ICU入試国際基督教大学入試合格体験記2010(1)-yumaさんの場合-

1. お名前、プロフィール

<お名前>

yuma

<プロフィール>

高校中退
大検
フリーター
上智大学
福祉系専門学校
その後は福祉畑の社会人

2. 受験形態

社会人入試

5. ICUに入るまでのいきさつ(どうやってICUを知ったか? なぜICUを選んだか ? など)

ICUの存在は、大学受験生の頃には知っていました。
曰く個性的な問題を出す、ユニークな大学である旨。
ただ、その頃は行きたい大学があったので、そのままスルーでした。

大学卒業後は専門学校で資格を取得した後、
社会人となり、福祉のお仕事をしていたのですが、
職務の関係で多くの心理畑の人と出会う機会があり、
元々フロイトなどを愛読していたという素地も相まって、
いつしか本格的に心理学を勉強したい、臨床心理士になりたいと思うようになりました。

ICUを選んだ理由ですが
第1に院が臨床心理士の第1種指定校であることがまず挙げられます。将来的にこの資格取得を目指す身としてはこれが必須条件でした。
第2に大学では畑違いの学問をしていたので、学部レベルからじっくり学んでみたいと考えたのが次に挙げられます。大学院からの受験も考えたのですが、それだと将来の自分の血肉となる部分の成長が足りないかなと。
第3には英語力の強化が見込まれそうなところです。大学院受験の際はICUを含めていくつか受験することになると思うので、必須科目である英語の力を伸ばしておきたいということが頭の中にありました。

6.ICUに期待するところ

英語と臨床心理学
余裕があったらその他の事も

7.受験対策

a.願書

a.願書-1<1ICUで何を学んでみたいですか。あなた自信の希望をその理由を含めて述べてください。>
これまでの職務経歴と、臨床心理士を目指す動機について記述しました。

a.願書-2<2.あなたの人生観に大きな影響を与えたと思われることを述べてください。また、あなたはICUにどういう意味を見いだしますか。>

大学時代から関わっている国際協力系NPOでの現地活動経験について記述しました。

a.願書-3<3.その他特筆したい事柄があったら記入してください。>

何も記入しませんでした。

b. 提出書類

・1200字の志望理由

ほぼ5に記述した内容と同じです。

・英語提出書類

TOEIC 730

・提出書類ポイント

英語の点数はこれでギリギリくらいではないかなと思います。
試験会場でお話させていただいた方も、
やはりTOEIC700点台の書類を提出したとのことでした。

あとは社会人経験と絡めて、「これが学びたいんだ」というのをアピールしたくらいです。

c. 小論文

主数学の近似と真理についての問題でした。
A4で5枚の問題用紙に対し、5問の出題がありました。

対策等は特に行っておりません。
母校でレポートの書き方を徹底的に叩き込まれたので、
それで十分かと考えていました。

d. 面接

面接は3対1の形式で行われました。
持ち時間は20分間です。
私が問われた主な内容ですが。

1.ICUを志望した動機
書類に即して「臨床心理が学びたい」ので志望したという事をアピールしました。

2.ICUで何を学びたいか
「臨床心理学」であると答えたところ、他の面接官の方から「私たちの専門には興味が無いのか?」と聴かれたので、興味が無いわけではない、ICUはとても忙しい大学であると聴いているので、その中で余裕があったら楽しみとして受講してみたいということを話しました。

3.職務経歴について
福祉畑で働いていたときの経験についてが主でした。
福祉を志した動機?転職を決意したきっかけなど。

4.入学後?卒業後のビジョン
Q.臨床心理士の取得がICUに入学した最大の目的であり、それが学生生活における目標である。その後に関しては、最近自分は抜け毛に悩んでいるのだけれど、この髪が全て抜け落ちる前に心理療法家として開業することが目標であるという風に話しました。
ちなみに面接官の方が全員フサフサである事を確認した上で飛ばしたジョークです。思った以上に笑いが取れたので(しばらく面接が止まりました)、個人的にはしめしめと思っていましたが、かなり危険なやり方ですね、これ。
5.英語教育は厳しいけど大丈夫か?
Q.厳しい環境に身をおくことで自らを成長させることが大事であると、小さな頃からマンガで読んで身をもって学んできたので大丈夫である(思いっきり少年ジャンプって言いそうになりました)。

6.将来的に英語をしゃべるお客さんがあなたのところに来たらどうするか?
自分はNativeでないし、いくら英語を勉強しても限界はあると思う。英語を母語とするクライエントが私のところに心理療法を望んで来るようで、なおかつ日本語での面接が難しい様子であったら、そのクライエントにより適した別のカウンセラー(帰国子女 or 留学経験者 その国の文化に通暁した人物)を紹介するだろうと答えました。

7.英語をしゃべれるようになりたいか?
しゃべれるように慣れれば嬉しいが、まずは読み書きの能力を高めたいと答えました。
ざっとですがこれが私のときの面接の様子です。
笑いをとる度胸があったのが、合格を引き寄せたポイントだったのかもしれません。
ただ、あまり人にはお勧めできないやり方ですね、これ。

e. 会場試験ポイント

小論文の課題は衝撃的でした。他の受験生の方もそれは同じようだったようで、試験終了後は会場のあちこちで、あの「問題は・・・」という声が聞こえてきました。

小論文のポイントは自分の意見を論理的に記述することにあると思います。国語の問題と違って正解は多分ないと思われるので、堂々と自分の言葉を書き連ねることが重要ではないかと考えます。

面接に関しては、本当に和やかな雰囲気でした。こちらも職業柄面接や会議には慣れていたので、雰囲気に推されないことがまず大事かと考えます。あとは自分がどういう人間であるか、そして勉強がしたいんだという熱意のアピールが重要になってくると思います。

f.その他受験に関するアドバイス(役立つ参考書、試験中に気をつけること、全般的な勉強法など)

ICUの試験は長いのでお菓子とかコーヒーとかipodとか、自分なりにリラックスできるものを持っていきましょう!私は持ち物の半分以上が食べ物飲み物だったので、ばか山でご飯食べているときは遠足みたいでした。

過去問の出来は年度によってかなりばらつきがありましたが(特に人文と社学)、あまり気にしないほうがいいと思います。でも、一回間違えた問題はもう二度と間違えないようにしていました。

(社会人入試に関する追加質問

<面接の時間が20分というのは1人あたり?グループあたり?>

面接官3人に対して受験生1人で、持ち時間は20分でした。
就職活動などでよくある圧迫面接ではありませんでした。
自分のペースに持ち込めたこともあると思いますが、終始フレンドリーな雰囲気でしたね。
笑いを数箇所で取ったということも多分に影響しているかとは思いますが(笑)

<小論文は5題とも数学の問題ということでしょうか?文系にも答える余地のある問題でしたか?
問題用紙がA4で5枚程度とのことですが、解答用紙はどの程度のボリュームでしたでしょうか?>

A4で5枚のペーパー(数学の近似と心理についての入門的内容)を読んで、
それを基に5題の出題に回答するというのが小論文の内容でした。
解答用紙は各問題につきA4半分のスペースが与えられていました。

問題への解答ですが数学的知識は特段必要ないかと思います。
文系の私でも十分に回答できました。
ただし脳のエクササイズ&哲学的・論理学的センスは必要かと思われます。
プラトンやウィトゲンシュタインなどの発想に親しんでおくと、いい勉強になるかもしれません。

それとアメリカ式のessayの書き方について学んでおくことも重要ではないかと考えます。
(解答欄は長いようで短いので、自分の意見をまず提示し、
それを証明するという方法でないと回答は難しいのではないかと考えます。