ICU入試国際基督教大学入試合格体験記2020(15) bambooさん
1. お名前、プロフィール
<お名前>
bamboo
<プロフィール>
県立高校出身吹奏楽部員
ホルンを吹いている
2. 受験形態
一般入試
3.予想得点
人文社会または自然科学得点 = 6割8分
総合教養得点 = 7割5分
英語リスニング得点 = 7割
英語リーディング得点 = 8割
4.併願校
東京農業大学
5. ICUに入るまでのいきさつ(どうやってICUを知ったか? なぜICUを選んだか ? など)
まださまざまなことに興味があるので一つの学問に絞って学部を選べなかった
環境問題や貧困について某大学の先生のお話を聞き、それには色んな領域のことが関わることを知った
一つ知っているだけでは不十分だと思った
6.ICUに期待するところ
下の願書の欄を参照
それに加えて、高校生活で後悔したことや学んだことを活かして、その失敗をしないようにすること、良かったことを大切にすることで、さらに積極的に、たくさんの人と話して、勇気をもっていろいろなことを経験したい。バイトも暇ができるならやってみたい。4年間のうちに絶対留学行くんだ!!
どんな人が来るんだろうか、楽しみだけど少し怖い
7.受験対策
a.願書
<1.ICUを志望した動機または理由を述べてください。>
私がICUを志望する理由の一つ目は、特定の学問に焦点を当てる専門科目での学びと、多様な学問を広く扱う一般教養科目での学びを関連付けることで、物事をある一点から理解するだけでなく、点同士の繋がりを意識して総合的に理解する力と自らの学びをどう活かせるかを深く考える力を身につけることができると感じたからです。二つ目は、メジャー制で専門以外の幅広い学問についても学び、自分が関心を持つ事を、分野を跨いで深く掘り下げることができると感じたからです。そして三つ目は、ELAで実践的な英語力を高め、様々な背景の学生とのコミュニケーションにより、違いを認めお互いを理解する力を高める事ができると感じたからです。
<2.ICUで何を学んでみたいですか。あなた自身の希望をその理由も含め述べてださい。>
私は文系理系問わず色々な領域を学びたいです。生物学や数学といった理系の科学と倫理学や哲学などの文系の科学の両方に興味があり、それぞれが扱う事柄の違いから、文系と理系どちらが欠けてもいけない車の両輪のような関係にあると考えています。また、地球温暖化や海洋・大気汚染などの環境問題について関心があり、このような問題は特定の一つの分野から結論を導くことはできないと思います。課題解決に向けて自分ができることをICUでの広い学びを活かし考えたいです。
また私は、より実践的な英語を学びたいです。地球全体の環境問題の解決策を人類皆で考えるためにはお互いを尊重し意見を交換する必要があり、様々な国籍の方たちと学ぶ英語を通じて、そういったコミュニケーションの下地としたいです。
<3.学内外を問わず、技能、諸活動など自分の最も得意とすること、好んで行なって いることを述べてください。>
ここには好きなことについて書きました
a. 自然科学
<数学>
基本の計算と問題集に載っている問題はすべて自分で解けるようになるまで時間をおいて繰り返し練習して他大学対策と同様基礎力の充実に努めた。
ICUでは発展的な内容が出題されることが多いので、どのような問題が来ても柔軟に取り組めるように、わからなかった過去問(ICUに限らず)やうろ覚えの定理・公式を一つのマイ数学ノートに自分なりに解釈して端にコメントなど付け加えながらその都度記しておいた。論理の運び方、考え方を特によく理解して、他の問題でも使えないか頭の片隅に置いておいて、似た問題で間違えず、初見の問題でも見たことある形にもっていけるようにした。
計算量が多くても計算自体は難しくないので淡々とやりました
見たことがない記号が出てきたりどうやって答えを出せば良いのかわからなくても、大問の初めのほうの設問にヒントとなる問題があったりするので、小問一つ一つを単体でとらえるのではなく大問の構成を俯瞰してみる視点も大事だと感じました。
<生物>
教科書には載っていない知識を細かく問われることがあるので、教科書の知識をベースにかなり細かいところまで覚えました。ただ、一度にすべてを覚えきろうとすると無理なので範囲を細かく区切って、数学のときと同じですが自分なりにノートにまとめたり、音読をしてインプット、問題集、人に冗談交じりでうんちく語るふりしたりしてアウトプットしました(任意)。
計算問題も分野ごとに何度も型が定着するまでやりました。
<自然科学全体>
僕は数学が生物に比べて苦手だったので、時間がない実際の試験ではまず生物を先に解くようにしました。解ける問題を一問でも多く早く解いて、よく考えなければいけない問題に落ち着いて取り組むためです。
b. 総合教養(ATLAS)
どの分野からも出題があるので重点的な対策はできませんでした。僕は高校で理系を選択し、日本史世界史はからっきしだったので、高校世界史の基礎レベルをわかりやすくまとめてある参考書を買ってトイレや自分の部屋で読んでいました。他にも雑誌Newtonの興味のあるもの、過去問に出てきたけどよく知らなかったことは少し調べてみたりしました。時事的な事柄、たとえばBrexitなどについてEUの仕組みや歴史を調べました。あとは現代社会の教科書の倫理のページを読んだり、他の勉強の合間に楽しむつもりでやっていました。
また、一般教養として中学校で習った物理なども出題されるので、一度中学での学習を見直しました。
講義を聴くパートでは一つのテーマをいろいろな角度から論じるので、メモを取るときはただ語句を書き連ねるというより矢印やダイジのようなコメントを使って後で論の展開が分かりやすいようにしました。
全体的に与えられた資料を基にして設問に答える感じだったので、よく読んで素直に回答することを心掛けました。
資料(文章)のボリュームが多いので、読むのに時間がかかりました。ここでも時間配分が大事になります。解けるものから順に確実に解くようにしました。
c. 英語(リスニングを含む)
<リスニング>
形式がTOEFLに似ていると聞いたので、語研「TOEFL ITP TESTリスニング完全攻略」という教材をつかって練習しました。他には模試などの二回流れるリスニングを絶対にすべて一回で聞き取るつもりで受けたり、自分でも発音してみたりしてました。リスニングのレベルが比較的かなり高いので、聞き取れなかったところは解説のスクリプトをみたり隠したりしながら一単語単位で聞き分けられるまでやりました。
会話のパートについて自分がかなり意識してやっていたのはもう自分がその場でその会話を超普通に理解しているつもりで聞くことです。つもりでと言いましたが、日本語で会話をするときは相手の言っていることを頭の中で理解、言葉に付随するイメージや感覚を想起することを当たり前に行います。それが英語でもできたらいいな!と思ったので、英語を聞く練習をするときは、知らなかった語彙は特に、音と文字でとらえた言葉に、ふわっと意味を持たせるように、そして覚えた語彙を使ったり聴くときは単語と言葉の意味が一体になる感覚を、両者の決して離れない関係をそのままスルッと理解できるようにというのが、つもりで、の中身です。いろいろ書きましたが要するに日本語と同じ感覚でやれるようにしたいということです。
僕はかっこつけなので会話文のスクリプトを音読するときは本当に英語話者のつもりでやりました。なりきってやると楽しいです。
講義のパートは一文を丁寧に聞き取ることと、講義の進み方、論の展開の仕方をよく聞きました。リーディングの練習などある程度長めの英文に触れていると具体例の役割や接続のされ方で話者の立場を類推することができるようになってきたので、段落ごとに結論とその理由をしっかり聞いて、自分の中で何となく要約していました。
リスニングの中で問題によって読む人が変わり、中には発音が聴き取りづらいものもあり、聞けなかったときに動揺しますが、動揺している間にも読み上げは続くので、即座に切り替えて、落ち着いて次の発音から注意深くききました。
リスニングは一回しか流れないので、僕は問題用紙に丸だけ付けてマークはリーディングの時にまとめてすることにして、次の問題に備えるようにしました。
<リーディング>
ICUのために特別にしたことは特にありませんが、出題の形式が人文科学、社会科学、自然科学から長文が一つずつ、長文穴埋め形式の文法と読解力を問う問題が一つの計4つの大問を60分で解かなければならないので時間に余裕がありません。初めからそんなに早くは読めなかったので、60分計って、足りない分はそのまま解いてその時間を60分+何分のようにしていました。
長文読解の参考書で文章の構成の典型、一般論からの展開など、いわゆるセオリーを知れたのがよかったです。
総合教養と同じように様々なトピックの文が出題されるので、あ、それ生物で習ってたとか、最近問題だよなみたいなとっかかりがあると興味を持って取り組めました。
語彙のレベルはそこそこ高いので、ターゲット1900の単語はほぼ覚えていきました。文法も紛らわしい単語の使い分けや語法を問われるのでVintageを何回もやりました。
初めにも書いたように、ICUのために特別に何かしたわけではないのですが、試験時間が短いので速く読めるといいです。特別ほんとに難しい単語がでるわけでもないですが、文章の内容を問われる問題は解説を読んだりひとに聞いたりして、なぜその解答なのか理解することで力をつけられるといいと思います。
d.その他受験に関するアドバイス(役立つ参考書、試験中に気をつけること、全般的な勉強法など)
必要な勉強はしっかりしないといけませんが、時間配分や自分の得意不得意を知ることも、本番の試験で実力を発揮するのに大事なことだと思います。
鬱屈としているときは自分が今、出来ていないこと、それはどんな事が足りていなくてできなかったのか、、、みたいな分析をして客観的にとらえる。そうしたら今度は前向きに次から今からどうするか考えて進みました。時々なんとなく絶望的な気分になったりしましたが、どんなに先のことを案じても自分がいるのは今しかないと割り切るしかありません。
あくまで僕はこう思うというだけでこれが絶対ではないと言いたいです。参考になればと思います。自分が経験したこととして自分なりのやり方を、最初は漠然とでも作っていくのがいいと思います。
8. 最後に一言
オンレクにはお世話になりました。この合格体験記が今後のICU受験生の役に立てばと思います。ありがとうございました。