2026年度ICU一般選抜、「日英バイリンガル面接利用」「英語外部試験利用」の入試結果

2026年2月27日、ICU(国際基督教大学)一般選抜の「日英バイリンガル面接利用」および「英語外部試験利用」の合格発表が行われました。両方式を合わせた倍率は12.05倍と、前年度の9.0倍から大幅に上昇。とくに英語外部試験利用は19.0倍に達し、数字だけを見ればICU入試の中でも最も厳しい結果となりました。

2026年度の結果

2026年度

方式志願者数合格者数倍率
日英バイリンガル面接利用146名15名9.73倍
英語外部試験利用95名5名19.0倍
合計241名20名12.05倍

2025年度(参考)

方式志願者数合格者数倍率
日英バイリンガル面接利用132名19名6.95倍
英語外部試験利用93名6名15.5倍
合計225名25名9.0倍

志願者数は前年と同水準を維持した一方で、合格者数は25名から20名へとさらに絞り込まれました。これが倍率上昇の直接的な原因と言えます。

ICU一般選抜 方式別・試験科目一覧

ICUの一般選抜には4つの方式がありますが、最大3方式を受験することができます。各方式の試験内容は以下の通りです。日英バイリンガル面接利用と英語外部試験利用はいずれか1つのみ受験できます。

方式1次試験(会場)2次試験(面接)外部英語スコア
人文・社会科学選択
・総合教養(ATLAS)
・英語
人文・社会科学
なし不要
数理・自然科学選択
・総合教養(ATLAS)
・英語
数理・自然科学
なし不要
日英バイリンガル面接利用
・総合教養(ATLAS)
・英語
あり
(日本語・英語)
不要
英語外部試験利用
・総合教養(ATLAS)のみあり
(日本語のみ)
必須
(IELTS6.5等)

倍率19倍は本当? 1次辞退の構造

今回発表されたのは、「日英バイリンガル面接利用」と「英語外部試験利用」(面接型の2方式)の結果です。冒頭の通り、合算倍率は12.05倍、英語外部試験利用に至っては19.0倍に達しました。

しかし、この数字がそのまま「合格の難しさ」とは限りません。なぜなら、併願者の1次辞退によって実質的な競争相手が大きく減る構造があるためです。

そもそも、この面接型2方式に出願する受験生は総じて高い英語力を持っています。ICUの入試において英語力は重要な要素であることは間違いなく、彼らの多くは主戦場である3教科型でも順当に得点を稼いでおり、3教科型で受かる確率は他の受験生より高いでしょう。

そしてICUの一般選抜では、方式によって合格発表のタイミングが異なります。

  • 2月7日: 会場試験
  • 2月13日: 3教科型の合格発表、面接型の1次合格発表
  • 2月27日: 面接型の最終合格発表

このように、3教科型の結果は面接型の最終選考よりも2週間早く発表されます。さらに今年度からは、この辞退に拍車をかける変更がありました。 実は昨年までは、3教科型で合格しても「High Endeavor奨学金」の内定から漏れた受験生が、奨学金のチャンスを求めて面接型を受け続けるケースが一定数存在しました。

しかし、今年度からHigh Endeavor奨学金は「要件を満たす人全員」に給付される仕組みに変わりました。これにより、採用枠が極めて少ない「Peace Bell奨学金」をどうしても狙いたいというケースを除き、3教科型の合格者が面接型の二次面接をわざわざ受ける動機はなくなったと言えます。

したがって、志願者数(分母)は多く見えても、実際に2次面接を受けて、最後まで席を争うライバルは、見かけの倍率よりも少なくなります。

大学全体に及ぶ「入学定員充足率」

2026年度は、大学側が一般選抜の合格者数を抑制したとも取れる年でした。

その兆候は、一般選抜に先立って行われた推薦入試の結果にもはっきりと表れていました。

2026年度 推薦入試の内訳

区分志願者数合格者数不合格者数
国際基督教大学高等学校85名85名0名
本学が指定する高等学校94名87名7名
キリスト教学校教育同盟加盟校61名52名9名
2026年度 合計240名224名16名
2025年度 合計(参考)254名253名1名

2025年度は推薦系でほぼ全員が合格していましたが、2026年度は明確に16名の不合格者を出しています。推薦・一般を問わず、今年度は大学全体として合格者数を引き締めた年と言えるでしょう。今年度の面接型の2方式の合格者数が前年の25名から20名に減少したのも、このような流れの一つだったのかも知れません。

来年度に向けて、どちらの方式を選ぶべきか?

これからICUを受験する生徒は、この2方式をどう活用すべきでしょうか。
結論から言えば「どちらを選んでも3教科型の確実な保険にはなりにくい」というのが実態です。
そのうえで、自身の適性に合わせて少しでも可能性の高い方を選ぶことになります。

① 英語外部試験利用(外部英語試験のスコア+総合教養+日本語での二次面接)
外部英語試験(IELTS6.5以上相当)のスコアを提出するため、ICU独自の英語試験で失敗した際の代替になり得ます。ただし、入試説明会では「提出可能な基準を満たしていれば、それ以上のスコアはフラットに評価する」というニュアンスで説明されていました。この説明の通りなのであれば、IELTS 8.0などの超高得点を持っていれば有利になるというわけではなく、英語スコアの基準クリア後は総合教養ATLASと二次の日本語面接での勝負になります。いずれにしても全員がIELTS6.5以上の受験生の中で合格者がわずか5名(2026年度)という非常に狭き門であるため、厳しい試験です。

② 日英バイリンガル面接利用(総合教養+英語+日本語と英語での二次面接)
外部資格は不要で、会場での英語試験と、英語を含む面接で評価されます。倍率は9.73倍と低くありませんが、15名が合格しており、外部試験利用の5名枠を争うよりは数字上まだ可能性のある方式です。ICU入試の英語の過去問で安定して得点でき、面接で英語を話すことに抵抗がない受験生であれば、こちらを軸に検討するほうが現実的でしょう。

軸となるのは「3教科型」との併願か

各方式の倍率を比較すると、一般選抜の基本戦略が浮き彫りになります。

方式2025年度2026年度増減
人文・社会科学選択3.46倍3.40倍-0.06
数理・自然科学選択2.71倍2.81倍+0.10
日英バイリンガル面接利用6.95倍9.73倍+2.78
英語外部試験利用15.5倍19.0倍+3.50

面接・外部試験利用型の倍率が高まる一方、3教科型は3倍前後に安定しています。とくに「数理・自然科学選択」の2026年度倍率は2.81倍で、理系科目に対応できる受験生にとっては一貫して有利な方式です。

面接型は単独で合格を狙うには合格者数が少なすぎるので、その意味では3教科型と併願をして、合格の可能性を広げるオプションとして活用すべき方式と言えそうです。