ICU入試国際基督教大学入試合格体験記2023(19) ケンタローさん
1.お名前、プロフィール
<お名前>
ケンタロー
<プロフィール>
出身高校:偏差値65の普通科です。
高校卒業後フリーランスで仕事をしながら受験勉強していました。高校在学時はサッカー部に在籍しながら生徒会長をしていました。
趣味はサーフィンで去年も最低週一では海に行っていました。
2.受験形態
一般選抜
3.予想得点
人文社会 = 8割
総合教養得点 = 満点
英語リスニング得点 = 7割
英語リーディング得点 = 6割
5.ICUに入るまでのいきさつ(どうやってICUを知ったか? なぜICUを選んだか ? など)
4年前の現役時は上智大学総合グローバル学部を補欠合格の末、不合格。その後上京し、アパレル業界に三年勤務後2022年3月退職。2022年4月からフリーランスで仕事をしながら受験勉強をしていました。
現役時に大学を落ちた際は家庭の環境上浪人する余裕もなく、また私としても大学卒業後はアパレル勤務が希望だったので高校卒業後すぐに上京し就職しました。上司が一般教養に厳しい方で、彼自身は僕を大学に行かせる気はなかったと思いますが、日々の勤務の中で学問に身を捧げる4年間が人生にあっても悪くはないなと思い出し勉強を始めました。
高卒の肩身の狭さを思い知ったのも正直なところです。(当然大人なので皆さん口には出しませんがビジネスにおいて話がスムーズに通らない局面は必ずやってきます。)
ICU志望の経緯は、周りにICU在学・卒の友人が多く、彼らのレベルの高さは同等偏差値の私大生とは一線を画すものだったこと、哲学に興味があったこと、ダブルメジャーが可能なこと等です。
本当に学生の思考の粘り強さはICU生特有だと思います。
6.ICUに期待するところ
哲学と経済学を学びたいと思っています。哲学はICUの看板です。ただ僕は一足先に実社会に出ているので実学の必要性も身にしみてわかります。直接ビジネスに繋げるなら経営学が定石なのでしょうが、もう少し引きの目線での学びが欲しいので経済学を学びたいと思っています。
7.受験対策
a.願書
<1.ICUを志望した動機または理由を述べてください。あわせて、ICUで何を学びたいか、その理由も含めて述べてください。>
(志望動機)
“ICUに入るまでのいきさつ"で書いた内容が主です。
(学びたいこと)
“ICUに期待するところ"で書いた内容をもう少し棘の無い文章で書いたと記憶しています。
<2.学内外を問わず、技能、諸活動等自分の最も得意とすること、好んで行っていることを述べてください。 >
業務上での提案力について書いたと思います。
a. 人文・社会科学
2023年度は知識問題が減ったからか例年よりも解きやすかったです。
人文 ・社会科学の対策は12月に入ってから始めました。基本的にオンレクでしか対策していません。出題範囲は重なる部分が多いので古代哲学、現代哲学、キリスト教、エルサレム問題は頭に入れておいた方が良いと思います。世界史選択の方が有利なことは否めません。
時事問題に関しても普段から注視していたのでウクライナ情勢については難なく解けました。
b. 総合教養(ATLAS)
これは慣れだと思います。人文社会科学同様オンレクでしか対策していません。初めて過去問を解いたときはオンレクでの偏差値が45前後でへこんだ記憶があります。最終的には安定して偏差値60前後でした。総合教養は過去問が全て公開されている訳ではないのでオンレク受講者はここでアドバンテージを取るべきです。僕の場合は金融については明るかったのでその類の問題に関しては有利だったかもしれません。理系の問題も出ますが特に対策はしていません。僕は算数が得意で数学が苦手だったタイプなのですが個人的には算数の発想があれば解ける気がします。(生物学など知識問題は除く)
c. 英語(リスニングを含む)
<リスニング>
ICU向けの対策というよりもシンプルに英語力が試されると思います。僕はieltsのスコアが6.5overall(リスニングは6)なのですが同じレベルの人は7割くらい取れるんじゃないでしょうか。
難易度はielts、TOEFLくらいです。TOEICも受けたことがあり、確かスコアはL&R870前後ですがTOEICのリスニングで点が取れるからと言ってたかを括らない方が良いです。基本的に日本人向けの問題や教材よりもネイティブが普段耳にしている英語で勉強することをお勧めします。
対策は強いて言えばキャンパスライフにまつわる設問が多いのでそういった単語は覚えた方が良いと思います。後、当日マークする時間は別途用意されていないので聞きながら手を動かす練習はした方が良いかもしれません。
<リーディング>
同じくICU向けの対策というよりもシンプルに英語力が試されると思います。
日々の勉強は多読が効果的でした。読む速さはその内ついてきます。速く読もうとすると類推しながら文章を読んでしまう癖がついてしまうので、自分が思っている筋書きと違う話の展開の場合思い込みで大きくミスする可能性があります。
多読における文章の選び方ですが自分が興味のある内容(できればアカデミックなもの)がベストだと思います。僕は写真の勉強を英語でしていました。内容を知りたいと思えば人は必然と精密に文章を読むものです。
d.その他受験に関するアドバイス(役立つ参考書、試験中に気をつけること、全般的な勉強法など)
人文社会科学、総合教養については過去問に尽きると思います。
僕は一般的な受験生とは違うので勉強時間の総量での勝負はしていません。集中できない日は割り切って机には座りませんでしたし、ストレスが溜まった時はサーフィンなど身体を動かしていました。
仕事と並行しての勉強はどちらかに疲れた際に気持ちの切り替えができたので返ってそれが良かったのかなと思います。今日が集中できる日かの見極めとして僕は読書を利用していました。何でも良いので読みたい本を10ページほど読み進めてみて内容が頭にスッと入ってこないときは集中できていないときです。そういうとき僕は割り切ってジムに行くなどしていました。
8. 最後に一言
現役合格が望ましいとは思いますが実社会に出てから本当に自分に必要な勉強が何かわかるケースもあります。僕の場合はそうでした。
<追加の質問>
(・社会人入試の受験は検討されましたか?(社会人受験の年齢には達していなかった?))
社会人受験の年齢に達していなかったので受験できませんでしたが、可能であれば出願していたと思います。
(・現役時の受験と比較して、社会人の経験が今回のICU入試に向けての勉強や対策の上で役立った点があったら教えて下さい。)
どんなプロジェクトにしても立案の根拠や計画が甘ければむやみに手を動かしても頓挫するのと同じように、勉強した気になるようながむしゃらな勉強は避けていました。(これは極端な例ですが世界史の教科書を律儀に1ページ目から復習したとしても先史の問題は殆ど出ませんよね。)常に自分の勉強方法を疑ってかかる癖は社会人としての経験で身についたものかもしれません。