バーゲンダッシュさんインタビュー(一般入試 ICUトーチリレー High Endeavor奨学生)2
(オンレクの過去問はどのような機会に解いていたのですか?)
基本的には家で解いていました。
ICU入試の人文・社会科学などは年度によって得点が大きく違ったりするので
あまり出来不出来は気にせず、とにかくコンスタントに解くことを考えていました。
最終的にはほぼ全ての過去問に取り組みました。
(人文社会対策について)
人文・社会科学はオンレクで過去問をペースを保って順次解いていきました。
知識問題に関しては、世界史選択だったので、世界史の問題は確実に取れるようにして、日本史も大きな流れだけは把握するようにしていました。
その他の知識問題に関しては、出題されて気になったものに関しては軽く調べるようにしてしました。出題範囲が本当に広いので、全部の問題に対してそうした訳ではありません。
(先ほどおっしゃっていた現代文対策は、ICU入試対策としても役立ちましたか?)
現代文対策は無駄にはなりませんが、やった内容がそのまま使えるかどうかは年度や内容によるという感じですね。
現代文の場合なるべく文章の中から機械的に情報をくみ取るという事が大事なのですが、ICUの文章は年度によって書き方も違いますし、多くの場合は現文の評論文ほど内容がまとまっていません。
ICU入試の人文・社会科学は文章のレベルも高く、書いてあることを機械的にくみ取ることはできない場合があるので、臨機応変に、現代文の解き方のノウハウを使える所は使うといった所でしょうか。
(実際のICU入試で、人文・社会科学の手応えはいかがでしたか?)
過去問の中では比較的読みやすくて、手応えもありました。
演習と同じように時間配分だけは気をつけて解くことを心がけました。
今回の場合は先に20分くらいで文章を全部読んでから、問1から順番に解きました。
(ICU入試の人文・社会科学対策に関して、文章を先に読むか問題を解きながら読むかという事をよく聞かれますが、その点はどう思われますか?)
一気に文章の全体を読める場合は読んでしまった方がよいと思って過去問を解いていました。両方試して、できるなら最初に文章を全部読むようにしたという感じです。
(総合教養(ATLAS)対策)
基本的にはオンレクの問題を解きました。パート4の自然科学以外は人文・社会科学の応用で読解を中心に取り組みました。
(ATLASのパート4の自然科学分野の対策はどうされましたか?)
数学や理科を復習したいと思っていましたが、結局は間に合いませんでした(笑)。
(実際のICU入試で、総合教養はどのように解きましたか?)
パート1から順番に解いていきました。特に読解の問題は確実に解くように心がけました。精読したので、パート3が終わった段階で残り15分くらい。パート4はその場で考える問題だけは答えるようにしました。
(英語リスニング)
リスニングも基本はオンレクをやりました。
後は息抜きに海外ドラマ Once Upon a timeを見たりしました。
実際の試験では、リスニングの放送の音は大きいのですが、ナレーターの発音が聞きやすい人と聞きにくい人がいた上に、講義の内容が難しかったため、他の教科と比較すると自信がありませんでした。
(英語リーディング)
リーディングは構文はポレポレ(ポレポレ英文読解プロセス50)、
単語は速読英単語シリーズをやりました。
熟語は電子辞書に入っていたターゲットを隙間時間にやった程度です。
その他、高3で受験勉強を始めてからは、毎日英文を読むようにしていました。
ICUの過去問を読んだり、最後は過去問2周目に入りました。
速読もかねて、制限時間を決めて読むようにしていました。
ICUの過去問以外の長文だと、青山、慶應など他校の過去問や、
河合のやっておきたい英語長文500と700をやりました。
また、リーディングに関しては学校の授業が役立ちました。
自分の高校は国際色が強くて、英語重視校でしたので、英文法は1年生で1周してしまって、2年生からはセンターレベルくらいの問題を解いていました。
また、1年生の時から洋書を授業で読んでいました。
(洋書のタイトルを教えていただけますか?)
1年生 "Matilda", “Holes"
2年生 "The Giver", “The Catcher in the Rye"
3年生 "Never Let Me Go"
(児童文学からカズオ・イシグロさんまでステップを踏んでいますね。洋書はどのように授業で用いるのですか?)
基本的にはALTの担当する授業で使われていて、精読が中心でした。
毎週2チャプターずつくらい読んでくるという宿題がありました。
(なるほど、ご出身の都立高校は国際色が強くて、毎年ICUに入学する学生が多いですね)
はい、一般入試を受験したのは自分だけだと思うのですが、今年はAOで8人も受かっていて1人が辞退、推薦校でもICUに入学するので、今年はとても多いですね(笑)。
(AOだけで8人も合格ですか。ICU入試の受験に際して、同じ高校の受験生同士で情報交換などはしましたか?)
いえ、一般は自分しか受験しなかったはずなので独学です。
AO入試の時は二次面接前に練習をしたことがあります。
(その他、ICU入試を受験してみての印象を教えてください)
ICUのキャンパスはゆったりしているという印象があったのですが、
思ったより1教室あたりの受験生の数が多くて、人口密度が高いですね。
教室にずっといるよりは、昼食などで外に出た方がよいと思いました。
先生方はとてもフレンドリーでした。
(無事合格されて、"ICUトーチリレーHigh Endeavor奨学金"を獲得されていますが、やはり試験のできばえはよかったのですか?)
いえ、英語リスニングと総合教養には自信がなかったので、合格発表まではとても不安でした。奨学金をいただくことができてとても感謝しています。
(ICUの奨学金の通知はICUの合格証と同時に送られてきましたか?)
合格の書類一式の中に、封筒に入った内定通知書と、ペラペラの1枚の奨学金に関する説明の紙が入っていて、High Endeavor奨学金がいただける旨が書いてあったと思います。
奨学金で入学金や該当する学費が不要になるため、振込用紙にはこの振込用紙は使えませんという感じのスタンプが押されていました。
(奨学金に関してはご家族は喜んでおられましたね?)
はい、とても喜んでくれました(笑)。
(ICU入試対策に関してこれをやっておいて良かったというポイントはありますか?)
ICUの入試は慣れの部分が大きいと思います。
オンレクで問題をたくさん解いていたのがよかったと思います。
試験当日もいつもの感じで読めました。
過去問にたくさん当たっておく事は大事だと思います。
また、入試では何が起こるか分からないので、最後まで頑張って問題を解くことが大事だと思います。
(具体的にはどういう部分でしょうか?)
実際の試験では人文・社会科学ではいつもやらないようなマークミスに気がついて時間をロスしたり、総合教養に関しては1問マークできずに時間になってしまいました。
今思うと入試特有の緊張感があったと思います。
しかし、終わった教科のことを考えても結果は変えられないので、
最後の英語の試験は気持ちを切り替えて、普段通り問題を解く事をこころがけました。今考えるとそこはポイントだったかなと思います。
(ありがとうございました。)
ICUトーチリレー High Endeavor奨学金の内定通知。昨年度までは「ICU High Endeavor奨学金」であったが、今年度から「トーチリレー」の名称が新たに入っている。