【速報・分析】2027年度ICU総合型選抜〈4月入学専願〉の結果|全体倍率4.26倍、IBDP利用は7.25倍に上昇

2027年度のICU(国際基督教大学)総合型選抜〈4月入学専願〉の結果が公表されました。

英語外部試験利用・理数探究利用・IBDP利用の3区分を合計すると、志願者数は前年の406名から366名に減少し、合格者数は81名から86名に増加しました。志願者数を合格者数で割った倍率は、前年の5.01倍から4.26倍に低下しています。

ただし、方式別には異なる動きが見られます。英語外部試験利用は4.93倍から4.11倍に低下した一方、IBDP利用は5.00倍から7.25倍に上昇しました。理数探究利用では、前年の合格者0名に対し、今年度は1名が合格しています。

以下では、2026年度との比較を通じて、今年度の結果を整理します。

2026年度・2027年度の入試結果比較

区分年度志願者数合格者数倍率
英語外部試験利用2026年度365名74名4.93倍
2027年度333名81名4.11倍
理数探究利用2026年度6名0名算出不可
2027年度4名1名4.00倍
IBDP利用2026年度35名7名5.00倍
2027年度29名4名7.25倍
合計2026年度406名81名5.01倍
2027年度366名86名4.26倍

※倍率は「志願者数÷合格者数」で算出し、小数第3位を四捨五入しています。受験者数を用いた実質倍率や、第二次選考のみの倍率ではありません。
※合計は〈4月入学専願〉の3区分です。帰国生など、ほかの総合型選抜は含みません。

英語外部試験利用:志願者減・合格者増で4.11倍に

英語外部試験利用の志願者数は、365名から333名へ32名減少しました。一方、合格者数は74名から81名へ7名増加しています。

この両方が影響し、倍率は4.93倍から4.11倍に低下しました。志願者数に対する合格者数の割合は約24%で、今年度はおよそ4人に1人が合格した計算です。

前年より倍率が下がったことは確かですが、これだけで「合格しやすくなった」とまでは言い切れません。出願者の学力や活動内容、提出書類、面接での評価などは、この集計からは分からないためです。

また、志願者が減った理由も公表数値からは特定できません。前年の倍率が出願判断に影響した可能性はありますが、「高倍率を敬遠した受験生が増えた」と断定することは避けるべきでしょう。

なお、ICUは総合型選抜の英語外部試験利用について、一般選抜の英語外部試験利用とは異なり、公式スコアの最低点を設定していないと説明しています。そのため、英語スコアの高さだけで合否が決まるわけではなく、リベラルアーツ教育への適性や、書類・面接で示す内容が重要になります。

IBDP利用:合格者が7名から4名に減り、7.25倍へ上昇

IBDP利用は、志願者数が35名から29名に減少した一方、合格者数も7名から4名に減少しました。

志願者数の減少以上に合格者数の減少が大きかったため、倍率は5.00倍から7.25倍に上昇しています。今年度の3区分では最も高い倍率となりました。

ただし、IBDP利用は合格者数が少なく、数人の増減によって倍率が大きく変わる方式です。今年度の数値は競争の厳しさを示す一方、それだけで「大学が選抜基準を引き上げた」「今後も7倍台が続く」と判断することはできません。

ICUのIBDP利用は、国際バカロレア・ディプロマの取得または取得見込みに加え、「日本語A」の履修済み・履修中であることを求める区分です。ほかの出願方式と条件が異なるため、倍率だけでなく、自分が対象となる方式と選考内容を確認することが重要です。

まとめ

理数探究利用は、志願者4名に対して合格者1名でした。前年は志願者6名、合格者0名だったため、今年度は合格者が出た点が変化です。

今年度の倍率は4.00倍ですが、英語外部試験利用の4.11倍と単純に比較して、「同程度の難しさ」と捉えることには注意が必要です。志願者が4名という小規模な区分では、合格者数が1名変わるだけでも倍率が大きく動きます。

ICUは理数探究の方式について、自然科学分野の自主研究や、高校の理数探究の授業で自主的に取り組んだ成果の要約をプレゼンテーションする選考として説明しています。志願者の少なさだけで判断するのではなく、自分の研究内容と選考の適合性を見極めたい区分です。

2027年度の総合型選抜(4月入学専願)の結果から確認できる主な点は以下の通りです。

  • 英語外部試験利用:志願者数が減少し合格者数が増加したことで、倍率は低下しました。
  • IBDP利用:志願者数・合格者数ともに減少しましたが、合格者数の減少幅が大きく、倍率は上昇しました。
  • 理数探究利用:志願者4名に対して合格者1名となり、前年(合格者0名)から変化が見られました。

全体としては、総志願者数の減少と合格者数の増加に伴い、全体の倍率は前年より低下しています。一方で、区分ごとに倍率の推移は異なっており、特に募集人員や志願者数の規模が小さい区分では、わずかな人数の変動でも倍率が大きく変わる点に留意が必要です。

公表データから把握できるのは志願状況と選考結果の数値にとどまります。出願を検討するにあたっては、単年度の倍率の変動のみにとらわれず、各区分の趣旨、出願要件、および選考内容を大学の最新の募集要項等で確認することが重要です。