ICU入試国際基督教大学入試合格体験記2023(24) しろねこさん

3月 1, 2023

1.お名前、プロフィール

<お名前>

2018年夏から4年間アジアのとある国に滞在していました。
高校は現地のインターナショナルスクールです。

帰国子女枠の条件を満たすことができなかったため、高等学校卒業程度認定試験にて受験しました。

昨年夏に帰国してからは個別指導塾に通っていました。

<プロフィール>

しろねこ

2.受験形態

一般選抜

3.予想得点

人文社会 = 7.5 – 8割
総合教養得点 = 8 – 9割
英語リスニング得点 = 8 – 9割
英語リーディング得点 = 8割

(共通テスト参考)
受験してません

4.併願校

神田外語大学(合格)

5.ICUに入るまでのいきさつ(どうやってICUを知ったか? なぜICUを選んだか ? など)

滞在国でOBの方にICUのことを教えてもらったことがきっかけです。「生まれ変わってもICUに入りたい」、「本当にいい教授しかいない」と話してくださったのが印象的でした。
調べていくうちに緑豊かなキャンパスやELAなどによって英語力を保てる環境、多様なメジャー制度や独特な入試問題(詰め込み/暗記型の勉強や入試には疑問を持っていました)などに惹かれ、受験を決意しました。

6.ICUに期待するところ

・ELA
・文系理系にとらわれない学び

7.受験対策

a.願書

<1.ICUを志望した動機または理由を述べてください。あわせて、ICUで何を学びたいか、その理由も含めて述べてください。>

私は(滞在国)に4年滞在し、「知っている」ことの強さ、そしてそこから生まれる想像力の大切さを学びました。人種、言葉、習慣、文化、宗教が異なる人と出会い、自分の常識が壊される経験は、物事を考えまた他者と向き合う際にその対象を推し量り、尊重するための想像力を培ってくれました。また、差別や格差、国家間の対立など私たちが今日抱える問題について考える中で、それらにたった一つの原因や絶対悪はなく、上記に挙げたような様々な要素が複雑に絡み合い、関係しあっているということを痛感しました。これからの世界に必要なのは、自分が「知っている」こと、つまり教養を用いて多角的に物事を捉え、たえず想像力働かせることができる人だと信じています。文理を超えた学びを通して幅広い教養を身に着け、問題の様々な構成要素を点のみで捉えず、その点と点を結び、面で考えることのできる教養人になるべく、貴学を志望します。

もっと具体的に書くべきだったと後悔しています…。
「学びたいことが沢山あって、なんでもかんでも学べるからICUがいいです!」と書くよりも(私はそう書いてしまいました)、「こんな学びの軸が自分の中にあって、それを多角的な視点で学びたいから、リベラルアーツがいい、ICUがいい」という書き方をしたほうが良いのではないかと思います。何か一つ自分の中で学びのテーマや軸を決めてみてください。私は「包摂性」という考え方を軸にしたいと考えているので、そう書き直したいです。

<2.学内外を問わず、技能、諸活動等自分の最も得意とすること、好んで行っていることを述べてください。 >

生徒会活動やボルダリングを始めとするスポーツ、現地で活動する難民を助ける会でのインターンシップなど様々な活動をしましたが、特に力を入れたのは学校課題のエッセイを完璧に仕上げることです。初めて経験する課題形式に最初は苦労しましたが、全ての課題のエッセイを納得がいくまで何度も書き直していました。シェイクスピア マクベスにおいて血の比喩がもたらす効果について書いたエッセイが自信作です。

生徒会活動やボランティアは向こうも読み飽きるものかな?と勝手に考えて、あえてハズしました。(笑)なにか華やかなものでなくても、自分が地道に努力して取り組んだことについて書ければいいのかなと思います。

a. 人文・社会科学

人文 ・社会科学にて受験しました。
読解
近年の問題はやさしめな読解問題というような感じで基本的に文に答えが書いてある問題が多いです。現代文のテクニックがどうこうとかよりも哲学的な文に慣れるという訓練が必要かなと思います。おすすめは2015年以前の過去問を読むことです。どの年代の文も本当に面白いので、受験に関わらずすごく勉強になりますし、15年以前の文が理解できれば近年のが簡単に感じるはずです。

知識問題
何が出るかはわからないので、あまり知識問題にこだわらなくてもよいのかなと思います。知識問題に見えても文の中から推測したり、常識の範囲内で答えられるものもあります。
私は日本の勉強をしていなかったので、以下の本で一通り知識をつけました(が、あまり本番では役に立たなかった)
「一度読んだら忘れない世界史/日本史の教科書」
(一問一答や実況中継のような細かい知識や年号よりも、流れやどういった背景でその出来事が起こったのかなどを理解することが大事だと思います。

「人物で読み解く倫理」
人物ベースでおもしろおかしく書かれている上、それぞれの人物の著書も書かれているため、ICUの知識問題に持ってこいでした(当日は出なかったけど、過去問でかなり出た)

b. 総合教養(ATLAS)

Part1
メモも大事ですが、話の流れや結局何が言いたいのかを考えながら聞いてみてください!

Part2&3
人文社会科学への対策がそのまま通用します!

Part4
文系の方でも焦らずにやれば普通に解けます。常識的に考えれば解けるものも多いです。年度によって差があるのでなんとも言えませんが、高校レベルの理科をやるよりも中学校理科全般を見返す方が良いのではないかとさえ思います。冷静に答えればとにかく大丈夫です。
英語リスニング =

c. 英語(リスニングを含む)

<リスニング>

Part1
-選択肢を先に読む
-数字、曜日、時間が出てきたらすぐにメモ

Part2
-聴きながら問題を読んでいました。問題は話の進み方と同じ順で出るので、分かった時点でマークしてました。

Part3
(1)問題文のうち代名詞、主語、動詞だけを見て聞かれることを予測する。この時、専門用語らしきものがあったら、それにもマルをする。聞いたことも見たこともないような専門用語も普通に出てきます。その時に、自分なりに発音を予想して、その音を頭にいれておいてください。発音が分からない単語は聞き取れません。
例:According to the lecture, which of the following statements is true of the suffragettes?

  • According to the lectureは読まなくてOK
  • which(Whatなのか、Whenなのか、Whereなのか)、statements(主語)、is true(聞かれている事)、suffragettes(発音は、"サファジェッツ"みたいな感じかな?)など
    (2)私は質問を頭に入れた後、音声を全部聴いてから解いてました。途中問題を見たりせずに流れと内容を頭に入れたりメモしてました。

自分に合ったやり方を見つけるしかないというのが正直なところではありますが、過去問をいろんなパターンで解いてみて自分なりのやり方を確立してください!

<リーディング>

Part1
ICUのリーディングは文の内容や使われている文法、語彙よりも選択肢の切りどころが難しいと感じます。過去問を解いた後に赤本などの解説を参考にどのポイントで選択肢が切れるのかを訓練するのがいいと思います。

Part2
他大学の文法問題よりも出題されている文法が基礎的でシンプルです。空白の前後にある前置詞などですぐに取れる時もありますが、私は全文読んでいました。10分以下で解くようにすると、Part1に時間を残せると思います。