ICU入試国際基督教大学入試合格体験記2026(17) ちいかわさん
1.お名前、プロフィール
<お名前>
ちいかわ
<プロフィール>
出身高校:中高一貫の女子校
予備校:なし
(総合型選抜の塾なども通っていませんでした。指導は、学校の先生にお願いしていました。)
趣味:ちいかわグッズあつめ
部活:自然探索(特殊ですが…)
海外経験:ニュージーランド留学(3か月 高1冬)、フィリピン体験学習(1週間 高3夏)
2.受験形態
総合型選抜
3.合格年度
2026年度
4.併願校
なし
5.ICUに入るまでのいきさつ(どうやってICUを知ったか? なぜICUを選んだか ? など)
ICUを知ったのは高校1年の春休みです。もともと、海外大進学に興味がありましたが、費用の関係もあり断念しました。そこで、留学制度の整っている国際系の大学を探していたところ、ICUを見つけ、オープンキャンパスなど参加しているうちにどんどんICUに魅了されていきました!
ICUを選んだ理由は、自然の中にキャンパスがあることに惹かれたからです!留学制度が整っていること、多様な価値観と経験にあふれた学生、教授がいらっしゃること、学生が皆いきいきと自分らしさを持てていることなどにも魅力を感じましたが、「ICUを選んだ一番の理由は何?」ときかれたら、迷わず自然があるから!と答えるくらいにはICUの自然が好きです!笑
6.ICUに期待するところ
いろいろな経験や価値観を持つ友人と出会いに期待しています!
そして、自分自身もサービスラーニングや留学などをはじめ、多くの経験をしていきたいと考えています。
7.受験対策
a.願書
<1.ICUを志望した動機または理由を述べてください。あわせて、ICUで何を学びたいか、その理由も含めて述べてください。>
私は将来、外国につながる子どもの学習支援を通じて自尊心を育み、彼らと地域社会をつなぐ制度を構築したい。きっかけは高校2年の夏、地域の日本語教室で、言語の壁から学習や人間関係に苦しみ、自らのルーツを否定的に捉える子どもに出会ったことだ。その姿から、彼らが自らのアイデンティティに誇りを持ち自信を持って成長できる社会を創りたいと実感した。同時に、この課題は教育・文化・政策が絡み合う複雑な問題であると学んだ。貴学のCulture Dayに参加し、リベラルアーツを通じて1つの議題を多角的に学ぶ意義と楽しさを実感したことから、言語教育、アジア研究、公共政策を広く学び、多面的に課題解決に取り組みたいと考えるようになった。また、グローバルで多様な背景を持つ教授・学生との「対話」を重視する貴学でこそ、他者の立場、価値観を知り、自分一人では生み出せない新たな解決策を模索できる。その学びの中で、ルーツを尊重しながら日本語教育を行う方法や持続的な制度設計、地域社会の在り方を研究したい。そして、将来は自治体、国の政策に携わることで、外国につながる子どもが自尊心を大切にできる教育制度を創ることを志し、貴学を志望する。
(500字程度。私は字が大きいので、これでもきつきつでした。意識することは、明確でわかりやすい書類にすることです。)
<2.学内外を問わず、技能、諸活動等自分の最も得意とすること、好んで行っていることを述べてください。 >
私の人生観に大きな影響を与えたのは、6年間の寄宿舎生活とフィリピン体験学習である。
寄宿舎では、育ってきた背景や常識、信念の違いから対立することもあった。しかし、寄宿舎でリーダーとしてイベントを企画・運営した際、異なる経験や考えを持つ友人たちとの「対話」を通して、多様なアイデア、発想が生まれ、企画がより充実したものになることを経験した。これこそまさに「小さな多文化共生」であり、「違い」とは分断ではなく、むしろ「互いを豊かにし合う源」であると実感し、以後は仲間の個性を理解し個々の能力を活かしながらともに良いものを目指すリーダーであるよう心がけている。
フィリピン体験学習では、性的搾取を受ける子どもや、シンナーに依存せざるを得ない子どもと出会い、教育の欠如が人権や将来を奪うことを痛感した。同時に、貧しくとも思いやりを決して忘れない人々の姿に「隣人愛」が息づいていることを強く実感した。この経験から、子どもにとって必要なのは教育の機会と「自分は愛され、大切にされている」と実感する教育だと確信した。帰国後は子ども食堂で学びと交流の機会を提供するイベントを主催するなど、教育活動を通して子どもの自尊感情を向上させる方法を模索し続けている。
これらの経験から学び得た「多様性を尊重し協働する姿勢」と「隣人愛に基づく教育の重要性」は私の人生観を形づくり、教育を通して他者と共に生きる社会を築いていきたいという夢へと繋がっている。
(620字程度。2つのことを盛り込んで書いたので、本当にキツキツ。ここで特に意識したのは、「人生に影響をあたえた出来事+その後その経験をどう生かしたか」のBeforeとAfterをしっかりと書くことです。)
<3.あなたがICUに入学した場合、大学や他の学生にどのような貢献ができると考えているか述べてください。>
私は誰かの役に立ちたいと切に願い、その思いを実行し、他者を巻き込む協働へと結びつけることができる。私は貧困による教育格差で苦しむ子どもが自分の身近にもいることを知り、地域の子ども食堂で英語を教えるイベントを企画・実施した。より多くの人に教育格差に悩む子どもの現状を知ってもらい、子どもへの寄り添う心をメッセージに託して届けたいと思い、全校生徒にカード作成を呼びかけた。結果、100人以上の生徒が子供達一人ひとりが抱える背景に思いを馳せ、一文一文気持ちを込めながらメッセージカードを作成してくれた。「自分を思ってくれている他者がいる」と子どもたちが実感したことは、カードを受け取った彼らの笑顔が物語っていた。
この経験から、他者に寄り添い、自分の持つ力を誰かのために使いたいと願い行動することこそが「隣人愛」だと実感した。この精神があれば立場の異なる他者と共生する温かい社会を築くことができると考える。ICU入学後も、学校や地域社会などを巻き込み、協働する実行力を高め活かし、「外国につながる子ども」と社会をつなぐ教育を実現したい。子どもたちが「隣人愛」に触れ、「自分が大切にされている存在だ」と実感できる場をつくることで、他者をも尊重する力を養えると私は信じている。こうした活動を通じて、私はICUの掲げる3つの使命と多様性と共生の理念を体現し、その実現に貢献する。そして、その歩みを積み重ねることで、「責任ある地球市民」としての責務を果たすことができると確信している。
(640字程度。ここは、ある意味、ICUに貢献していくという決意と意思を表す場だと考えていたので、語尾は強めに仕上げました。)
b.小論文
(1)社会的または国際的に関心が高まっている時事問題について書きました。
タイトルは「教育を通して築く多文化共生社会」です。
ボランティアを行った日本語教室で出会ったフィリピン人児童との会話から問題提起し、身近な多文化共生の問題に触れ、その後、ニュージーランド留学でマイノリティとなった際の気づきを書きました。まとめとして上記に挙げた経験を踏まえて、タイトルの「教育を通して築く多文化共生社会」のアンサーとなるよう3つの解決策を提示しました。
実体験に基づいて書かれていると、信憑性、オリジナリティも増し、さらに面白い小論文になるのでオススメです。
c.自己活動歴と自己分析
3年間所属した委員会での活動と自主活動団体で企画した子ども食堂でのイベント(願書-3で書いたイベントと同様のもの)について書きました。
ここでは、自主性、リーダーシップ、創造性の3つを自分自身が一番発揮できた!と思うことについてそれぞれの観点から分析して書くのが良いと思います。とくに、成果だけでなく、その成果を得られるまでの苦労と反省、そして工夫なども具体的に書きました。
d.推薦状2通
1通は中学2年次の担任で、自主活動なども見ていただいていた高校の先生にお願いしました。
もう1通は、ボランティアをさせていただいていた日本語教室の主催者の方にお願いをしました。
自分のことをよく見てくれている人に、なぜICUに行きたいのか将来の夢なども伝えたうえでお願いするのが良いと思います。
e.成績、英語資格、書類選考のポイント
英語書類:英検準1級 CSEスコア2367
英検準1級は持っておいた方がいいと思います!他大学の総合型選抜でも、英検準1級が出願要件になっているところは多いので、併願や公募推薦、一般入試への対策としても持っておくことを強くオススメします。(特に国際系の学部)
評定平均:4.9
一次試験(書類審査)のポイント:
ほかの方もおっしゃられていますが、書類に一貫性を持たせることが何よりも大切だと思います!私は、外国につながる子どもの日本語教育について学びたいと考えていたので、「教育」と「多文化共生」という軸を決め、推薦書に至るまですべての書類にその2つの要素を入れ込みました。
そして、アドミッションポリシーや入試要綱をたくさん読み込み、ICUといえばこれ!というWordを書類に入れることも意識していました。「対話」「責任ある地球市民」「多様性」「隣人愛」などなど…そして、これらの言葉の意味を自分なりに考えておくことも重要です。(自分なりの解釈があると、面接対策の時にも有利です!)
また、自分の経験を盛り込むことも大事です。AIが台頭する今、自分らしさをしっかりとアピールできるのは自分自身の経験とそこから得られた価値観や考え方です!そして、願書の部分でも書きましたが、経験をしたことだけを書くのではなく、そこから得られる気づきや自分自身の変化、その経験をどう生かしたかを書くことが最も重要なことだと思います!成果だけを列挙していくのは読み手も面白くないです。
これらを意識してみると書類の質がグッと上がります!
そして、私は書類の内容を何度も書き直しました!書類作成はその覚悟と根性が必要です!ぜひ、いろいろな人に目を通してもらい、いろいろな見方からの意見を聞いてみてください。(人によって意見が割れるときもありますから、その時は最後は自分の意志で書き上げてください!)
f.面接
面接の担当の先生は、日本語教育プログラムの教授と知能情報学の助教授でした。
2人ともにこやかで、答えやすい雰囲気でした。
〈志望理由について〉
・主に研究していきたいテーマは何か?
→外国につながる子供が、自尊心を尊重されながら教育を行なっていく方法。日本語教室と地域社会のあり方。
・日本語教育を行っている中で尊敬する人、歴史的イベントなどはあるか?
→ボランティアで訪れていた日本語教室を開設された人。子供たちのルーツにつながる料理を共に作成するなど、子供たちが自分のルーツを好きになれるアプローチを模索しているから。(身近な人なんですね〜と返された…)
・自尊心と日本語教育、何のつながりがあるの?
→日本語ができないことによって、授業、友人関係などに問題が生じる。外国につながる子供はそのできない理由を自分のルーツに結びつけてしまうから、それを解決したい。(?みたいな顔をされていたので、何度か言葉を変えて、答えた。最後はわかりましたと答えてくれた。)
・自尊心を尊重するならルーツ教育でなくてもよいのでは?
→青年期には外国につながる子どもは自分は何者なのか?と悩んでしまうことも多い。そんな時に、彼らが自分の存在を肯定するためにもルーツ教育が必要だ。
〈他〉
・ICUの理念の中で最も重要だと思うことはなにか?
→ICUには、3つの理念、国際性、キリスト教、学問への使命(理念)があると認識しているが、その中で最も重要なのは、キリスト教の理念だと思う。キリスト教の代表的な教えに隣人愛というものがある。原文は、「自分を愛するようにあなたの隣人を愛しなさい。」私はこの言葉から、まずは自分が尊重される、愛されるという経験が重要だと感じた。この経験があってこそ、他者を尊重できる人間になっていくと思う。だからこそ、私はキリスト教に基づいた教育をしていきたいと思うし、それこそがICUの理念の中で最も重要だと思う。
〈活動歴について〉
・活動歴の中で最も困難だったこと、対応とその時の気持ち
→Book Magicの活動。長年の慣例化により、みんなの注目が集められない。みんな協力したい気持ちはあるはずなのになんで協力を引き出せないんだろう、というもどかしい気持ちがした。目標数の設定や学年対抗など新しいアイデアを出して解決できたことをアピール。
・上記で聞かれたことについて、他のアプローチもあったと思うか?
→発展途上国の現状周知の発表など、他にも協力したいという気持ちにさせるアプローチがあったと思う。
・日本語教室は、支援する側とされる側となってしまいがちだが、それについてはどう思う?
→そうなってしまわない環境にするべきだと思う。平等に意見を言える人間としての対話を行う環境の整備が必要。彼らにも文化を教えてもらう場を作ることで、平等な立ち位置になっていく必要がある。
・今までたくさんの人たちが日本語教育にかかわってきたと思うが、あなただけがしていける日本語教室のあり方って何か?
→現代の多文化共生に足りていないのは、相手を知る機会。だから、私は交流の場を作っていく必要があるし、私はそれができると思う。これまでの経験で、他者の協力を引き出す力を培った。その力を、お年寄りや退職された人などの協力を引き出すために使っていける。
〈時事問題について〉
・AIは人間を衰退させるかどうか?
→使い方による。チューターなど教育で使うことで、人の可能性を広げることができると思う。(ここでじゃあ衰退させないってことでいい?と聞かれた)
→使い方によっては衰退してしまう。たとえば、読書感想文などの課題をやらせるなど思考力をAIに頼るようになれば、その力は衰退していってしまう。
・では、外国につながる子どもたちがAIに自分のルーツを聞いてもいいと思うか?
→その使い方は良くない。アメリカで、AIに相談をした結果自殺してしまった少年もいる。そもそも、教育の意義として人格の形成というものがあるから、それを相談させない環境、自分で自分のルーツを探せるような環境にしていかなければならないし、そうしていって欲しい。
〈小論文について〉
・小論文に「日本は単一民族国家」とかいてあるが、本当にそう思うか?
→訂正したい。アイヌ民族や琉球の人々など多数の民族がいることは知っているが、現代の日本において、日本人という枠組みに帰属意識を持つ人が圧倒的多数ということを伝えたくてその言葉を選んでしまった。そして、現代においては日本という統一した意識があり、同じ常識を持つ人々が多いということを伝えたかった。
(時間を過ぎたにも関わらず、最後にどうしても一つだけ…という形で質問された。提出した小論文にそう書いてしまったので気になっていたんだと思う。)
g.2次試験ポイント
私は面接練習の時から、①結論から先に述べる②一文が長くなりすぎないようにする③45秒の間につめる④印象に残る言葉を1つでも多く残す⑤相手を飽きさせない、興味を持って聞けるような話をするという5点を意識していました。
当日は、ハウリングしていて聞きにくい部分もありました。聞きにくかったらしっかりと聞き返すことが大事です!そういったトラブルには温かく対応してくださいます。
そして、素直に答えることが大事だと思います…私は、一次試験の小論文の部分で「日本は単一民族国家」などと誇張しすぎたことを書いてしまいました。教授に指摘され、はじめて「たしかにこの言葉選びはよくなかった!」と気づいたので、自分の非を認め、包み隠さずすべてをお話しました…こんな私でも合格をいただけたので、やはり素直さとどんな質問でも答える努力が大事だと思います…!
そして面接対策ですが、教授たちも異なる価値観の元生きているので、人によって何を聞くかは大きく異なると考え、いろいろな人に面接練習をしてもらうのがいいと思います。結局、私は面接対策でされたような質問と同じようなことはあまり聞かれませんでしたが、面接練習をしていく過程で、自分の芯はここだ!という部分を見つけることもできます。面接練習は、たとえ直接的な役に立たなくても、必ず考えを深める機会になります!
また、自分の書類をツッコミをいれながら読み込んでいくと考えを深めることができます!
8. 最後に一言
このサイトには本当にたくさんお世話になったので、合格したら私もここに体験記を書くぞ!というモチベーションで書類作成を進めていました!
たくさんの方のアドバイスや応援メッセージがつらい受験期の原動力になっていました。
私の体験記も、だれかの原動力になれたら…という思いを込めて、受験期の悩みやアドバイスを少し書かせていただきますね。
【志望校について】
私が通っている高校はカトリックだったので、カト推で上智を受験するか総合型でICUを受験するか高3春まで迷っていました。しかし、オープンキャンパスで両大学とも訪れた際に、都会のビルのようなキャンパスよりも、自然の中にあるICUに強く惹かれ、ICUを受験することを決意しました。もし私のように志望校を迷っている受験生の方がいらっしゃるなら、自分の直感も大切にしてみてください。
【自主活動や経験について】
私は高3になってからも、自主活動、ボランティアや海外研修などの経験を多く積みました。もし、実績がなくて困っている方がいらっしゃったら、高3からでも遅くはないと思います。(一般受験の勉強との両立は難しいかもですが…)
そして、自分が当たり前だと思っていることや自分では大したことないと思っている経験、些細な出来事も、書類作成の際には役立つかもしれません。
私自身も、寄宿舎生活が生活の一部となり、当たり前になりすぎていたので、当初は書類に書く予定ではなかったのですが、親や学校の先生から「大きな武器の1つだよ!」と意見してもらったことで、書類に盛り込むことを決めました。
受験期は自分のことが見えなくなってしまうこともあるので、他者からの意見をもらうことも大切だと思います。
【アドバイス】
(もし受験に行き詰まっている方が見てらっしゃたら、こんな私でも合格できたよ!という励ましも込めて私の経験をここに書きます。)
私はフィリピンから帰国直後の8月上旬、インフルエンザに罹患してしまいました。一日一日が貴重ですので、体調管理も怠らずに…!
さらに、私は計画性が皆無だったので、小論文と学校内外の活動の自己分析は消印有効当日に清書しました。ギリギリになってしまうとメンタルにもほんっとうによくないので、準備は早めに!!
受験生の皆さん、心の底から応援しています。この体験記が少しでも役に立ち、皆さんの将来につながりますように。がんばれ!
