで、問題が求めているものを正確に返していく問題が続く。英文自体は比較的読みやすい。自己採点では大問3-5は、大問5の複数内容一致(合っている選択肢をすべて選ぶ問題)以外はほぼ全答できていた。ここで稼げたのが非常に大きい。

続いて大問1の文法問題に戻るが、今年もかなり難しかった。英作文をしっかりやっていても解けない問題や、普段見慣れない語彙の問題も目立ち、これは最初にやらない方が個人的にはよいと思った。ここはあまり時間をかけずに半分程度のできばえ。

最後に大問2に戻る。残り10分弱。本文は代替資源等を考察する内容であった。しかし意図が分からない問題が数個あり、特に下線部の関連性を問う問題は最後まで分からなかった。この問題をいかに飛ばせたか、時間をかけずに他の問題に取り組めたかが合否を分けたように思う。

(*受験慣れしていると上で言うところの大問2のようなあまり時間をかけない方がよい問題が見えてくるようになる。このあたりは過去問のトレーニングをやって癖を見つけることが重要)

<e-2. 英語(文法)>

前述のように文法はやらないことが対策と考え、英作文等の添削から学ぶようにしていた。

個人的に文法は暗記に走るより、英作文等の添削を通じてナチュラルに英語の感覚を身につけた方がよいと感じている。

ただし上記はあくまでも長期間に渡る勉強の場合であり、受験期は短期間で結果を出す必要があるため、文法書を1冊はしっかりと仕上げておいた方がよい。

<f.その他受験に関するアドバイス(役立つ参考書、試験中に気をつけること、全般的な勉強法など)>

・GISの試験は富士見坂校舎(旧嘉悦学園女子中高校舎)で行われる。入試時には「富士見校舎=55年館と58年館」なので、富士見坂校舎と富士見校舎が少々ややこしい。

・文学部などと同じ日に行われるため、富士見坂校舎のGISのみ2教科であり、先に試験が終わる。このため他の試験に影響を及ぼさないよう、正門ではなく、富士見坂校舎の側の門から出る形となる。こちらの裏門すぐ近くに在日本朝鮮人総聯合会の本部があり、この建物の警備のため、警察官及び警察車両が随時配置されているようだ。裏門を出ると物々しい雰囲気。

・受験日は学食が開いていなかったが、58年館地階の学食のテーブルなどは使えたし、学内購買及びセブンイレブンで昼食を買うことはできたので、それほど心配はない(ただしセブンイレブン店内には試験時間中には入れない。おにぎりなど特定の品のみ買える)。

・購買に腕時計が売っていたが、「時間は各自責任を持って合わせて下さい」という内容が書いてあった。

<8. 最後に一言>

高校科目の枠内での「英語」「国語」のいわば英国2教科型入試としてはトップレベルの難度だろう。倍率12倍と聞いて驚いた。確かに英語は大学受験としては相当の難度だと思う。一方で、ICUのようなリスニング、空所補充がなく、SILSのようにリスニングやライティングがあるわけではなく、またSFCのように超長文が出されるわけでもない。どちらかというと伝統的「英語」科目の英語であり、法政大学独特の現国に近い英語が、難度を高くして出題された問題と言える。事前準備をしてそれに沿って試験を進めることが重要だと思った。