一般選抜

今回は2009年度一般入試合格者で、受験を通してICU指定校の校内選考、ICUセンター入試、ICU一般入試の全てを経験されたというm-kokusaiさんにお話を伺いました。

(ICUに入っての印象はいかがでしょう?)

思っていた以上に勉強をする大学だなという印象でしょうか。特にELPなどは活発な授業で充実しています。授業のコマ数が詰まっていて、宿題もあり、自分の場合通学に2時間ほどかかるので、ICUの勉強で1日が終わるという感覚です。入学してからも受験期と変わらないほど勉強をしている時間が多いですねぇ。

また実際に入学してみると、普段から親子連れでICUに遊びに来ていたり、公園のようなキャンパスを本当に公園のように人が訪れているというか(笑)

(ICUを知ったきっかけはどのようなものだったのでしょう?)

遠戚にICUの教授の方がいて、大学の名前や、どんなところかなというのは前から知っていました。実際に高1の時にその教授にお話を聞き、勉強意欲が高く、英語に力を入れている学校だという印象で、実際にキャンパスに行ってみたりして、ぜひここに進学したいと思うようになりました。

(早くからICU志望だったのですね。当時からICU受験対策はされていましたか?)

いえ、高1、高2の間は特にしていません。受験勉強自体を始めたのは高3の夏からです。

(その後指定校を狙っておられたのですね?)

ちょうど高2の時に在籍高校がICUの指定校の枠を得て、ぜひ指定校推薦を得たいと思いました。

(なるほど、2008年度入試から始まった公立高校向けの指定校推薦ですね。高3になってからはどのような勉強をしていましたか?)

校内1人のICU指定校枠をどうしても取りたかったので、高3の春の時期はオール5を取るために受験に必要のない科目も必死で勉強していました。その結果オール5は取れたのですが、私の3年間の評定平均は4.9でした。

しかし夏休み直前に評定平均5.0の生徒がICUの指定校を狙っているという噂が耳に飛び込んできました。この頃に焦りと不安がでてきましたが、「指定校のことはとりあえずおいといて一般で受けるつもりで勉強しよう」と自分に言い聞かせていました。

(夏からは受験勉強も始められたのですね?)

このころは自分でもびっくりするくらいエネルギーがあって、毎日10時間以上勉強しても全然苦痛ではありませんでした。内容としてはセンター試験向けの勉強を中心にしていました。英語に関しては高1から取り組んでいたので、ICU過去問とセンター向けのテキストをやった程度ですね。

(予備校には通わなかったのですね)

元々中学で予備校に通ってみたのですが、しっくりきませんでした。なぜか成績が下がってしまいまして。それから高校では自分で勉強するスタイルを確立していたので、大学受験もベネッセの通信の教材等を使って勉強していました。

(ご家族は心配されませんでしたか?)

そうですね、家族は「予備校に行かなくていいの?」と心配していましたが、これは自分の勉強のスタイルなのだと納得してもらいました。

(ご自宅で勉強されていたのですね?)

昼間は祖母の家に行っていました。自宅の目の前のマンション工事の騒音に耐えられなかったので、祖母の家の方が静かで、集中して勉強できました。

(オンレク(オンラインレクチャー)を受講されたのも夏からでしたでしょうか?)

受講を始めたのは6月頃です。何かの関連キーワードでBUCHO.NET内の合格体験記のページが検索でヒットして、この元のページはどこだろうとたどっていったところ、オンラインレクチャーのページに行き着きました。

(受講に際してオンラインでの学習など抵抗はありませんでしたか?)

ベネッセで通信教育は受けていましたし、オンレクに関しては特に抵抗もなく怪しい感じはしませんでした。受講自体はページを見つけてすぐに始めています。ICU入学のためになんでもするぞという気持ちでした。

(オンレクはどのように活用されていましたか?)

最初は1日で1年分を全て解こうと思ったのですが、4教科をやると解くだけで1日を使ってしまい、見直す気力が残らないといった感じでした。そこで週1回、1,2教科ずつにペースダウンして、じっくり見直すようにしていました。

(次回夏休み以降の勉強に続きます)

一般選抜

<ICU入試説明5>

ICU国際基督教大学一般入学試験

OC27

一般入試は4科目 募集定員250名

試験科目は
1.リベラルアーツ学習適性
2.人文科学
3.社会科学または自然科学
4.英語(リスニングを含む)
の4科目。

記憶力や知識量を問う「学力検査」ではなく、入学後の学問への適応力を問う「適性試験」であるというのはポイントですね。

これは自分が以前から言っていることですが、ICU入試は「大学の授業」にベースがあり、ICUの授業に付いてていけるか、ICUの授業への適性があるか、また授業や大学に貢献でき、学内で活躍できる人物かという視点から試験が行われます。大半の大学入試が「高校の授業」にベースがあり、いかに高校の教科書の範囲を暗記しているかというのとは大きく異なります。

つまりICU入試は大学生としてのポテンシャルを見る試験であり、他大学の高校生としての成果を見る試験とは方向性が異なるということになります。

一方で「学力検査」は出題範囲を学習・暗記すればそれなりの成果が期待できますが、「適性試験」という定義だけでは試験内容が漠然としていて、何をしたら成果が得られるのかが曖昧です。

よって勉強をする際には「適性」を勝手に解釈するのではなく、過去問の傾向を踏まえて「ICUが求めているものは何か」ということを理解した上で対策をする必要があります。