ICU 総合型選抜(AO入試)合格者インタビュー1 小論文
今回は2021年度のICU総合型選抜(AO入試)に合格されたサブマリンさんにお話を伺いました。サブマリンさんは関東地方の公立高校のご出身で、オンレクの総合型選抜添削講座を受講されていました。
(オンレクのICU一般選抜対策に加えてAO添削も受講されています。一般と総合型選抜の両方の入試を視野に入れて検討しておられたのですね?)
はい、本命はAOではなく一般選抜だという意識がありました。
オンレクに申し込んだのは4月で、ICUの過去問の演習をしながら、総合型選抜の書類の添削など対策をしてもらえるという魅力がありました。
ICUのAOはそんなに甘い感じではないと認識していましたので、入学のチャンスを増やすために出してみようかなという気持ちで始めました。
(小さいころから音楽に取り組んでおられたのですが、音楽の専門性を持った大学への進学とICUと迷った部分はあるでしょうか?)
はい、進路はすごく悩みました。
高校1年生の頃は音楽系の大学で進路希望を出していました。
しかし音大への進学を考えると、ピアノ実技を含んだ入試対策と学校の勉強を両立できるのか、次第に疑問を感じるようになりました。
高校の成績は維持できていましたし、勉強にはしっかり取り組んでいた方なので、実技の入試がない大学で音楽の研究ができないかと考えるようになりました。
その時点では教育学部の音楽専攻や、芸術系統の学部の音楽研究などが候補にあがりました。
しかし、入試に実技がないところで音楽の研究ができるところは限定されていて、青学や明治学院大の一部学部くらいしかありませんでした。
また、それらの学部では純粋に音楽を学問として研究をするという感じでした。
私は様々な音楽の体験を通じて、音楽と社会などを結びつけて音楽の研究をしたいと考えるようになったのですが、そのような自分の希望とは違っていると思いました。
また、進学先の情報を集めるうちに、純粋な音楽専攻は大学卒業後の進学や就職などの点で将来の進路も限定されるという印象を受けました。
一方、ICUでは数あるメジャーの1つとして音楽があるイメージで、他の分野と結びつけて音楽の研究をすることが推奨されているように感じられました。
もちろん国際性が強く英語をしっかりと学べますし、進学や就職まで考えると、ICUで音楽を中心に学ぶことは自分の希望にあっていると考えました。
(提出書類の一つである1500文字の小論文に関して伺います。音楽へ強い関心を持つ中で、ICUへの進学希望する理由と整合性をつけながら小論文を書くのは大変だったのではないですか?)
そこは一番大事なポイントの一つだったと思いて、その点には十分に時間をかけて書きました。
(実際に書いた内容をご紹介いただけますか?)
音楽、芸術、文学の価値といったものは、社会の利益に直接は結びつきにくいので、大学の学びの中ではあまり重視されていない部分があると思います。
それに対して ICUのあり方というのは、どの学問を重視するではなく、
たくさんの学問を垣根無く研究していくという中に音楽があって、自分がイメージしている音楽の研究にとても近いと感じています。そして、このような考えに至ったプロセスを自分の個人的な体験や経験を含めて書きました。
(個人的な体験を含めて、なるべく本音で小論文を書こうという意識はありましたか?)
そうですね、自分の考えを書類にあわせて無理に作りあげるのではなくて、今の考えに至ったプロセスを率直に書くことで、小論文に一貫性を持たせようと思っていました。
また、高2で参加したオープンキャンパスのAO入試受験者向けの説明会で、応募書類の内容はどれも似たような内容になってしまっているというお話がありました。
特に英語や国際交流の話を書いてくる人がとても多いという指摘もありました。
そのような意味で、小論文の中でも自分らしさみたいなのは変えずに書きたいとは思っていました。
(次回「自己活動歴と自己分析」に続きます)
ICU教会のパイプオルガン。オーストリアのリーガー社製。ICU本館4Fには宗教音楽センターがあり、パイプオルガンの演奏の講座も開講されている。
ICUの総合型選抜(AO入試)で提出する1500字の小論文の用紙。