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本日、2025年度一般選抜における「日英バイリンガル面接利用」と「英語外部試験利用」の合格発表が行われました。
2025年度
日英バイリンガル面接利用では、志願者132名(編入生14名)、合格者19名(編入生1名)で倍率は約6.95倍。
英語外部試験利用では、志願者93名(編入生3名)、合格者6名(編入生0名)で倍率は15.5倍。
両方式を合計すると、志願者数225名、合格者数25名で倍率は9.0倍。
2024年度
B方式(現・英語外部試験利用)では、志願者70名(編入生5名)、合格者10名(編入生1名)で倍率は7.0倍。
年度 | 試験方式 | 志願者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|---|
2025 | 日英バイリンガル面接利用 | 132 (14) | 19 (1) | 6.95倍 |
英語外部試験利用 | 93 (3) | 6 (0) | 15.5倍 | |
合計 | 225(17) | 25(1) | 9.0倍 | |
2024 | B方式(英語外部試験利用) | 70 (5) | 10 (1) | 7.0倍 |
ICU一般選抜における面接利用型入試では、2025年度は2024年度と比較すると総志願者数が約3倍増え、総合格者数も2.5倍増えました。
今年度から最大3方式まで併願可能となり、併願制度の拡充が志願者数に大きな影響を与えたものと推察されます。
年度 | 内容 |
---|---|
2024年度まで 最大2方式併願可 | A方式、B方式のみ |
2025年度から 最大3方式併願可 | 「人文・社会科学選択」、「自然科学選択」、「日英バイリンガル面接利用」もしくは「英語外部試験利用」から最大3方式併願可。ただし、「日英バイリンガル面接利用」と「英語外部試験利用」は併願不可。 |
さらに、今年度から併願費用が見直され、受験生にとって負担が軽減されたことも志願者増加の一因とみられます。
年度 | 1方式受験料 | 2方式受験料 | 3方式受験料 |
---|---|---|---|
2024年度 | 35,000円 | 50,000円 | – |
2025年度 | 30,000円 | 40,000円 | 50,000円 |
この費用改定により、例えば2方式併願の場合は1方式に1万円追加するだけで受験機会を増やすことが可能になりました。過去の年度より多くの受験生が複数の方式を併願し、志願者数全体の増加につながったと考えられます。
併願制度の拡充と費用負担の軽減により、「日英バイリンガル面接利用」や「英語外部試験利用」を保険的に出願するケースがかなり増えたと考えられます。また、3教科型である「人文・社会科学選択」や「自然科学選択」で合格が確定し、面接型試験の2次面接を辞退する受験生も相当いたものと予想されます。このため、実際には1次試験に合格しても2次試験を受験しなかった人が一定数存在し、その結果として倍率が高くなっていると考えられます。
2025年度の「日英バイリンガル面接利用」と「英語外部試験利用」の倍率の差については、複数の要因が影響している可能性があります。
まず、「英語外部試験利用」では、出願に際して一定基準以上の外部英語スコアが必要であることから、志願者全員が高い英語能力を有しています。受験生の多くはICU一般選抜の3教科型も併願しており、「人文・社会科学選択」や「自然科学選択」における英語試験でも高得点を獲得した受験生が多かったと考えられます。その結果、これら併願した3教科型で既に合格し、「英語外部試験利用」の二次面接を辞退したケースが一定数存在したと推測されます。このような二次辞退者の多さが、結果として志願倍率を高水準に押し上げた可能性があります。
その反面、「英語外部試験利用」には、他大学や総合型選抜をメインに受験していた層も一定数含まれていたと考えられます。ICU独自の一般選抜の独自科目であるATLAS(総合教養)の対策が十分でない場合も考えられ、結果として「英語外部試験利用」の倍率がさらに高まった要因となったかもしれません。
いずれにしても両方式の倍率差は受験者層や準備状況、辞退者数など複数の要因が複雑に影響した結果といえるでしょう。
今回の合格者数の公表で2025年度一般選抜の結果が一通り出そろいました。全体としては併願の影響が大きく、志願者が増加すると同時に、合格者数も大幅に増えました。併願の活用は来年度以降の入試でも考慮すべき点になるでしょう。
また、全方式で共通しているICU独自の教養科目、ATLAS(総合教養)の対策をしっかり行っておくことが、一般選抜の合格に向けては重要なポイントになりそうです。
2025年度の国際基督教大学(ICU)の一般選抜では、入試制度が大きく変更され、「人文・社会科学選択」と「自然科学選択」の併願が可能となりました。この変更により、併願によって受験生にとっての選択肢が広がり受験者数が増加しました。一方、合格者数も増加しています。また、それぞれの受験者数と合格者数が公開されることで、科目ごとの違いが可視化されました。本記事では、2025年度の入試結果を分析し、新制度の影響を考察します。
年度 | 選択科目 | 志願者数(編入) | 合格者数(編入) | 倍率 |
---|---|---|---|---|
2025年度 | 人文・社会科学選択 | 885人(52人) | 256人(6人) | 約3.46倍 |
自然科学選択 | 198人(7人) | 73人(0人) | 約2.71倍 | |
合計 | 1,083人(59人) | 329人(6人) | 約3.29倍 | |
2024年度 | A方式合計 | 926人(55人) | 273人(10人) | 約3.39倍 |
2025年度では志願者数が1,083人と、昨年度の926人から約17%増加しました。併願制度導入による重複受験者もいるため、重複しない受験者数は不明ですが、累計受験者数としては増加しています。
合格者数は329人と、昨年度の273人から約20%増加しました。これは併願制度導入による重複合格者が存在することも影響していそうです。
総志願者数と総合格者数で計算した倍率は、2024年度が約3.39倍、2025年度が約3.29倍と大きな変化はありません。
併願制度の導入によって累計の受験者数が増えると同時に、重複合格を見越して合格者も多めに出たものと推測され、受験者も合格者も増えたというのが併願制度の導入の効果と言えそうです。
昨年度まで「人文・社会科学」と「自然科学」のいずれか1つを選ぶ方式であったため、選択科目別の倍率は公開されていませんでした。しかし、今年度から選択科目をそれぞれ受験して併願することが可能になったため、選択科目別の倍率が明らかになりました。その結果、人文・社会科学選択の倍率が約3.46倍、自然科学選択の倍率が約2.71倍となり、自然科学選択の方が倍率が低いことが明らかになりました。
ちなみにこの傾向は以前から受験番号や教室割りなどによって非公式に確認されていました。具体的には、いまから10年前の2015年までは学内で合格者番号の一覧が掲示されており、科目別の合格者数と倍率を推測することができました。例えば2015年度の推計データでは、人文・社会科学選択の倍率は約3.29倍、自然科学選択は約2.67倍でした。これらと比較すると、2025年度の倍率は大きく変化していないことが分かります。
つまり、2025年度の入試から急激に人文・社会科学の倍率が上昇したわけではなく、以前から存在していた選択科目の倍率のギャップが、今回初めて公式データとして可視化されたと言えます。
年度 | 選択科目 | 倍率 |
---|---|---|
2025年度 | 人文・社会科学 | 約3.46倍 |
自然科学 | 約2.71倍 | |
2015年度(推計) | 人文・社会科学 | 約3.29倍 |
自然科学 | 約2.67倍 |
選択科目でこのような差が出る背景には、自然科学選択者には国立併願者が多く受験者の質が高いこと、相応の辞退者が出ること、ICUが理系専攻を持つ大学として自然科学分野の研究を担う学生を確保したいという学内事情などが影響している可能性があります。
ICUは文系のイメージを持つ受験生も少なくないことから、大学側は理系志望者へのアピールを強化しています。例えば、近年では理系特化型ミニオープンキャンパスを実施するなど、理系専攻も可能であることを広く周知する努力が行われています。
ICUが「College」ではなく「University」を名乗る理由には、文系・理系を問わず幅広い学問分野を提供している点があります。米国のリベラルアーツカレッジは主に文系教育に特化している場合が多いですが、ICUでは理系専攻も充実しており、この点が大きな特徴です。ICUでは文理横断型の専攻も可能ですし、このような学問領域の広さこそ、「University」としてのICU独自の魅力といえるでしょう。
なお、文系専攻希望者であっても理系科目で受験することが可能ですし、その逆も可能です。入試の選択科目によって入学後の専攻(メジャー)が制約されることはありません。
編入合格者は2024年度の10名から2025年度には6名になりました。編入志望者は各受験生の個人差が大きく、結果として年度ごとの合格者数にばらつきがあります。この点については特定の傾向を見出すことは難しいものの、新制度導入後も編入制度に変更はありませんでした。
今回の新制度導入により、複数科目の受験が可能となり、受験者数が増えると同時に、合格者数も増加しました。また、選択科目ごとの倍率が可視化されました。今月中旬に二次試験が実施される面接型入試も受験者数が増加しており、併願による複数の入試方式の活用が来年度以降の入試でもポイントになりそうです。
2025年度のICU入試受験、お疲れ様でした。
合格者の皆様はぜひ合格体験記をお寄せ下さいませ。
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体験記の投稿は下記URLからお送りいただけます。
ICU(国際基督教大学)は2月1日実施の2025年度一般選抜の人文・社会科学で出題ミスがあったことを2月3日に公表しました。
受験生の情報によると、人文・社会科学は試験中にも特定の問題の解答記号の訂正があったようです。
ICUの場合は資料文からすべて書き下ろしで入試問題を作っているので、定期的に出題ミスは出てきてしまいますね。実際のICU入試でも訂正等が出ても焦らないことが重要です。
また、ICU入試対策として、近年の出題ミスがあった設問はいずれも全員正解の対応がされている点は念頭に置いておきたいところです。その意味では、特定の問題の回答に時間を使いすぎないことがとても大切です。全員正解の問題に使った回答時間は完全に無駄になってしまいますので。
2025年度ICU入試は2月1日(土)に実施されます。試験に先立って入試要項を再確認し、2025年度入試の試験会場の確認や試験当日の注意点をまとめていきたいと思います。
2025年度入試の試験会場として用いられる校舎はT館、理学館、ICU高校です。ICU本館は改装中のため使用されません。
注意点として、本館に比べるとT館、理学館はトイレの数が多くないので、休み時間は早めにトイレに行った方がよいです。
なお、試験室割当表は地図上のAの位置に掲示されます。試験当日はバスから降りてICU教会方面に進み、教会前のロータリーを右に曲がる形になりそうです。試験前日の正午から試験室割当表が表示されるので、前日に下見に行く場合は正午以降に行くとよいでしょう(前日は試験会場には入れませんが教室割は見られます)。
去年までは自然科学はICU高校を使用していましたので、例年通りであるなら、人文・社会科学選択はT館と理学館、自然科学選択がICU高校試験会場になりそうですが、現時点ではどうなるかは分かりません。
会場への移動は武蔵境駅からバスの利用が推奨されます。試験当日は武蔵境駅南口からICU行きの臨時バスが出ていて、例年スタッフも配備されているので、指示に従って列に並びましょう。
2025年度から最大3方式を併願できるようになったため、併願すると受験票に複数の受験番号表記されます。この場合は併願数にかかわらず、すべての科目で★の付いた受験番号を解答用紙に記入します。試験教室も受験番号によって分かれていますので、当日は★のマーク受験番号を見ながら教室を探しましょう。机にも受験番号のシールが貼ってあります。
2025年度入試は以下のような時間割で行われます。
1限9:30 – 10:40
2限11:10 – 12:40
3限13:50 – 15:20
4限15:55 – 17:05
各時限間の休み時間は以下の通りです。
1限-2限の間:30分
2限-3限の間:70分(1時間10分)
3限-4限の間:35分
休憩時間は短めなので、早めにトイレに行った方がよいです。昼休みも去年より5分短くなっています。ICU学内にはコンビニもありますが、試験当日に利用できるか不明で、利用できたとしても混みそうなので、昼食は必ず持参しましょう。
以上、試験会場や試験当日の注意点をまとめてみました。当日は体調を万全にして試験に臨みたいところですね。
ICU(国際基督教大学)の大学入試では、2025年度に変更点があり、一般選抜の「3教科型」に加えて、「英語外部試験利用」または「日英バイリンガル面接利用」のいずれかを面接型試験を併願することが可能です。
本記事では以下の内容を説明しています。
1. 3教科型入試に加えて、面接型試験を併願を利用すべき理由
2. 英語スコアがある場合は英語外部試験利用を選ぶべき理由
3. 英語スコアがない場合も日英バイリンガル面接利用を併願すべき理由
ICU一般選抜では、3教科型入試に加えて、面接方式試験を併願可能です。文系の受験生の場合、一般選抜の受験には主に以下の3パターンがあります。
1.人文・社会科学選択のみ
2.人文・社会科学選択 + 英語外部試験利用
3.人文・社会科学選択 + 日英バイリンガル面接利用
以下においては「3教科型」に加えて「面接型」を併願するメリットを説明します。
<合格チャンスの最大化とリスク分散>
併願をすることで複数の合格機会が得られ、受験におけるリスクを分散できます。3教科型の試験で万が一失敗しても、面接での評価が補完してくれる可能性があります。また、試験当日の体調不良や苦手分野の出題といった予測不能な要因の影響も軽減できます。このように、併願は合格可能性を広げながら、受験に伴うリスクも抑えられる、受験生にとって非常に効果的な選択といえるでしょう。
<追加の負担の少なさ>
3教科型を受験している場合は、「人文・社会科学(and/or自然科学)」「総合教養(ATLAS)」「英語」の会場試験を受験します。「総合教養(ATLAS)」などの科目は面接型入試にもそもまま適用されるので、併願しても試験会場で受ける科目は同じです。さらに、二次面接はオンラインでZoomを使用して実施されますので、自宅で受験できます。再度試験会場に行く負担はありません。よって一般選抜を受けるならば、面接型の試験の併願をしておいた方が得です。
<コストパフォーマンスの良さ>
ICUの併願費用は1方式30,000円、2方式併願でも40,000円と、追加10,000円で合格の可能性を倍増できます。他大学の併願に比べて出願料が抑えられる点も魅力です。2025年度から受験料が大幅値下げされた点からも、ICUが併願を推奨していこうという方向性を感じます。諸物価が上がる中で、素晴らしい決断だと思います。
1.人文・社会科学選択 + 英語外部試験利用
2.人文・社会科学選択 + 日英バイリンガル面接利用
英語外部試験利用と日英バイリンガル面接利用はいずれかを選択する必要があります。
結論として、英語外部試験で出願可能なスコアを持っている場合は英語外部試験利用を受験すべきであると考えられます。
<英語外部試験利用の最大のメリット:「事前に英語スコアを確保できる」>
英語外部試験利用の最大のメリットは、「事前に英語スコアを確保できる」点にあります。TOEFLやIELTSなどの試験を出願期間までに複数回受験することで、最もよいスコアを提出できます。
また、通常のICU入試当日に「3教科型」の英語試験で失敗しても、「外部試験利用」の合否判定には提出済みの英語のスコアが使用されるという点では、リスク分散や保険としてすぐれています。
<二次面接が日本語のみ>
もう一つのメリットは、「二次面接は日本語のみ」という点です。日英バイリンガル面接利用では面接での英語力も評価の一部となりえます。一方、英語外部試験利用の場合、提出されたスコアによって英語力はすでに証明されているため、面接は日本語のみで実施されます。面接では、英語で即答するプレッシャーがなく、 志望理由や学問への関心といった重要な部分に専念できます。
英語スコアがない場合でも「日英バイリンガル面接利用」を「3教科型」と併願することで、次のようなメリットが得られます。
・3教科型を受験との併願で、会場試験での追加の科目はない。
・英語外部試験スコアが不要なので、スコアがなくても挑戦できる。
・一次選考の合格発表後から面接まで8日間はある。発表を聞いてから英語面接の練習は可能。
・「日英」であるから、日本語でも面接は行われる。英語でうまく言えなかった内容を日本語でカバーできる可能性もある。
ちなみに、「日英バイリンガル面接利用」と書いてありますが、面接を日英2言語でやりますよという意味であって、バイリンガル専用の試験という訳ではないです。
<募集人員の違い>
英語外部試験利用の募集人員は10名です。日英バイリンガル面接利用の20名より少ないですが、これは出願可能な英語スコアを保有している受験生が限られることを想定しているためだと考えられます。募集人員の違いは必ずしも難度の違いではありません。一例として今年度より総合型選抜の募集人員は増員されましたが、実際の合格者はさほど増えませんでした。
<二次面接辞退者の存在>
過去のICU入試では、旧B方式(現「英語外部試験利用」)の受験生は、3教科型の一般入試で先に合格し、英語外部試験利用の二次試験を辞退するケースが少なからずありました。高い英語スコアを持つ受験生は、一般選抜でも高得点を取る傾向があるためです。恐らくこの傾向は変わらないので、引き続き「3教科型」と「英語外部試験利用」もしくは「日英バイリンガル面接利用」を併願した人の中には、「3教科型」で合格をして二次面接を辞退する方も一定数出てくるものと思われます。当然辞退者がいるということはその分は実質の倍率は下がっているわけで、その意味でも、これらの併願は保険として機能しやすい傾向があると考えられます。
<入試制度を補完>
ICUは私大には珍しく、入学試験で補欠合格を一切出していません。その意味では、これらの面接型の入試は入学者を補完する機能があるとも解釈できます。
実際に、「面接型」の合格発表は、「3教科型」の入学手続き締め切りより後です。つまり「3教科型」の入学手続き状況が確定してから、「面接型」の合格発表が行われるため、仮に入学手続きが例年より少ない場合は、「面接型」の合格者数が若干増やすなど調整も不可能ではないでしょう。さらに「面接型」は二次試験の試験日程が遅く、志望動機等を問われる試験でもあるので、ICUの志望順位が高い人が受験する傾向もあると考えられます。合格者がICUに入学する確率は3教科型より高く、入学者数を補完する役割が期待できます。
事実、旧B方式(現「英語外部試験利用」)で受かった方にインタビューすると「3教科型はダメだったけどB方式で救われてよかった!」と言う方がとても多かったので、やはり面接型の試験の併願は、入試を補完する制度として機能している部分はあると思います。
2025年度以降のICUの入試では、3教科型に加えて「英語外部試験利用」または「日英バイリンガル面接利用」のいずれかを併願することもできます。実際のところ1万円の追加負担で合格可能性を高められるのは、受験のコストパフォーマンスとして非常に優れています。少なくとも会場試験には追加科目がないわけですから、タイパも良いです。3教科型だけで受験するより、面接型を併願することで保険にもなり、合格のチャンスが広がります。
2025年度入試のICU入試の一般選抜では、各教科の時間が以下のように変更されます。ICU入試対策として時間変更の確認と、問題構成の予想をしていきたいと思います。
ずばり、1日で4教科実施する時間割に戻すためです。元々ICU入試は2014年度まで4限まである時間割で実施していましたが2015年からしばらく3限までの時間割で実施されていました。
2025年度は選択科目が併願可能になるので、4限の時間割が復活することになります。4限までの試験を実施するために各教科の試験時間を80分から70分に戻す調整が行われます。
2014年度までは各試験が70分で実施されていた実績を踏まえて、問題形式は変わらず、そのまま10分短縮されると思われます。2015年度に80分延長されていたのが元の70分に戻るイメージだと思います。ただし総合教養は冒頭で資料を読む時間が設けられ、Part分けがなくなるという変更があります(別の記事で紹介)。
ICU入試対策としては2015年度以降の過去問は、80分という指示があっても、70分で解く演習をしておくとよいでしょう。
英語は全体で20分短縮され、30分から25分に、リーディングは60分から45分に変更されます。配点も90点から80点になり、試験時間(70分)と配点(80点)を他の教科とそろえた形です。
英語リスニングは試験時間が約30分から約25分へ変更されます。仮に現在のリスニングのフォーマットのままで、放送時間が5分短縮される場合は、Part IIIの講義が3つから2つになるのではないかと予想します。実際に2008年度まではリスニングでは、講義文は2題で出題されてました。
ただしリスニングは今までも年度によって長さが結構違っていて、特にここ2年ほど、Part IIIの講義の長文化などによって、過去2年で放送時間が5分ぐらい伸びていました。そう考えると従来の出題でも5分短縮は実現できるので、その場合は出題形式は変わらないかもしれません。
英語リーディングは60分から45分へ変更されるため、一番影響が大きい科目です。こちらは15分短縮しなくてはいけないので、大問が1つ無くなるでしょう。こちらも過去の入試問題を参考にすると、2016年度まではPart 1で読解が2題、Part2の空所補充が1題で構成されており、以前は長くその形式が続いていました。その点を踏まえると2024年度の過去問からPart I text3を無くした形になるのではないかと予想します。。
試験時間が短くなることで更なる読解のスピードが求められる可能性があります。ICU入試対策としては、英文をスピーディに問題を読み、素早く設問に答えていく演習をしてくことが大切でしょう。
以上をまとめると以下のような予想になります。時間以外はあくまでも予想なので、実際の出題がどうなるかは分かりません。ICU入試対策としては問題形式が変わる可能性を踏まえつつ、実際の試験では臨機応変に対応できるようにしておきたいところです。
1.人文社会と自然科学は80分から70分に変更。問題形式は恐らく変わらない。
2.総合教養は80分から70分に変更。40問であることは恐らく変わらない。Part分けがなくなり、試験冒頭で資料を読む時間が設けられる(変更内容は別の記事を参照)。
3.英語リスニングは30分から25分に変更。Part IIIの講義数が減るなど出題形式が変わる可能性がある。
4.英語リーディングは60分から45分に変更。15分短くなるので、出題形式が変わる。
ICU(国際基督教大学)の2025年度総合型選抜の合格発表が11月1日に行われました。今年度の志願者数は367人で、昨年度の300人から22.3%増加。合格者数も117人(昨年度111人)と5.4%増え、競争倍率は2.7倍から3.1倍に上昇しています。
<ICU総合型選抜結果>
総合型選抜人気の高まりには、複数の要因が考えられます。
特に注目すべきは、海外留学を断念せざるを得なかった層の動向です。円安や学費の高騰の影響で海外大学への進学困難となる中で、国内で英語による高等教育を提供する選択肢が限られている現状において、ICUは数少ない受け皿となっています。
ICUは英語での授業が豊富で、国際的な環境が整っていることから、海外大学進学を検討していた学生たちにとって、現実的な選択肢として浮上している面もあるでしょう。特に、総合型選抜では英語力や国際経験を評価される機会があり、海外大学進学を目指していた層のニーズと合致している面があります。
しかし、総合型選抜の人気が必ずしも一般選抜の志願者増加につながるとは限りません。実際、昨年度は総合型選抜の志願者が増加したものの、一般選抜の志願者数は横ばいでした。これは「需要の先取り」という見方もできます。他大学を含めて総合型選抜で早期に進路を決める受験生は増加傾向にあるため、必然的に一般選抜の志願者数は影響を受けることになります。
2月に実施される一般選抜においては、総合型選抜ほど国際性を重視しない高校生をどれだけ引きつけられるかという点も問われるでしょう。総合型選抜の人気が高まる一方で、一般選抜がこの層のニーズに対して十分な魅力を提供できているかどうかは、今後の入試動向を左右する重要な要素です。
特に理系の受験生の確保は課題の一つです。ICUはリベラルアーツのイメージが強く、理系プログラムの認知度が十分ではない点はあるでしょう。しかし、グローバル化が進む科学技術分野において、幅広い教養と英語力を備えた理系人材への需要は確実に存在します。ICUの特徴である文理融合型の教育は、将来的には大きな強みとなる可能性を秘めています。
2月の一般選抜の結果は、総合型選抜の志願者増加が単に早期進路決定を目指す層を取り込んだのか、それともICU全体として新たな層を開拓できたのかを示す指標となりそうです。また、ICUが国内外問わず多様なバックグラウンドを持つ学生を引き続き引きつけられるかどうか、今後のICUのリベラルアーツがどのように進化するかにも注目が集まります。
今年度ICU祭は10月13日、14日の2日間実施されました。2024年のICU祭のテーマ「燦々/SUN SUN」で、当日は天候に恵まれ、まさに太陽の輝きを感じられました。バスロータリー付近に設置されたゲートは、多くの来場者の写真スポットとして人気を集めていたようです。
入り口を入ってすぐには総合案内所があり、ここでICU祭のパンフレットが配布されています。
ICU教会までのスペースには業者によるワゴン出店が並び、プロっぽい、比較的高価な食品が提供されていました。
学生による出店はICU教会から先のバカ山周辺で展開されており、多彩なフードテントが並んでいました。
今年度は本館が改装工事中のため、各団体の企画は主にN館の教室を用いて行われました。本館の裏側からは改装工事が本格的に行われている様子もうかがえます。
N館内部の様子。アーチェリー部のアーチェリー体験は今年も大人気でした。プレミアム版も登場し、競技用の弓を試すこともできたようです。N館の吹き抜けではICUのメジャーを紹介するパネル展示が行われていました。ICU入試受験生向けの企画もN館で行われており、熱心に各メジャーの紹介を読んでいる高校生もいましたね。
写真左はN館1Fの教室です。N館は昨年度に改装が終わって、今年度は主に授業用の教室として活用されています。2025年度2月に実施されるICU入試では改装中の本館が使えないため、N館の教室が活用されることになりそうです。
写真右は300人を収容できるT館の大教室です(T-171)。ICUにはN館の大教室(N-220)が以前からありましたが、階段が急あったり、机の1列が長くて移動や着席に時間がかかるなどの問題がありました。この大教室はそれらの点も踏まえて、勾配が緩やかながらも、奥の席からでも見やすい構造になっていますね。
新D館1Fに今年度からオープンしたファミリーマート。コンパクトながら、学生向けに食品が充実しています。営業時間は8:00から20:00まで。キャンパス内での買い物がぐっと便利になり、学生生活をサポートする心強い味方となっているようです。
ICUキャンパスの魅力を象徴するバカ山付近の牧歌的な風景は、学生たちにとっても訪れる人々にとっても心和む場所です(写真左)。右の写真は今年度ICU祭のパンフレットと、グッズのICU用語辞典クリアファイルです。
今年度のICU祭は本館が使えないながらも、創意工夫のある企画が多数実施されていました。
一方で、本館が持つ収容力の重要性が再認識されたICU祭でもありました。本館改装期間中に行われる2025年度のICU入試は、N館やT館が利用されると思われますが、トイレなどのインフラ面での課題が浮上しそうです。