ICU入試国際基督教大学入試合格体験記2023(4) しおんさん
1.お名前、プロフィール
<お名前>
しおん
<プロフィール>
私立N第一高等学校
代々木ゼミナール
2.受験形態
学校推薦型選抜(指定校)
5.ICUに入るまでのいきさつ(どうやってICUを知ったか? なぜICUを選んだか ? など)
進路が右往左往している状況で、将来の選択肢を狭めずに学べる大学に進学したかったため、「文理融合」「創生学部」というキーワードで検索をかけました。調べるうちに「教養」というキーワードが出てきたので、「教養学部」がある大学を探していたところICUを見つけました。校外活動の活動サポーターの方がICU生だったこともあり、ICUについて調べるきっかけにもなったと思います。
6.ICUに期待するところ
今のところは、心理学、教育学、MCC(メディアコミュニケーションカルチャー)、哲学に興味のあるメジャー難民と言われる種族の人間です。しかし、様々な学問を横断したいと考えている私にとっては最適な環境だと言えます。また、広大なキャンパスも大きな魅力だと思います。最近はトロイヤー記念アーツサイエンス館も完成し、そうした新築の施設に足を踏み入れるのも楽しみの一つです。
7.受験対策
a.願書
<1.ICUで何を学びたいか、その理由を含めて述べてください。>
私は将来、主体的に物事を考えることができる人材を育てるための教育改革に携わりたい。今の日本の学校教育では、主体的、自律的な人材が育たないと感じている。それは日本人に根強く残る集団意識や同調圧力があるからである。そうした問題について分析し解決するためには、社会心理学や教育学を学び、日本の歴史や文化を国際的に比較して検討することが必要不可欠である。また私自身も主体的に物事を考え、広い視点で問題を問い直さねばならない。貴学は国際性を重視しており、広い視野で物事を考えることができる。また貴学では対話を重視しており、主体的、能動的に研究に取り組むことができる。そうした環境に強い魅力を感じ貴学を志望する。
と述べましたが、、、。
この志望理由は、自分に関わってくれた人(親、先生、友達etc)や自分自身との対話の中でできるものだと思います。将来の展望がはっきりしている場合はそのまま書けばいいのですが、「大学に行く意味」を問い直すのもICUならではなのかなぁと思っています。
テンプレにとらわれず、「私は」「俺は」~だからICUでどうしても学びたいんだ!という意思を綴るとよいと思います。
<2.あなたの人生観に大きな影響を与えたと思われることを精神的自伝として述べてください。>
個人情報がかなり含まれるので、割愛させていただきますが、自分なりの思考法は共有したいと思います。私は最初に今まで自分が生きてきた中で、大きなイベントや、心が動いた出来事をひたすらwordに書き出しました。その中で、特に印象に残ったこと1.2個について述べるといいと思います。(私は生徒会副会長の経験と校外でのリーダー養成プログラムについて書きました。)かなり時間がかかりました。総合型選抜用の「自己活動歴と自己分析」を一度作成し、添削をもらってから書くのがいい気がします。
<3.英文抄訳>
願書-3は願書1,2の〈英文抄訳〉です。
この英文抄訳を書くために、願書1,2に加えて、総合型選抜の願書3〈あなたはICUの学生として、ICUの理念を実現するためにどのような貢献ができると考えますか。その理由を含めて述べてください。〉と「自己活動歴と自己分析」の内容を踏まえて、小論文「あなたの特長を深くかつ正確に知ってもらうために自分の経験をどのように伝えますか」を作成して、添削を受けたうえで、その内容を簡潔に英文に訳しました。
もともとの願書-3には「願書1,2の内容を簡潔に」と書いてありますが、願書1,2だけだとどうしても、うわべだけの文章になってしまいがちなので、もし時間があるのであれば、総合型選抜の書類を作成したうえで、書くことをお勧めします。時間がなければ、願書1,2の内容だけで構いません。
(学校推薦型選抜の校内選考に関して)
ICUは校内選考が一番難易度が高いと思います。私は、運よく今年度はほかに希望者がいなかったので一人勝ちでしたが、先生方や友人と連携して、ほかに志望者がいないか、いるのであれば、その志望者の情報を、いなくてもBUCHO等を活用し、情報収集に努めてください。地方出身の場合は周りにICUを志望する人がいないという状況も起こりうるので、インターネットや大学主催のイベント(オープンキャンパスの「総合型選抜の部屋」はおすすめ)に積極的に参加することをお勧めします。
(評定平均)
評定平均値:4.9
これは学校の成績のつけ方に依存するので、なんとも言えません。
ただし出願時の条件に三年間の評定平均値が4.3以上or理数教科(数1A,2B,3ー理科基礎+発展)で4.1以上という条件があったので、下回らないように注意してください。
(小論文)
ICUの本館の教室で試験が行われました。試験時間110分
メディアを受けとる態度と政治についての話でした。
情報収集への態度(自分から情報を受けとりにいく? 流れてきた情報を受けとる?)というような内容がメインでした。問題文を回収されたので詳しくは覚えていませんが、校内選考が決まり、諸々の出願書類が届くと、その中に過去問1年分が入っているので安心してください。
先取りしたい人向けに、、、
問い
1,日本人のニュースの入手手段の特徴をグラフから読み取る問題(15行)
2,情報収集の態度に関する3つのグラフの特徴(15行)
3,インターネット上の政治的発言がどれほど現実的な社会的影響力を与えるか(20行)
4,インターネット空間で民主的な討論が可能になるための対策(20行)
問題文は講義がそのまま文章になった感じ。A4用紙、文章は8枚ほどだった気がします。
対策は「小論文のオキテ55」「小論文のオキテPRO」「小論文頻出テーマ ジャンル別キーワード91」と過去問を使用しました。夏休みごろから徐々に進めることをお勧めします。
(面接)
会場は本館の三階の階段を上がって左の教室、小論文試験と控え部屋は右側の教室でした。
面接官2人(教育学メジャーと保健体育の先生)、受験者4人でした。30-40分程度
時間以外にマニュアルがない印象でした。
質問内容
1,大学でやりたいこと(勉強以外で)
2,グローバルなコミュニケーションを発揮した場面、またどのように発揮したか
発揮した経験がない場合は、これからいつどのような場面でどのように発揮できるかを述べよ
3,アルテミス計画について、、あなたなら研究や発展のために月にロケットを飛ばすか
4,ジャーナリスト久保田徹さんに関連して、、あなたならジャーナリストとして紛争地域に行くか、理由を含めて述べよ
5,高校を卒業するまでにやりたいこと
6,質問はあるか(私は先生方のメジャーを聞きました)
回答は皆さんの思ったことを述べてほしいのであえて書きません。
私はてんやわんやしましたが、頭から知識や感想をねん出してよくわからない回答をしてしまった気がしますが、、、。
(会場試験のポイント)
面接は他の回答者の方が言うように運要素が強いです。
対策しようがなさそうですが、新聞を読んだり、友達や先生と話したり、、様々なことにアンテナを張るようにしてください。大丈夫です。教授は優しいです。(きっと)
小論文はまずは最後まで書きましょう。気負わずに自分の思ったことをそのまま書けば大丈夫です。
(指定校推薦に関するアドバイスなど)
・持ち物はよく確認しましょう。
・積極的に友達を作りに行きましょう。
小論文と面接の間に2時間ほど時間があったので、嫌でも友達はできます。
みんな優しい(はず)なので積極的に話しかけてみましょう。
・願書は出願開始4,5日目に出すことをお勧めします。キャンパスを見学する時間もできます。(出願順に受験番号が振られている印象)
・学校推薦型選抜(指定校)であっても、総合型選抜用の出願書類を作成しましょう。
不思議と願書を書くうちにつらくなって涙が出ますが、どうやら皆同じだそうです。
リベラルアーツへの誘いだと思って洗礼を受け止めましょう。
(最後に一言)
たくさん友達作って、気負わずに楽しんできてね!
<追加の質問>
1.試験会場の控え室となった教室や小論文の教室には何人くらいの受験生がいましたか?
試験会場は小論文試験会場兼控え室という状態でした。教室は指定校、キリスト教協定校の推薦、ICU高生の教室で分かれていました。それぞれ2教室ごと(おそらく)に割り振られていて、私の教室には50人程度の受験生がいた印象です。
2.二次面接で受験生が4名だったという点で、各質問の回答は、質問ごとに回答順が変わる形で答える形式ですか?受験生同士のディスカッションの要素等は無し?
回答順は1つ目の質問は一番は端が最初、その次の質問はその隣の人が最初というように、一人ずつずれていく規則性がありました。受験生同士のディスカッション要素はありませんでした。
3.「キャンパスを見学する時間もできます。」と書かれているところで、これは試験の日の待ち時間中にキャンパスが見学ができるという事?
当日は試験の待ち時間が長く、各自で自分の行きたいところ(学外でなければ)いって良いという感じでした。図書館は受験票を提示すれば入れたそうです。
4.小論文と面接の時間が空いていたという部分に関連して、試験日は面接が終わった順に帰る形ですか?あるいは全員面接が終わるまで控え室で待機?また、昼食はどのようなタイミングで取りますか?
面接が終わった順番で帰りました。一番最初のグループは13:30分ごろには面接室へ(ほかの教室にいた受験生はもう少し早い時間だったかもしれません、、面接の開始時間が12:00すぎだったそうで)、遅いグループは15:30はすぎたと聞いています。結構時間にばらつきが出ていました。昼食は小論文試験と面接の間の待ち時間に食べます。
5.去年の小論文はどのようなテーマでしたか?
去年は小論文が事前提出型だったので、詳細は分かりません。
出願要項に同封されていた過去問は2020年度に対面(会場試験)で行われた小論文試験の問題でした。内容は犯罪件数の推移に関するデータや表、文章(20枚程度)を読んで、資料から考えたことを述べるというものでした。