2025年度一般選抜「日英バイリンガル面接利用」と「英語外部試験利用」の結果発表
本日、2025年度一般選抜における「日英バイリンガル面接利用」と「英語外部試験利用」の合格発表が行われました。
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結果概要
2025年度
日英バイリンガル面接利用では、志願者132名(編入生14名)、合格者19名(編入生1名)で倍率は約6.95倍。
英語外部試験利用では、志願者93名(編入生3名)、合格者6名(編入生0名)で倍率は15.5倍。
両方式を合計すると、志願者数225名、合格者数25名で倍率は9.0倍。
2024年度
B方式(現・英語外部試験利用)では、志願者70名(編入生5名)、合格者10名(編入生1名)で倍率は7.0倍。
年度 | 試験方式 | 志願者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|---|
2025 | 日英バイリンガル面接利用 | 132 (14) | 19 (1) | 6.95倍 |
英語外部試験利用 | 93 (3) | 6 (0) | 15.5倍 | |
合計 | 225(17) | 25(1) | 9.0倍 | |
2024 | B方式(英語外部試験利用) | 70 (5) | 10 (1) | 7.0倍 |
志願者増加の背景:併願制度の拡充
今年度は最大3方式まで併願可能となり、「人文・社会科学選択」と「自然科学選択」「日英バイリンガル面接利用」と「英語外部試験利用」との併願が可能でした。また、「日英バイリンガル面接利用」と「英語外部試験利用」はどちらか一方を選択する仕組みです。併願制度の拡充が志願者数に大きな影響を与えたものと推察されます。
年度 | 内容 |
---|---|
2024年度まで 最大2方式併願可 | A方式、B方式のみ |
2025年度から 最大3方式併願可 | 人文・社会科学選択、自然科学選択、日英バイリンガル面接利用、英語外部試験利用が併願可能(最大3方式。ただし日英バイリンガル面接利用と英語外部試験利用は併願不可) |
受験料変更も累計志願者数の増加に貢献か
さらに、今年度から併願費用が見直され、受験生にとって負担が軽減されたことも志願者増加の一因とみられます。
年度 | 1方式受験料 | 2方式受験料 | 3方式受験料 |
---|---|---|---|
2024年度 | 35,000円 | 50,000円 | – |
2025年度 | 30,000円 | 40,000円 | 50,000円 |
この費用改定により、例えば2方式併願の場合は1方式に1万円追加するだけで受験機会を増やすことが可能になりました。過去の年度より多くの受験生が複数の方式を併願し、志願者数全体の増加につながったと考えられます。
一定数の二次面接辞退者が存在
併願制度の拡充と費用負担の軽減により、「日英バイリンガル面接利用」や「英語外部試験利用」が保険的に出願したケースがかなりあったと思われます。3教科型である「人文・社会科学選択」と「自然科学選択」で合格が確定し、面接型試験の2次面接を辞退する受験生が昨年度以上にいたことが予想されます。
「日英バイリンガル面接利用」と「英語外部試験利用」の倍率の差
2025年度の「日英バイリンガル面接利用」と「英語外部試験利用」の倍率の差については、複数の要因が影響している可能性があります。
まず、「英語外部試験利用」では、志願者が事前に英語スコアを確保しているため、「人文・社会科学選択」や「自然科学選択」における英語試験でも高得点を獲得した受験生が多かったと考えられます。その結果、これらの選抜方式で既に合格し、「英語外部試験利用」の二次面接を辞退したケースが一定数存在したと推測されます。このような二次辞退者の多さが、結果として志願倍率を高水準に押し上げた可能性があります。
その反面、「英語外部試験利用」には、他大学や総合型選抜をメインに受験していた層も相当数含まれていたと考えられます。ICU独自の一般選抜の独自科目であるATLAS(総合教養)の対策が十分でない場合も考えられ、結果として「英語外部試験利用」の倍率がさらに高まった要因となったかもしれません。
いずれにしても両方式の倍率差は受験者層や準備状況、辞退者数など複数の要因が複雑に影響した結果といえるでしょう。
まとめ ATLAS(総合教養)対策が重要
今回の合格者数の公表で2025年度一般選抜の結果が一通り出そろいました。全体としては併願の影響が大きく、志願者が増加すると同時に、合格者数も大幅に増えました。併願の活用は来年度以降の入試でも考慮すべき点になるでしょう。
また、全方式で共通しているICU独自の教養科目、ATLAS(総合教養)の対策をしっかり行っておくことが、一般選抜の合格に向けては重要なポイントになりそうです。