ICU入試国際基督教大学入試合格体験記2006(7)-Henri(一般)-

1. お名前、プロフィール

<お名前>

Henri

<プロフィール>

千葉県の私立高校出身。
予備校は代ゼミの夏期講習のみで後は完全に自学。
9月半ばまで部活バリバリだったので、受験勉強はそれ以降から。
併願対策の古典・漢文と日本史を平行して勉強してました。

2. 合格年度、学科、第1志望、第2志望学科

形式:一般入試
年度:2006年度
合格学科 = 語学科
第1志望学科 = 語学科
第2志望学科 = 人文科学科
センター方式:受験していない

3.予想得点

一般能力得点 = 5〜6割
人文得点 = 8割
社会科学OR自然科学得点 = 6〜7割(社会)
英語リーディング得点 = 8割
英語リスニング得点 = 9割

4.併願校

上智大 外国語学部 英語科・独語科 合格

5. ICUに入るまでのいきさつ(どうやってICUを知ったか? なぜICUを選んだか ? など)

たまたま学校で大学情報誌を読んでいて、リベラルアーツに猛烈に惹かれました。どこにあるんだろう・・・と思って見たら偶然にも実家のすぐ近く。それが最初です。あとは高2・高3とあわせて3回OCに通いつめ、受験を決意。

6.ICUに期待するところ

翻訳ができるぐらいの教養を身につける基礎が積めれば、と思います。語学は言わずもがなですが、哲学や宗教などの思想についてや文化(比較文化に興味あり)についても広く学びたいと考えています。

7.受験対策

a.願書

<1.ICUを志望した動機または理由を述べてください。>

わりとクサイこと書きました。テロ問題から発生しているイスラム教全体への差別意識、偏見の問題というテーマから「平和」を自分なりに定義し、ICUでその実現に貢献しうる能力を手に入れたい、といった事を完結にまとめて短いスペースに押し込んだという感じです。

<2.ICUで何を学びたいかを志望学科と関連して簡単に述べ、また将来の志望とその理 由を述べてください。>

冒頭に「私は翻訳家になりたい。」と書き、そこから展開して「個人の文体、話し方の特徴からその人の文化的背景を探る方法を研究したい」、というような事を書きました。翻訳家になりたい理由としては、児童書の翻訳を志しているという事を明確にした上で、「児童書なら物語の行間に見え隠れする外国の文化や思想を、無理なく子供達に伝えることが出来る。それはこれからの国際社会に生きる子供達にとって有益なはずだ、私はその手伝いをしたい」みたいな事を。書きたいことがどんどん増え、行数足りなくて大変でした・・・

<3.学内外を問わず、技能、諸活動など自分の最も得意とすること、好んで行なって いることを述べてください。>

高校生活の中で、国際コース(英語強化クラス)と学生寮という2つの特殊な環境にいたことを説明し、その中で得た「英語力」と「他人との相互理解力」についてアピールしました。

b. 一般能力考査

出題傾向はあまり覚えていませんが、英語クラスにいたので高2の始め頃から全く数学をやっていなく、数学問題はほぼ全部スルーしました。適当にマーク。三角関数とかは復習したのですが出ませんでしたね・・・あ、3進法の問題が出ました。対策はとにかく赤本を何度も何度も解き、あとトフルゼミナールの「ICUの英語」という本の模擬試験問題も解きまくり。あとはことわざ、四字熟語などを高校の現代文の参考書で一通りやったのと、2進法3進法、就職試験用のSPI問題集の中から抜粋してトレーニングしました。

c. 人文科学考査

とにかく哲学の知識だ!!と思い、哲学関係の本を読みあさりました。その中でお薦めするのが「ソフィーの世界」。哲学書ではなく読み物の形を取っていますが、そのため逆に哲学の知識に疎い人でも楽しみながら読めるものだと思います。巻末にちゃんと人物索引がついているのもいい感じ。私は観てませんが映画もあるみたいです。あとは「90分で分かる哲学」シリーズも、合理論や経験論などの説明が詳しくて役に立ったと思います。

あと、ICU受験生は世界史勉強する人が多いのかなと思いますが、私は日本史選択でした。危機感ありましたが、ラッキーにも今年の人文は日本史メイン。日本史も、高校受験用の薄めの参考書など一冊やってみては。高校入試レベルで教養としては足りると思います。

d. 社会科学考査

とりあえず新聞を欠かさず読むことと、学校の現代社会の授業を大切にしたこと。現代社会の教科書はたいぶ読み込んで、国際経済や国際平和、社会保障などのトピックについての基礎知識をつけました。

他には「TIME」誌を図書館で借りて読んでいました。英語対策も兼ねて英語版を。この雑誌は政治・経済から文化まで幅広いテーマを扱っているので、知識を増やすのにお薦めします。このサイトの過去問もひととおり読みました。過去問は知識の宝庫だと思います。

e. 英語学習能力考査

<リスニング>
赤本にもありましたが、TOEFLのリスニング対策教本をやりこみました。TOEFL解けるようになれば敵なしです。問題はアメリカとかあたりの大学生ネタが多数だった気がします。

<リーディング>
社会科学の所にも書きましたが、「TIME」誌を英語で読むようにしました。相当難しいですが、教科書や新聞の整った英語でなく「ナマの英語」を読む訓練になったと思います。ちなみに、「TIME」で読んだ脳の機能に関する話がまんま過去問に出てました。そんなラッキーもアリかも。

英単語は「英単語集 超革命 WAO」っていうマイナーなのを一冊。それの他は、「TIME」や過去問で出てきた知らない単語を単語帳にまとめていったぐらいです。

f.その他受験に関するアドバイス(役立つ参考書、試験中に気をつけること、全般的な勉強法など)

有名な話ですが、机の小さいこと小さいこと。肩凝りと腰痛持ちの人は覚悟が必要です。私は前日に整骨院に行って首と腰ほぐしてもらったので当日はまぁ何とか。

あと、社会は昼前なので、空腹との戦いを避けるために一般の後であらかじめ何か食べておくといいと思います。私はカロリーメイトとチョコレート。熱いお茶なんかもリラックスにいいかな。

8. 最後に一言

入試に行って痛感したのが、緊張して焦ったらアウトだな、ということ。焦り出したら一発で文章が頭に入らなくなりました。なんとか持ち直しましたが・・・自分がリラックスできる、落ち着ける方法を持っていると安心できて、集中して試験に臨めると思います。ちなみに私は、試験中でもできる方法がないかと模索した末、無心で自分の脈をはかるという手段に行き着きました。笑

何が出るか分からない試験ですが、日頃から身の回りに溢れている知識を積極的に吸収していけば、全然関係なさそうに思えたことが意外と役にたつかもしれません。アンテナを伸ばしながら日々の生活を送ってみてください。