🌸2025年度ICU Cherry Blossom奨学金 奨学生インタビュー【後編】
インタビュー後編:静岡からICUへ――独学・単願で挑んだ受験プロセス
静岡県の進学事情
― 静岡県の高校生は、どのような大学に進学する人が多いのでしょうか?
静岡は関東と関西の中間地点というイメージもあって、どちらのエリアも受験する人が多い印象です。私の通っていた高校は進学校だったのですが、私立大志望の場合は早慶やMARCHだけでなく、関関同立を受ける人もたくさんいました。
― ICUと同志社の合同説明会に参加されたそうですね。
9月末ごろに静岡で開催された説明会に参加しました。東京まで行かずに地元で説明を聞けたのはとても助かりました。予約制で40-50人ほどの参加者がいて、会議室を2部屋使った小規模な会でしたが、ICUに関する全般的な紹介のあと、現役のICU生も交えて個別相談にも応じてくれました。説明会は一方的な講義形式ではなく、参加者からの質問を随時受け付けるなど、ICUらしい双方向的な雰囲気が印象的でした。
― その後、ICUのミニオープンキャンパスにも参加されたとか。
11月末のミニオープンキャンパス(2024年は11月30日開催)に参加しました。理系中心のイベントだったので最初は大丈夫かなと少し不安もありましたが、実際に行ってみるとICUの雰囲気がよく分かり、モデル授業なども体験できて、参加して本当によかったです。やはり入試前に一度は行っておいた方がよくて、得るものが大きかったと思います。
ICU単願受験の決断とその背景
― 合格体験記では最終的にICU一本で受験されたとあります。単願はリスクもあったと思いますが。
通っていた高校が地元では進学校で、国立志望の人などは浪人も珍しくなく、全校集会や先生の話からも「滑り止めより本当に行きたい大学を受験すべき」という考えが伝えられていました。私自身もICUに行きたいという気持ちが強く、浪人してでもよい大学に行こうという学校や周囲の雰囲気に影響された部分もあったかもしれません(笑)。また、学校の方針もあって共通テストは受験しました。
― Cherry Blossom奨学金への内定は、ICU一本に絞る決断に影響しましたか?
それはあったとは思います。12月初めにCherry Blossom奨学金の内定が決まって、あとはICUに合格しさえすれば学費が大幅に免除されることになったので、その時点で今年はICU一本で受験するという気持ちがほぼ固まっていました。受験直前期もICUに特化した勉強をしていました。
― ICU一本というのはご両親は心配されたのではないですか?
うちの親はもともと勉強や進路についてとても寛容で、私の意思を尊重してくれるタイプでした。それに、オンレクでの成績や進捗については、解いた過去問の出題内容や点数、どこができてどこが難しかったかなどを親とよく話していました。私は一人で抱え込むよりも、誰かと話しながら進める方がうまくいくタイプなので、家族とコミュニケーションをとりながら受験勉強を進められたのはよかったです。
ICU入試対策――総合教養(ATLAS)の新形式・英語・過去問活用
― 2025年度に形式の変更があった総合教養(ATLAS)試験の新形式への対策やコツを教えてください。
今年から試験の最初に10分間、資料冊子を読む時間が設けられましたが、全部を細かく読むのは難しいので、その10分で最後までざっと目を通して全体像をつかむとよいと思います。その後の講義を聞くときも、資料内容を頭に入れておくと理解しやすいです。内容自体は大きく変わっていないので、オンレクの過去問を新しい形式で解いておけば十分対応できると思います。
― 同じく変更のあった英語に関して教えてください。
英語リーディングは2025年度から回答時間が15分短くなったので、過去問を本番よりも短い時間で解く練習をしました。Part Iの長文が2つになっています。また、英語リスニングはPart IIIの講義が2つになりましたが、基本的な対策は変わりません。TED Talksなどを使って少し難しい内容で耳を鍛えておくと、本番でも余裕が持てると思います。
― 塾や海外経験などは?英語が得意になったきっかけは?
海外経験はありませんし、塾にも通っていないのですよ(笑)。中学生の頃からクラスでも英語ができる方で、英語が好きでプライドを持って勉強を続けてきた結果だと思います。高校の英語の授業もしっかりしていたので、自然と英語力が伸びたと感じています。英語学習系YouTuberの動画もよく見ていて、それも役立ったと思います。
― 過去問を解く際、どのような分析や改善プロセスが役立ちましたか?
本番通りの制限時間で過去問を解き、すぐに解説を読んで間違えた問題を分析していました。どこを改善すべきかメモし、今後の学習方針を立てていました。オンレクの解説を読んでいわゆる「捨て問」も見極めて、一度解いた問題からどこを改善したらより点数が上がるかを分析しながら過去問を解き進めていました。
― オンレクはどのように役立ちましたか?
オンレクはとても役立ちました。ICUの過去問の演習が豊富にできて、解説やコラムも面白く、ICU入試対策の軸になっていました。オンレクでICU合格への自信を得たといっても過言ではないです!
ICU合格後から入学
― ICU合格後、入学までにどんな準備をしましたか?
アパートを決めるところから始めました。すでに合格前から母がアパートを探し始めてくれていて、運よくとても良い部屋に入ることができました。住むところで気分が全然違うと思うので、アパート探しは大事ですね!ICUの寮は基本的に相部屋で、私には合わないと思って応募しませんでした。あとはELAのPlacement Test対策でTOEFLの勉強をしていました。
― ICU入学後の学習や生活の感想は?
ICU入学後のオリエンテーションでは、周りの学生と共同で作業することもあり、入学してすぐにたくさんの知り合いができるような工夫があったのはよかったです。また、オリエンテーション期間中にはミートアップというイベントがあり、新入生同士でお茶をしたりする交流会も用意されていたので、そうした機会に一気に友達が増えました。ICU全体の印象としては、アットホームでアカデミックな雰囲気があり、先生方もフレンドリーで、入学後もしっかり勉強する大学なのだなと感じました!
― ありがとうございました!
