ICU国際基督教大学合格体験記2017 shiroさんの場合〜

1. お名前、プロフィール

<お名前>

shiro

<プロフィール>
北関東の自称進学校→都内の某中堅私大。
予備校通いなし、純ジャパ。

2. 受験形態

転入本科

3.予想得点

人文・社会科学:7〜8割
総合教養(ATLAS):6〜7割
英語リスニング:5〜6割
英語リーディング:5〜6割

4.併願校

なし

5. ICUに入るまでのいきさつ(どうやってICUを知ったか? なぜICUを選んだか ? など)

高校3年生のとき、たまたまICUの過去問を読んだことがきっかけでした。それまでICUのことは詳しく知りませんでしたが、あるときたまたま立ち寄った本屋で、何気なくICUの過去問を手に取り、その見慣れない問題形式や、文章の面白さに衝撃を受けました。この大学に行けば、充実した4年間を過ごせるかもしれないと感じたことを覚えています。その後ICUについて調べてみて、海外の大学のような環境や、メジャー制度の存在を知り、こんな大学が日本にもあるのかと驚き、ますます興味を持ちました。
しかしその年、私はICUを受験していません。なぜならその時すでに高3の冬であり、入試対策を始めるのには遅すぎました。おまけに当時は学校の成績が悪く(学年最下位近くの成績だった)、特に英語が苦手だったので(現役で受けたセンター英語が200点満点中94点だった)、そもそも受験しようとすら思いませんでした。
そうして私はMARCHに全落ちし、都内の某中堅私大に滑り込みました。
その後、様々な紆余曲折を経て、この当時のことを思い出し、ICUへの転入を決意しました。

6.ICUに期待するところ

ELA、リベラルアーツ教育、広大なキャンパス、図書館、猫。

7.受験対策

a.願書

<1.ICUを志望した動機または理由を述べてください。>

私がICUを志望したのは、そのリベラルアーツ教育、英語教育、そして学生に魅力を感じたからでした。リベラルアーツ教育の特徴として、文系・理系を問わず、様々な学問を横断して学べることが挙げられます。詳しいことは後述しますが、将来の仕事のために多様な知識を得たいと考えているので、この点に惹かれました。また私は日本育ちで、英語を徹底的に学んだという経験がないので、ICUの英語教育には特に興味があります。ICUには世界各国から多様な学生たちが集まりますが、そういったキャンパスは日本では稀有だと思います。ICUの素晴らしい環境で、友人たちと切磋琢磨しながら学びを深めたいと考えています。

<2.ICUで何を学んでみたいですか。あなた自身の希望をその理由も含め述べてださい。>

文学を中心にしつつ、法学、経営学、情報科学なども学びたいと考えております。私は将来、編集者になることを目指しており、そのためには文学の知識が必要と考え、現在の大学に進学しました。しかし、進学後にある出版社の編集者の方とお話しする機会があり、上記の認識が必ずしも正しいとは限らないことを痛感したのです。現在の編集者は、文学だけでなく様々なジャンルの書籍を取り扱うので、幅広い教養が求められます。それだけでなく、知的財産法やマーケティングの知識、電子書籍をはじめとするITへの理解も必要です。そうした様々な知識を広く深く学びたいと考えています。

<3.学内外を問わず、技能、諸活動など自分の最も得意とすること、好んで行なって いることを述べてください。>

電子書籍の制作に取り組んでいます。最初のうちは、電子本を制作する手順や、著作権の知識、読者への宣伝のノウハウなど、そのすべてを一から学ぶ必要があり、試行錯誤の連続でした。しかし、そのおかげで、電子書籍の仕組みを身をもって学ぶことができました。他に、日本文学検定の2級近現代を取得しています。趣味は野球観戦と、猫と遊ぶことです。

a. 人文・社会科学

主に現代文への対策がそのまま役に立ちました。私が使っていたのは、「現代文ゴロゴ解法公式集」です。ここにある方法を自分なりにアレンジし、センターの現代文やICUの過去問演習の際に徹底して取り組みました。その結果、人文・社会科学の過去問は7割以上の成績を取れるようになりました。ただしすべての文章にマークすると時間がかかるので、設問に関係するところや、文意のわかりにくいところにマークするのも良いと思います。
他に、「現代文講義の実況中継」もおすすめします。どちらも大変評判の良い参考書です。この2つを使ってみて、相性の合う方(もしできるなら両方)に取り組んでください。
また、過去問演習と平行して、政治経済と倫理のセンター試験向けの参考書を読みました。また高校のときは日本史専攻だったので、昔使っていた世界史Aの教科書を引っ張り出して読みました。過去問に関しては、(他の科目もそうですが)10年分は解きました。ICU第一志望なら最低でも10年分は解くべきです。
大変特殊だといわれる人文・社会科学ですが、現代文の力があれば、そんなに難しいものではありません。知識問題は、少なくとも世界史、日本史、倫理、政治経済の知識が求められますが、どれもせいぜいセンターレベルに届くか、というレベルです。まず何よりも現代文の力を身につけてください。

b. 総合教養(ATLAS)

これも現代文の勉強が役立ちました。ATLASの過去問は一部しか公開されてないので、主にオンレクの問題を解いていました。常時6〜7割は取れていたように思います。

c. 英語(リスニングを含む)

<リスニング>

あとで詳しく書きますが、今回はまったく時間がなかったので、ほぼ3週間、リスニングの過去問演習しかしていません。具体的には、オンレクの音声を毎日聞き、スクリプトに目を通していました。ICUのリスニングにはある種の傾向があり、特に会話問題は毎年似たような問題が出題されるので、慣れれば慣れるほど点数が伸びていきます。また講義問題にもある種のコツのようなものがあり、そういったコツを過去問を解きながら習得していったのだと思います。時間のある人は、問題傾向の似ているTOEFL ITPの参考書に取り組むと良いでしょう。最終的に過去問は5〜6割ほど取れていました。

<リーディング>

リーディングに関しては、どの大学を目指すにしても基本はほぼ変わりません。単語と文法、英文解釈、そして長文演習です。どの高校や予備校でもやることは同じだと思います。参考書を使う場合も同様です。逆に言えば、評判の良いところであればどの予備校を利用してもかまいません。私の場合は、オンライン予備校の「スタディサプリ」を受講していました。いわゆる通常の予備校には通っていません。できれば予備校に行きたかったのですが、大学に通っている身としては、時間的にも予算的にもこれ一択しかありませんでした。しかし、結果的には役立ちました。開始半年でセンター英語は8割を突破したように覚えています。なおスタディサプリにはICUに特化した講座はないので、別途過去問演習をするか、オンレクやICU対策予備校を利用してください。
それと並行して、「Next Stage」という文法・語法問題集と、「東大英単語熟語 鉄壁」という単語帳をやりました。この単語帳は、東大に限らず、旧帝大や早慶上智などを受験する人にもおすすめできます。ただし大変分厚い本なので、どうしても合わない人は、DUO 3.0やシステム英単語などを使うのも良いでしょう。
そして過去問演習を繰り返すなかで、長文読解力を身につけていったという感じです。過去問はだいたい7割ほど取れていました。

d.その他受験に関するアドバイス(役立つ参考書、試験中に気をつけること、全般的な勉強法など)

先にも触れた通り、私は今回3週間しか受験勉強をしていません。しかも勉強していたのは、ほぼリスニングだけでした。なので、皆さんの参考になるかどうかはわかりませんが、ここでは自分の体験を書いてアドバイスの代わりとしたいと思います。
私は今回が2回目の受験でしたが、1回目にあたる昨年はリスニングの勉強をほとんどしていませんでした。他の科目はそれなりに解けるのですが、リスニングだけはとにかく苦手で、どう勉強していいかわからず、最後まで後回しにしていたからでした。
そして、今年の入試になるのですが……。本当にいろいろな出来事がありました。そしてほぼ1年ものあいだ、全く受験勉強というものをしていませんでした。何をしていたのかも覚えていません。その後、再びICUの受験を決意するのですが、本格的に勉強を再開したとき、すでに1月も半ばになっており、入試まで残り3週間を切っていたのです。
とりあえず過去問を2〜3年ぶん解きました。リスニング以外の科目はどれも7割前後は取れていました。リスニングだけ、3割しか取れませんでした。冗談抜きで「何か言っているのはわかるが、何を言っているのかはまるで聞き取れない」レベルだったのです。当然ながら、今からやってもまず間に合わないと思いました。しかし逆に言えば、苦手な科目はこれだけだったので、「リスニングさえやれば受かる」という確信だけはありました。そこで入試までの残り3週間、他の科目は全部捨て、残り時間のすべてをリスニングに費やすことにしたのです。
その日からオンレクの音声を毎日聞きまくりました。はじめのうちはまったく聞き取ることができませんでした。どの年度もせいぜい3〜4割しか取れませんでした。しかし、2度、3度と聞き、スクリプトを見ることを繰り返していくうちに、なんとなく話す内容がつかめるようになってきたのです。念入りに勉強計画を練ったのも功を奏したのでしょう。入試直前には、得点率は5~6割に上昇していました。とはいえ、受かる自信というのは最後までありませんでしたが……。
入試本番では、リスニングに関してはなんとか解くことができました。その時間が終わった瞬間、「もしかしたら受かるかもしれない」と思いました、その時は……。その後に落とし穴が待っていました。リーディングの問題形式が予告なしに変更になっていたのです。大問が一つ増え、文章量が大幅に増加していました。上記の通り、リスニング以外の勉強はほとんどしていなかったので、動揺してしまったのが失敗でした。慌てて問題を解き始めましたが、うまく時間配分ができず、手ごたえもまったく感じられず、最後のほうは駆け足で解かざるを得ませんでした。その上、いくつかの設問は勘で解いてしまったのです。いつもの過去問演習よりも出来ていないことはほぼ確実でした。そして試験が終わった瞬間、「あ、落ちたな」と思いました。家に帰るまでのあいだ、ほとんど半泣きになりながら、「なんでリーディングをやらなかったんだろう……」と、何度も後悔したことを覚えています。
そんなわけで、絶対に落ちたと思い込んでいました。合否発表の日も結果を見ることさえせず、映画「君の名は。」を観に行っていました。その翌日に突然合格通知が届いて、そこで初めてICUに合格したことを知りました。
結果的に受かったから良かったものの、最後まで時間の余裕はありませんでした。あの3週間のあいだ、心の休まることは1度もなかったし、あと1週間、いやあと1日でもあればと何度も思いました。時間のある皆さんは、早めに受験勉強に取り組んでください。しかし、矛盾するようですが、入試まで残り時間がなくても、諦めないでください。もしあのとき、受験を諦めていたら、いま私がICUにいることはなかったでしょう。皆さんの健闘を祈っています。

8. 最後に一言

私は典型的な劣等生でした。大半の人が日東駒専に進学する高校で、学年320人中300位くらいの成績でした。前にいた大学は、主に英語の苦手な人が行くようなところでしたが、そこでの成績もたいしたものではありませんでした。その頃、TOEICで280点を取ったこともあります。当時の私にとっては、ICUはまさに雲の上の存在で、まさか入学することになるとは夢にも思っていませんでした。
最後になりますが、こんな私でもICUに受かったのは、あの頃、湘南藤沢の地で出会った皆さんのおかげです。本当にありがとうございました。

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