ICU入試国際基督教大学入試合格体験記2025(21) Mashrinp926さん

2月 28, 2025

<お名前>

Mashrinp926

<プロフィール>

広島県の中高一貫の進学校に通っていました。
高校二年生の9月から高校三年生の10月までカナダに交換留学していました。予備校は帰国後に河合塾に自習室利用のために通い、オンレクと予備校のオンライン授業を受けていました。合唱を小さいころからやっていて、歌うことが好きです。

2.受験形態

一般選抜(人文・社会選択・自然科学選択)

3.予想得点

人文社会得点 = 人文7.5割 
自然科学得点 = 6割
総合教養得点 = 9割
英語リスニング得点 = 8割
英語リーディング得点 = 10割

(共通テスト参考)
国語 164
地理 67
政経 62
数学1A 69
数学2BC 54
理科基礎 53
英語リーディング 100
英語リスニング 92
情報 83

4.併願校

上智大学 総合人間科学部 教育学科
早稲田大学 国際教養学部
広島大学 教育学部 (未受験)

5.ICUに入るまでのいきさつ(どうやってICUを知ったか? なぜICUを選んだか ? など)

高校一年生の授業で注目されている大学の一つとして紹介され、ICUの存在自体は知っていましたが、その時はまさか自分が入学を志望するとは思ってもいませんでした。自分はどちらかといえば理系科目の方が得意だったので、理系選択者でしたが、カナダに交換留学し、帰国後は、高校二年生の大事な一年間をすっ飛ばしたので、さっぱりわからなくなっていました。文転して、得意な英語を中心に受験できる大学を調べてみると、ICUの名前が出てきました。パンフレットやウェブサイトを見るうちに、まだ将来にしたいことが明確でない自分にとって適した、Later specializationなどの柔軟なカリキュラムが整っていることや、国際性豊かで寛容な人達が集まる点に魅了されました。実際にオープンキャンパスに足を運んでみると、自然豊かで広大なキャンパスや独創的な建物などが気に入り、ここで大学生活4年間を過ごしたいと思うようになり、受験を考え始めました。

6.ICUに期待するところ

ICUの魅力の一つに寮生活があります。入寮申し込みをしましたが、毎年競争率が高いと聞いているので、まだ入寮できるかはわかりませんが、寮のイベントや寮生との生活などはとても楽しみです。また、本館の前に広がる広大な芝生で寝転んだり、桜やいろんな植物を見たりと、自然豊かなICUのキャンパスを堪能したいです。さらに、学生や教員関係なくたくさんの人たちとの新しい出会いが楽しみです。

7.受験対策

a.願書

<1.ICUを志望した動機または理由を述べてください。あわせて、ICUで何を学びたいか、その理由も含めて述べてください。>

私は一つの考え方に捉われず他者を尊重する寛容な人間になりたいと考えている。十年間所属していた合唱団で、一人一人の異なる個性を理解しながら、仲間と心を通わせる楽しさを覚えた。一方でカナダへの長期留学で、背景の異なる人々の考えに驚くとともに、自分の無知、すれちがう意見を擦り合わせていくことの難しさを実感した。その中で大学では分野にとらわれない幅広い知識を身につけ他者に寛容な人間に成長したいと思うようになり、リベラルアーツ教育を取り入れ、世界中から背景の異なる人が集まるICUに興味を持った。また、学生と教員の垣根を超えた対話が行われるようあらゆる工夫がされている自然豊かなキャンパスに強く惹かれ、ここでなら共に学ぶ中で意見をぶつけあいお互いを高め合える仲間に出会えると確信した。近年重視される相互理解の姿勢を身につけ、異文化や多様な価値観を尊重する寛容な人間に成長するため、貴学への入学を強く志望する。

<2.学内外を問わず、技能、諸活動等自分の最も得意とすること、好んで行っていることを述べてください。 >

私は小さい頃から歌が得意で、高校三年生まで約十年間合唱団に所属していた。声が重なり合い、一体となった瞬間の喜びは、一人では決して味わえない合唱ならではの魅力で、日々の練習が楽しみだった。また、一つの曲に込められた思いをくみ取り、どのように聴き手に伝えるかを仲間と意見を出し合いながら工夫することも合唱の醍醐味だと思う。こうした仲間と共に過ごした経験は、人生の大きな財産であり、大学でも続けたい活動だ。

a1. 人文・社会科学

人文社会科学の対策としては、オンレクの過去問をとりあえず10年分解いて、推奨度の高い年度の問題を解いていました。他塾でオンライン授業を受けていましたが、自分で積極的に過去問を解くことが一番有効だと思います。試験時間が70分と資料の文量に対しては短めなので、試験時間を意識して本番通りに解くことが大切だと思います。近年の問題は知識問題が少なく、簡単な資料の読み取り問題がおおいので、できるだけ早くかつ丁寧に文章を読み、分からない問題は勇気をもって飛ばしてみること、オンレクで教わったこの姿勢がとても役に立ちました。また、オンレクの解説を読むのはもちろん、出てきた単語でわからないものは辞書で調べたり、気になったことはウィキペディアや教科書などを読んだりと、好奇心を持って過去問に取り組むことが大切だと思います。

a2. 自然科学

自然科学は昨年の問題を一年解いただけで、特に対策はしてません。共通テストの対策で数学はどうにかなるし、理科科目はマーク式で有利な生物を選択して、一か八かを狙うような感じでした。理系の人や国立志望の人は特に対策さずに何とかなると思いますが、文系で科目を絞っている人でも挑戦してみる価値はあると思います。

b. 総合教養(ATLAS)

個人的に一番好きだった試験科目が総合教養です。時間が短く、速読が求められ苦手な科目でしたが、学べることや教授の伝えたいことなどにとても共感や感心する場面がたくさんあって解くのはとても楽しかったです。これも人文社会科学と同様に過去問演習を進めていけばいいと思います。ここでもわからないことはすぐに調べるといった姿勢が大切になってくると思います。今年の2025年度の入試から試験内容が少し変わるとあり少し不安でしたが、直前の一週間で過去問を新しい試験方式の順番で解き慣れていたので、本番もいつも通り望むことができました。設問で扱われた内容もほとんどが講義の理解度を問うもので、細かい語句もメモをとり、かつ内容を理解する練習が有効だと思います。

c. 英語(リスニングを含む)

<リスニング>

自分はリスニングは得意でしたが、ICUの長時間の講義の問題は途中で集中力が切れて聞き逃してしまったり、語句や内容が専門性の高いものなどがあったので油断せず対策しました。具体的には、スクリプトの音読や新出単語の確認、さらに移動中にポッドキャストを聞くようにしていました。part3の講義の問題はこれは無理だという問題が何回かあるので、part1やpart2でできるだけミスを少なくすることが大切だと思います。音読に関して、発音やアクセントに注意してネイティブらしく読むことを心掛けるととても楽しくなるので、ぜひ試してほしいです。

<リーディング>

ICUのリーディングはそこまで内容や単語は難しくなく、マーク式で比較的解きやすいとは思いますが、Part2の空所補充問題は文法的な知識が問われることが多いので、学校の授業に積極的に参加することが大切だと思います。今年は長文の文章が一題減りましたが、時間的にも厳しいところがまだあるので、英語の文章に慣れて速くかつ丁寧に読む練習をしておくことが大切だと思います。そのためにも、とにかく過去問を解いて復習することが一番効果的です。単語帳はシスタンをしっかり覚えて、過去問の演習でわからない単語が出てきたら、その都度覚えるというので、十分だと思います。

d.その他受験に関するアドバイス(役立つ参考書、試験中に気をつけること、全般的な勉強法など)

今年から人文社会科学と自然科学の併願ができるようになり、自分は両方に挑戦して、どちらも合格をもらうことができました。文系の人や科目を絞っている人でも両方に併願することにはとてもメリットがあると感じました。一つ目は、本館や理学間の机はとても小さいと言われていますが、自然科学を受験するとICU高校で受験することができて十分に広い普通の机で受けられること。二つ目は、倍率が人文社会科学よりもやや低めだということ。三つ目は、自然科学自体ができなくても、英語や総合教養で高得点をたたき出せば合格する可能性があるということ、などなど。自分はAO入試に挑戦せずに少し後悔することがありました。どうせ無理だろうと言わずに、思い切っていろいろな方式に併願してみてほしいです。少しでも合格の可能性を上げることが大切だと思います。

8. 最後に一言

オンレクにはとてもお世話になりました。ICUの受験対策はとにかく過去問を解いて慣れること、オンレクのこの姿勢で取り組むことで合格することができたと思います。解説は面白くて、注目されている話題やICUの生活での豆知識を取り上げていて、読むのが楽しかったです。また、偏差値が算出されたり、過去の受験合格者と比較できるので、自分の位置がわかることが心強かったです。
他のICU受験対策の塾は過去問の解説や講義音声など不足しているところがほとんどで、その点でとても充実しているオンレクは、地方からでもオンラインで自分のペースで進められるのでとても自分に合っていたと思います。

ICUはとても魅力的で、良い点を挙げてみてと言われても数えきれないほどですが、東京からの進学率が高く、私は地方出身なので、周りにICUを志望する友達がいなくて、周りと自分だけ違うことをしているのに、不安やさみしさを感じることがありました。そこでやる気をそぐことなく、受験勉強を続けられたのは、studyplusやオンレクの掲示板などで同じICUを志望している仲間を見つけることができたからだと思います。志望校やそこに合格するために必要なことは人それぞれ違っているので、周りの人に惑わされず、自分と同じ目標を持つ仲間を見つけて、自分の目標に向かって突き進むことが大切だと思います。この体験記が少しでもICU受験生の力になれたらうれしいです。


(追加の質問)
・人文・社会科学と自然科学の併願に関して

(1.受験したICU高校の教室は、全員が併願受験の受験生だった?)

自分の受験した教室や隣の教室は全員が1限目の人文社会科学から4限目の自然科学の試験まで受験していました。

(2.ICU高校は自然科学選択のみの受験生も使用しているが、2限から受験生が来るのは気になった?)

全く気づきませんでした。もちろん自分の教室には併願の受験生のみで、廊下にも試験官の方々が見回りをしていたので、騒音などの被害が出にくい環境だったと思います。

(3.人文・社会科学と自然科学を併願すると1限から4限目まで試験となるが、4限目まで集中力は持った?やはり疲れた?)

自分は人文社会科学の試験に集中して対策をしていたので、3限目の英語の試験が終わったときにすでに試験が終了している人を思い浮かべていいなと羨むことなどはありましたが、2週間前の共通テストで長時間の試験日程に慣れていたおかげで、また、試験監督の方も最後だから頑張りましょうと声をかけてくださったので諦めずに最後まで集中して取り組むことができました。

*人文・社会科学は1限目、自然科学は4限目に実施されるため、人文・社会科学選択の受験生は1限から3限まで、自然科学選択は2限目から4限まで、人文・社会科学と自然科学の併願は1限から4限まで試験に参加する。

時限科目人文・社会科学選択自然科学選択人文・社会科学と自然科学の併願
1限人文・社会科学
2限総合教養 (ATLAS)
3限英語
4限自然科学