ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,ICU総合型選抜(AO入試),ICU入試統計倍率偏差値

ICU(国際基督教大学)の2025年度総合型選抜の合格発表が11月1日に行われました。今年度の志願者数は367人で、昨年度の300人から22.3%増加。合格者数も117人(昨年度111人)と5.4%増え、競争倍率は2.7倍から3.1倍に上昇しています。

<ICU総合型選抜結果>

志願者増加の背景を探る

総合型選抜人気の高まりには、複数の要因が考えられます。

  1. 総合型選抜の募集人員の拡大
  2. オープンキャンパスを中心とした大学の効果的な広報活動
  3. 早期進路決定へのニーズ
  4. 海外大学進学の代替先としての位置づけ

特に注目すべきは、海外留学を断念せざるを得なかった層の動向です。円安や学費の高騰の影響で海外大学への進学困難となる中で、国内で英語による高等教育を提供する選択肢が限られている現状において、ICUは数少ない受け皿となっています。

代替としてのICU

ICUは英語での授業が豊富で、国際的な環境が整っていることから、海外大学進学を検討していた学生たちにとって、現実的な選択肢として浮上している面もあるでしょう。特に、総合型選抜では英語力や国際経験を評価される機会があり、海外大学進学を目指していた層のニーズと合致している面があります。

一般選抜への影響

しかし、総合型選抜の人気が必ずしも一般選抜の志願者増加につながるとは限りません。実際、昨年度は総合型選抜の志願者が増加したものの、一般選抜の志願者数は横ばいでした。これは「需要の先取り」という見方もできます。他大学を含めて総合型選抜で早期に進路を決める受験生は増加傾向にあるため、必然的に一般選抜の志願者数は影響を受けることになります。

今後の展望

2月に実施される一般選抜においては、総合型選抜ほど国際性を重視しない高校生をどれだけ引きつけられるかという点も問われるでしょう。総合型選抜の人気が高まる一方で、一般選抜がこの層のニーズに対して十分な魅力を提供できているかどうかは、今後の入試動向を左右する重要な要素です。

特に理系の受験生の確保は課題の一つです。ICUはリベラルアーツのイメージが強く、理系プログラムの認知度が十分ではない点はあるでしょう。しかし、グローバル化が進む科学技術分野において、幅広い教養と英語力を備えた理系人材への需要は確実に存在します。ICUの特徴である文理融合型の教育は、将来的には大きな強みとなる可能性を秘めています。

2月の一般選抜の結果は、総合型選抜の志願者増加が単に早期進路決定を目指す層を取り込んだのか、それともICU全体として新たな層を開拓できたのかを示す指標となりそうです。また、ICUが国内外問わず多様なバックグラウンドを持つ学生を引き続き引きつけられるかどうか、今後のICUのリベラルアーツがどのように進化するかにも注目が集まります。

ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,ICU入試統計倍率偏差値

本日ICU国際基督教大学の一般選抜B方式の合格発表が行われ、以下のような結果となりました。

2024, 2023年度ICU一般選抜B方式入試結果 ※( )=転編入本科学生(内数)

本年度のB方式の志願者数が70名に対し、合格者は10名でした。12名であった昨年度とほぼ同じでした。また、編入でも合格者が出ています。

B方式は総合教養(ATLAS)とTOEFLなどの外部英語試験を用いて行われる試験で、二次面接があります。A方式と比較すると倍率が高く、いずれにしてもICUの試験会場で総合教養(ATLAS)の科目を受験する必要があるため、A方式との併願が推奨され、実際にB方式を受験する志願者の多くはA方式と併願しています。

そして併願受験をして、A方式とB方式一次に見事合格する同時合格する人もいます。したがってB方式一次に合格しても二次試験を辞退している受験生がいるということは、B方式の倍率を見る際に踏まえておくとよいでしょう。

2025年度以降の「英語外部試験利用」

2025年度からはICU入試も制度が変更され、現行のB方式は「英語外部試験利用」という試験になる予定です。

「英語外部試験利用」は

総合教養(会場試験)+外部英語試験(スコア提出)+二次面接(日本語、オンライン)で行われます。

それとは別に、「日英バイリンガル面接利用」という試験も始まります。

「日英バイリンガル面接利用」は

総合教養(会場試験)+英語(会場試験)+二次面接(日英、オンライン)で行われます。

外部英語試験と日英バイリンガル面接利用は併願不可です。両方受ける事はできません。

なので来年度から、英語資格試験のスコアで高スコアを出している人は外部英語試験、

英語資格試験を事前に受けていなくてスコア提出が間に合わない、あるいはICUの会場試験の英語で高スコアを出す自信があり、英語での二次面接を希望するという人は「日英バイリンガル面接利用」を選択する形になりそうです。

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ICU国際基督教大学の入試関連の公式サイトが更新され、2024年度一般選抜の志願者数が公表されています。

2024年度ICU一般選抜の志願者数(1月29日公表) ※( )=転編入本科学生(内数)

一般入試A方式の志願者数は926人で、昨年度と全く同じ志願者数でした。

一般入試B方式の志願者数は70人で、こちらも昨年度71人とほぼ同数でした。

また、上記に含まれている編入の志望者は、2023年度は60人、B方式は10人でしたが、こちらも大きな変化はありませんでした。

総じて昨年度とほぼ同じ志願者数であったため、合否水準も昨年度並みと考えて問題ないと思われます。

例年通りというのは受験生にとっては安心材料とも言えるので、体調を万全にして今週末の入試に臨みたいところですね。

ICU入試統計倍率偏差値

ICU(国際基督教大学)の公式サイトが更新され、2020年5月1日現在の大学概況が公表されていました(6月末UP)。それを元に定員充足率をまとめると以下のようになります。以下はいずれもICU(国際基督教大学)教養学部アーツ・サイエンス学科の学生数です。

先日UPしたように、2019年10月1日現在では以下の通りでした。

まず、2019年入学の現2学年ですが、昨年10月現在(下の表)で、1年は学生数が590人、充足率95.2%でしたが、本年5月1現在(上の表)の2年は学生数が615人、充足率が99.2%にまで上がっています。入試統計を併せて参照すると、ICU一般入試A方式、B方式、ユニヴァーサル・アドミッションを含め、計25人が2年次に編入していることが分かります。編入を広く受け入れているICUの様子が分かります。

また、過去4年間の5月1日現在の統計をまとめると以下のようになります。

まず、過去のエントリーでも触れたように、大前提として定員の130%を超えてはいけないという文部科学省のルールがあり、ICUとしては絶対にこのライン(=3,224人)を超えないよう、慎重に入学者数や合格者数を計算し、3,000人程度の学生数を維持している様子が覗えます。

一連の表を見ると、例年4年生が多い事が目に付くと思います。これは4年には3年からの進級者と、4年で卒業しなかった学生の両方がいるのためです。

過去の年度と比較すると、2020年5月1日現在では、特に4年生がたくさんいる事が分かります。また、過去4年間で、4年生の数はじわじわと増え続けています。海外留学をしたために4年で卒業しなかった学生や、就職や進学等で卒業を見送る人が多くなっているのかも知れません。もちろん多くなっている4年生が一気に卒業する形もあるわけで、その場合は1年生の受け入れに余裕が生まれます。いずれにしても今の4年生がどれくらい卒業するかという見通しが来年の1年生の受け入れに関連してきます。

一方、社会情勢の影響もあって、海外留学生を中心としたOYR(1年本科生 One Year Regular)の数は半減しています。

全体として、2020年5月時点のICU教養学部全体の定員充足率は120%を下回っているため、過去2年に比べるとやや余裕がある状況とも言えます。

2021年度のICU入試受験生としては来年度ICU入試合格者数が気になるところですが、統計上、現4年生が順調に卒業すれば、昨年度並みの合格者を出しても問題がないという状況です。

 

英語対策,英語リスニング,一般選抜,ICU入試統計倍率偏差値

ICU学生新聞The Weekly GIANTS 2020年度入試特別号(2020年1月30日発行 9面)

検証 「迷ったらC」は本当?

<「Cが多い」は都市伝説?>

ICU入試に関する都市伝説の一つとして、選択肢Cが解答である問題が多いので「もし答えが分からなければCを選べ」ということがまことしやかにささやかれてきた(らしい)。今回はICU入試ではどの選択肢が解答として多いのかを検証してみたい。

<検証方法>

 ICUは他の大学と同じく、入試問題の解答を公開していないので、今回は筆者の運営するICU入試情報サイト、「BUCHO.NET」のオンラインレクチャーの過去20年分の解答例(2000年度~2019年度)を使用した。教科は英語リーディング、英語リスニング、人文・社会科学(2014年度まで人文科学)を検証した。自然科学は筆記問題を含むため、また総合教養(リベラルアーツ学習適正)は昨年度まで問題が非公開であったため、今回は検証を行っていない。

<科目別検証結果>

・英語リーディング

英語リーディングは2000年から2019年の間に計787問出題されており、最も多かったのは選択肢C(26.4%)で、最も少なかったのはD(23.5%)であった。

・英語リスニング

英語リスニングは過去20年間で計714問が出題されており、最も解答が多かった選択肢はD(26.5%)で、最も少なかったのはA(23.4%)であった。

・人文・社会科学(2014年度まで人文科学)

人文・社会科学は過去20年間で3教科のうち最も多い803問が出題されており、解答として最も多かった選択肢はC(26.3%)、最も少なかったのはA(23.9%)であった。

<検証結果の考察>

まず目を引くのは、英語リーディングと人文・社会科学では選択肢Cの解答が最も多かった事だ。出題者心理として、受験者が容易に答えを発見できないよう、A,B,C,Dの中では、後半かつ中程の選択肢であるCを解答にしたいというものがあるのかも知れない。一方、リスニングでは選択肢Dが最も多く、その割合は今回統計を取った中では最も大きかった(26.5%)。また、リスニングの選択肢Aは最も割合が少ない(23.4%)。ICU入試のリスニングの各選択肢はリーディングや人文・社会科学と比較すると、選択肢が短く、また内容がシンプルであるため、出題者としては選択肢Aを解答とすることにためらいを感じ、選択肢Dの解答を増やすことで、問題の難度を上げたいという狙いがあるのかも知れない。

<年度別の最多解答と最少解答のギャップ>

次に年度ごとに最も解答が多かった選択肢と、最も解答が少なかった選択肢の割合の差(ギャップ)を教科ごとに検証した。一例として2019年度の英語リーディングは36問のうち、最も解答が多かったのはCの11問(30.5%)、最も少なかったのはBの7問(19.4%)であった。この場合の最多解答と最少解答のギャップは30.5%-19.4%=11.1%となる。このように年度別に最多解答と最少解答のギャップを教科ごとに集計したのが以下の図1である。

図1でみられるように、概ねどの教科も5%から15%程度のギャップで推移している様子がうかがえる。過去20年間の年度別のギャップを平均すると、英語リーディングが約11%、英語リスニングが約9%、人文・社会科学が約10%であった。つまり、各教科とも特定の選択肢に解答が偏らないように一定の配慮がなされている様子が覗える。一方で、まれに20%を超えるギャップも計測されているので、プログラム等を用いて各選択肢が均等になるように作問している訳ではないと考えられる。

*ICU OBの筆者が運営するICU入試情報サイト、「BUCHO.NET」では、ICU合格体験記を募集しております(執筆者にはギフトカードを贈呈中!) 【BUCHO】

【https://icu.bucho.net】(「ICU BUCHO」で検索!)

PDF版はこちら2020-wg-nyutoku-bucho

 

 

一般選抜,ICU入試統計倍率偏差値,志願者数・受験者数

ICU(国際基督教大学)学生新聞 The Weekly GIANTS ICU祭特別号、
恒例のICU受験生向け入試対策記事をBUCHO.NETが執筆いたしましたので、
以下にご紹介いたします。

2017年10月21日発行The Weekly GIANTS ICU祭特別号4,5面

2018年度 ICU一般入試対策

筆者はICU OBで、1999年よりICU入試情報サイトBUCHO.NETを運営しており、ICU対策講座も実施している。その経験を踏まえて、2018年度一般入試の傾向と対策を以下に述べていきたい

<2017年度の入試結果の分析>

上のグラフおよび表に見られるように、近年のICU一般入試(A方式)の志願者数は概ね1,600人前後で推移している。2017年度は2016年度から志願者数、合格者数ともほぼ横ばいであった。2018年度入試の志願者数や倍率は、2017年度入試と同程度の水準になるものと予想される。

<科目別対策>

ICUの一般入試は以下の3教科で実施される(A方式)。

・英語(リスニングを含む)(約90分90点)

・総合教養(ATLAS)(80分80点)

・「人文・社会科学」または「自然科学」(80分80点)

 

・英語リーディング-長文問題が1題追加

英語リーディングでは出題形式に変更があった。2016年度までは長文読解2題、空所補充1題が定着していたが、2017年度入試では長文読解3題、空所補充1題の形式で出題された。長文(Text 3)が追加された上に、各長文の単語数が増加しており、昨年度と比較すると、全体で約1,000 wordsも増えている。その一方で、問題数は40問から36問になり、4問減っている。

<英語リーディングの単語数(words)>

<英語リーディングの問題数>

文章量が増えたことで長文をよりスピーディに読むことが要求されている反面、問題数が減ったので、1問あたりのウエイトは高まっている。Part Iの読解問題の対策として、速読力を高めると同時に、設問を先に読んだ上で、英文の中から必要な情報を素早く収集するトレーニングを重ねたいところである。一方、Part IIの空所補充問題は、問題数が昨年度の20問から12問へと減ったので、このパートを素早く解いて、文章量が増えたPart Iの読解問題にかける時間を確保したい。

・英語リスニング-講義パートが難化傾向

<2017年度英語リスニングの単語数(words)>

英語リスニングでは出題傾向に変化はなかったが、昨年度はPart 3の講義パートが長文化し、3つの講義の合計で1,545 wordsもの長文が出題された。2016年度の同パートの文字数が約1,400 wordsであったこと考えると、講義パートが難化しているといえる。また、リスニング全体の出題単語数は合計で2,500 wordsを超えており、リーディングに匹敵する分量が出題されている。私立大学では英語のリスニング試験を実施する大学は限られている上、これほどの長文をリスニングで出題する例はあまり見られないので、ICUを志望する受験生は、英語リスニングの対策を入念にやっておく必要がある。ICUのリスニングの出題内容は大学生活をベースとした日常会話や大学での講義を模した内容が中心であり、英語運用能力を測る試験であるTOEFLと内容が類似している。「大学での英語」という出題テーマは長年変わっていないので、ICUのリスニングの過去問を用いての学習が非常に有効である。

・総合教養(ATLAS)論文読解の演習を

総合教養は2015年度から導入されたICUオリジナルの試験である。その形式は冒頭に15分ほどの講義を聴き、講義に関連した3つの論文を読んだ上で、40問の問題に答えるというものである。試験時間は放送を含めて80分である。専用のメモ用冊子が用意されており、放送中にメモを取ることは可能だが、試験冊子は放送が終了するまで見ることができない(問題冊子にシールが貼ってあり、指示があるまで開けないようになっている)。

ATLASの問題は4部構成で、Part Iは直前の放送に関連した問題、Part IIは人文科学、Part IIIは社会科学、Part IVは自然科学に関連した問題がそれぞれ10問出題され、Part II, III, IVの問題の前には、放送と関連した各分野の論文が掲載される。3つの論文は年々長文化しており、2017年度は各論文が3,600文字程度で、合計で10,900文字を超える論文が出題された。放送の時間を踏まえると、1時間程度でこの長い論文を読み、問題に答えなくてはならない。限られた時間の中で長い論文の中から必要な情報を探し出して、問題に答える技術が求められている。

<総合教養(ATLAS)の各Partの論文の文字数>

ATLAS対策としては、非常に長い論文が出題されることを念頭において、「人文・社会科学」の過去問をよく研究して、論文読解の練習をしっかりとしておきたい。その上で、Part IV(自然科学)対策として数学や理科を、高校の授業で習った範囲だけでも復習しておくとよい。いずれにせよ、ATLASは人文・社会・自然科学の諸分野を横断した非常に出題範囲の広い試験で、満点が取れるような問題構成ではなく、受験生の得点は必ずしも高くない。実際にICUの公式Webサイトで公開されている、2017年度の一般入試B方式(TOEFL等外部英語試験を用いる方式)の総合教養の合格最低点は、80点満点中46点(100点満点換算で57.5点)であった。つまりATLASでは高得点を取ることは必ずしも要求されていない。そのため全ての問題に答えるための対策を行うというよりは、それぞれ併願校や選択科目等によって違ったアプローチをすべきであり、自分の解ける問題を確実に解くことが大切である。一方で、ATLASの問題は非公開であり、赤本にも問題が掲載されていない。特にICUを第一志望とする人は、予備校の主催するICU受験対策講座を受講して、精度の高いATLASの演習問題で勉強することも検討してみるとよいかもしれない。

・人文・社会科学-過去問演習が有効

人文・社会科学は大学入試としては非常に長い論文を読んだ上で、約40問の問題に答える形式で出題されている。2017年度に出題された論文の長さは約10,200文字、B5用紙で9枚程度、問題数は40問であった。試験時間は80分で、回答に要する時間を考えると、20分?30分程度で約10,000文字以上の学術的論文を読み切る能力が必要となる。また、人文・社会科学は、ICUの様々な学問分野の教授らが論文の執筆を担当しているので、論文の内容が年度ごとに大きく異なる。試験対策としては、ICUの過去問を読み込むことと、学術的論文を読む訓練が有効である。その際、読んだ文章の要約をノートなどにまとめてみるとよい。ICU入試で出題された人文・社会科学の過去問をたくさん読むことで、多様な学問分野の論文に触れることができると同時に、ICU特有の出題形式にも慣れることができる。出題内容は10年程度で一巡するので、10年分以上の過去問を解くことで得点力が一気に上がるだろう。

・自然科学-高得点が期待される科目

自然科学の試験は、数学、物理、生物、化学の4教科から2教科を選択する形式である。4教科は同一の冊子に印刷されており、試験当日に、問題冊子で問題を見てから、回答する2教科をその場で選択することが可能である。他の教科と比較すると、標準的な問題が多く、一般的な受験勉強をしていれば対応できる問題が多い。よって、他教科と比較すると比較的取り組み易い反面、高得点が求められる傾向がある。また、自然科学は出題される問題数が他の教科より少ないので、実際の試験でもミスなく回答していきたい。

・その他

筆者の主催するWebサイト(BUCHO.NET)では学内取材や過去の傾向に基づいた、放送付きの総合教養対策問題を多数用意している。また、その他の教科も1988年の公開以降のほぼ全てのICUの過去問の閲覧・演習が可能である。https://icu.bucho.net(「ICU BUCHO」で検索)

PDF版はこちら-BUCHO-ICUFes2017

 

一般選抜,ICU入試統計倍率偏差値,志願者数・受験者数

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2015年度ICU入試(国際基督教大学入試)は上記のような結果となった。社会人入試を除くすべての方式において志願者数が増加した。

特にICU一般入試(A方式)の志願者数は、前年度比で20%の大幅贈となった。

背景には、ICU入試方式の変更(人文科学が必須ではなくなり、自然科学との選択制になった)によって、特に理系の受験生が受験しやすい方式となり特に理系・もしくは文転した元理系の受験生が増加したということが考えられる。また、皇族の佳子さまが学習院が中退され、ICUにAO入試で合格したことも全国的な話題となり、報道効果によって受験生が増加したという要因も考え得る。

なお、今年度からICU入試に新たに導入された英語の外部試験を利用する、一般入試B方式は、志願者数が39人に留まった。これは、IELTS 6.5以上、TOEFL iBT 79(PBT 550)以上という合格最低点が課されているため、受験者が多く集まらなかったものとも考えられる。一方当該方式の合格者は17人で、倍率が2.29倍と、一般入試A方式と比較すると、倍率が低い結果となった。A方式とB方式は併願可能であるので、意外にTOEFL550点以上のスコアを持つ受験生は少なかったという見方もできる。ただしTOEFLの受験は受験料が高く、受験の申し込みから試験結果の送付までには時間がかかることから、TOEFL550点以上の実力を持ちながらも、一般入試A方式のみで受験した学生も多くいたものと考えられる。

また、社会人入試も試験方式が変更され、一般入試B方式と同じく、英語の成績要件が加わった。社会人入試の英語成績要件は、IELTS 6.5以上、TOEFL iBT 79(PBT 550)、TOEIC 800以上と高く(*ICU関係者としては高いとまでは言えないスコアだが、一般的に当該英語成績を取れる社会人はそうはいない)、社会人入試の志願者数は4名にとどまった。また、そのような成績要件をかされながらも、合格者は2名で、倍率は2倍であるが、成績要件を考えると難度の高い入試になった。

総じて2015年度の一般入試は倍率等が高まり、統計上は昨年度入試より難化したと言える。ただし、今年度は総合教養(ATLAS)の導入や、皇族の佳子さまがAO入試で合格されたという報道効果などもあり、例年以上にいわば記念受験に近い受験生も多かったのではないかと考えられる。

<合格最低点>

ICUの公表した2015年度一般入試(A方式)合格最低点(得点調整後)は、140点(250点満点)であり、100点満点に換算すると56.0点である。当該数値は2014年度は約55.8点、2013年度は約55.8点であった。

いずれも得点調整後の数値であり、2014年度以前は4教科であったので、厳密には比較できない。しかし3教科化したことで、合格に求められる1教科あたりの得点が上昇した可能性がある。

いずれにしても、公表されている合格最低点からは、ICUは伝統的に出題が広範囲に渡り、総合力や適正を重視した試験を実施しているので、満点に近い数値が求められているわけではないことが示唆されている。

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(ICU Webサイトより)

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また、B方式、社会人でもATLASの合格最低点が公開されており、80点満点中、42点、100点満点に換算すると52.5点という計算になる。この点から、ATLASの得点ではあまり高得点が必要とされている試験ではないということが示唆されている。

ATLASは多様な分野から出題され、広く教養や適応力を問う、広大な試験範囲を持つ試験で、文系理系を問わず受験できるよう配慮されている。未知の問題も多く、出題範囲が広大であるので、満点を狙うような試験ではないことが示されている。

 

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*上記受験形態別受験者数はBUCHO.NET調べ
ICU公式の統計ではありません。

一方、BUCHO.NETの調査によると、受験科目別志願者数、合格者数は上記のようになった。

一般入試(A方式)の社会科学志願者は昨年度比で約20%増加、自然科学受験者は約27%増であった。若干ではあるが、増加率は自然科学受験者の方が高かった。

また、一般入試の合格者は、社会科学が549人、自然科学が162人であった。倍率は社会科学が3.29 倍、自然科学受験者が2.67 倍であったので、理系の受験生の方が倍率が低くなる結果となった。

転入本科(編入試験)の倍率に関して、BUCHO.NETの調査によると、人文・社会科学受験が6.5倍、自然科学受験が7倍であった。ただしICUの公式サイト、あるいはオープンキャンパス等での入試の説明では、一般入試の転入本科学生は一般の受験生(高校生など)と同一の基準で合否を判定していると述べられている。編入試験受験者の出身大学のレベルも様々であり、また、大学の授業と並行して入試の勉強を行う必要があるため、結果として一般の受験生より統計上合格率が低くなっているものと考えられる。

以上2015年入試を総括すると、文系、理系とも受験者数が増えたことで、倍率が高まった。ただし合格者も増加しており、急激に倍率が高まった訳ではない。また、科目数が減少したことにより、1教科あたりのウエイトが増え、結果的に合格に必要とされる得点が上昇した可能性も示唆されている。

一般選抜,ICU入試統計倍率偏差値,志願者数・受験者数

2015年1月28日、ICU(国際基督教大学)は一般入試志願状況を更新し、一般入試(A方式)は、28日現在で1,894人と、昨年度の1,576人を大きく上回ることが確実となりました。

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ICU Webサイト「入学者選抜の動向」(2015年1月28日時点)より

過去5年間のICU入試の一般入試志願者数は以下のようなグラフになります。

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ICU(国際基督教大学)一般入試志願者数(2011-2015)

昨年度から20%を越える増加ですね。1999年からこのサイトを運営しておりますが、こんなに志願者数が増えたのは初めてです。

4教科から3教科への科目数減のよる、理系受験者の増加、
新試験 総合教養(ATLAS)の導入効果などが考えられますが、
一番大きいのは佳子さまのICU合格だと思います。

前回の投稿で、眞子様の際(2010年度入試)は志願者数にはそれほど影響がなかった旨を書きました。

2009年度入試1865人→2010年度入試1752人

上記くらいの細かな変化は、併願校と試験日程が重るなど、ICU入試ではよくあることです。

眞子様の際は、AO入試に合格されてから報道があり、多くの受験生が志望校をすでに決めているとも言える時期(2009年11月5日)にニュースとなりました。恐らく秋頃報道されて、ICUに受験生が着目したとしても、そこから受験校を考えるというのは、なかなか難しいところもあったと思います。

しかし佳子様の場合は以下のように明らかに志願者が増えました。

2014年度入試1,576人→2015年度入試1,894人

佳子様のケースでは、学習院大学を中退され、ICU受験を表明されたのが夏(2014年9月11日)、ICU AO入試合格発表が秋(2014年10月30日)、さらに佳子様成人されたのが冬(2014年12月29日)と、およそ受験生が注目する全ての時期で「ICU 国際基督教大学」の大学名が全国報道されました。

特に理系の受験生がICU入試を受けやすくなった入試科数及び科目の変更に加えて、上記のような報道があったことが、ICU入試の志願者増に結びついたのではないかと考えられます。

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p.s.

佳子さま効果と書きましたが、眞子さま現役でICUに合格され、立派にICUで学業を成就されたことが、佳子さまのICU入学に繋がっているのですから、ICU OBの立場からすると、これは遅れてきて現れた眞子さま効果だと思います。

一般選抜,ICU入試統計倍率偏差値

さて、今回はICUの大学ランキングに関連した記事をご紹介します。

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週間ダイアモンドの最新大学評価ランキング2014年10月18日号

今回はビジネスマンから見た大学ランキング特集

まずは「早慶上智ICUの4大私大のW合格者の入学先対決」。

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W(ダブル)合格者の比較で、慶應が人気があることが示されています。自分は姉妹サイトのKEIOSFC.COMを運営していて、そちらでも講座等をやっておるのですが、やはり慶應は全般に受験生に人気がある感触を持っています。我らがICUがコアなファンを持つのとはまた違った感じですね。

早稲田大学の中では、国際教養学部(SILS)が奮闘していますね。
ICUの併願研究(ICU OBとしてICUを真似した学部の入試を荒しにいった)をきっかけに始めたWasedaSILS.comというサイトもやっているのですが、早稲田の知名度もあって、国際系統を目指す方では、最初に知るのがこの学部というパターンもあり、意外に第一志望の方も多いです。

ICU(国際基督教大学)とSILS(早稲田大学国際教養学部)は上記では引き分けの判定。よくどちらに進学したらよいか相談を受けますが、自分の講座(オンレク)はICU志望の方が多いので、入試W合格者は7:3ぐらいでICUに進学されています(河合あたりの資料でもICU進学の方が多そうでした。ICU OBの心情としてはやはり圧倒的に環境のよいICUを一押し(?) しかしSILSオンレク出身の合格者で早大国際教養に進学された方のお話を聞くとSILSもよいところですよ。)。

意外だったのは上智外国語とICU(教養)の比較で、かなり多くのW入試合格者がICU進学を選択していると示されている点でしょうか。2000年に6:4でICUだったのが、現在では8:2でICUになるなど、最近はICU進学を選択する方が顕著に多くなっていることが示されています。ただし上智の外国語は学科数が多いので、学科によってはここまで極端ではないようにも思います。

上智の外国語、総合グローバルとSILS(早稲田大学国際教養学部)でも、SILSに軍配が上がっています。SILS(早大国際教養)は2004年にできたので、2000年の比較が無いのですが、その後SILSは上智外国語あたりの受験者をうまく取り込んでしまったとも言えるのかもしれません。

SFCあたりとどうなっているか気になるところですね。

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使える人材が増えた大学ランキング。国際基督教大学(ICU)は8位になってますね。
1学年600人の大学がトップ10にランクインするというのもなんなのですが、ICUは結構企業にも評価されている様子がうかがえます。東大に使えない人材が増えたというビジネスマンの投票が多かったというのは、色々な意味が含まれそうですね。記事の論調は、東大の文一では実質的足きりがなくなっている年度が続くなど、優秀な人材が外国の大学への進学し始めているというものでした。

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引き続き使える人材輩出大学ラインキング。

ICU(国際基督教大学)は11位の得票。

ワーストの方は偏見を持たれている大学ランキング(?)

 

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次は使えるグローバル人材輩出大学ラインキング。

ここでは国際基督教大学(ICU)が一位にランキングされています。
単純に英語力ランキングという気がしないでもないですな。

ちなみに留学した時に京都外大の方がいらっしゃいましたが
「ウチは英語できへんで!」と力説されてました。

その他就職ランキングだと、ICUはマスコミ関連が目立っていました。

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メディアだと英語が必須な部署もありそうなので、その点ICUは企業から人気があるのかもしれません。その他外資系企業のランキングでも上位に入っていました。

いずれにしても早大のように数万人が在学している大学(出身大学の人数が多いと同じ大学内での争いが超高倍率になりがち)が多い中で、1学年数百人というICUは就職でもなかなか健闘していますね。ICUは大学院への進学者も多いので、就活生の中でICU生はレアな存在という事は言えると思います。

あくまでもビジネスマンからの評価ということで、偏差値等とは違った視点でおもしろいと思いました。

大卒の方も出身校の扱いが気になるし、採用担当者や保護者もどの大学がいいか参考にするかもというところで、この手のランキング特集はよく出ていますね。

全般にICUが高く評価されているのはありがたいことですが、どのランキングも偏りがあるというか、特にワーストの方は偏見を感じるので、あくまでも参考までに。

一般選抜,ICU入試統計倍率偏差値,志願者数・受験者数

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2014年度ICU入試は上記のような結果となった。一般入試では、志願者数がやや減少している。早慶MARCHなど主要私立大の志願者数は軒並み減少している。他方、中堅以下を含めると私立大学の志願者は微増している事から、今年度は旧過程の最終年度とあって、確実に合格できる中堅以下の大学への志願者が増えたものとみらえる。ただしICUは今年度からセンター入試方式を廃止していることから、累計での受験者は大きく減少した形である。

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(科目別合格者はBUCHO.NET調べで、公式の統計ではありません)

次に、一般入試の受験科目別の人数を見ていくと、昨年度に引き続き、自然科学の合格者が増加している。2012年度以前は自然科学の合格者が70-80名程の水準にとどまっていたが、今年度は141名合格しており、一昨年の2012年度が74名であったことを考えると、倍近くにまで合格者が増えている。この変化の背景として自然科学出題難度等の変化や、得点補正等の影響、理系の学生の確保、センター入試募集の影響など、様々な要因が推察される。

一方、一般入試全体の合格者は549人であった。これは2013年度の565人と比較するとやや少なく、一定水準の受験生を選抜しようという傾向が伺える。

特に最大のボリュームゾーンである社会科学の合格者は401人と、昨年度の439人から比較すると減少している。

難易度に関しては、ICUの公表する合格最低点がほぼ昨年度と同じ水準の184.9点(2013年度183.0点、2012年度184.0点)であることからも、ほぼ例年並みの難度であったものと考えられる。