ICU総合型選抜(AO入試)

(Yafugiさんインタビュー3)

<ICU国際基督教大学AO入試 1次提出書類2>

(エッセイはどのような内容で書きましたか?)

<*参考:以下の課題について十分に考えをまとめ、1500字以内でエッセイを書いてください。>

課題:初対面の人(複数)に、自分の特長を深く、かつ正確に知ってもらおうとする時、あなたは自分の経験を、どのように伝えますか。以下からテーマを一つ選んで書いてください。

【1】あなたに深い感動を与えた人物との出会い

【2】 あなたの人生の転機となった経験

【3】 あなたの物の見方・考え方に大きな影響を与えた経験

私は【3】のテーマで1年間のアメリカ留学での体験・またその経験から学んだことについて書きました。自分がマイノリティーであるという環境で生活するなかで自分が常識としてとらえていたものはあくまでも日本人にとっての常識であることを知り、自分とは違う物事を受け入れる寛大さ・違いに触れる好奇心が身に付き、視野が広がった・対人関係において言葉の壁を越えたコミュニケーションの取り方・感謝や賛辞の表現・エンターテイメント性などを学び、人と交わるということが好きになった。また自分が日本人であるというアイデンティティーを自覚した。などを書きました。

(エッセイのチェックや添削などは受けましたか?)

中学の国語の先生に添削をお願いしました。実は姉がAOで早稲田に進学していて、その際にこの先生に添削していただいたので、ぜひ私もということで(笑)。

(どのような点で指導を受けましたか?)

特に言い回しなどの指摘を受けました。主観的に書くと自分では分かっているので、どうしても曖昧な部分が出てくるのですが、初対面の自分の知らない人にでも分かるように書くことが重要、などの内容です。非常にお忙しい先生でしたので、Eメールでやりとりをし、添削していただきました。

(するとパソコン上で一度原稿を完成してから、規定の用紙に清書したという感じですね?)

そのような形になります。とにかく1,500字のエッセイは何度も練り直し、一番力を入れて書きました。

(どのようなことを重視して書きましたか?)

留学に行く前の自分とその後の自分との対比というところでしょうか。初稿では1500の文字数にもかかわらず、いろいろ書いていたら2,500字以上になってしまいました。先の国語の先生や、高校の進路の先生、家族など、いろいろな人に見てもらって、徐々にポイントを絞り、エッセイを完成させていきました。

(次回ICU AO入試 学校内外における自己活動歴と自己分析に続きます。)

ICU総合型選抜(AO入試)

(Yafugiさんインタビュー2)

<ICU国際基督教大学 AO入試1次 提出書類 1>

(それでは提出書類に関して伺っていきます。まず英語の成績はどのようなものを提出されましたか?)

TOEFLiBT86点(*PB換算約567)を提出しました。その他英検2級も持っていたのですが、こちらは提出しませんでした。

(TOEFLはいつ頃受験されたのですか?)
5月にアメリカで受験しました。ちょうど留学の終わり頃だったので、英語の進歩の具合と英語のスコアを残しておく目的で受けました。受験料は確か170ドルだったと思います(*現在はさらに値上げされ、200ドル)。

(アメリカで受けてもTOEFLは高いですねぇ。英語の成績は選考上重視されるでしょうか?)

AO入試合格者の中にはTOEFL iBTで100点を超えるスコアを提出された方もいるようですが、一方でICU入学後にELPのプログラムAに配属される方もたくさんいらっしゃいます。
英語の能力を示す書類に関してはある一定の基準(一例として英検2級程度)に達していれば群を抜いて良い成績である必要はないと思います。ICUのAO入試では、提出書類や二次面接も日本語ですし、英語力は入学後習得できるというスタンスなのではないかと思います。

(評定平均はいくつでしたか?)
留学次の成績の換算があったため、やや曖昧なのですが、4.7か4.8だったと思います。
中には評定平均5.0というすごい方もいたようですよ(笑)。

(評定平均は選考において重視されそうでしょうか?)
他の方の評定平均が分からないので何とも言えないのですが、提出書類の1つなので、もちろん大切な部分ではあると思います。一方でAO入試でICUに入学される方の多くの印象は、成績優秀というより、キャラが濃いという感じですね。

例えばICUにセンター入試で入学される方は明らかに各教科の成績がよく、できがいいという感じがするのですが、AO入試での合格者は個性的な方が多いという印象があります。

(2通の推薦状が必要となりますが、それぞれどのような方に依頼されましたか?)
1通は3年間担任を持ってもらった高校の先生、もう1通は15年間教えていただいている日本舞踊の先生(師範)です。1通に関しては「在籍する高等学校の担任または教員」の推薦状ということで、自然に3年感担任を持っていただいた先生にお願いすることになりました。もう1通は「その他(親族以外)」でしたので、15年という長い期間教えていただいて、私の事をよく知る日本舞踊の先生にお願いしました。日本舞踊は長く取り組んでおり、名取りにもなっておりますので、これは自分の特徴というか、アピールポイントの一つですので、その意味でも先生に書いていただきました。先生方は快く引き受けてくださいました。

(次回1次書類 エッセイに続きます)

ICU総合型選抜(AO入試)

<Yafugiさんインタビュー1>

今回は2009年度にAO入試でICUに合格された、Yafugiさんにお話を伺いました。

(プロフィールを教えてください。)
北海道OH高校出身(アメリカミズーリ州のMハイスクールも卒業)ICUでは南米系音楽サークルと、球技系サークルに所属しています。

(アメリカの高校も卒業されているのですか?)
高校2年の途中でアメリカに留学し、アメリカで1年を過ごした後高3の夏に日本に戻ってきて、日本の高校を卒業しました。アメリカの高校では日本の高校の単位が認められ、最終学年に編入したという形になったので、アメリカの高校の卒業も認定されていて、卒業証書は2つあることになります。

(高校の留学はどのような制度を利用していったのですか?)

AFSという高校生の交換留学を中心に国際教育交流活動を行う留学団体の制度を利用しました。高校生の交換留学制度としては世界でも最も歴史があるものだそうです。その団体を通した奨学金をいただいて、交換留学に行くことができました。

(ICU国際基督教大学を知り、受験するに至ったいきさつを教えていただけますか?)

留学後に幼少期から中学頃まで通っていた英会話教室の先生の勧められたのがきっかけでした。この方は同級生のお母さんで、当初はICUの受験は考えていませんでしたが、校風が私の性格に合うだろうと勧めてくれました。

その後全く偶然なのですが、東京で高校留学の際に先ほどの留学団体の集まりがあり(留学後の報告会、及び翌年度留学者へのアドバイス的な会)、そこでの先輩がICUの方だったのです。その方にもICUを勧めていただいて、ちょうどその翌日にオープンキャンパスがあったので、見学に行きました。

(オープンキャンパスはいかがでしたか?)

飛行機の時間などもあり、あまり長くは滞在できなかったのですが、ICUのキャンパスはとても魅力的に見えました。姉が早稲田に進学しており、そのキャンパスを知っていたのですが、早稲田などのその他東京の大学と比較するとICUのキャンパスがゆったりとしており、特に北海道出身の自分としては惹かれるものがありました。なんというかICUはだだっ広い感じがいいですよね(笑)。

あと結構決め手になったのはICUのパンフレットでしょうか。オープンキャンパスでもらったパンフレットが妙にキャッチーでよくできていたというか、リベラルアーツや少人数教育などICUのコンセプトがとても魅力的にまとまっていましたね。合格後に同じくAO入試で入学した知人が「あのパンフレットにやられたよね」といっていたので、やっぱり昨年のパンフレットの出来映えはよかったみたいですよ(笑)。

(ICUを受験する決意が固まったのはいつ頃でしょう?)

7月後半ですね。AO入試の書類提出が8月中旬だったので、あまり時間がありませんでした。合否が分かったのは10月でしたので、今思うと受験の期間は短かったですね。

(一般入試ではなく、AO入試を受けようと思った理由はありますか?)

留学経験を自分のアドバンテージとして使えると思ったからです。一年間アメリカの学校に通い日本の教育から離れていたので受験対策において他の受験生よりも遅れていたわけですし、それならば私がした留学という経験をどうにか受験に生かせないかと思ったのです。また姉もアメリカ留学を生かしてAO入試を利用したので、AO入試の制度自体が自分にとって異色のものではなかったというのもあります。おそらくAO入試で不合格でもICUを一般受験したと思いますが、自分にはAO入試の方が合っているのではないかと考えました。

<次回 AO入試一次試験対策に続きます>