ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜

ICUの公式Webサイトで、2022年度の入試の出題ミスが公表されています。

公表されたのは以下の問題です。

「人文・社会科学」の4つの問(問15,問19,問21,問27)
「自然科学」
– 物理の2つの問(問8,問10)
– 化学の1つの問(問8)
「英語」の3つの問(問5,問21,問24)

上記の内「英語」はいずれもリスニングです。

詳細を見ると特に人文・社会科学では「複数正解の可能性を排除できない」など、以前ではスルーされていた内容が今回は厳格にチェックされているという印象を受けました。

人文・社会科学は特定の科目に依拠せず、10000文字レベルの論文を読んで答える形式であり、また出題数も40問と多いことから、解釈の余地がある問題はいずれの過去の出題でも毎年のようにあったのですが、今回はそれを厳格に公表してきたという印象を受けました。

また、「当該問題については全員を正解としました。この対応は合格判定(及び合格発表)前に行っています。したがって、追加合格等はありません。」とアナウンスされており、現在出ている合格の判定には影響がないことも告知されています。

いずれにしても今回は入試の実施から短い期間で合格発表がなされましたが、その間に細かなチェックできて合格者の判定まで終えられるのであれば、入試実施前にきちんとそれらを実施しておいて欲しかったというのがほとんどの受験生の感想ではないでしょうか。人文・科学は40問中4問が全員正解となると、10%が無かったことになってしまうので。

先に述べたように、ICUの試験の特性上、解釈の余地のある出題があるのは当然のことなので、今後も1つの問題に時間を使いすぎないというのはICU入試を受験する上で大切なポイントです。

5分長考して考えても、全員正解である問題であったら、その問題を解くために使った時間は単なるタイムロスになってしまいます。

そのような意味でもICUの過去問を解く際は、きちんとした解説と共に演習を行った方がよいでしょう。独学で誰も解けない問題の対策に時間と労力を費やしてしまうのはもったいないです。

近年のICU入試出題ミスの公表

2018年度 総合教養1問、英語リスニング1問
2021年度 数学2問
2022年度 人文・社会科学4問、英語リスニング3問 、物理2問 、化学1問

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2022年度ICU国際基督教大学入試、一般選抜の出願期限の再確認です。2022年度はICU入試の一般選抜は2022年1月6日(木)10:00からWeb出願が開始されます。出願期限は1月20(日)、出願書類提出/アップロード期限は1月21日(金)です。ICU入試対策として出願期限はカレンダーに記入するなどして確認しておきましょう。

出願区分Web出願期間出願書類提出/アップロード期限
一般選抜
(転編入学試験を含む)
2022年1月6日(木)10:00
~1月20日(木)23:59
2022年1月21日(金)23:59
郵送物は当日消印有効
(海外から送付物は1月21日必着)

Web出願をすると所定の用紙をプリントアウトするよう指示されます。指示に従って書類を揃えて角2号サイズの封筒(A4の書類を折らずに入れられる封筒)に入れ、プリントアウトした宛名ラベルを貼り、郵便局で発送手続きをすることで、出願の手続きは一通り完了します。国内からの出願の場合は、書類の提出期限日は消印有効なので、期限日までに郵便局で発送手続き終えていれば大丈夫です。しかし、出願にはそれなりに時間がかかる作業なので、締め切り日ギリギリに提出するよりは、早めに出願手続きをしておいた方がよいでしょう。

また、出願に際しては証明写真と調査書等が必要です。特に調査書等は高校に発行してもらう必要があるため、早めに用意しておきたいところです。

また、ICU入試の出願に際して以下の項目をWebフォームに入力する必要があるため、ICU入試対策として事前に考えておくとよいでしょう。

• ICU を志望した動機または理由を述べてください。(300 字以内)
• ICU で何を学んでみたいですか。あなた自身の希望をその理由も含めて述べてください。(350 字以内)
•学内外を問わず、技能、諸活動等自分の最も得意とすること、好んで行っていることを述べてください。
(200 字以内)

英語対策,一般選抜

ICU(国際基督教大学)入試対策において、重要なのが英語リーディングです。文章量が多く試験時間が60分と短いため、タイムマネージメントをしっかりとする必要があります。

60分で解くべきかという事に関しては過去の記事でも何度かご紹介いたしました。しかしそもそもそれ以前に、英語のリーディングの60分の試験は何時に始まって何時に始まるのか。60分をどう測ったらよいのかという疑問を持つ受験生もいるでしょう。

まずはICU入試の英語リスニングとリーディングを併せた英語の試験の大体の流れを把握しておくと英語の試験対策になると思います。

ICU入試要項の時間割

ICU入試一般選抜の入試要項の時間割は以下のように記載されています。

2022年度入試要項より

上記のように英語はリスニングを含めて正味約90分と記載されています。しかし実際の時間割では、英語の時間は14:35-16:25まで110分が確保されています。

この110分の枠の中でどのように英語の試験がどのように進行したかを示したのが以下の表です。

昨年度合格者による再現(実際の試験進行時間とは異なる場合があります)

英語の試験進行の再現

昨年度ICU入試合格者に取材した結果、概ね以下のような流れで英語の試験は進行していたと考えられます。

ICU入試の英語の試験ではまず開始10分で問題冊子と解答用紙の配布が行われ、この時に放送のチェックも行われるようです。

開始から約10分後、放送が開始されます。以後、ICU入試の英語の試験はすべて放送の指示に従う形で進行していきます。

放送では冒頭に指示が読まれた後、リスニングの試験がPart1→Part2→Part3と進行していきます。

リスニングの放送が終わると、一旦、鉛筆を置くように指示されます。その後、リーディングに関する約2分間の指示が放送で流され、その後、リーディングの試験が60分で行われます。

リスニングの終了後に短いインターバル(=リーディングに関する指示、放送約2分)があり、その間は解答用紙に記入できないことはICU入試対策として覚えておくとよいでしょう。

実際に英語リーディングの試験が始まるのは何時何分なのか?

ICU入試では英語リーディグの開始時間は年度によって異なります。

リスニングの放送の長さは年度よって微妙に異なる上に、リスニングから連続する形でリーディングが行われるため、リーディングの開始時間は実際に試験を受けるまで分かりません。

開始時間が分からないと言うことは、当たり前ですが、終了時間も事前には分かりません。

よって、リスニングが終わって、リーディングの指示が終わり、リーディングの回答開始の指示が出されたら、その時刻を問題冊子の余白にメモしておくとよいでしょう。また、開始時間の60分後が終了時間なので、終了時刻も書いておくとわかりやすいです。

ICU入試対策のPoint

例 15:25にリーディング回答開始の指示
メモ→15:25-16:25

英語リーディングの60分をどう計るか?

英語リーディングでは分単位のタイムマネージメントが必要ではあるのですが、上記で見たように、開始時間と終了時間が事前には分からないため、残り時間も各自で把握する必要があります。

ICU入試要項では使用できる時計は以下のように規定されています。

一口に腕時計といっても多種多様で、「機能」の規定に関しては各大学で微妙に異なります。

経験上、ほとんどの大学入試において、各大学の試験監督は時計の種類には寛容で、スマートウィッチ等のウェアラブル端末以外であれば、概ねどの時計でも大丈夫です。普段使っている腕時計があるならそれを持って行けばほとんどの場合問題ありません。

しかしながらどの大学の入試でも使える、最も無難な腕時計は、針で時間を示すアナログ腕時計です。

また、残り時間と経過時間を把握する上で、回転ベゼルが付いた腕時計があると便利です。もしこれから試験用の腕時計を購入するというのであるならば、ダイバーズウォッチのような回転ベゼルが着いたアナログ時計も選択肢に入れるとよいと思います。

回転ベゼル付きアナログ時計の例

回転ベゼル付きの腕時計とは、写真のようにアナログ時計の外周に60分刻みの経過時間を示す回転ベゼルがついたモデルで、元は海に潜るダイバーが潜水中に経過時間を把握するためにベゼルがつけられたものです。

リーズナブルなモデルもあり、写真左のカシオの腕時計は2,000円以下で買えます(カシオ LRW-200H-1BJF)。写真右のSEIKOのモデルは約8,000円ですが、電波ソーラーモデルで、自動で時刻合わせができます(SEIKO Q&Q HG14-305)

回転ベゼルの使い方

回転ベゼルの使い方は簡単で、試験開始の瞬間に、ベゼルの目印を長針の指し示すところまで回転させるだけです。時間経過後、長針がベゼルを指す位置により、何分経過したかが分かります。英語はちょうど60分なので時間経過がわかりやすいですね。

下図の例では10分経過したことが分かります。

細かな点ですが、本物のダイバーズウォッチは反時計回りにしかベゼルが回りません。水中で珊瑚や岩など障害物などに時計がぶつかり、ベゼルが動いてしまった場合でも、経過時間が過小に表示されないための安全上の仕様です(逆回転防止ベゼル)。
しかしながら、大学入試では時計を珊瑚や岩にぶつける可能性は限りなくゼロに近いので、どっち方向にも回るカジュアルな回転ベゼルの方がセッティングはしやすいです笑
ちなみに上記のモデルでも安いカシオ(写真左)のベゼルは両方向に回りますが、SEIKOのモデルのベゼルは反時計回りにしか回せません。
電波時計の機能は欲しいところなのですが、電波時計モデルで回転ベゼルが着いているモデルは、ほとんどの場合、ベゼルに逆回転防止機能が付いています。
回転ベゼル付き腕時計=ダイバーズウォッチ=ベゼルは反時計回りのみ、であることが多いので、この辺りは妥協が必要ですね。

(一般的なダイバーズウォッチのベゼルは反時計回りにしか回らない構造になっている)

長針0分合わせ

アナログ時計の場合、長針を0分に合わせるという手もあります。英語リーディングは午後3時台に始まるので、時計を3時0分に合わせてから英語リーディングの試験をスタートすれば、半端な時間から始めるよりも60分の制限時間を視認しやすいかもしれません。

特に英語リーディングは最後の試験なので、他の試験時間のように休憩時間や集合時間を把握する必要はないため、試験開始時点で長針を0分に合わせてしまうのも一つの手段です。

アナログ時計の場合は長針を0分に合わせることも可能

腕時計は忘れずに持って行くこと

意外なポイントですが、ICUの入試には腕時計が入試要項の「持参するもの」のリストに入っていません。

ICU入試要項2020年より

しかしながらICU入試では腕時計が必須です。大学入試の会場には時計がない場合が多く、間違った時刻を指し示すことを避けるため、わざわざ時計を撤去している大学すらあります。要項には書いてありませんが、必ず腕時計を持っていくようにしましょう。スマホを時計代わりに使うことはできないので絶対に時計は忘れないようにしたいところです。

まとめ

すでに普段使い慣れている腕時計があるなら新たに購入する必要はありません。試験前の期間はICU入試で使う予定の時計を日常生活で使ってみるなど、時計になれておくと良いと思います。また、ICU入試対策として、ICU入試本番で使う予定の腕時計で制限時間を測りながら過去問の演習をしておくとよいでしょう。

今回のまとめです。

まとめ

・英語リーディングは開始時間と終了時間が事前には分からないので、試験中に、リーディングの回答開始指示が出された時刻と、その60分後の終了時刻をメモしておくとよい
・腕時計は必ず持って行く
・ICU入試で使う予定の腕時計で、残り時間を測りながらICU入試の過去問の演習をすると効果的

一般選抜

ICU国際基督教大学の入試関連の公式サイトが更新され、2022年度一般選抜(一般入試)の入試要項が公開されています。昨年度の入試要項と比較をしながら、今年度のICU入試受験の際の注意点をまとめてみたいと思います。

ICU入試一般選抜2022年度要項の変更点と注意点

書類提出日期限が昨年度より短い

今年度の一般選抜の試験日は2022年2月5日(土)です。

Web出願システムでの出願期限が2022年1月6日から1月20日(23:59)までです。

昨年度は1月6日から1月24日までであっため、4日間短く、また期限が早くなっています。

基本的に現役受験生に必要なのは「高校調査書」と「証明写真」でいずれも出願時点より3ヶ月以内のものが有効であるため、現時点で準備しても問題ありません。特に証明写真は写真店等で早めに撮影しておくとよいでしょう。高校調査書に関しては現役生の方は学校の方から受験期に案内があります(通常は12月-1月に請求し発行される)

その他出願に関してのポイントとして、ICU入試では一般選抜でも出願時に志望理由をWeb出願システムのフォームに記入します。以下のように合計で850文字の記入欄があるため、出願間際になって焦って書くよりは、今から志望理由を書き始めておくとよいと思います。

• ICU を志望した動機または理由を述べてください。(300 字以内)
• ICU で何を学んでみたいですか。あなた自身の希望をその理由も含めて述べてください。(350 字以内)
• 学内外を問わず、技能、諸活動等自分の最も得意とすること、好んで行っていることを述べてください。(200 字以内)

試験時間や試験科目、配点等に変更なし

2022年度ICU一般選抜の試験時間や試験科目、配点等は例年通りです。

2022年度ICU一般選抜の入試要項内の変更点として、英語外部試験利用型のB方式の二次面接がオンラインであることが明記されていますが、当該試験の面接は去年もオンラインで実施されたため、主たる項目に変更はないと考えて差し支えはないと思います。

なおA方式は1次試験のみであり、二次面接が実施されるのはB方式のみです。

(試験科目等は例年通り ICU入試要項2022より)

コロナ関連、追試の試験形式が明記される

コロナ関連として、昨年度同様にマスクの着用は必須です。また、試験会場入退出時にはその都度手指の消毒が必要です。窓を開けての換気が実施されるため、暖かい服装で来場することが推奨されています。

更に要項ではコロナ感染等で本試験を受験できない受験生への追試が明記されていますが、今年度から具体的な追試科目が明記されています。


注:上記は本試験ではなくコロナ感染等の際の追試の内容(ICU入試要項2022より)

本試験はマーク方式の試験ですが、コロナ関連の追試は小論文と口頭試問を取り入れた形式で、全く別の試験であることが示唆されていますね。ICUの入試問題は他大学と比較してもかなり時間をかけて作られており、資料等のほとんどを入試のためだけに書き下ろしているため、該当者がいるか不明な追試を本試験と同じ内容で実施するのは無理があります。比較的簡易に実施できる試験形式が追試には取り入れられているのでしょう。なお、コロナ関連の追試の受験が認められるには、医師の診断書等を提出する必要があるため、選択的に受験できるという訳ではありません。ちなみにICUに取材した際に、昨年度も実際に追試が行われた事が確認されています。

転編入本科の選抜方法は本科受験者と区別なく行われることが明記されている

これは去年の要項にも書いてあったので変更点ではありませんが、他大学等からの転編入生が受験する転編入生本科生(トランスファー)の入試は、本科学生受験生(高3、高卒生向け)と区別なく行われることが注意点の1行目に書かれています。おそらく質問が多い箇所であるのか、転編入も一般選抜であって、両者は合否判定を含め、区別なく行われることが昨年度より強調される形で書かれています。


(ICUの2022年度入試要項に記載された転編入受験者向けの注意点の一部)

<2022年度入試要項のまとめ>

最後にまとめです。

Point

2022年度の試験内容は例年通り
出願時間が昨年度より短いので早めに出願準備をすることが大切
入試に向けて早めに要項に目を通しておく

2022年度ICU入試要項は下記URLから閲覧可能です。 
https://www.icu.ac.jp/admissions/undergraduate/exam/general/
(上記ページ内の「入試要項」のリンクをクリック)

一般選抜,コロナ

本日ICU国際基督教大学の公式Webサイトが更新され、コロナ等の影響で2022年2月5日(土)の試験を欠席を余儀なくされた受験生に追試が実施される予定であることが公表されました。

追試は本試験から2週間後の2022年2月19日(土)が予定されています。対象者や実施方法は10月の公開の入試要項で公表予定です。

また、感染防止対策として一般選抜B方式(外部英語利用型)の2次面接がオンラインで実施される事が公表されました。

同時に、一般選抜(一般入試)を含む会場試験に関しては、関しては、従来通り、ICUにおいて一斉試験を実施する旨もアナウンスされています。

要するに、会場試験は従来通りで、B方式(外部英語試験利用)の二次試験など、会場で二次面接が行われていたものはオンライン面接になるという事です。

まとめ

一般選抜A方式→変更なし:従来通りICUで行う会場試験のみ

一般選抜B方式→1次:従来通り会場試験 2次:オンライン面接に変更

 

一般選抜,オープンキャンパス

8月21日(土)に開催される、今夏最後のICU(国際基督教大学)のオープンキャンパス、8月開催分の受付が開始されています。

更に、8月13日(金)までに申し込むとICUの2022年度版入学案内が郵送でもらえるようです。

8月のスケジュールは下記の通りです。

<特別企画>

ICU教員による特別企画 ICUの先生に聞く!大学ってどんな研究ができるの? <9:30-11:00>
8/16(月)言語教育
8/17(火)心理学
8/18(水)国際関係学、政治学、グローバル研究
8/19(木)哲学・宗教学、平和研究
8/20(金)化学、環境研究

<オープンキャンパス>

8/21(土) <10:00-16:00>
大学案内、モデル授業、ICU入試説明、ATLAS(総合教養)体験、ライブキャンパスツアー、ライブキャンパスツアー、保護者向けプログラムなど

今夏最後のICUオープンキャンパスなのでぜひ申し込んでしておきましょう。特にICU入試説明に関しては、入試受験前にICUの先生から直接入試制度や入試の狙いなどを聞くことができる貴重なチャンスです。ICUオープンキャンパスの申し込みは、下記URLから可能です。

https://www.icu.ac.jp/admissions/undergraduate/event/oc/oc2021sm.html

一般選抜

6月15日にICU国際基督教大学の公式サイトが更新され、2021年度一般選抜(一般入試)の数学において以下の出題ミスがあった事が公表されています。

「自然科学」における数学 Part I 小問 4 および 9 において、複素数の絶対値を用いた問題を出題したことを確認した。複素数の絶対値は数学 III において扱われる項目であり、本学の一般選抜における数学に関する出題範囲外からの出題であった。

 

結果的に小問4、問9は全員正解となって、採点をやり直したが、合否判定に変化はなかったとのこと。

過去には出題ミスは答えが無いパターンや答えが複数あるというパターンが多かったのですが、出題範囲が原因というのは初めてです。

遡って確認してみたですが、自然科学講座は1998年から現在の4教科制になって、1998年度も数学I・II(現在の数学I・II、A・B)を出題範囲とする旨が書いてありました。過去問を見ると高校数学を超える問題は何度も出題されているのですが、今回の複素数の絶対値は数IIIの複素数平面に登場するので、確かに数IIIに該当してますね。

なぜ今回の公表があったかを検討したいと思います。

文系の受験生の場合、人文・社会科学を受験しますが、この教科は、自然科学以外のICUの入試問題がそうであるように、そもそも「出題範囲」という概念がありません。

「人文・社会科学」は文学、哲学、芸術、宗教、政治、経済、歴史、社会などの分野から出題されます。(ICU Webサイト)

人文・社会科学は、人文・社会科学の領域から選ばれたテーマについての資料を熟読し、それに関する設問に解答します。課題として与えられた資料の内容を体系的に理解し把握する力、論理的に推理・思考する力、さらに資料で与えられた知識や原理を応用する力、資料の内容をもとに新しいことを推測す
る創造力をテストするものです。(ICU入試要項)

 

人文・社会科学は特定の科目とはリンクしていないので、出題が教育課程の範囲を超えているという「出題ミス」は起こりえません。

一方、自然科学に関してはICU入試の中では唯一、高校教科にリンクすることが明記されています。このように明記されるようになったのは1998年からで、ICUは元々理系の受験生が少ないため、教科を細分化し、高校数学理科との関係性を明確にすることで、理系の受験生の受験を促進するという狙いがあったと考えられます。そもそも「出題範囲」が書かれているのは「自然科学」だけです。

自然科学は、数学、物理、化学、生物のそれぞれの分野から出題され、受験生は試験時にその中から2 分野
を選択して解答します。出題範囲については下表の通りです。
分野: 教育課程
数学: 数学I 、数学II 、数学A、 数学B(数列、ベクトル)
物理: 物理基礎、物理
化学: 化学基礎、化学
生物: 生物基礎、生物
(ICU入試入試要項)

 

特に数学に関しては数学IIIが出題範囲ではない事が示唆されている上で、今回の内容が数IIIの具体的な単元の中に登場する内容であることから、今回の公表に至ったというところでしょうか。

いずれにしても自然科学受験者、特に数学選択者は出題範囲をしっかりと学習しておけば大丈夫という事は言えそうですね。

せっかくなので総合教養(ATLAS)と英語の出題も確認しておきましょう。

総合教養(ATLAS)

「数量的領域」「言語的領域」「分析的領域」におけるリベラルアーツ教育への適性を測るとともに、試験の内容に「講義を聴く」要素が含まれる試験です。まず15分程度の短い講義を聴き、それに関する設問に解答します。その後、講義トピックについて人文科学、社会科学、自然科学の観点からの論述等を読み、それぞれの設問に解答します。ICUの授業の疑似体験を通して迅速かつ的確な判断力、論理的な思考力、これまで学んできた知識や考え方を柔軟に問題解決に応用する能力などを評価します。(ICU Webサイト)

ATLAS (Aptitude Test for Liberal ArtS):
文系・理系にとらわれないリベラルアーツの「世界地図(アトラス)」をプレビューすることによって、ICUの教育への適性を判断するものです。
(ICU Webサイト)

総合教養(リスニング含む)は、リベラルアーツの基礎となる人文科学、社会科学、自然科学を統合した学力を判断する総合問題です。特定のテーマについての講義を聴き、その内容およびそれに関連する論述や資料に関する設問に答えます。文系・理系にとらわれない広い領域への知的好奇心や論理的で批判的な思考力を養うICU の一般教育の授業を受けるつもりで取り組んでください。(ICU入試要項)

 

総合教養に関する入試要項の記述は、何が出るかというより、試験を頑張ってくださいというメッセージになっています(笑)。

英語

入学後の「英語での学び」への適性があるかを評価します。通常の日本の大学入試に多く見られる英文和訳・和文英訳のような問題とは異なり、英語でものを考え、理解し、分析する能力を測ることを目的とします。 全体の意味と各文の論理関係を理解する力が求められます。 2部構成でまずリスニング(約30分)を行い、引き続きリーディング(約60分)となります。(ICU Webサイト)英語(リスニング含む)は、英語で書かれた資料を読み、それに関連した問題に答える形式の読解の試験と、スピーカーから流れる短い講義を聴いて、正答を選ぶ形式のリスニングがあります。(ICU入試要項)

 

ICUの英語も高校の英語にリンクするとは書いていません。実際の入試ではアカデミックな英文が出題されていて、英語を用いて大学で学んだり研究したりする能力を測る試験の構成です。

このように各教科の出題を並べてみると、自然科学はだけが出題範囲を特定されていて、さらに数学は数IIIが含まないことが示唆されているという意味で逆に特殊ですね。今回の公表もそのような背景が反映されていると思います。また、自然科学以外の試験科目は高校の教科とはリンクしていない点は再確認しておきたいところです。

ICU入試の受験生としては、ICU入試の出題の幅広さを再認識して、闇雲に取り組むのではなく、過去問を中心に勉強をして、特にどのようなコンセプトで入試が行われているかを常に確認しながら学習を進めたいところです。

一般選抜,オープンキャンパス

2021年7月17日(土)に開催されるICU(国際基督教大学)オープンキャンパスの参加申し込みが本日から可能です。

 

今年のオープンキャンパスは7月17日(土)と8月21日(土)に実施され、さらに8月16日(月)から8月20日(金)まで特別企画も実施予定です。

今回の申し込みは7月17日開催分です。

8月開催分は8月4日から申し込み可能となる予定です。

今回の特徴としては、予約制で各日程で午前(10:00-12:45)と午後(14:00-16:45)の二部制で実施されます。午前と午後は同じ内容です。

いずれの日程ともオンラインで参加可能です。

また、コロナの状況によっては開催がオンラインのみになる可能性もあります。

2021年度7月17日開催のICUオープンキャンパスの申し込みは下記URLから可能です。例年より申し込み受付から開催までの日程が短いため、早めに申し込みをしておきたいところです。

https://www.icu.ac.jp/admissions/undergraduate/event/oc/oc2021sm.html

一般選抜

オンレクではICU赤本研究を研究済みです

一般選抜

BUCHO.NETでは皆様からのICU合格体験記を募集いたしております。

見事ICUに合格された皆様、ぜひ後続のICU入試受験生のため、ICU合格体験記をお寄せくださいませ。

合格体験記の執筆者の皆様にはギフト券やICU入学に際しての読み物「BUCHOのICU入学対策」をプレゼントいたしております。

合格体験記フォームのURLは下記の通りです。

https://icu.bucho.net/mail/exp01.html