ICU入試国際基督教大学入試合格体験記2025(18)icu’29さん

1.お名前、プロフィール

<お名前>

icu’29

<プロフィール>

都内の女子校に中高6年間通っていました。
校内予備校の特別選抜入試で英語、数学、総合型の授業を受けていました。
趣味は韓国ドラマ、中国ドラマを観ること、K-popも大好きです!
旅行も好きなので大学4年間で世界を旅したいです!
オーストラリアとイギリスに短期留学をしました。

2.受験形態

総合型選抜

5.ICUに入るまでのいきさつ(どうやってICUを知ったか? なぜICUを選んだか ? など)

元々は医療系に進もうと理系のクラスに進学しましたが、高1で行ったオーストラリアへの短期留学をきっかけに国際系の大学への進学も視野に入れ始めました。高2の夏にイギリスのプログラムへ参加したあと、医療系の大学だけではなく国際系の大学のオープンキャンパスにも行ってみようと思い、ICUのオープンキャンパスに参加しました。オープンキャンパスに訪れる前はICUについて全く知りませんでしたが、学長の講演や在学生との交流、緑豊かなキャンパスに魅了され、ICUに一目惚れをしました。その後高校の先輩のお話を聞き

6.ICUに期待するところ

多様な分野を横断的に学べるのが何といってもICUの良いところ。4年間じっくり勉強して自分の興味ある分野を深めたいです。
またどんなにおもしろい人と出会えるか、ICU愛が強い人と出会えるか、ばか山あほ山でピクニックするのも楽しみです!

7.受験対策

願書-1<1.ICUに入学することを強く希望する理由を述べて下さい。>

ケニアとオンラインで交流するプロジェクトに参加した経験から途上国の開発に興味を持ったので、ICUでは開発研究や教育学を学びたいということを書きました。また自分が感じたICUの魅力やサービスラーニング、留学などについても触れました。

願書-2<2.ICUで何を学びたいかを簡単に述べ、また将来の志望とその理由を述べてください。>

オーストラリアに短期留学をした際に出会ったインドネシア人の友人との話について書きました。イスラーム教徒であった彼女が断食の期間に日本で給食を食べずにいたところ友人にからかわれたという話を聞き、そこで気づいた日本の現状や感じたことを述べました。

願書-3<3.あなたを学生として受け入れることがICUにとって重要であると思われる理由を述べて下さい。>

2度の留学を通して身につけた世界に対する視野の広さと異文化に対する寛容な姿勢は多様なバックグラウンドを持つ学生との対話において新たな視点を生み出せる。また途上国における問題は感染症の蔓延や環境汚染など世界を脅かす問題になりうるものであり、結果的に私が途上国の開発に関わるということはICUが目指す人類平和にも貢献できるというようなことを書きました。

b.小論文

トピック1(社会的または国際的に関心が高まっている時事問題)を選択し、「女性理系進学率の向上がジェンダー平等に与える影響」というタイトルで書きました。ジェンダーギャップ指数について興味を持ったのでこれについて書きたいと思っていましたがどの方向から調べるのか相当悩みました。調べていくうちに経済分野の技術職や専門職における男女比が世界的に見ても低いことを知り、自身が女子校の理数科で勉強していることもあったのでこのテーマを選びました。問題提起→背景と現状→原因分析→改善策→結論の構成で書き、問題点だけではなく現在の取り組みを述べたうえで改善策を挙げるように意識しました。
改善策については留学先の現地校で行われていたSTEM教育やオーストラリアの取り組みも書きました。

c. 学校内外における自己活動歴と自己分析

ケニアのプロジェクトに参加し、参加者同士の意見交換の場を作ったということについて書きました。この経験を通して、実際に自分の目で見て、交流を通して現状を知ることや協同的なアプローチをすることが課題解決を図るうえで重要であり、ICUに入学後もこの姿勢を大切にしていきたいということも書きました。

d. 推薦状2通

担任の先生と中学の時の担任の先生にお願いしました。

e. 成績書類

英検準一級(2400)
評定平均 = 5.0

f.一次試験(書類審査)のポイント

私は自分の考えや疑問、アイデアを全て紙に書いて残していました。関係ないなと思うような小さなことでもメモをし、添削する前の文章も全て保存していました。書類だけでなく面接でも活用できることがあるので、メモに残したりGoogle documentに保存しておくことをおすすめします!自己分析と書類2では人生の転機やこれまでの経験を、その時の感情とともにまとめました。(例えば留学であれば行く前、留学中、帰国後どのような気持ちだったかを書き出す)
書類全体に関しては内容に一貫性を持たせるようにし、ICUでなければいけない理由と関連させて書くことを意識しました。またホームページやパンフレットを読んでICUが大切にしていること(キーワード)を書き出しました。(人類平和、リベラルアーツ、批判的思考力、柔軟な思考、異なる価値観、対話、多角的な視点、主体性、キリスト教、世界人権宣言、多様性)

g.面接 (二次試験)

個人的にはこれまでの面接のなかでもディスカッション要素が強かった印象です。
時間は20分で
・なぜICUでないといけないのか
・理数科で学んだことをICUでどのように活かせるか
・ケニアのプロジェクトに参加した経緯
・ケニアの貧困状況について
・ケニア以外に興味がある国
・特にどのようなことを学びたいか
・将来どのような形で開発支援に携わりたいか
・戦争が起きる最も大きな要因は宗教か 理由
・(いいえと答えたので)宗教以外が原因で起きた戦争の例
・↑の質問に派生して 人と対立した経験はあるか 理由
・日本の国際援助についてどう思うか
・外国人労働者に対してどう思うか
このようなことを聞かれました。インターネットで調べて出てくるような基本的な質問というよりも書類について深く聞かれ、自分の答えに対して派生して質問されるといった形でした。難しい質問であっても教授が例を挙げてくださるので、落ち着いて自分の考えをゆっくり話すことがポイントです!

二次試験ポイント

私は9月に出願を終えてから面接まで一般選抜の勉強はあまりせず、全ての時間を面接練習に使っていました。(あまりおすすめできませんが、私は一般選抜ではICUを受験しようとは考えていなかったので後悔しないように全てをICUのために使っていました。)
面接練習に関しては本番と同様、Zoomを使って学校の先生、校内予備校の先生、ICUの先輩2人と計8回ほど練習をしました。毎度画面収録をして終わったあとは先生方にフィードバックをしていただき、反省点などをまとめ、うまく答えられなかった質問は次の面接練習までに答えられるようにするという形で行いました。私は面接になると過度に緊張してしまうため面接練習にはかなりの時間をかけ、対策しました。一次の書類から質問されそうなことを全て取り上げ、言葉の定義や意味を調べたり、また時事問題やこのサイトにある過去の受験者の質問などにも答えられるように練習しました。私はいくつかの面接対策本を読んだり面接動画を観たりしましたが、ICUの面接はディスカッション要素が強く、オンライン形式で行われるため、テンプレートに沿った回答では自分の考えが十分に伝わらないと思います。そのため友人と互いに質問しあうなどの方が良い練習になると思います。書類と時事問題、難民、紛争、戦争などについて自分の考えを話せるようにすれば大丈夫です!
他にも
・BBCニュースを読む
・履修したい授業をスクショして学期ごとにまとめる
・アドミッションポリシーを毎日読む
・一般選抜の英語の文章を読んでみる
・気になったニュースの深堀り
・キリスト教、イスラム教、ユダヤ教、神道について調べる(書類2で宗教について書いたので)
・丸暗記している感を出さないために絶対に伝えたいキーワードをおさえておく
というようなことをやりました。

面接練習で答えるのが難しかった質問
・キリスト教を学ぶ意義とは
・変化が目まぐるしい時代のなかでリベラルアーツの意味とはどのように考えていますか
・教養を身に付けたとはどのような人ですか
・教養を身に付けたとどう判断しますか
・大学であなたがほかの生徒に提供できる価値観や貢献はありますか
・オールジェンダートイレ以外にLGBTQ関連で必要な施設はあると思うか

また本もたくさん読み、印象に残った部分はメモに残しました。以下読んだ本です。

・対話の技法
・自由になるための技術リベラルアーツ
・教養としてのギリシャ・ローマ 名門コロンビア大学で学んだリベラルアーツの真髄
・新時代を生き抜く24の思考・行動様式 ニュータイプの時代
・教育格差の真実 どこへ行くニッポン社会
・世界から格差がなくならない本当の理由
・キリスト教新講
・異文化理解
・武器になる哲学

8.最後に一言

先の質問でICU一筋だと書きましたが、ずっと医療系に進学をしようと思っていた私がICUを受験することは本当に大きな決断でした。クラスにも国際系の大学へ進む人は少ない、ICUに進学をしても将来何をするのか、自分は勉強についていけるのかすごく悩みました。しかしICUの受験を決めた大きなきっかけはやはり医療系という一つの勉強よりも幅広く勉強したかったこと、多様な考え方、生き方を持つ仲間に出会い、自分の視野を広げたかったからだと思います。そこで大学を決めるうえでやっておいて良かったことをお伝えします。

1.いろいろな大学を見てみること
理系の人でも文系の大学に行ってみたり、同じ学部であってもいくつかの大学のオープンキャンパスに参加することが大切です。(実は国際系のオープンキャンパスに行こうと思った時、私はICUに行こうとは考えていませんでした。本当は早慶やGMARCHに行ってみたかったんですが予約がいっぱいでたまたまICUしか空いていなかったんです。今思えばそこからICUとご縁があったのかなと思います笑)

2.成績
万が一他の大学の指定校や公募を受験するとなっても使えますし、他の受験生とのアドバンテージにもなるため、良い成績をとっておいて損はないと思います。

3.挑戦すること
私は新しい環境に飛び込むことが苦手でしたが、留学をきっかけに挑戦すること、何でも失敗を恐れず経験をすることが大切だということを学びました。自分がこれはやりたくないな、失敗が怖いと思った時ほど成長のチャンスです!いろいろなことを経験してみると自分が好きなこと学びたいことを見つけるのに役立つのかなと思います。普段は読まない本を読んでみるのも良いと思います。

4.ポジティブなマインド
受験期間は不安になったり、自信をなくしたりすることも多いと思います。しかしそのような時ほどパンフレットを読んで大学に通っている自分を想像したり、私が受験に落ちたら誰が受かるのか、私なら絶対合格できる!というような強いマインドを持って乗り越えていました。案外何とかなるものです笑

総合型選抜はある意味賭けになってしまいますし、一般選抜の勉強の両立は難しいですが、私は総合型を受験して将来のこと、世界のニュース、時事問題など普通の勉強では得られない学びを得ることができました。ICUへの愛をしっかりと書類でも面接でも伝えられれば大丈夫だと思います。

(追加の質問)

・「校内予備校」はどのようなシステムで、どれくらいの人が参加している?

週に2、3回予備校の先生が学校にいらっしゃって放課後に授業を受けるというシステムです。学校で校内予備校のお知らせがあり、希望者のみが受講をします。特別選抜入試では対面、オンラインで対策をしました。私の学年は7、8人ほど受講していました。通学時間がなく行事などの日程にも影響が出ないため、個人的にはとても良かったです。