ICU入試国際基督教大学入試合格体験記2003(18) - 301(一般理系)

1. お名前

301

2. プロフィール(出身高校、予備校、趣味、サークル、特技など)

県内で両手に入る程度の公立高校(愛知県)に卒業後、大手予備校の理系受験科に一応在籍。

年度:2003年4月
合格:理学科
第1志望:理学科 第2志望:社会科学科

4.併願校

東京大学理科二類(前期・後期)

5. ICUに入るまでのいきさつ(どうやってICUを知ったか? なぜICUを選んだか ? など)

 何かの理由で東京大学を志望するようになってしばらく経った頃に、教養学部のことを調べていたら、国際基督教大学を発見した。そして、いろいろ調べているうちに、理学系の細かい学科(数学科・情報科学科・物理科・化学科・生物科・…)などの枠を越えた履修ができることを知り、魅力を感じたので、それ以来、漠然とではあるが、早稲田大学・慶應義塾大学に対しては魅力を感じなかったし、やりたいこともなかったので、「滑り止め」として、国際基督教大学を候補に入れた。  

6.ICUに期待するところ(ICUで勉強したいことなど)

 「専門分野のことはダメだし、院に行けばいい」という噂をよく耳にするので、自力で専門分野を広げようと思っている。これは高校時代の堕落した生活の反省からの思いでもあったので、それが相乗して、絶対にやらなければならない、との気持ちを抱いている。また、他学科の科目の履修もできるようなので、そちらにも欲張らない程度に手を出したいと思っている。

 学部卒業後は、数日前までは国内の大学院への進学を検討していたが、ELP や独学で英語力を高めることが出来れば、国外の大学院への進学も視野に入れたいと思い始めるようになった。

7.受験対策

a.願書(願書に書いた志望動機、関心持っていることがらなど。)

 (具体的な大学名は入れていないものの、)5のに入るまでのいきさつとほぼ同一です。それ以外に、親が、ある国際基督教大学の卒業者の作品が好きであっ たので、大学名をよく耳にしていたことも影響した、と書きました。

b. 一般能力考査

 何番か忘れましたが、(さらに合格発表後、国公立前記日程の学力試験直前だったので、ますます記憶が危ういのですが)
6, 24, 60, {a. 112, b. 120, c. 144, d. 168}
という問題が一般能力で出ていたと思うのですが、これが解けませんでした。これ以外は全てマークしたと思います。

 対策は2001年くらいの古い赤本を10分くらい、例題を見て、友達とほかごとを喋りながら、最初の30問を解きました。が、答え合わせはしなかったので、あまり意味がなかったです。

 実際の試験では 65% は正解、残りの 10% が 1/3、15% が 1/2、9% が 1/4(つまり、完全に適当ということ)くらいだと勝手に思っていますが、本当はどうか知りません。

c. 人文科学考査

 対策は何もしませんでしたが、試験時間中は死ぬほど眠たかったです。というのは、前日にホテルを予約しなかったので、夜行で試験会場へ向かったのですが、その夜行電車の中であまり寝られなかったからです。

 この大学に特化した対策ではありませんが、志望大学の都合上、大学入試センター試験の国語の「近代以降の文章」はそれなりに解いていましたし、学力試験対策として、国語の現代文の文章も読むことに慣れていたのは有利だったかもしれません。

d.自然科学考査

 自然科学を受けました。物理、生物はできる人はできるだろうと思っていたし、周りと差をつけようと思ったので、数学と化学とを選択することに(過去問題を解く頃に自然と)なっていました。国際基督教大学の公式サイトから 2002年の自然科学の数学と化学との過去問題をダウンロードして、印刷して、答え合わせも含め、利用しました。

 一度、35分 + 35分でやろうと思ってやってみたのですが、化学が簡単すぎて、すぐ終わったのですが、数学がギリギリだったと思います。問題形式に慣れるための演習だったので、あまり気にしませんでした。本番でも、化学→数学の順に解きましたが、化学は始まってすぐ終わりました。10分ちょっとです。数学も解いたんですが、一つ迷っていたところがあって、それを飛ばして、一通り解き終わった後、一度、マークミスのチェックをしてから、残した一問をやりました。各科目の問題数が13であることを考えると、例えば、大学入試センター試験で言えば、100点満点中、7〜8点に相当するということを頭によぎらせて、必死になって解いたら、なんとか出ましたので、安心して、数回マークミスの確認をしておきました。

 終わってから、解答速報みたいなものは(得られなかったし、得られたとしても、見ないつもりでしたが)見なかったのですが、26問中25問くらいはできたんじゃないかと勝手に想像しています。あと、最後の一問が残っていたときだったと思いますが、20分くらいした時点で、既に鉛筆を置いている人が目に入ってきたので、少し焦りましたが、10分くらい経ってから、また見ると、考えては鉛筆を持っていたので、まだ終わっていなかったようです。

e. 英語学習能力考査

 試験日前日までにした対策は、2日くらい前に、公式サイトのインターネットを使ったストリーミング(2002年の実際の音声)を聴いたことです。初めの 1分を聴いたら、「これは簡単だ」と思ったので、残りは聴かずに止めました。

 「国際基督教大学の英語は難しい」と変な巷の噂が聞こえてきていたので、どうなのかな、と思ってたのですが、試験日のこの考査の直前の休憩時間(やその前のお昼の休憩時間)に多くの人が持っていたのは、「ICUへの英語」と言う本でした。「早慶への英語」と言う本は聞いたことがあったので、それのシリーズ本だと分かったのですが、受験者数が 3000人程度しかいない大学のための本を書くなんてすごいな、とのんきに考えていました。

 実際に考査が始まると、リスニングは案外苦痛でした。リスニングそのものは難しくなく、かと言って非常に簡単というワケではないのですが、次のページの選択肢を見ておくことができない、という点で、普通 (!? 私の受ける予定だった国立大学の学力試験ではあらかじめ見ることができるので、たいていの受験者はあらかじめ見ておきます)と違っていて、緊張しました。それでも、何とか凌げたと思っています。

 リスニングが簡単だったので、前評判は「きっと読解力のほうが難しいに違いない」と心の中でささやいて読んでいくと、それは極めて平易な文章であることが分かりました。いわゆる「私大英語」というものでしょうか、記述に慣れていた私にとっては、手が退屈でしたが、逆に言えば、疲れないし、いいや、とも思いました。

f.その他受験に関するアドバイス(役立つ参考書、試験中に気をつけること、全般的な勉強法など)

 

 私の主任試験官は、あらかじめ、大学案内を見ていて、理学科の教授たちを調べておいた(ワケではないけど、なぜか覚えていた)ので、親しみやすかったのですが、それに加えてその主任試験官のキャラクタが面白くて受けました。副試験官の人も楽しそうな人でしたが、教授ではない人なのか、名前は試験会場で初めて知りました。

8. 最後に一言

 一応、給付奨学金を狙っていたので、高得点(高偏差値?)を狙いに行きました。集中力の持続と思考力(とその速度)とを鍛えておくことが望ましいと思いました。  給付奨学金とは別の特待生が数年前にはあったらしいのですが、今はない、と聞いてがっくりました。授業料が高い、というネタは飽きましたから、言いませんが、受験日は冬のせいか、学内の森が閑散としていて何とも言えませんでした。特に、夕方は。朝はすかっとした朝だったので、よかったのですが。