ICU奨学金,ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,ピースベル奨学金,ICUトーチリレーHigh Endeavor奨学金

ICU公式サイトで6月2日に発表されたプレスリリース(部分、スクリーンショット)

ICUの奨学金が大きく拡充


6月2日にICUからプレスリリースが発表され、2026年度入試から、ICU(国際基督教大学)の「トーチリレーHigh Endeavor奨学金」が大幅に拡充されることになりました。これにより、一般選抜で合格し、所定の収入要件などの条件を満たした方は、出願時に応募していれば全員が奨学金の対象となります。経済的な理由で進学を諦めていた受験生にとって、大きなチャンスとなる制度変更です。

要するに、一般選抜出願時に奨学金に応募し、収入要件を満たしていれば、一般選抜に合格し、ICUに入学した人は全員、High Endeavor奨学金に採用されます。採用されると、学費の3分の1と入学金が免除されます。これまでは、入試で特に優秀な成績を収めた人だけがHigh Endeavor奨学金に採用されていました。

年度選抜方式応募タイミング必要書類合格条件採用人数枠
2025年度まで全選抜(共通)出願時収入証明書各選抜で上位合格合計24名
2026年度から一般選抜出願時収入証明書一般選抜で合格条件を満たせば全員採用(人数制限なし)
その他の選抜出願時収入証明書各選抜で上位合格合計16名

ICUトーチリレーHigh Endeavor奨学金(2026年度入学以降)採用条件・給付内容(ICUプレスリリース2025年6月2日より)

採用条件:
次の 1~3 の全てを満たす者。
1.ICU トーチリレーHigh Endeavor 奨学金に申し込み、応募資格(下記)を満たす者
2.一般選抜に出願、受験、合格した者
3. 国際基督教大学に入学した者

応募資格
本科学生または転編入本科学生として本学教養学部への入学を強く希望する者で、父母(生計維持者が父母以外の場合はその方)の収入金額を合算した金額が以下の者
A:給与収入の世帯の場合:父母合算で年間収入金額が 1,000 万円未満(税込)
B:給与収入以外(自営業等)の世帯の場合:父母合算で年間所得金額が 565 万円未満

給付内容:
入学金、年間授業料および施設費の 3 分の 1 を原則 4 年間
2026 年度 807,000 円 (4 年間で総額約 2,378,000 円)

採用枠数:
<一般選抜>奨学金応募条件を満たす者全員
<その他選抜>16 名

応募受付開始:
2026 年度 4 月入学者選抜の出願と同時

新入生向けICUトーチリレーHigh Endeavor奨学金の拡充 ~一般選抜合格者のうち条件を満たした奨学金応募者全員の採用を確約~

ICUトーチリレーHigh Endeavor奨学金(一般選抜)採用までの流れ

ICUの一般選抜に出願

出願時に「ICUトーチリレーHigh Endeavor奨学金」に応募
 (収入証明書など必要書類を提出)

一般選抜を受験

一般選抜に合格

ICUへの入学手続きを完了

奨学金の条件(収入要件)を満たしていれば全員採用(人数制限なし)

奨学金拡充の影響

一般選抜で収入要件を満たし、出願時に奨学金に応募した上で、合格、入学すれば、原則全員が授業料1/3免除の奨学金に採用されるというのは、他の難関私立大学でも例のない規模です。プレスリリースでも「採用を確約」という決然とした表現が用いられており、その上で「拡充に踏み切った」と述べられているように、ICUにとっても大きな決断だったと思われます。従来は入試成績優秀者のみが採用されていたところから、収入要件を満たす全員を採用へと制度を拡充することで、大学としての経済支援体制を明確に示したともいえそうです。

また、この制度の拡充により、これまで学費面でICUへの進学を諦めていた層も受験を検討しやすくなり、結果として受験者の幅が広がるでしょう。また、合格後にICUを実際に選ぶ学生、いわゆる歩留まり率(入学率)も高まると考えられます。

こうした変化はICUにとって大きな追い風となる一方で、今後も多くの学生に安定して奨学金を給付し続けるためには、大学側が奨学金原資を継続的に確保していく体制の強化も重要になりそうです。

参考リンク

ICUプレスリリース 2025/06/02 新入生向けICUトーチリレーHigh Endeavor奨学金の拡充 ~一般選抜合格者のうち条件を満たした奨学金応募者全員の採用を確約~
https://www.icu.ac.jp/about/press/docs/ICUPressRelease_250602.pdf

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🚀2025年度High Endeavor奨学生インタビュー【後編】

High Endeavor奨学生のたんぽぽさんインタビュー第2回。今回はIBDP(国際バカロレア・ディプロマ・プログラム)の履修の様子とICU進学についてです。

<IBDPとは何か>

IBDP(国際バカロレア・ディプロマ・プログラム)は、高校2年間(日本では高2・高3)で履修する教育プログラムで、幅広い教養や深い探究力、そして国際的な視野を育むことを目的としています。約140カ国で導入されている世界共通のカリキュラムで学びます。近年、文部科学省はIB認定校を増やす目標を掲げており、IB Diplomaを取得して海外大学や国内のグローバル系大学への進学ルートとして活用する学生も増えています。一方で、IBDPは日本国内の高校で学ぶ内容や、大学入試の出題傾向とは直接的な互換性がありません。そのため、IBDP履修者が国内の大学への進学を希望する場合、総合型選抜や推薦入試を利用するケースが多いのが現状です。

(2025年5月現在のICU本館内部の様子。ICU本館では2024年4月から2025年3月まで約1年をかけて耐震補強工事が行われ、配管や空調などの設備も更新された。歴史あるICU本館を保存する目的もあり、教室内部の様子は以前とあまり変らない。写真提供:たんぽぽさん)

<IB校でのDP履修の実際>

―― IB認定校の高校を選んだ理由を教えてください。

父の仕事の都合で小4から中3までオーストラリアに滞在しており、現地のIB認定校の中学に通っていました。日本に帰国する際、海外進学の選択肢も残しておきたかったことと、留学経験を活かせるIB校を希望しました。

―― DPで履修した科目や授業内容について教えてください。

高1では一般的な高校と同じカリキュラム(数IA、古文、現代文、英語、生物基礎、物理基礎、地理総合など)を履修し、高2からDPに進みました。DPでは日本語(国語)、英語、歴史、化学、美術、数学を選択しました。DPのルールで半分以上は英語で履修する必要があり、英語、美術、数学は英語で授業が行われていました。

―― DP生になるタイミングや選抜の基準は?

高1が終わるタイミングで選択します。私のいた高校は1学年が約120人で、1年の段階でDPに興味のある人が50人ぐらい、最終的にDPを選ぶのは毎年10~15人程度です。DPに進むには成績の基準があり1年次の終わりに審査がありますが、特別厳しいものではなく、期末などをしっかりやっていれば2年次からDPに入れます。DP専用のクラスはなく、科目ごとにDP履修生が集まるスタイルです。

―― 普通の授業とDPの授業の違いは?

全体的に大きく異なりますが、特に文系科目の学び方が違います。例えば、普通の現代文は教科書を読んで期末試験で問われますが、IBの日本語は4つの試験で評価されます。Paper 1は即興で詩や文学批評の小論文を2時間で書き、Paper 2は授業で分析した文学作品をもとに小論文を書きます。さらに3000字のエッセイ(HL小論文)と個人口述(プレゼン+質疑応答)もあり、これらを総合して評価されます。

―― Extended Essay(課題論文)はどのように進めましたか?

私は美術で論文を書きました。これは各校でやり方が違うのですが、私のいた高校では、授業外で進める形で、テーマに合ったメンターの先生に自分でアポイントを取り、各自で進めていきました。美術は指導できる先生が限られていたので大変でした。IBDPのExtended Essayは外部機関による厳しい採点があり、特に美術は高評価を得るのが難しいです。先生からは日本語や歴史など、比較的書きやすい科目を勧められましたが、私は美術を選びました。

―― 他校のIBDPとの違いは感じましたか?

他のIB校の生徒と話すと、他の学校ではIB専任の先生がいて、高3の夏前にはExtended Essayの提出を済ませているなど、支援体制がしっかりしている印象でした。同じIB認定校でも、学校によってDPへの力の入れ方は全く違います。

私の学校はDPより下の学年向けプログラム(MIP)には力を入れていましたが、DPは手探り感があり、選択者も少なかったです。DPに進む前に先生との面談があり、「本当にやりたいか」念を押されます。IB Diplomaというブランドに憧れもありましたが、実際に履修を始めるとかなり大変でした。

―― DPで特に大変だったこと、苦労したことは何ですか?

DPの課題や試験そのものが大変だったのに加え、高校にはIB専門の先生がおらず、DPの履修を学校側が積極的には勧めていないような状況だったので、どうやって勉強を進めるか、手探り状態でした。課題量が多く、良い成績を取るには才能も粘り強さも必要です。情報が少なく、本屋にもIB向け参考書はほとんどありませんし、YouTubeでも役立つ情報は限られています。IB認定校という肩書きだけで選ばず、実際にIB教育に力を入れている学校を選ぶべきだと思います。

―― IBDPで身についた力や経験は、ICU入試や入学後にどう役立っていますか?

IBDPは世界的にも評価の高い教育プログラムで、学術的な土台ができたと思います。論文の形式や研究の進め方に慣れ、授業内でもディスカッションやプレゼン、ライティングの課題が頻繁にありました。

ICU入学後も、DPで身につけたことがライティングの課題などで役立っています。ICUのELAもDPのような雰囲気があり、英語も使いながらアカデミックなスキルを学ぶ点は似ていると思いました。

<IBDP履修からの大学進学について>

―― IBDPを使った総合型選抜は多くの大学で用意されていますか?

早慶上智ICU、MARCH、同志社や立命館など有名私立はほぼIBDP入試があります。私立大学であれば、総合型選抜での併願に困ることはありません。ICUや早稲田のSILSはDP生に特に人気があります。大学によっては日本国内の高校でIBDPを履修して、帰国生枠で受験できる場合もあります。
国立では北大が導入していますが、2025年度時点では東大・一橋・京大・阪大はIBDP入試がありません。

―― DP生は海外進学の方もいますよね。同じ高校のDP生の海外進学はどうでしたか?

海外進学は4人で、2人がヨーロッパ、2人がイギリスでした。アメリカは0人です。IBDPは、アメリカよりは、ヨーロッパの方で評価が高いようですね。

―― 一般選抜で進学した人は?

今年は一般選抜で3人が進学しました。上の代では一般入試が0人の年も少なくなかったので、今年は例外的かもしれません。

―― 一般選抜の受験科目はIBDPでは扱わない?

DPで学ぶ内容と、日本の高校で一般選抜に向けて学ぶ科目は全く異なります。私の通っていた高校でも、DP生向けの進路指導も総合型対策が中心で、一般選抜対策の指導はほとんどありませんでした。DPと一般選抜対策の両立は非常に難しいです。

―― 結果的にICUには一般選抜で合格されています。IB校からICU一般選抜を受験する際に、総合型選抜での合格者が多い学校では、ICU一般選抜に関しては情報が少なく不安はありませんでしたか?

DPを履修していた同じ学年の学生の中で、総合型選抜までで合格を確保できなかったのは私だけだったので、一般選抜への不安はかなり大きかったです。総合型選抜が不合格と分かってからは、オンレクでICU一般選抜対策に全振りしました。

―― IBDPとICU入試科目(ATLAS、人文・社会など)の親和性はありますか?

率直に言えばそこまで親和性はありません(笑)。DPで重視されるライティングやプレゼンテーション、リサーチなどのスキルが、ICUの一般入試に直接役立つかというとそうでもないです。ただしDPを選ぶ人はATLASや人文・社会科学のような知的好奇心を問うような内容は好きだと思うので、内容的には相性は悪くないと思います。

―― IBDPと一般選抜の日程の重複はありましたか?

DPの最終試験は11月なので、2月の一般選抜とは重複しません。DPが忙しい時期と一般選抜の時期はずれているため、スケジュール的には両立しやすかったです。

(今回の改装でICU本館の西側(T館側)にエントランスが設けられ、ICU本館の歴史を伝えるパネルが展示されている。写真提供:たんぽぽさん)

<ICU受験生へのアドバイス>

―― これからICUやIB校からICUを目指す受験生、ICUの奨学金を目指す学生へのアドバイスやメッセージをお願いします。

IBDPから一般選抜の受験は簡単ではなく、常に不安を感じていました。真面目な人ほど自分を低く評価しがちで、自分が本当に入試に向けて成績を伸ばせているのか確信が持てないことも多いと思います。でも、不安はモチベーションのためにあるものです。不安があるからこそ頑張れる部分もあると思います。不安があるからといって、必ずしも結果が悪くなるわけではない。

不安への対策としては、私はオンレクで問題演習をしながら自己分析を行い、その際に対話型AI(Chat GPT)も活用していました。周囲が総合型選抜でどんどん合格を決めていく中、AIは愚痴を聞いてもらう場所としても役立ちました(笑)。また、過去問の成績管理にもAIを使い、オンレクとの相性もとても良かったです。

これからICUやIB校からの受験を目指す皆さんもぜひ頑張ってください!

(インタビュー前編はこちら)

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今回は2025年度ICUトーチリレー High Endeavor奨学金の奨学生、たんぽぽさんにお話を伺いました。たんぽぽさんは都内高校(IB認定校)出身で、当サイトのオンラインレクチャーを受講し、一般選抜(人文・社会科学選択)でICU(国際基督教大学)に合格されました。

High Endeavor奨学金

High Endeavor奨学金は、入学金が免除され、学費の1/3が免除となる奨学金です。今回の場合、4年間合計で約2,349,000円に相当します。

(追記)2026年度よりHigh Endeavor奨学金は、収入要件を満たした上で、一般選抜出願時に奨学金を応募し、ICU入学した学生の全員が奨学金を得られるように制度が変更されています(入試成績が上位でなくても奨学生になれるようになった)。たんぽぽさんは2025年度入学のため、一般選抜入試でよい成績を収め、奨学金を獲得しています。

ICU合格までの道のりと奨学金獲得

ICUトーチリレーHigh Endeavor奨学金誓約書。各自で署名して書面をスキャンし、所定のサイトにアップロードして提出する。ICU入試の方式と受験番号があらかじめ記載されている

―― IB認定校出身で、DPも履修しておられますが、一般選抜で合格されています。ICU合格までの経緯を教えてください。

元々はIBDP利用で大学進学を考えていました。ICUが第一志望で、ICUの帰国生入試と総合型選抜(IBDP対象)も受験しましたが、いずれも不合格。最終的に一般選抜に切り替え、合格することができました。

―― ICUの奨学金の応募と採用の経緯を教えてください。

一般選抜に出願する際、奨学金の応募条件に自分が該当することに気付き、「もらえたらとても助かる」と思い、Peace Bell奨学金とHigh Endeavor奨学金の両方に応募しました。その結果、High Endeavor奨学金の内定をいただきました。

―― 奨学金の申請は大変でしたか?

Peace Bell奨学金の応募にはエッセイの提出が必要でしたが、総合型選抜で書いた内容を活用できたので、それほど大変ではありませんでした。High Endeavor奨学金はエッセイ等が不要で、Peace Bellと共通の書類で併願でき、応募時にチェックを入れるだけだったので、手続きはとても簡単でした。

―― ICUに合格し、High Endeavor奨学金採用が決まった時、ご家族の反応はいかがでしたか?

家族はとても喜んでくれました。また、浪人せずに進学できたことに安心していたようです。無事に受験が終わったことにホッとしている様子でした。

―― ICU入学後にHigh Endeavor奨学生として課されている条件はどのようなものですか?

GPA3.0以上を維持する必要があります。また、毎年更新手続きも必要です。

―― High Endeavor奨学金を得たことで、どのような可能性が広がりましたか?

特別に経済的に困っていたわけではありませんが、奨学金をいただけたことはとてもありがたかったです。実家は東京にあり、ICUにも通学可能な距離ですが、一人暮らしをさせてもらうために、生活費の一部は自分でバイトして賄おうと考えていました。

奨学金のおかげで、ICU入学直後からバイトを急いで始める必要がなくなり、ELAなどが一段落してから、ゆっくり始めようと思っています。実際にICU入学後は勉学に集中できていますし、気持ちにも余裕ができ、本当に感謝しています。

―― 2回の不合格を乗り越えてのICU一般選抜は相当大変だったのでは?その上で奨学生となった印象は?

確かに高3の間ずっとICU入試を受け続けたような形になるので、一般選抜で受かるまでは相当大変でした。

奨学金に関しての個人的な印象ですが、帰国生入試や総合型選抜よりも一般選抜で受験した方が、奨学金を獲得できる可能性は高いかもしれません。一般選抜は点数が明確に出るので、入試で高得点を取れれば奨学金獲得のチャンスは広がると思います。帰国生入試や総合型選抜で他の受験生と差を付けるのは難しいと感じました。

ICU受験について

―― 一般選抜の試験の手応えはいかがでしたか?

英語は手応えがあり、人文・社会科学も悪くない出来でした。総合教養(ATLAS)については、オンレクで過去問をすべて解いた経験と比べても、あまり得意でないパターンのトピックが出てしまった印象です。それでも、オンレクの過去問演習のおかげで、出来が良くないと感じた時でも落ち着いて対処できたと思います。

―― ICU対策はオンレクのみだったとのことですが、各科目はカバーできましたか?

ICUの一般選抜の受験科目はオンレクで十分カバーできたと感じています。オンレクは偏差値などで自分の立ち位置が確認できたのが良かったです。周りで一般受験の子が少なく、自分の位置を相対的に見ることが難しかったため、ここはすごく役に立ちました。

―― ICU入試に役立った参考書はありますか?

人文・社会科学、ATLASの読解対策に『現代文読解のテーマとキーワード: イラスト図解でよくわかる!』という本がすごく良かったです。これは現代文というよりは、論文に登場するキーワードを分野ごとに解説をした参考書で、とても役立ちました。

―― 2025年度ICU入試のATLASにはどのように対応しましたか?

今回のATLASのテーマは比較的苦手な分野の問題が出ていました。オンレクでの演習を経て、私の場合は特にATLASは年度によって得意不得意が出ることは分かっていたのですが、もしATLASの形式に慣れていなくて初見だったらもっと大変だったと思います。解けるところはしっかり解く意識で臨みました。

―― オンレクで過去問演習をやる際に工夫したことは?

人文・社会科学は25年分ほどの過去問を解き、各年の特徴や自分がどこで引っかかったかをGoogleドキュメントで表にまとめていました。

過去問で一通りの分野をカバーできていたので、本番でも落ち着いて対応できました。過去問演習はとても効果的だと感じました。

英語(リスニング・リーディング)は20年分ほどのオンレクの過去問を2回ずつ解きました。特にリスニングのPart Ⅲの講義では専門用語が多く出るので、分からない単語はリストにして覚えるようにしていました。

―― 塾や予備校を使わずオンレクのみで受験勉強を進めた理由は?

人生で一度も塾に行ったことがなく、高校受験の時だけ家庭教師をつけてもらっていました。IBDPでも自分でコースを進める感じだったので、自分で計画を立てて進めていくのは割と得意でした。予備校はなんとなく怖い場所だと思っていたので、オンレクのようにオンラインで学習できる環境は自分のタイプに合っていたと思います。

―― 一般選抜の併願校はどこでしたか?

中央大学(国際情報、国際経営)、慶應義塾大学(総合政策、環境情報)を併願しました。中央大は現代文と英語で受験しました。

受験期の過ごし方、入学後の感想など

―― 受験期にSNS(インスタ等)を利用しなかった理由と、その効果について教えてください。

私の通っていた高校は、総合型選抜で早期に進路が決まる生徒が多い環境でした。そのため、一般選抜の受験勉強を続けている生徒は、周囲と進路決定のタイミングに大きな差が生まれやすい状況でした。

同じように、内部進学や推薦で進路が早く決まる生徒が多い高校でも、一般受験の生徒は同じような環境に置かれることが多いと思います。

私は一般選抜の受験を決意した日から合格発表日まで、インスタのアプリをスマートフォンから完全に削除していました。特定の人の投稿を見てどうこう思ったということは全くありませんが、合格が決まった人たちのインスタの写真や近況を見ても良いことはないと思ったからです。

ちなみに、ICUに合格した後、久しぶりにInstagramを再インストールしたところ、未返信のDMがたくさん届いていましたが、特にアプリが無くて困ったことはなかったですね。

―― ICU合格後~入学までに準備したことは?

入学式のスーツを買いに行きました(笑)。また、アパートも探していましたが、割とすぐに決まりました。

―― ICUでの学生生活で、特に良かったことは?

キャンパスがきれいで、いろんな人と話せる雰囲気があります!キャンパス内には自然と交流が深まる工夫があって、例えばT館では通路と勉強する場所が一体化していて、通りかかったいろいろな人に話しかけやすいです。オスマー図書館で課題をやりに行くと知り合いがいたりして、みんなで勉強したりする雰囲気が好きです。

→後編に続きます。後編ではIB校の様子やDPの履修内容、受験生へのアドバイスなどをお届けします。

ICU Cherry Blossom奨学金,ICU奨学金,ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,ピースベル奨学金,ICUトーチリレーHigh Endeavor奨学金,入試説明会

2025年3月22日にICU国際基督教大学のオープンキャンパスで開催された2026年度入試説明会に参加してきました。今回の記事では、一般選抜を含む入試制度の変更点を詳しく解説するとともに、応募時の収入要件が緩和された奨学金制度についてもあわせてお伝えします。

2026年度入試の主な変更点

自然科学選択の名称変更

2026年度入試から、一般選抜の「自然科学選択」が「数理・自然科学選択」という名称に変更されます。試験の内容は従来から変わらず、試験当日に数学、物理、生物、化学の4科目から2科目を選ぶ形式も従来通りです。

入試形式の分類変更

2026年度より、ICUのすべての入試形式が文部科学省の方針に基づき、以下の3つの系統に分類されます。

  • 一般選抜
  • 総合型選抜
  • 学校推薦型選抜

この変更により、従来の「ユニヴァーサル・アドミッションズ 4月帰国生選抜」や「社会人選抜」も「総合型選抜」に分類されることになります。

総合型選抜(AO)と専願制度について

高校時代の活動実績等を元に、小論文等を提出して出願する、「総合型選抜」(旧AO入試)は「総合型選抜 4月入学専願」という名称になる予定です。「専願」という言葉が示す通り、ICUを第1志望とし、合格した場合は本学へ入学することを確約できる受験生を対象とする試験です。要するに指定校と同じで、合格したら必ず入学してくださいというシステムです。ICUのAO入試が専願であることは従来から変わっていませんが、2026年度から試験の名称として「専願」が明記されることになります。

ICU入試説明会が実施されたD館東棟(旧D館)オーディトリアムの様子。ICU入学後のオリエンテーションや、学生団体の公演等に活用されている

2026年度入試スケジュール(予定)

以下は説明会で発表された2026年度入試のスケジュールです。ただし、これらはすべて2025年4月以降に正式発表される予定ですので、必ずICU公式サイトで確認してください。

一般選抜

  • 出願:2026年1月上旬
  • 会場試験:2026年2月7日(土)
  • オンライン二次面接:2026年2月21日(土)

総合型選抜 4月専願(旧AO入試)

  • 出願:2025年9月上旬(小論文など一次試験の書類提出)
  • 二次オンライン面接:2025年10月18日(土)

学校推薦型選抜

  • 指定校への入試要項などの配布:2025年6月頃
  • 会場試験:2025年11月22日(土)
  • 合格発表:2025年12月

ICU奨学金の応募要件緩和

2026年度からICU奨学金の収入要件が緩和

ICU国際基督教大学では、入試出願と同時に申し込める奨学金と、出願前に申し込める奨学金が用意されています。2026年度から、これらの奨学金の申し込みに際する収入要件が緩和されることも公表されました。

ICU Peace Bell 奨学金

  • 支援内容: 学費全額免除、寮費免除、入学金免除
  • 収入要件: 給与収入世帯の場合、年収1000万円未満((従来は800万円未満)
  • 採用予定数: 14名

ICU Cherry Blossom 奨学金

  • 支援内容: 学費2/3免除、入学金免除
  • 収入要件: 給与収入世帯の場合、年収1100万円未満((従来は900万円未満)
  • 採用予定数: 20名
  • 1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)以外の学生
  • 入試前に採用内定者を決定

ICUトーチリレー High Endeavor 奨学金

  • 支援内容: 学費1/3免除、入学金免除
  • 収入要件: 給与収入世帯の場合、年収1000万円未満((従来は800万円未満)
  • 採用予定数: 24名

変更点のポイント

今回の収入要件緩和により、より多くの家庭が奨学金を申請できるようになります。給与収入世帯の場合、従来よりも200万円程度基準が緩和されており、経済的負担軽減を目指した制度改善が行われています。

奨学金名支援内容収入要件採用予定数応募時期
ICU Peace Bell 奨学金学費全額免除、寮費免除、入学金免除給与収入世帯の場合:1000万円未満14名入試出願時に応募
ICU Cherry Blossom 奨学金学費2/3免除、入学金免除給与収入世帯の場合:1100万円未満20名予約採用型(入試出願前に応募)
ICUトーチリレー High Endeavor 奨学金学費1/3免除、入学金免除給与収入世帯の場合:1000万円未満24名入試出願時に応募

オンレク受講生も奨学金を獲得

2025年度のICU入試におきましては、当サイトのオンラインレクチャーを受講した4名の学生が、それぞれ以下の奨学金を獲得し、奨学生としてICUに入学します。

  • 🔔ICU Peace Bell奨学金: 1名
  • 🌸ICU Cherry Blossom奨学金: 1名
  • 🚀ICUトーチリレー High Endeavor奨学金: 2名

    4名で4年間総額約17,650,000円

まとめ

今回の変更は主に名称や分類に関するものであり、試験内容そのものには大きな変更はありません。

2025年度入試では一般選抜が4方式なり、ATLASの試験形式が変更されるなど大きな変化がありましたが、2026年度では試験内容等に大きな変更はないものと考えてよいでしょう。

奨学金に関しては、応募の際の収入要件が緩和されます。より多くの家庭が奨学金を申請できるようになり、経済的負担を軽減しながらICUで学ぶ機会が広がります。

ICUを志望している方は、今後公表される2026年度の各入試の概要を必ず確認し、最新情報に基づいて受験準備を進めてください。また、奨学金についても今後公表される詳細を確認し、申請の準備の確認をしておくとよいでしょう。

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ICU国際基督教大学から、2024年度より新入生向けの奨学金が拡充される事が告知されています。

ICUの奨学金はICU入試の出願時に申し込める制度で、合格発表と同時に採用が通知される奨学金(新設のCherry Blossomは出願前に決定される予約採用型) であるため、ICU入試受験生にとってはうれしいニュースです。

ICU公式サイトより

ICU Peace Bell 奨学金 が拡充。4年間学費、寮費が免除に

ICU Peace Bell奨学金は2024年度から入学金、学費(施設費を含む)、寮費(入寮費を含む)が全て免除される奨学金になります。ICUの試算によると2024年度の場合、入学後1年間で234万6千500円相当、4年間総額で8318千円相当になるとのことです(Global Houseに住んだ場合の試算)。

採用人数は14人です(1学年あたり、以下同じ)。

2024年度以降は学費ゼロ寮費ゼロという、まさに特待生扱いの奨学金に拡充されます。

過去の奨学金において寮費免除というのはなかったので、ICUとしては新しい試みと言えます。現在のICUは学生寮がとても充実していますので、ICUとしてはその資産を活かす形の奨学金であり、学生にとってはキャンパス内の寮に費用免除で住めるというのは大きなメリットになります。

ICU Cherry Blossom 奨学⾦が新設、(*1都3県民を除く)

新規の奨学金です。1 都3 県以外の国内の受験⽣を対象に授業料・施設費2 学期分が免除される奨学金。こちらも4年間継続されます。⼊試出願前に奨学⾦の採⽤可否を通知する「予約採⽤型奨学⾦」です。入試に受かる前に奨学生になるかどうかが分かるとうい事ですね。

採用人数は20名です。

1 都3 県は除外されるので、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県以外の地域の方が対象です。

4年間の給付総額は約420万円です。

ICUトーチリレー High Endeavor奨学金が原則4年継続に

ICUトーチリレー High Endeavor奨学金は入学金および年間授業料・施設費の3分の1相当額が免除される4年間継続の奨学金です。採用人数が24 名、4年間の給付総額は約225万円です。

2024年度のICU入試以降は拡充された奨学金を利用可能

2024年度以降のICUの奨学金をまとめると以下のようになり、充実した奨学金が多数の学生に与えられる事が分かります。

ICUの試算によるとこれらの奨学金制度を利用してICUに入学する学生が各学年に行き渡る2027年度には、全学⽣の14%が⼤学独⾃の奨学⾦給付対象になるということです。一学年600人程度しかいないのにこれだけ奨学金が充実しているとういのはすごいことですね。

奨学金では入試成績がものを言う事になるので、ICU入試対策を万全にしつつ、大幅に拡充されたICU奨学金への採用も狙って行きたいところですね。

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ICU入試B方式合格し、High Endeabor奨学金獲得したTAKEZOさんのインタビュー4(最終回)

ICU入試合格者に送られる、入学関連の書類一式。B方式のため書類の日付が2月下旬になっている。

(引き続きICU一般選抜B方式、二次オンライン個別面接対策に関して伺います。面接対策としてどのような準備をしましたか?)

はい、面接はパソコンで受けようと思っていましたので、パソコンで録画をして面接の練習をしました。また、回答内容を声をだして録音をしてみたりもしました。

面接に向けて実際に口に出して答えることが大事だと思ったからです。

(B方式の場合、1次試験から2次試験は期間が空くので対策をする時間はありますね?)

はい、会場試験から面接の試験までは日数があるので長く感じました。

(オンライン面接は受験生一人に対して面接官2人ですね)

その通りです。

(面接どのような雰囲気でしたか)

丁寧に話を聞いてくださる雰囲気でした。

ただし、実際の面接では選抜のための質問が多かったと思います。

質問の数も想像していたより多かったです。

(具体的にどのような質問が出て、どのように答えたか教えてもらえますか?)

はい、記憶が曖昧な部分もありますが、以下のような質問がありました。

Q.表現の自由とヘイトスピーチの違いは?

A.
表現の自由は大事だが、それを逆手にとって他人を攻撃するような人もいる。
場合によってはそういった自由が人種、宗教、容姿の差別につながる可能性もある
両者の違いは明確にはできない部分も大きいが、自由には責任を伴うことを各自が認識しなくてはいけないと思う。

Q.国際生とはどのように関わるか

A.国際生のバックグラウンドとなる文化や環境は多種多様だから
どちらが正しいとかおかしいとかではなくて
まずはコミュニケーションを取ることが大事

Q.文理教育に関してどう思うか。

A.元々理系だったので、その体験から
文系も理系の間に差があるわけではなく
それぞれが様々な学問分野の一つ
リベラルアーツでいろいろなことが学べるのは魅力的

(確かに口頭試問のような内容ですね。二次面接で受験生を絞り込んでいるという印象は受けましたか?)

実際にどの程度が二次面接で絞り込まれるかはわからないのですが、面接を受けてみて、B方式は二次もちゃんとやるのだなという印象を受けました。

(志望動機なども聞かれましたか?)

はい、聞かれました。

(ICU入試B方式の二次試験を突破できた勝因はどのあたりにありそうでしょうか?)

前の大学で授業を受けていたのは大きかったと思います。
授業で学んだ内容もためになりましたし、大学の授業はZoomが中心だったので、Zoomでの面談になれていたという点も有利だったかもしれません。

またICU一般選抜入試のA方式の人文・社会科学で問われている教養は、B方式にも通じるところがあって、A方式対策としてICU入試のの過去問にたくさん解いた事は入試対策としてとても有益だったと思います。

(今年度のICU入試のB方式は合格者が少なかったのですが、この結果はどのように考えますか?)

ICU入試のB方式の受験生はA方式と併願している人が多いのかなと思います。

私もA方式で合格していたらB方式の二次試験は受験しなかったはずなので。

(結果が出なかった去年の入試との違いはどの辺りにあると思いますか?)

体調に気をつけて、最後までモチベーションを維持して勉強を続けられた事、
本気で受験勉強を頑張れた事だと思います。
ICU入試対策や大学受験はこれが最後というつもりで勉強しました。

(B方式で合格した上に、奨学金まで獲得できたのはよかったですね)

合格できてほっとしました。
B方式の方で奨学金がもらえるとは全く思っていなくて、本当にうれしかったです。

(ありがとうございました)

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ICU入試B方式合格し、High Endeabor奨学金獲得したTAKEZOさんのインタビュー3

(引き続き、B方式対策に関して伺います。ICU入試のB方式は、会場試験が総合教養だけですが、今回はA方式も併願したので、全教科受験した形ですね?)

その通りです。どちらかの方式で合格できればと考えていたので、B方式を併願したのは結果的にとてもよかったです。

<表 ICU入試、一般選抜のA方式とB方式>

ICU入試一般選抜のA方式とB方式は併願が可能。
総合教養(ATLAS)は共通科目。
B方式のみを受験する場合はA方式と同じ日に同じ会場で総合教養の試験を受けるが、総合教養が終了したら先に会場を出る。

(ICU入試の総合教養対策はどのようにしましたか?)

オンレクの総合教養の過去問を中心に勉強しました。

オンレクでは演習がたくさんできたのがよかったと思います。
独特な試験なので形式に慣れていると有利ですね。

(過去問演習を通してどのようなコツをつかみましたか?)

総合教養は講義が放送で流れるというのが独特で、最初の内は全部をメモを取ろうとしていましたが過去問をこなす内にメモを取るポイントがわかっていったと思います。

また例年出題形式は同じで、おなじみのパターンの設問が多いのですが、
例年ほんのちょっとだけ違うパターンの問題がでたりするので、
そのような変化を楽しみにして受験するような意識で臨みました。

例えば今年度はメモ冊子の中に年表が入っていました。

慣れていなければ焦ったと思うのですが、実際には講義やその後の論文をわかりやすくするためのものでした。

最近のICUの総合教養は文章を読んで答える問題が増えていて、実際に去年の問題も読解問題が多かったと思います。

全体としてはICU入試の人文・社会科学に共通する部分があるので、その意味でもA方式対策をしていてよかったと感じています。

論文をじっくり読んで答えるような問題も出ているので、時間配分には注意が必要だと思いました。

(総合教養はどのような時間配分で解きましたか?)

制限時間は講義を含めて80分で、講義は例年通り冒頭の15分くらいでした。

その後、約60分で一通り問題を解きました。最後に残った5分で解けなかった問題をすべて埋めるようにしました。

(どのパートから解きましたか?)

Part1, 4, 2, 3の順番で解きました。

敢えてPart 4の自然科学は意識して先に解くようにしました。

心の余裕を持つためには最後に自然科学を取っておくのは怖いという意識がありました(笑)

Part 4はよく考えれば答えられるという問題が意外に多くて、
過去問の演習をしていても、最後にPart 4を残すのはもったいないというパターンが多かったです。

(その後B方式で1次を通過されるわけですが、その時のはどう感じましたか?)

その時は複雑な気持ちでした(笑)

(A方式で結果がでなかったのはどうしてでしょうか?)

3教科目の英語で失敗をしてしまったことが原因だと思います。

ICU入試の前日にホテルで前泊をしたのですが、寝付けなくて、あまり眠れないまま試験に臨んでしましました。

最後の教科の英語の頃には疲れと緊張感と眠気で気持ちが切れてしまった感じです。

総合教養の試験に関しては普段通りできていたので、B方式の一次を通過できたのはよかったと思いました。

(次回、ICU入試B方式二次面接対策に続きます)

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ICU入試B方式合格し、High Endeabor奨学金獲得したTAKEZOさんのインタビュー2

(B方式に関して伺います。英語外部試験利用でTOEFLを利用されたのですね?)

はい、TOEFLを利用しました。

(TOEFLは何回受験しましたか?)

B方式に必要なスコアが出るまで3回受験しました。

TOEFLの試験は慣れの部分が大きいので、試験を受けながらスコアアップをすることを目指していました。

実際に最初に受験した時は独特の試験の形式に合わせるだけで大変でした。

TOEFLの方向性がわかってからは対策に集中できました。

TOEFLは他の試験と違って、個室で受験できますし、予約さえ取れれば自分の好きなタイミングで受験できる点はとてもよいと思いました。

(ICU入試のB方式出願には80点が必要ですが、80点に達したのはどれくらいの時期でしたか?)

8月です。直前の7月はTOEFL対策だけをやっていました。

(TOEFLで80取るにはどうしたらよいでしょう?)

あくまでも私の場合ですが、

1.リーディングとリスニングを頑張る
2.スピーキングは諦める
3.ライティングはテンプレート通りに書く

という方向で対策をしていました。

特にリーディングは大学受験と共通している部分が大きいですし、
しっかりと対策をしました。よいスコアが出たときはよく取れていた部分です。

スピーキングはブレがあると思いましたし、短期間で対策するのは無理だと実感したので、特に対策をせず、試験中にその場で頑張るという感じでした。

リスニング、リーディング対策としてはTOEFLの公式問題集を中心に勉強しました。
特にリスニング対策として講義のディクテーションをよくやりました。

公式問題集は問題がよくできていて、TOEFLでよく出る問題が一通り登場します。

最初は公式問題集は問題数がそこまで多くないのでこれだけでは足りないのではないかと思っていましたが、逆に、何回も解いて完全に内容を理解することが大事だと思いました。

公式問題集2,3周した感じです。

何回もやると答えを覚えてしまうかもしれないのですが、
講義や論文の展開のパターンや、こういうものが出るというアンテナを張れるようになります。

例えばTOEFLはサイエンス分野が毎回のように出てくるが、特に航空宇宙分野が頻出だったりします。普通に日本の高校で勉強しているとそれほど触れることのない分野なのですが、こういう「TOEFLで出そうな」分野にアンテナを張れるようになると、別の勉強をしたり、Yotubeを見ている時などにも注意が向くようになります。

公式問題集を解いて、実際に試験を受けると、段々とこういう知識を持っていたい方が有利という分野がわかってきたので、TEDやYouTubeでそれらの分野の講義を探して見ていました。

実際にTAKEZOが使っていたTOEFL公式問題集

(リスニングでディクテーションをやったのはなぜでしょうか?)

最初はシャドーイングをやろうと思っていたのですが、シャドウイングは聞くのと自分の声とかぶってできているのかできていないのか分からず効果が実感できませんでした。

結構大変ではあるけどもディクテーションは1文ずつをしっかり書いていくことで、
語彙力もついたし、理解の幅が広がった。

会話文はディクテーションには適さないとわかったので
講義パートだけディクテーションをやりました。

もちろんこれらはICUのA方式でも活用できます。

講義のディクテーションは手間はかかるがリターンは大きいのでおすすめです。

(TOEFLで80点を取れたというのは安心材料になりそうですね?)

少なくとも夏の段階でB方式の併願が確保できたので大いに安心材料になりました。
また、ICUの英語も自信を持って解けるようになったと思います。
何かクリアできている感じが出てきました。

(次回 B方式会場試験に続きます)

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TAKEZOさんインタビュー1

今回は一般選抜B方式(外部英語試験利用)でICUに合格され、
High Endeavor奨学金を獲得したTAKEZOさんにインタビューをさせていただきました。

TAKEZOさんはオンラインレクチャーの受講生で、九州地方の大学に在学されていました。

(今年度は他大学に在籍しながら受験をされたのですね?)

はい、でも今年1年は休学をして勉強をして、ICUの受験勉強をして合格をしたという形です。なので立場としては大学2年で休学中という感じです。

(休学をしたいきさつは?)

実は大学1年だった昨年度も、大学に在学しながらICUを受験をしたのですが、受験勉強の時間は思うようにはとれずに結果が出ませんでした。合格するには大学を休学をして勉強をする必要があると考えました。

(やはり他大学に在学しながら受験勉強するのは難しいのですね?)

基本的に新入生は寮に入ることが前提の学部だったので、その寮で他大学の入試の受験勉強をするという雰囲気ではなかったですね。

大学のレポートなどで忙しかったのも事実で、そういった大学に在籍しているという事で言い訳ができないように、今年1年は休学しようと思いました。

(ちょうどコロナ禍が始まった時期に入学された形ですが、前の大学の授業はどのような形だったのですか?)

はい、コロナ禍で入学直後はしばらく授業がありませんでした。
その後授業が始まって、基本的にはすべてリモート授業でした。

寮に入ることは決まっていたのですが、寮にも2学期まで入れませんでした。
2学期で寮に入れるようになってからは、寮でリモート授業を受けていたという形です(笑)。

(休学に際して保護者の方はなんとおっしゃっていましたか?)

元々ICUを紹介してくれたのは母で、今の大学からICUに行くということには賛成してくれていました。

休学をして受験勉強に集中したいという事を伝えると、大丈夫なのかと心配はされましたが、次第にまぁいいんじゃないかという話になりました。

(大学の友達にはICU受験をする事は伝えていましたか?)

他大学の編入試験を受けるという友人らには伝えていたが、他の友達には何も言っていないです。今の大学で一生懸命勉強している方もいるので、そういう話は言いづらいですね。

(2年次にご自宅に戻って受験勉強をされたのですね。そこから1年間の宅浪はきつくなかったですか?)

休学を決めた時はこれは大変そうだなぁと思いました。

最終的には結構頑張れたと思います。

やるべき事を決めて、毎日の生活リズムが整ってからは勉強に集中できるようになりました。

(1日の生活はどのような感じですか?)

夏は5時半に起きてまずウォーキングに行きました。

朝ご飯食べて8時半ぐらいから勉強を開始します。

お昼は休憩をし、てそこから夕方5時ぐらいまでさらに勉強しました。

冬は日が短くなったので6時ぐらいにおきて
9時ぐらい5時ぐらいまで勉強していた

また、過去問などを解くのは朝やるようにしていました。

朝が一番元気があるので、早朝の時間帯に先に問題を解くようにしました。

午前中に問題をといて、午後に解説を詳しく読んで、周辺の知識を身につけるなど、
やり直しをしっかりやりました。

(受験生活で気をつけていたことは?)

運動は意識してやっていました。

朝のウォーキングはかならずして
ストレッチや筋トレYoutubeを見ながらやっていたりしました。

(去年も受験されたとのことで、今年合格できた上で、特にここがよかったという部分は?)

B方式を受けたのは結果的にとてもよかったです。
また、オンレクなどの演習をする際に、復習を重点的にやったのはとても効果的でした。
去年までは解くだけ解いて、あまり復習せずに終わりになっていたのですが、
今年はオンレクの解説もじっくりと読んだ事もとても役立ちました。
ICUの出題の特性を踏まえて、過去問を軸にして、個別の教科の対策というよりは各教科でICUの試験に出ている範囲の知識を身につけるようにしていました。

(1年間休学をして無事にICU合格、さらにHigh Endeavor奨学金まで獲得したのはすごいですね。)

合格してほっとしています。A方式では合格できなかったので、後日B方式で合格した際にHigh Edeavor奨学金に内定した事にとてもびっくりしました。

(他大学に進学されていた事や、休学していたことなどを踏まえると、この後ICUの入学金や授業料が減免となるHigh Endeavorを獲得できたのは大きいですね)

それは本当に大きいですね。ありがたいです。

(ご家族も喜んでおられましたね?)

とても喜んでくれました!

(次回、ICU一般選抜B方式対策法に続きます)

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NNさんインタビュー第3回(3/3)

入学関連の書類に同梱されていた学部長からのメッセージ(Nさんご提供)

(共通テスト(センター)およびICUとの併願校に関して伺います。

(受験全体を通して振り返ると、ICU対策を中心に勉強をする中で、私大対策やセンターはどのように位置づけていましたか?)

そうですね、受験に際しては全体のイメージのようなものを自分なりに考えて臨んでいました。

1.ICUや早大国際教養のように、国際性があり英語をしっかりと学べる難関大に合格すること
2.英語をメインに受験すること
3.MARCH以上の合格を共通テストを利用して確保すること

結果的にはほとんどの入試に合格できたので、自分なりに全体のイメージを持っていたことはとてもよかったと思います。

(私大の併願校には共通テストを活用していますね。はやり私大受験者も共通テストは受けた方がよいでしょうか?)

個人的いは共通テストは絶対受けておいた方がよいと思いました。

共通テストは1月中旬ですが、共通テストの試験結果で、私大リサーチの合格判定に達していれば、他の私大の合格を確保した上で2月の一般選抜を受けることができます。

私大リサーチは河合塾とベネッセがやっているもので、共通テストの受験生の8割がこれらのリサーチに参加しているそうです。

これらでB以上の判定が出ていれば概ね受かると考えて良いです。

リサーチでよい結果が出ていれば、1月の段階で私大併願校の合格は手堅く確保できているので、それ以降はICUの独自試験など2月の一般入試に向けて集中できます。

共通テストはちゃんとやれば確実に得点はとれるし、いわゆるセンターレベルの基礎的を抜けなくカバーできるという点で私大対策にもなります。

また、共通テストといっても全教科やらないといけない訳ではなくて、
例えば受験した青山の学部は、共通テスト利用でも英語のウェイトが高めの配点でした。
共通テスト英語100、現代文50、世界史(地歴・公民・数学から1つ選択)50、個別試験論述(小論文)100

半分英語で受験できる方式の学部もあるので、英語が得意だが他の教科が苦手という人であっても共通テストには利用価値があります。

(併願校について、体験記ではICUの前にも試験日程をいれたということですが)

はい、ICUの試験は2月の第1週の土曜日が定着しています。
これはちょうどMARCHが始まるくらいの日程なので、
日程によっては初めて受ける大学受験がICU入試、ということになります。

私の場合はICUが第一志望で、最初の試験がICU入試本番というのはとても緊張してしまうと思ったので、日程の早い大学を探して試験の日程に組み込みました。

受験したのは武蔵大学で、そちらのGS専攻は授業の方針や雰囲気などもあっていると思ったので試験慣れをかねて、受験しました。

実際に受験しておいて、気持ち的に楽でしたし、試験の環境になれる意味ではよかったと思います。

(1月の共通テストでも大学入試の体験は可能ですかね?)

そうですね。ただしセンター(共通テスト)から私大の入試は日程が半月以上空くので、
私大の入試も可能であればICUの前に1校入れたいという気持ちもありました。

また、ICU入試の3日前というのもちょうどよかったです。

ICUの前の日程といっても、例えば前日だと体力的にも負担になってしまうのでやめた方がよいでしょう。

あくまでも入れられたら入れてみるというところだと思います。

(塾や予備校には通っておられなかったという事ですがこれはどうしてでしょうか?)

塾に通おうと検討した事や、実際に短期の講座を取ってみたこともあるのですが、電車で時間をかけて通う時間がもったいないですし、塾にも授業のための授業みたいなのもがあって、そのような入試に直結しない授業の準備や復習に時間を取られるのは無駄だと思いました。

ただし勉強は自宅でやらずほとんど高校の自習室でやっていました。
高校の自習室が夜まで利用できたのはありがたかったです。

初めのうちは家でやろうとも思っていたのですが、どうしても勉強にムラが出るというか、勉強時間にバラつきがあったので、開いている時は常に高校の自習室に行くようにしていました。

振り返ってみると受験勉強は自分をコントロールすることがとても大切ですし、最後は自分との戦いです。

そのためには可能な限り自習室に通って勉強するなど、自然と勉強をする方向に自分の行動をコントロールして勉強を習慣化できたのはよかったと思います。

(ありがとうございました)