ICU入試国際基督教大学入試合格体験記2001(16) - ヤバチコン(一般)

1. 名前(メールアドレス、ホームページアドレスなど)

名前: ヤバチコン

2. プロフィール(出身高校、予備校、趣味、サークル、特技など)

浜松開成館高校出身。河合塾浜松へ通う。
趣味は面白い物探し。
WGとチャリ部に興味。
高校時代は演劇部。  

3. 合格年度、学科、第1志望、第2志望学科

年度:2001年4月
合格:人文科学科
第1志望:人文科学科 第2志望:社会科学科

4.併願校

合格 : 明治大演劇科・立教大史学科・同志社大哲学及び倫理学科・早稲田大第一文学部 ・上智大史学科・慶應大総合政策・東京外大ドイツ語専攻

不合格 : 東大文三・中央大総合政策

5. ICUに入るまでのいきさつ(どうやってICUを知ったか? なぜICUを選んだか ? など)

 いつだったか、叔母からICUのことを聞きました。少しばかり調べてみました。問題非公開でした。試験科目に書いてある意味が良くわかりませんでした。それからしばらくたちました。

 で、いろんな大学調べてるとどうもICU関係に面白いことが多いのヨ。カラー広告1ページ使って白地に黒と赤で「大学をやめて 大学に入った」とかでっかく書いてるし。ある大学案内雑誌ではICUの紹介文だけ"だ・である調"で書いてあるし。赤字らしいし。赤本の問題見ても面白そうだし。決め手は、いろんなことが学べる点でした。

6.ICUに期待するところ(ICUで勉強したいことなど)

 いろんなことができるらしいので、何もかも学びたいところですが、そうすると 4年で終れなさそうなのが問題です。結局、限られた分野しか究められないのでしょうか。

7.受験対策(一般入試社会科学考査受験)

a.願書(願書に書いた志望動機、関心持っていることがらなど。)

 まず、<僕はちょっと前までお勉強が大っ嫌いだったんです> <何にもできなかった んです> <でも今は学問をしたいんです> <何かを極めたいんです> と泣き落 としてから、<生物学も哲学も数学も美学も社会学も考古学も文化人類学も外国語も他に もいろいろやりたいんです> と攻めました。

 特技欄には、<静岡で高校演劇やってる奴の中では俺が一番だ> と強気に主張してみま した。

b. 一般能力考査

 赤本の例題を見ておけば充分でしょう。私も心配でしたが、しかし問題パターン(いろは歌・数列・論理的思考・熟語・図形・並べ替え・英単語等々)は変っていませんでした。パターンを頭に入れてシミュレートし、心の準備をしておけばパニックせずに解けるでしょう。もちろん赤本の例題はすべて解いて、解法を頭に叩き込んでおいて下さい。余談ですが、赤本の解答は果たして正解なのでしょうか? 赤本は一般的に、ある程度名のある大学で5%程度、無名の大学で5〜15%ほど間違っています。誤植も3ページに一つぐらいあります。ではICUはどうでしょう。私が思うに、一般・人文・社会・各考査では10〜20%ぐらい間違ってるんじゃないでしょうか。もっとも、単に私が間違えてるだけかもしれませんが。

c. 人文科学考査

 何がどこに書かれていたかを意識的に覚えながら文章を読むと良いでしょう。そうすれば文中から答えを探すタイプの問題を解く際に非常に楽になります。今年は知識を問う問題が多くなっていたような気もしますが、割合としてはさほどではありません。前期のタイプの問題でほとんど正解すれば強力な点数を手に入れられます。

d.社会科学考査

 人文でも同じことが言えるのですが、社会科学を征するなら、本を読みましょう。より速く正確に内容を把握するよう心がけながら読んで下さい。本の種類は何でもいいですが、普通は新書を勧めます。 しかし実は、本よりも雑誌の方がいいのではないかと私は考えています。ちょっと堅い専門誌です。いろんな専門誌をランダムにたくさん読みましょう。様々な視点・考えと様々な比較的新しい情報が手に入ります。もちろんつまらなかったら即捨てて新しいのを買いましょう。いっぱい読めばきっとICU的読解力がつきます。まず手始めにオーソドックスなところでニュートンなどいかがでしょうか。ちなみに私のお勧めは博報堂の「広告」です。ところで問題が一つ。専門誌って比較的高いんですよね。

e. 英語学習能力考査

・読解力

 なんのことはない。若干の違いはあるものの、ただのヌルいSFC英語です。SFCチックな誰も解けそうもない問題や、上智のようないやらしい問題はないので、それほど難しくない普通の受験英語で充分対応できます。しょせん単語・構文・熟語・慣用表現等を知っているかどうかの世界ですから過去問で傾向を確認して他の大学と同じような受験勉強さえしていれば、それでOK。 そういう訳だから、普通に勉強してればICU英語は恐れるほどのものじゃありません。ただ、少しばかり丁寧に作ってある問題なので、受験テクニックを使いづらいと言えます。

・聴解力

 スピードもさほど速くなく表現もひねっていないので実はそんなに辛くないはずです。しかし、周知のとおり一度しか放送されません。ですから気を抜いて一ヶ所聞き逃すだけでその問題を落としかねません。しかも、英語は最後です。あなたは疲れているかもしれません。「それがなんだ 集中しなきゃ間違えちゃうんだ やるしかないじゃん」なのです。気をつけて下さい。BUCHOさんも書いておられるように、チェックだけしておいて読解力の時にマークするのも手です。私もそれをやりました。リスニング力ですが、TVの副音声でも毎日聞いてれば充分なんじゃないでしょうか。

 裏技もあります。リスニングCDを一日中かけっぱなしにするのです。無意識に聞き流していれば耳が勝手になれてくれます。時間はかかりますが、他のことをしながらやるので、時間は問題にならないでしょう。さらに、単語のCDを使うといつのまにか単語を覚えていたりします。全てではありませんが、いくつかの単語は確実に耳について記憶に残るので、暗記の補助にでもどうぞ。これを応用して、数学の公式やら世界史の出来事やらを吹き込んだテープを自分で作って流しっぱなしにすればそれらもいつのまにか覚えます。

f.の他受験に関するアドバイス(役立つ参考書、試験中に気をつけるこ と、全般的な勉強法など)

 

 ICUに関して言えば、生活していて接するすべての情報を参考にしていいんじゃないで しょうか。これは、他大学であっても英語には当てはまりますね。話題にされていること について何か知っていればそれだけで有利ですから。 ところで"ICUの試験は疲れる"らしいですが、どんなにつかれたってそんなもの一晩 寝たら快復します。だから一日、この一日を乗り切ればいいんです。そう思って、最後ま で気を抜かずにちゃんと頑張って下さい。そうすればちゃんと合格しますから。けっして 眠ったりしちゃ駄目ですよ。時間が余っててもだめです。睡眠してしまうと、次の試験に もろにひびくんですから。 文房具にも気を使うべきです。書きやすいか消しやすいかが長時間の試験では重大な問題 になります。

 もう一つ。絶対にフード付きの服を着て受験しないでください。後ろの人にとって非常に 迷惑です。ICUではまだましですが、前後の席が接近してると前の人のフードが机の上 をこすって鉛筆やら受験票やら問題用紙やらをめちゃくちゃにするんです。こんなところ で妨害しないでフェアに行きましょう。

8. 最後に一言

 大学受験なんて手段にすぎず、絶対に目的では有り得ないのであって、必死になって挑むのも馬鹿らしいかも知れません。しかし手段ごときさえ満足に扱えず目的に達することができないならばそれはもっと馬鹿らしいことです。力をためて、万が一にも失敗しないよう準備を整えて、それからはじめて受験に挑みたいものです。

 しかしいつも万全の準備ができるわけではありません。 そしてその条件は多分みんないっしょです。だから最後は精神力の戦いになりますし、 自分の勝利を確信して試験に赴くことが大切です。 「落ちるかもしれない、負けるかもしれない」。そんな風に思っていてはいけないと思います。