1.お名前、プロフィール
<お名前>
zoo
<プロフィール>
出身校:横浜K高校
予備校:未経験
趣味:ビートボックス観戦、ゲーム
部活:バドミントン
特技:変顔で人を笑わすこと
2.受験形態
総合型選抜(IB認定校対象)
5.ICUに入るまでのいきさつ(どうやってICUを知ったか? なぜICUを選んだか ? など)
[どうやってICUを知ったか]
・当時高校の段階から一つの学部に絞ることに意味を全く感じていなかったため、理系文系を問わない横断的な学びをできる大学を探しを始めたことでICUに出会った。
[なぜICUを選んだか]
・変人を受け入れてくれる環境がそこにはあったから。また、先生からの一方的な授業でないことにとても魅力を感じた。さらに、中学のように意味のわからない校風がなくて良い。また、寮があって楽しそう。そして、授業が少人数かつディスカッションという点がIBの延長線上のようで素晴らしい。
6.ICUに期待するところ
環境研究やメディア学に現在は興味があるため、勉強したい。
7.受験対策
願書-1<1.ICUを志望した動機または理由を述べてください。あわせて、ICUで何を学びたいか、その理由も含めて述べてください。>
読む前に注意! 受験生を考えている人へ。パクるとしてもせめて順序だけがいいと思います。そして、残りは全て自分の経験を言語化するだけでいいと思います。すごいことを書こうとして決して盛らないように。できないくらいの人がちょうどいいと思います。
[順序]
(1) 個人的な目標
→人間が行う環境破壊を防ぐ
(2) 目標の達成に大学が貢献してくれることのthesis statement。
→環境研究での文理を問わない学び
(3) この目標に至ったきっかけ
→農業団体による農薬の過剰使用を改善するために自分が行動に出た経験をまず書いた。
→改善の方法として、高校で研究した「環境にやさしい農薬」を農業団体に「どうか導入してください??」ってことをプレゼン。
→しかし、結果は想定外のもの。環境にやさしいから受け入れられると思ったら、農業団体の裏に農薬の会社がスポンサーとしてついていて、状況を何も変えれなかった。
→この経験は、生物学で研究するだけではなく、むしろ環境問題の解決には自然環境と人間環境の関係性を学んで、膠着化する本質的な要因に迫る必要があると考えた!!
(4) このきっかけから、自分がどのように現在考えているのかを明確に。
→この際、環境研究の「環境社会学」、「環境問題特別研究」系の科目を横断した学びは最高だ!!って訴えた。
(5) 最後に目標達成のためにICUで学びたいことをrestate。
→よって、~(省略)という目標のために、ICUでの多角的な学びを志望します~的な。
願書-2<2.あなたの人生観に大きな影響を与えたと思われることを述べてください。>
大きく分けて3パラグラフ。
アメリカと日本の学校を経験を通して、「誰も取り残さず議論する」ことが重要だと強く訴えた。
(1) 日本とアメリカの学校で受けた教育の違い、と苦しみを綴った。
(2) さらに、人生観が明確になったことを伝えるために、日本の中学校での校則に対する疑問を取り上げた
(3) 人生観が高校での活動や現在の目標の形成にどうつながっているかを書いた。
願書-3<3.あなたはICUの学生として、ICUの理念を実現するためにどのような貢献ができると考えますか。 その理由も含めて述べてください。>
環境問題に対して、無闇にボランティアに参加するのではなく、問題解決に必要な「行動」を提案し、プロジェクト通して「実行」するアプローチを取ることができますよ~ってことを最初に述べた。
(1) その例を挙げる(制服リユースシステムの作成 & 鎌倉市周辺の高校をまとめた清掃活動の継続システムの作成)
(2) ここで得た力が大学でどのように活かされるかを書いた。(なるべく具体的に、ICUに実在するものや人と絡めるといい感じになると思います)
b.エッセイ
僕はIB生だったので、EE(*Extended Essay(課題論文))の要約を書きました。
研究内容は、「ヘアリーベッチの混植割合の増加は、レタスの根の成長をどの程度抑制するか」をシンプルに要約しました。
RQ(*Research Question)、背景、実験方法、結果、考察、結論
この際、背景とか、考察とか自分の考えが直接面接官に伝わる場所を多く書きました。
c. 学校内外における自己活動歴と自己分析
・制服回収システムの作成
→的確に物事を判断する論理的思考力があることをスタンスに書いた(アドミッションめちゃ意識。)
・バド部
→粘り強さと自主性があることを死ぬほど訴えた。(アドミッションポリシーめちゃ意識。)
d. 推薦状2通
担任。
→CAS(*課外活動)と日常生活を中心に。
生物の先生。
→生物EE、生物IA、授業の様子を中心に。
e. 成績書類
英語:IELTS 7.0
評定平均:わからない。
プレディクト(*Predicted Grade、見込み点のこと。IBの大学出願の際などに用いられる)のIBスコアは32と馬鹿みたいに低かった。(IB生のみなさんは大いなる希望を持ってください!!)
ネットには平均が36とか書いてあって絶望だったけど、決して諦めずに!!
f.一次試験(書類審査)のポイント
自分を本当にわかっている人に志望書の添削とかをお願いするといい。
→僕の場合、先生でも、親でもなかった。
→3年間毎日一緒に頑張っていた友達だった。
→その人に資料を見てもらい、自分という存在を最大限表すためのアドバイスをもらった。
正直、最初親の通ってる大学がいいところだから、文章もすごいんちゃうかと思っていました。確かに、文章はすごい。でも単身赴任してるから、何も自分のことわかってない、勝手に世間が持つ英検とかIBスコアしか見られないとかいう訳のわからない固定観念のもと書かれた志望書を返された。そうすると何が起こるか。そう、自分という存在が志望書には一切なく、ただの説明書になった。
絶対妥協しないほうがいい、自分を貫けばいい。本当に自分という圧倒的な存在を信じ続けることが一番の近道。でも、楽な道はない。楽したいかもだけど、何度も志望書を見返す。僕は最後の1週間で16回も書き直しました。それぐらい命をかけてみてもいいと思います。
g.面接 (二次試験)
時間25分(EEのプレゼン 10分、質問15分)、オンライン。
試験官は、男性、女性、外国の方の計3人。
[面接の内容]
プレゼンについて褒められて終わった。なんか、関係のない質問が多かった印象。
例えば、
・今回の面接官は男性、女性、外国人とそれぞれ性別もバックグラウンドも異なります、このような多様性についてどう思う?
・あなたの趣味は?
・サッカーのポジションは?
・外国行くならどこ行きたい?
・逆にわたしたちに質問ある?
もちろん、関係ある質問もあった。
・あなたの一番の苦労とその解決法
二次試験ポイント
EEのプレゼン、普通じゃなくて、圧倒的に命をかけたほうがいいと思います。
この際、実験結果とか、材料とかにかける時間は2秒とかでいいレベルで正直どうでもいいと思ってます。
相手側が知りたいのは、自分という存在が何を考えてこの研究をしてるのかであったり、なんでこの研究にたどり着いたであったり、実験結果からこいつは何を考えたのかだと思います。そんな中、数値とか見せられても正直、「どーでもよ。」って思われる可能性が高いです。
実際、僕はプレゼンのスライドが30枚ありました。内訳としては、タイトル一枚、目次一枚、背景13枚、実験方法3枚、結果1枚、考察2枚、以後のアクション2枚。このように、自分の考えをたくさん背景とか考察とか以後のアクションで描きました。
お前スライド多くね?と思ったことでしょう。一つのスライド内容が薄いんです、でもインパクトはあるんです。
インパクトについてさらにいうと、「以後のアクション」っていう場所を作ることによって僕は探究心のレベルが他の奴らとは違うんだぞっていうことを強調することによって付けました。あと、僕はプレゼンは「伝える」より、「笑わせる」がメインだと思ってるんで、自分の変顔とかをところどころ混ぜたりしました笑(相手に顔を覚えさせるという効果も期待してます笑)
面接は、楽しく笑顔で、自分という存在を見せつければいいと思います。
8.最後に一言
圧倒的にやってください。プレゼントいう枠に抑え込まれないで、そのプレゼンの中でもどうやって他の人よりもアドミッションポリシーと完全一致した奴になれるのかを考える。
志望書に終わりはないけど、追求することはできます。人生で一回くらい死ぬ気でやってみるといいでしょう。
IB生はMOCK(*MOCK Exam,モック、見込み点(Predicted Grade)に関わる試験)とか最終試験とか被ってガチで最悪だとは思いますが、ICUに本当に行きたいなら、IBスコアよりも志望書優先の方が良いです。IBスコアは最終試験で24以上あれば正直大丈夫なので、志望書を圧倒的に頑張りましょう。
ただ一つ。睡眠はしっかりとってください。IB生の天敵にやられないように。
<追加の質問>
質問(1):どこの大学を受けて、その際IBと国内受験を両立させるのはキツくなかったのか。
→ 私はICUと横浜市立大学理学部IB特別入試を受験し、合格いたしました。また、これと同時にIB側ではICUと横市の受験に使用する重要な模試であるMOCK(1)、そこまで重要でないMOCK(2)、そしてめちゃ重要な最終試験の三つの大きなイベントがありました。それぞれの日程を詳しくご説明させていただくと;
ICUの一次提出が9/1-9/12、一次結果発表が10/14、二次面接が10/22、合否結果が11/1でした。
横市の一次提出が9/6-9/9、小論文と面接10/1、合否結果10/21でした。
MOCK(1) 6/22-7/7(科目日程バラバラ、ずっと試験に追われていました)
MOCK(2) 9/1-9/13とか?(地獄、受験にはほぼ使わないため、捨て気味)
最終試験 10/27-11/9(11/1のICU発表までほんと緊張して精神的にキツかった)
といった感じになります。
ここから導き出される結論としては、IBと国内受験の両立は半端なくきついということです。この際の心境を説明させていただきます。まず、ICUと横市の受験期間がだだかぶりだったため、死ぬほど焦りましたが、夏休みはかなりの時間を志望書にさいたため、志望書には比較的十分な時間を使えたと考えています。しかし、MOCK(2)の勉強がおろそかになってしまうため、万が一ICUや横市がダメだった時の最終試験へのダメージは相当でかい(精神的にも、肉体的にも)です。そのため、国内受験を考えている場合、圧倒的に早くから始めた方がいいです。とは言いつつも、MOCKが始まるまでには、6科目のIA(論文)、膨大なプレゼンテーション、課題が容赦しません。僕の場合、根性とやる気、圧倒的な自信で夏休みから始めたら大丈夫という自信がありましたが、生半可な気持ちで挑むと、おそらく挫折してしまうと思います。そのため、両立させるためのアドバイスが何かと言われれば、全ての日程を把握して、自身にどの試験が必要で必要でないのか取捨選択(ICU受験者の場合MOCK(1)と最終試験でIBDPをとること)し、その上で死ぬ気で努力することだと思います。また、これを成し遂げるためにIAやプレゼンをすぐに終わらせて時間にやや余裕をもたらすこと。このような小さな積み重なりにより、自分という存在に圧倒的な自信が芽生え、IBと国内受験を両立させることができたと思います。そして、志望書の内容を誰かに言われて変えなきゃって思わないくらい圧倒的にやることで「きつさ」は自然と「自信」に変わっていると思います。
質問(2) :IB生が大学受験をする際にはIBに対応した大学を選択する人が多いのか。
→ あくまでも私のクラスでは、21人のうち18人程度はIBスコアを活用した受験方式を利用します。この際、海外・日本の受験のどちらにおいてもIBスコア、CAS(課外活動)、EE(課題論文)、志望書などを使用する生徒が多い傾向にあります。しかし、例えば学校にIBのために残されている立教大学といった指定校推薦枠、また、SFCといったそもそもIBスコアを任意提出するだけでいいような大学にはIBスコアが必要とされていない傾向が見受けられます。さらに、海外受験生の中には、IBスコアを最優先するのではなく、学費や自分の本当のやりたいこと、治安、さまざまな要素を考慮した上でIBスコアを使用せず、その国の入試を受けるという子もいます。話が長くなってしまいましたが、数値的に見るとIBスコア利用者は86%と、多いと思います。
質問(3):制服回収システムについて
→ 制服回収システムで行ったことを端的にまとめると、先輩から受け継いだ古着回収を発展させ、校内の制服回収に需要を見出し、行動に出たという流れになります。始まりはIBの先輩方の「古着回収」の後継になります。初めのうちは古着回収のみ行っていたのですが、プロジェクトメンバーと活動を進めていくうちに、「古着」をアフリカの人々へ渡す需要が実はないことに気づきました。そこで、母校の制服が10万円程度するのにも関わらず年に3-5回程度のみしか使用しないことにもしかしたら「意味がない」と感じている生徒が多い可能性を考え、全校生徒700名程度に制服の需要調査を行った結果、80%の生徒が「制服リサイクルシステム」があれば活用したいという結果を見いだし、需要があることに気づきました。しかし、早速プロジェクトに取り組んでいく上で、管理者が誰なのか、制服の保管場所はどこなのか、誰がクリーニングするのかといったさまざまな複雑な問題が浮かび上がりました。このような苦難もありましたが、最終的には制服のフリーマーケットという形で1日限定ですでにクリーニングされた制服を保管せずに受け渡すという考えに至りました。このようにして、制服回収システムの作成に至りました。しかし、新たな課題として、企業側の利益とどう共存していくかという課題が挙げられました。この問題はいまだに解決できていないため、今後企業側と話して行きながら根本的な解決をしていく予定です。これが、制服回収システムの大体の概要となります。
質問(4):ICU面接で、英語の質問はあったか
→ はい、ICU面接で英語の質問はありました。しかし、おそらくですが私の場合、面接の質問の前に行われるEEのプレゼンが成功したため、試験監督全員が恥ずかしながら僕を褒めて終了してしまいました。外国人の教授から強いていうのであれば、「海外行くならどこ行きたい~?」という受験とは全く関係ない話だけされて終わりました。ただ、ICU側の面接の問題点と感じられた点はあります。その時の日本人教授2人は英語を喋らず、外国人の先生は日本語を喋らず、面接が噛み合わなかった点です。僕の心残りとして、その時にどちらの先生にも英語と日本語で丁寧に喋ればもっと好感が上がったのに、、という思いはあります。