ICU入試国際基督教大学入試合格体験記(3) - ましを

1. 名前

ましを
メールアドレス:IshizakiNa [at] aol.com

2. プロフィール(出身高校、予備校、趣味、サークル、特技など)

神奈川県立K高等学校、河合塾横浜校
水泳、テクノ音楽、マン・ウォッチング

3. 合格学科、年度

1998年 社会科学科

4. ICU(国際基督教大学)に入るまでのいきさつ(どうやってICUを知ったか? なぜICUを選んだか ? など)

高校2年まで純粋にトップということで東大を狙っていたが、何となく今までの将来への考え方等に疑問を感じ、一種のアイデンティティークライシスに陥っていたが、ふと受 験雑誌でICUの存在を知り、資料請求して手に入れたパンフレットを読んで自分にふさわしいとなぜか思ったから。

5. ICUの良いところ

授業を幅広く選択できる。学校だけでなく生徒にも国際性がある。ELPの存在。

6. ICUのダメなところ、あるいは入学前とイメージが違うというところ。

学費の高さ。思ったより外国人生徒と知り合いになる機会が少ない。設備が貧弱。
世間知らずのウブであるくせに、やたら高飛車な生徒がかなり多い。下ネタをうっかり言うと白い目で見られる。

7. 科目別受験対策法

私は現役の時もICUを受け失敗し、浪人のとき合格した。やはりある程度準備は必要なので、よくパンフレットにでてくる「特に勉強しませんでした」というのに騙されない ように。 (そういっている人達の高校名をチェックしよう。そう、あの人達は勉強しなくても余裕なほど、すでに基礎学力のある天才ばかりなのです。)

a. 一般能力考査

これに関しては対策法などないので、運に任せましょう。本番では絶対に空欄を残さない。
時間をチェックしながら、わからない問題はさっさと飛ばして取り組もう。最後の2分でどうしてもわからない問題は全て勘に頼る。
こんなわけのわからないテスト形式で困っているのは誰もが一緒!だから成績はあまり差はついていないと思われる。だから気にする事はない。

b. 人文科学考査

毎朝新聞を読もう。これが最良の対策である。「そんな時間ないよー」と駄々をこねるのは甘い!。あの、起きてから学校に行くまでのわずかな時間に新聞の内容をおおま かに掴む練習をするのはまさにICUの入試対策にピッタリである。また一冊でも専門学術書等(岩波新書とか)を読んでおくのがいい。筆者はよく文芸春秋を読んだ(家で 定期購読しているから)。
入試1ヶ月前に赤本を解いて、だいたいどんな形式か慣れておく。ギリシャ哲学、欧米の哲学、日本の江戸から明治ごろの哲学がよくでるので軽くまとめておこう。早慶ででるようなマニアックなのはない。

c. 社会科学又は自然科学考査

私は社会科学考査を受けたのでそれに限って言えば、人文科学と一緒。他の大学の現代文の問題を解いていれば自然に力は付く。ただ四択よりも論述をやったほうが効果は上だと思える。 。

d. 英語学習能力考査

私はこれに失敗したため現役は不合格になったので、浪人中は徹底的に対策をした。 まず。ICUの英語は世間のイメージに比べるとわりと簡単である。論述はないし、和訳もない。しかし時間が少ない上に、受ける人が英語できる人ばっかりなので、このテストは7、8割以上とらないと落ちるだろう。なによりも始めに文法問題集等で基礎は固めておこう。

☆英語出来ない人への最低限のお薦め教材(これで僕は得意になりました!)

 基礎英文法問題精講(旺文社、中原道喜著)  Z会の速読英単語基礎編

リスニング…私は浪人中、予備校にいく1時間の間はリスニングテープを聴いていた。初めは意味がわからず聞き流しているだけでもいい。そしてヒヤリングマラソン等の市販 の問題をたまに解いた。お薦め教材としては、あまり得意でない人は英検2級ぐらいのテキスト、得意な人はTOEFLの教材(でもこれは難しい)でいいだろう。とにかく 続けることが重要!私は入試の始まる直前まで聞いていた。

リーディング…まず文法書や単語集をコツコツ続けて基礎を固めよう。これは特にICUの為の対策ではないのでそれほど苦にならないはず。ある程度の自信がついてきたら(模 試で偏差値60ぐらい)、まずICUの過去問を全部解き、その他の大学の類似した過去問を探し解きまくろう。私が見つけた範囲では、慶應大経済が一番お薦め。青学大国 際政経、立教大社会、早稲田一文等がお薦め。余裕のある人は慶應大SFCやTOEFLの問題を解くと万全。

e.その他受験に関するアドバイス(役立つ参考書、試験中に気をつけること、全般的な勉強法など)

よく、「問題が変だからICUはやめた」という人を見かけるが、なにも心配する事はない。他大の勉強をしながらでも十分間に合うし、受験生皆がそう思っているのである。英語は早稲田や慶應に比べたら実に簡単である。予備校のコースでは最近ではICU専門コースなるものが増えているが、それだけでは上智、青学ぐらいの対策にしかならないので、早慶コースや難関国立大コースを取ったほうが他大の併願のためにも効率がいい。

試験中は、よく休み時間とかにぶ厚い英語の本や英字新聞を読んでいたり、リスニングテープを聞いて威嚇している人がいるがあれをみて萎縮しないように。とにかくスピードが命、時間配分は気にしよう。またすべて4択のマークシートなので分からなくても最後には空欄を勘で埋めよう。四分の一の確率で当たることだってある。

ICUの入試は時間が長いので、前日は充分に睡眠を取ろう。関東近辺に住んでいる人でも行くのに2時間位かかるのであれば、前日はICUの近くのホテルに泊まることを勧める。特に疲れやたるみのピークはリスニングの時来るので、試験中は過度に緊張しないように。

8. 最後にひとこと

難しいと思われがちなICU入試ですが、まあ気楽に、三万五千円の宝くじを買った気分で受けるのがいちばんいいと思います。まあがんばってください。