ICU入試国際基督教大学入試合格体験記2016 さかなさんの場合〜

1. お名前、プロフィール

<お名前>

さかな

<プロフィール>

愛知県の偏差値中の中の私立高校です
夏だけ一般受験対策に河合塾に行ってました(英会話は二年近く行っていました)
部活は美術部ですが、ほぼ幽霊部員です
趣味は映画観賞です

2. 受験形態

AO入試入試

5. ICUに入るまでのいきさつ(どうやってICUを知ったか? なぜICUを選んだか ? など)

卒業生にICUに進学された方がいて知りました
その時は「ふーん」程度にしか思っていませんでしたし興味もなかったのですが、
三年生になって興味がわき、英語教育や専門を選ぶまで時間があるところに惹かれて選びました

6.ICUに期待するところ

英語教育と、ジェンダー・セクシュアリティ研究です
あと、授業中意見の交流が活発で居眠りする暇がないと聞いたので、そこにも期待しています…(高校ではいねむり魔なので)

7.受験対策

a.願書-1<1.ICUに入学することを強く希望する理由を述べて下さい。>

セクシュアリティを学びたいと思っていたので、セクシュアリティに興味を持った理由と、セクシュアリティ研究を専攻として専門的に学べる学校がICUしかない(私が調べたところそうでした)ため、私のこの関心を生かせる学校はICUの他にないこと、 メジャー選択のシステムや英語教育が魅力的だということを書きました

a.願書-2<2.ICUで何を学びたいかを簡単に述べ、また将来の志望とその理由を述べてください。>

上記を踏まえ、セクシュアリティ研究で学ぶことで、日本社会のいままで見えていなかった姿を発見たいということ、海外でより発展しているこの研究ならば英語能力を生かせるのではないかということ、 また、外国人から英語を学び、時に日本語について質問を受ける中で、日本語にこそ日本人の持つ独特の感性があらわれていると気付いたこと、その面白さについて伝えていける存在になりたいので日本語教員養成プログラムに参加したいということを書きました

a.願書-3<3.あなたを学生として受け入れることがICUにとって重要であると思われる理由を述べて下さい。>

ジェンダー・セクシュアリティ研究に興味を持ち、「誰もが性にとらわれず幸福を追求できる社会を実現したい」という志を持っていることから、ICUでジェンダー・セクシュアリティ研究について学びを深め、将来はそうした社会の形成をサポートできる人材になって貢献したいということ、
ジェンダー・セクシュアリティ研究を学ぶ中で「性にとらわれず物事を理解するには多角的視点が大事」ということに気付き、多角的に物事を見る事を意識してきた私は、大学でも新しい発見をもたらす存在になれるだろうということ、
高校で多くのグループワークや個人でのプレゼン作成を行ったので、チームとしても個人としても問題提示・解決の能力を身に付けてきたということを書きました

願書もエッセイもそうですが、ほとんどの話でジェンダー・セクシュアリティ研究について話し、文書から読み取れる人物像に一貫性が出るよう意識しました

b.エッセイ(1500文字)

2「あなたの人生の転機となった経験」を選びました

趣味として映画の鑑賞をするなかで、洋画の中では邦画や私の日常生活ではめったに出会わない性的少数者の活躍が多いことに気付き、セクシュアリティに興味を持つようになったものの、遠い存在だと感じていました。しかし海外に短期留学に行ったところ、「外国人の中の日本人=少数者としての自分」を意識するようになり、性的少数者を遠い存在ではないのかも、と感じるようになりました。
三年次に卒論を書くのですが、そのテーマにセクシュアリティを選び、調査していくうちに、当たり前のことですが「マイノリティ(性的少数者)」とひとくくりにされる人たちの中にも様々な個性・意見があるのだということに気付きました(この例として同性婚に反対する同性愛者もいるという話を書きました)。
マイノリティやマジョリティという一見大きな集団も、よく見れば個性の集合体であり、異文化の集合体です。異文化や多文化というと海外をイメージしがちですが、私たちが日常をすごす地域社会や家庭という小さなくくりも多文化であり、その中で生活していくには互いを理解しようとする気持ちや対話が大切です。今ではそのことを心がけて生活しています。
ということをめちゃくちゃふくらまして書きました。

c. 学校内外における自己活動歴と自己分析

高校生活の中でクラスの15人程度でフェアトレードに関する活動を行いました。
私は二年生の頃、食糧問題に関するエッセイを書いてあるエッセイコンテストで入賞したことがありました。その時に自主的に調べ学習を行って、世界の食糧事情についてはひとより知識がありました。その際得た知識をもとに、メンバーが発言するたびに意見や質問をし、ディスカッション全体の質を高めるよう意識しました
その中で「リーダーは自分の力をチームの質の向上のために生かせるひと、また、自分の能力を土台としてチーム全体を下から押し上げられる人だ」ということを実感し、自分にその素質があると感じたました
しかし同時にリーダーにはチームを先導する力も必要であり、その能力が自分には欠けるので、これから身に付けていきたいです。

正直私はリーダーには程遠い人物なので、この作文が一番苦労しました。家族全員に手伝ってもらって、かなり時間をかけて書きました

 

d推薦状2通

三年間担任を持って下さった先生と、卒論執筆の担当をしてくださった先生です(こちらの先生とは知り合ってほんの三か月程度しかたっていませんでしたが、すごく丁寧に推薦状を書いてくださいました)

e. 成績書類

・英語 英検準一級、TOEIC940点です

・評定平均

4.7くらいはあった気がします
苦手な理系がなかったので何とかなりました

f.一次試験(書類審査)のポイント

時間をかけて書くこと、できるだけいろんな人に見てもらうこと、書類から見える人物像に一貫性を持たせること、自分は特別な人間だぞ! という気持ちで書くこと笑

私は七月の終わりから書類の準備を始めて、担任の先生には5,6回、国語の先生にも1回、母親(国語教師です)に数えきれないほど、父と兄にも数回、読んで添削をしてもらいました。大きな修正や小さな細かい修正など、何十回も直しました。自分でも何度も読みましたが、他人に見てもらうと気付かなかった矛盾や論理の破たんに気付けるので、周囲の人に頼むのは大切だと思います
担任の先生に「0を1にするのはだめだけど、1を10にするのは大丈夫!」とアドバイスをもらったので、ささいなことでもできるだけふくらませて、自分はすごく価値のある人間だし、ICUにとって役に立つぞ、というナルシストみたいな気持ちを意識して書いてました
あと、書類には全部手書きで書かないといけないので、これがすごく時間がかかります。私は最後に投げやりになってしまったところもあるので、本書きするにはたっぷり時間を取った方がいいです

g.面接 (二次試験)

面接のテーマは「日本の子供の貧困について」でした
詳細はあまり覚えていないのですが、グラフが三つあって、それぞれについて質問をされました。たしか、「OECD諸国に比べて日本の子供の貧困率を見て気付くこと」とか「日本の子供の貧困率の推移をみて、原因や将来どうなっていくかについて」とかそういうことを聞かれたと思います。全部一分で答えます
面接官は三人(気難しそうな男性、紳士風の司会の男性、優しそうなおばあさん)とタイムキーパーひとり、受験生四人で座る場所は決まっていますが、質問に当たる順番は毎回変わります。私の部屋は最初の質問に一番左の人から答えたら、次の質問はその隣の人から…っていう感じで順番が分かりやすかったですが、完全にランダムな部屋もあったみたいです
グループディスカッションのテーマは「日本に子供の貧困を解決するためにあなたたちが大学生として出来る事はなにか」みたいなことでした。最初にそれぞれが答えて、そのあと15分全員で話し合います。ほかの受験生はみんなすごくよく発言していて、私は2度しかしゃべれませんでした……
結構和やかな雰囲気で、最後1分くらい時間が余ったら、「自由におしゃべりでもしてください」と言われました
あ、あと最後に大学生活について自分のしたいことや進路について一分で発表しましたが、これは一次の結果の書類に載っているので準備していくことが出来ます

h.二次試験のポイント

1分(厳密に計られます)で意見をまとめてしゃべるのは結構大変なので、事前に準備をしていくといいと思います。私はグラフが苦手なので、グラフを見て意見を言えるようになるまで時間がかかりました。しかも2次試験の週がテストで、時間があまりなく……。1次の結果が分からなくても、早めから練習した方がいいです
私はかなり緊張しいの人見知りで、他の受験生ともあまり打ち解けられず、ディスカッションでもほとんど発言できませんでしたが、自分が個人で答えるところは、はきはき、わかりやすく、他の人とは違うことを、を意識しました
最後の1分スピーチは何回も原稿を書きなおして、1分きっちりで言えるよう練習しました(それでも本番ではちょっと早かったです)

8.最後に一言

このサイトには受験する際すごくお世話になって、その時詳しく書いてある人のものがあるとすごくうれしかったので、出来るだけ詳しく書くことを意識しました。
私のイメージ的にICUは自由で、自分の意見を持ち、それを発信できる、コミュニケーション力の高い人間、を求めてるのかなと思ってます。私はまさにその対極にあって、コミュ障で、気が小さく、行動力がないタイプです。受かるのは絶望的かなと思っていましたが、何故か受かりました。私も家族も首をかしげました笑
ここの体験記だと、みなさんすごく意志が強くてしっかりしている人ばかりなんだと思ったし、実際2次の会場に行ったとき、そういう人が多くて、みんなすぐに仲良くなっていました(案の定私はうまく輪に入れませんでした……)。だから、もし私みたいな人でこれから受けたくて、でも「こんな自分で大丈夫かな」って思ってる人が万が一いたとしたら、その人を安心させたいなと思って書きました。大丈夫です、私は何とか合格できました笑
受けたいと思ったら、出来るだけ時間をかけて準備してください。頑張ってください!

<Prev> <Next>