オープンキャンパス

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例によってJR武蔵境駅からICU(国際基督教大学)に小田急バスで移動。バス停は南口を出て右の2番。今年は駅の出口とバス乗り場でICU生が案内をしていた(ICU入試の日も基本的には同じルートです)。

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15分ほどでICUに到着。なおICU入試日は直通のバスが増発されています。

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ICUのバス停から見た滑走路の様子。

 

 

 

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バス停からほど近い受付。今年は事前受付制となっていたため、左右に受け付けが分かれていた。申し込み受付メールを持って行くと右側で簡単な確認、持って行かなかった場合は左側で名簿の確認等が行われていた。

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ICU本館の様子。今年は夏期に内部の改装工事が行われていたため、本館に立ち入ることはできなかった。このため例年とは違って会場利用に制限があり、各日先着1,000人までの事前受付制を取っていた。

来年度以降も事前申し込み制を継続するかは不明だが、今年に関しては各日程とも1-2週間前には定員に達しており、8月上旬の段階で概ね締め切りをしている様子だったので、来年度以降の受験生も、早めに(6月中旬頃から)オープンキャンパス情報を確認しておいたほうがよさそうだ。

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とにかく今年は猛暑で、緑が多く夏も比較的涼しいICUでもかなり暑かった。会場入ってすぐのところに無料で飲み物を配布していた。塩飴等も無料で配られていた。

こんな一番暑い時期にやらなくてもいいのではないかとも思うが、夏休みを利用して各大学のオープンキャンパス巡りをしている地方出身の受験生も多く、やはりこの時期に開催せざるを得ないということになりそうだ。

また入試の実施も一番寒い2月にやるのだが、これも慣習で他大学も軒並み同じ時期に入試をせざるを得ないので、仕方がないと言えば仕方がない。

いずれにしてもエクストリームな気候の中で受験関連の日程は進んでいくのだなと思ったりする。

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今回の学食メニュー。オープンキャンパスを巡るコツ(?)として、早めに昼食を済ませるのはポイントの一つかも知れない(ICUの場合来場者に対して学食のキャパも結構大きいのでそれほど混雑しないが、大学によっては昼時に数十分待ちの列になっていたりする)。もちろん弁当持参などでもよいのだが、学食で食べると各大学やキャンパスの雰囲気がよく分かるし、値段も手頃なので、ぜひ行っておくべき。今回はいつのまにかICU名物押しされているバカ山丼をチョイス。

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ううむ、これはつまりキャベツが上に乗っている味噌カツ丼ですな。このカツ丼はなんとなく東南アジアにある日本食風レストランの味を再現したような味がするぞ(おいしくいただきました)。

(次回に続きます)

一般選抜,ELA(英語教育)

(最後にICUでの学習の様子をうかがいたいと思います。実際にICUに入学されて、ELAの上級クラスとも言えるStream 2(注)で学習されているとのことですが、ご自身のように英語は得意だが海外には行ったことがないという純ジャパが所属するとどうですかね?)

注:ICUのELAはStream 1から4に分かれており、Stream 1はほぼ英語教育の必要ない免除レベル、Stream 2は帰国子女が多く所属するレベル、Stream 3,4は国内校出身の多くが所属するレベル。
そうですね、やはりスト2は帰国子女の学生が多いですね(笑)。

帰国直後とは限らないが、中学校の頃アメリカに住んでいたとか、海外経験がある学生がほとんどです。

結構みんな話せていますね。英語が問題なくできている人が多い印象です。

テキスト読むにしても、英語そのものが悩みというよりは、コンテンツというか内容の理解に重点が置かれている印象を受けます。

純ジャパには結構きつい瞬間もあります。

(はやりStream 2は少々きつい?Stream 2で良い面はありますか?)

そうですね、自分の場合すでにStream 2入ってしまったので、入ってしまった以上伸ばしていく姿勢がないとやっていけない感じなのですが、他の人が自分よりすごくできるというのは良い環境ではあります。

ただじっくりELAで学ぼうという場合、Stream 3という選択肢もありだと思います。

(スト2とスト3は選べるのですか?)

選べるとまでは言えませんが、純ジャパでスト2に行く人は大抵インタビューを受けることになると思いますので、そこで希望を伝えることはできます。

僕もインタビューを受けました。

教授の方から新入生500人受けた中でTOEFLのスコアでは65位くらいという話を聞き、それならスト2でもよいかなと(笑)。

(英語を得意とするICU生の中でその順位は相当に良い成績ですね)

ええ、自分でも驚きましたが、クラス分けに使われるTOEFLはITP(団体受験)で、これにはスピーキングとかライティングは入っていないですからね。

もし普通のTOEFLのようにWritingやSpeakingがあったらもっとずっと順位は低いはずです。

自分のような純ジャパでも勉強し続ければペーパーテストは取れるようになるが、会話やライティングは海外経験がないとなかなか伸ばせないですからね。

逆に海外経験があっても会話には困らないが、文法やリーディング等をきっちりやってきていない帰国子女もいたりするので、このような順位になるのだと思います。

(Streamごとにどれくらいのクラス数があるのですか?)

大まかな数ですが、

Stream 1が1クラス、
Stream 2が4つ
Stream 3が20くらい
Stream 4は10くらい

という感じでしょうか。

(やはりStream 2以上は少ないですね)

そうですね、4月入学ではマイノリティですね。ICUの場合は日本語教育を受ける9月生の方に帰国生がたくさんいますが。

(ちなみにStreamのレベルを上げたり下げたりすることはできますか?)

成績が優秀だと、春学期終了後などに、上級のStreamに上がることはあるようです。

逆にStreamが下がるこというパターンはないと思います。

(そうするとやはり入学後のクラス分けで、希望するStreamをきちんと申告しておいた方がよさそうですね)

そうですね。特にStream 2はELAが1年次には終わってしまうプログラムですので、
英語をじっくりやりたい方はStream 3にした方がよいと思います。

英語以外の他の教科が早めに取れるという意味では良いのですが、
1年次のELAの授業自体に費やされる時間は多いので、大変な人に取っては大変です。
僕もこれからどういって付いていこうかという感じですし(笑)。

ただ、Stream2の自分のセクションは刺激的で楽しいことは楽しいですよ。

また雰囲気として、スト2に上がるような人は学習意欲が高いという面もあると思います。

授業にはみんなきっちり準備をしてきていますし、英語で競うのではなく、学問で競争しようという雰囲気があると思います。

逆にStream 4あたりになると、中には学習意欲が低い人もいると聞きます。
中には乗り気じゃない人もいるし、授業の予習をしてこないような人もいるとか。
学生の学習意欲の高いICUとしては意外だったのですが、その点も含めて、クラス分けのインタビューのある場合は、Streamの希望を出せばよいかなと思います。

(ありがとうございました。)

ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,人文・社会科学,一般選抜

(それではここからはICU受験対策に関して科目別に聞いていきたいと思います。ICU(国際基督教大学)入試の人文科学・社会対策はどのようにされましたかはいかがでしょう?)

人文と社学もオンレクを中心に勉強しました。

現国の勉強もやっていたのですが、現国の文章解釈等が結構役立ちました。

どこに線を引くか、どこに要点があるか、などの読解の技術ですね。

(特に役だった現国の参考書はありますか?)

個人的な好みだとお断りしておきますが、特にオススメが2冊あります。

駿台の霜栄先生の『現代文読解力の開発講座』

これはとても古い本だったのですが、最近新装版が発売されています。

後は 板野先生の『ゴロゴ板野の現代文解法565』ですね。

どちらも内容把握にはとても役立ちました。

後者はマークの付け方なんかをを教えてくれるものです。

逆接の後は大事な内容がくる、とかそういう内容ですね。

最初は抵抗があったのですが、パターン化されたものを一度受け入れることで、
読むスピードが上がりました。

ICUの問題でも結構当てはまるところがあり、役立ちましたね。

ただ最初の頃は、パターンどおりに読んだり、パターンを発見したりしようとして、精読しすぎになってしまいました。
指示語とかをいちいち追うようになってしまって。

それでも参考書で学習したことで、現国の典型的な線の引き方、各文章の注目すべき点などが理解できるようになったことで、長い論文をピンポイントで理解できるようになったのは自分としては大きかったです。

(やはりICU志望者も現代文をやったほうがいいですかね?)

そうですねぇ、ICUの場合現国よりはるかに多くの背景知識を要求してきますが、読み方的なものもやった方が良いとは思います。特に文系なら現代文はいずれにしても付いてきますので、やっておいて損はないです。

(ただ現国はICUの入試などに比べるととても文章が短くて、精読のイメージがありますね。ICU入試の人文科学・社会科学のように、長い日本語論文も読めるようになりますか?)
そうですね、長文に関して言えば、英語の勉強が意外に役立ちましたね。
一つのパラグラフがどういうことを言っているのかを見極めるパラグラフリーディングとか。

飛ばしどころが分かるようになるというか、読むスピードに緩急が付けられるようになりました。

ここは主題なのでじっくり読もうとか、ここは主題の解説なのでより丁寧に、とか、ここは例の部分なので飛ばしながら読む、とかですね。

英語に関しては、日本語ほど速く読めない上に、入試問題も長文化していて、いかに素早く論旨を速くして、細かな箇所を飛ばして読むかという技術が発達しているのですが、現代文にはそういう技術はあまりない。なのでICU入試の場合は英語の読み方を日本語に取り入れてあげると、人文・社会科学の論文を読む際に役立ちますね。
英語のリーディングの勉強・現代文の勉強をしながらオンレクで人文・社会科学の過去問を平行して勉強することで、長い論文の読み方のコツを段々とつかんでいったような気がします。

英語・国語の二教科にしてもそうですが、これらは根本的に言語であることには変わらないので、「長い論文の読み方」、なり「線の引き方」などは、それぞれの教科で技術を得れば、勉強が進むに連れて相乗効果みたいなのがあると思います。

(次回に続きます)

英語対策,一般選抜

(高1から継続的に英語の資格試験の勉強をされていたということですが、
大学受験の勉強を本格的に始めたのはいつ頃でしょうか?)

校3の春休み頃です。

アメリカのコミュニティカレッジへの進学は、現実的には資金面や就職等の面で厳しいということが周りのアドバイスなどで分かってきました。

そこからは日本の大学に進学しようと思い、受験勉強も意識するようになりました。

(予備校等には通いましたか?)

はい、でも通い始めたのは遅くて、予備校に入ったのは高3の7月です。

また入ってすぐの8月の終わりくらいに体調を崩してしまいました。
体調不良と、精神面もあって、しばらく勉強できなくなってしまいました。

その時期は学校も休みがちになってしまって、授業に出られないというくらい落ち込んでいました。

本当に生活もままらない状況で、何とか勉強に戻れたのは11月頃でした。

この時期に勉強できなかったのは大きなロスでしたが、その分得意の英語を中心とした受験に特化するようになしました。

(ICUの対策はいつ頃から?)

7月申し込んでから1ヶ月くらいはいろんな問題をやっていた
英語やリベラルは比較的得意でしたが、人文・社会がネックになっていました。
そこから勉強できない時期に入ってしまって、その後11月ぐらいに軽い気持ちで解いてみたら楽しく解けました。

(どう立ち直ったのですか?)

本当に精神的にまいってしまっていて、でもこのままだと堕落していって二度と立ち直れなくなるなと。

どうせ落ち込んでいるならば、今は何かしら勉強に目標を建てて、何かした方がよいと思うに至りました。
目標を建ててそれに向かってやっていこう、それが自分には救いになりました。

目標という部分から立ち直った

結果ICUに入れて、間違いではなかったと思います。

(時間的には厳しかった?)

そうですね、英語は高1から継続的に勉強していたので得意でしたが、いわゆる受験科目は全く間に合わないと思ったので、世界史などは受験の参考書ではなく、一般書で勉強するようにしました。2時間で分かる世界史、みたいな本です。

結果的に大局的にエッセンスだけを見るような勉強になりました。

(世界史はICU用に勉強されたのですか?)

ICU用でもあるのですが、私大のセンター利用等にも使おうと思っていました。
ただやはりインプットの面で間に合いませんでした。
センターの待ち時間に勉強して、「こういうことなのか」と驚いたりしていたレベルだったので(笑)。
間に合わなかった

結局英語と国語で勝負するような形になりました。

(自分も英国型の受験の研究を長年していますが、英語に特化して暗記色があまりない、実践的な勉強ができる反面、志望校が限られて、かつレベルが高い大学・学部が多くなってしまうという面もありますね?)

そうですね、結局ICUを第一志望、早稲田国際教養を第二志望として、その他獨協の外英と中央の総合政策を考えていました。ただ調べると英国型もいろいろあって、比較的取り組みやすいレベルの大学でも英国型の受験は可能だったと思います。

自分の場合最終的には獨協や中大レベルを確保しつつ、第一志望のICUに専念するような形になりました。

(英国型の受験に関してはどのように考えますか?他の受験生にも勧められる?)

自分の場合夏頃勉強できなかったので、やや矛盾してしまいますが、文系であれば世界史とか社会とか理科とかは嫌いでも教養程度でも身につけておいた方がよいと思います。

世界史等は受験勉強としては十分にはできなかったが、知識でも断片的にでも入っていたのは意外に大きかったです。

例えば国語の小論とか英語とかで背景知識として、各種高校科目の内容が登場するんですよ。

世界史でナポレオンがどうしたとか、逸話とかそのまま現代文に登場したり。

背景知識、日本史、世界史、がっつりやっていなくても以外なところでも役立ちます。

英国だけやるのはいいかもしれないが、がっつりでなくても教養レベルで他の科目に触れた方がよいと思います。

センターレベルでも十分に知識になります。

実際の試験でも役立ちました。これってこのことを言っているんだろうなみたいな、類推が可能になる。背景知識が分かっていれば、内容の理解に費やす時間が短くなる。
問題で問われていることに集中できる、というイメージです。

英国の二科目は最後は背景知識の勝負になるので、二科目だけやって伸びるかというと案外そうでもないのです。

二科目にするなるにしても二学期くらいまではちゃんと勉強しておいた方がよいと思います。

その後の選択肢がかなり狭まってしまいますので。

(次回に続きます)

英語対策,一般選抜

今回は英語・国語を中心に大学を受験し、ICUに合格されたTENZANさん(2013年度向けBUCHO.NET ICU対策オンラインレクチャー受講生)にお話を伺いました。

(英語を得意とされているということですが、海外経験は全然ないのですね?)

高校の時語学研修で約1週間カナダにいったことはあるのですが、海外住んでいた経験などはないです。

(なるほど、英語を得意にされているのはどうして?)
そうですね、元々英語が好きというところが大きいと思います。

またカナダの研修も、ある意味で刺激になっていて、とにかく知っている難しそうな言葉をただしゃべるだけでは意味がなく、全然通じなくて、難しい文法や語彙を知っているより、まずはコミュニケーション能力を高めることが大事だと痛感しました。

そこで実践的英語へのこだわりが出てきました。

そして、高校を卒業したらアメリカのコミュニティカレッジなどに進学したいと思っていて、その意味でも積極的に英語を勉強していました。

(具体的にはどのような勉強をされましたか?)
高1年生の時に英検準一級を受けまして、最初は英検の試験対策をよくやっていました。

コミュニティカレッジの進学を意識してからは、TOEFLの対策もやりました。
(英検とTOEFLはそれぞれどのようなスコアですか?)

英検は高1の時に準一級を取ったので準一級ですね。ちなみに高3で一級も受けていますが、これは3点差で不合格でした(笑)。英検は一級までいくと英検独特の語彙などが出て、専用の勉強が必要になりますね。

TOEFLはiBTで85点くらいです。

(留学経験なしでPBT560点程度というとかなりのものですね、高校は進学校ですか?)

一応進学校ではありますが、公立が優勢な地区の私立校という感じで、トップの進学校とかそういうレベルではなかったです。
(なるほど、英検やTOEFLはICU(国際基督教大学)入試など大学受験にも役立ちますかね?)

そうですね、自分の場合あまり大学受験というよりは、英語の実力なり資格なりを身につけたいという意識が先にあったのですが、結果的には役だったと思います。

(具体的にはどういうところが?)

入試だと高1で勉強しても結果が出るのは高3の受験時まで分からないし、しかも合格するか不合格かの2通りしかないという世界です。でも資格試験なら、例えばTOEFLなら毎回スコアが出るし、英検も準一級の次は一級とか、目標を持って勉強できる。そういう意味で、いきなり入試を目標にするよりは、英語の資格試験の勉強を中心にやっていくと目標を明確にできてよかったと思います。 特に高1、高2の頃は入試とかイメージしにくいですし、実際に日程も先の話ですからね。
(ICUの英語の入試対策としてはどうでしょうか?)
TOEFLはICU入試に形式も近いし、役だったと思います。

特にリスニングはICUのリスニング対策としてとても役立ちました。

ICUのリスニングは、前半は比較的取り組みやすく、会話のセクションはセンタープラスアルファで十分対応できるかと思いますが、後半の長い講義の聴取りは、それなりに訓練しておかないと高得点は取れないところです。

TOEFLにも講義の箇所があって形式も似ているので、この点は特に役立ちました。

(具体的にTOEFLや英検はどのように勉強されていましたか?)

基本的には市販の教材を活用していました。

英検やTOEFLは市販の教材がとてもたくさんあって充実している上に、同じターゲットの試験を目指していることから、内容にもある種一貫性があります。

なので自分に合うテキストを見つけながら、段々とレベルを上げていきました。

入試だとセンターレベルとか、やや曖昧なところがありますが、資格試験なら、英検準一級とか、TOEFLなら500点超とか、より具体的なレベル別にテキストがある点も、資格試験の勉強しやすいところだと思います。

(次回に続きます)

 

ICU奨学金,一般選抜,ピースベル奨学金,センター入試

2013年度オンレク受講生、ICU一般入試合格者、ピースベル奨学生のhairiさんインタビュー第3回

(ICUを志望したのはどれくらいの時期でしょうか?最初からICU志望でしたか?)

そうですね、最初からICU志望でした。

ICUに進学したいと思ったのは高1の冬くらいです。

学問などが分かっていない時期に4年間の選考を決める旧来の学部のやり方には抵抗があって、入学してから選考が選べるICUのリベラルアーツ教育に惹かれていました。

ただ志望したのは速かったのですが、本格的に受験勉強をしたのは高3からです。

それまでは普通に塾(東進衛星予備校)に通っていました。

ICUを志望するといっても東京の予備校以外はICU対策講座がありませんでしたし、
ICU対策は高3になってからオンレクで、センターなり他の私大対策は塾でやろうときめていました。
(なるほど、入試の結果を拝見すると、ICUには一般入試とセンター利用の両方で合格されていて、センターもなかなかの得点ですね。これだけセンターがよいということは、国公立も併願されていたのですか?)

いえ、ICUが第一志望だったので、国立などは全然考えていませんでした。
センターを勉強したのはICUのセンター利用をダメもとでも受験したいというのと、
自分の希望として、文系の勉強だけせずに、数学や理科などを含め、幅広く勉強したいと思っていました。

(国立を志望せず、私大志望でこれだけセンターが取れるのは珍しいかもしれないですね)

そうですね、普段から各教科を学校や塾で勉強していましたので、センターレベルならそれなりに点数が取れるという部分もありました。

ただ、数学は苦手にしていましたね。

今年のセンターは国語と数1が難しかったのですが、思ったより悪くなかったです。
この点運もよかったです。

センターで高得点を取るには全教科で満遍なく点数がよくなくてはならないので、
ダメ元で気楽に受けていた点がよかったのかもしれません。
(センターは私大の併願にも使ったのですか?

はい、早稲田の人間科学はセンターだけで受験できるので、そちらも出願しました。
センターを使ったのはICUと早稲田だけですね。

(私大志望で、国公立を受けないとなると、受験期は三教科に絞るという方も多いと思いますが、センター対策の勉強をし続けたのはなぜでしょう?)

確かに周りの私大志望の受験生は英語や社会を集中的にやっているという人が多かったのですが、自分の場合文系の科目だけやっても煮詰まってしまって伸びないと思いました。
また、ICUの試験対策という意味でも、数学とか生物もやったのはよかったと思っています。ICUの場合リベラルで数学や理科も出ていますしね。
また、倫理政経は人文・社会科学にとても役立ちました。

来年からICUはセンター利用はなくなってしまいますが、それでもセンター向けに幅広く勉強をすることは、ICUの入試で得点は上がることはあっても下がることはないと思います。
センターの得点は、ICUでは使えなくても、他の私立で使えばいいわけですし。

(すると受験期は最後まで理系科目を含め、全教科勉強したのですね?)

そうですね、センター試験までは全教科勉強しました。

ただ、私大対策の勉強をやっている場合でも、センター向けの勉強はそこまで負担にはならないと思います。

国公立の二次試験対策などは大変だと思いますが、センターは記述とかはないですし、数学などもセンターまでなら十分間に合う範囲です。

択一で教科書の範囲から出るので、普段から勉強を続けていれば、時間的な負担という意味ではそこまででもないと思います。

(そのように広く勉強したところが評価された可能性もある?)

選考に関してはちょと分かりませんが、確かに大学でもあまり損得を考えず、いろいろな分野を勉強したいという気持ちはあります。

(ありがとうございました。)

ICU奨学金,一般選抜,ピースベル奨学金

2013年度オンレク受講生、ICU一般入試合格者、ピースベル奨学生のhairiさんインタビュー第2回

(引き続きピースベル奨学金の選考方法などに関して伺って参ります。応募用紙に書いた内容は?)

いくつか質問項目がありまして、それに答えていく形ですね。

(それぞれ簡単に教えていただけますか?)

<・奨学金の応募理由を記入してください(家庭の経済状況を含めて記入)>

自分の家は普通の家庭で、めちゃくちゃ貧乏じゃないのだが
学生支援機構の奨学金を借りて、あなたが行きたいなら大学にいきなさいという感じでした。
親の収入がこれくらいで、弟の教育費も将来これくらいかかってとか、具体的に書きました。

<・入学後、ICU 生としてどのような学校生活を送りたいと考えていますか>

これは少々変なことを書いたのですが、

古武術研究家の甲野善紀さんという方がいて、
その方は若い頃にいろいろ悩んだ上で試行錯誤するうちに、武術というテーマに出会ったそうです。

それからずっと武術の研究をして、今ではNHKに出たり、その分野では知られる存在になった。

大学は社会に出る前に時間があり、人に出会える貴重な機会なので、自分も一生懸命勉学等に励んで、自分のテーマのようなものを見つけていきたい。

そんなようなことを書きました。

<・本学の創立の経緯は他の大学とは大きく異なります。このことについて、感想や意見を書いてください>

ここも少し変なことを書いてしまったのですが

ICUは特色のある大学で、ある意味で辺境にいる。メインストリームではないということが大事だと思う。
動物の群れとかでも全員が全員同じ方向に行くと何かあったときに全滅してしまう。

なので一人ぐらい全然違う方向にいたり、そういう生体をもつものもいる。

ICUは大学教育においてそういう役割を担っている部分もある。

そんな内容で書きました。

思い出すと恥ずかしい内容なのですが(笑)。

<・あなたの卒業後、ICU で学んだことをどのように活かしたいと思っていますか>

ここはすみません、詳細は忘れてしまいました。

あまり損得にとらわれず、多様なことを勉強していきたいという内容を書いたかもしれません。

はじめの項目と内容が重複して困った記憶があります。

<形式にとらわれず、自由に自己PRを書いてください>

ここには自分の尊敬する人のことを書きました。

自分もそういう人達のように能動的にいきたい。

自己PRだからといって、特技を書いたとかではないです。

また、前に偉大な人がいても、無関心でいては反応できないし、
自分が尊敬出来る人に出会えたこと、
そのような出会いに対して、アンテナを立てていて、反応できた。

それが自分の良いところと書いた記憶があります。

(分量はどれくらいですか?)

A4で3枚くらいですね。

ICUのホームページから印刷して、自分で書いて願書と一緒に送る形ですね。

(願書に同封ですか?)

そうです。出願の時にピースベル用の封筒を、一般入試とセンターの封筒にぞれぞれ同封する形です。

(どれくらい時間をかけて執筆されましたか?)

構想は1週間くらいで、いろいろメモや下書きなどをしました。
本文は2日ぐらい書けてじっくり書きました。

(結構時間をかけたのですね。入試の出願の時だと試験対策で大変ですね)

はい、これは時間的に結構大変で、ファミレスでうんうんいいながら書いた記憶があります(笑)。

直前に書くのは大変なので、ピースベルに応募したい受験生は、早めにICUの募集要項などを確認して、応募に備えておいた方がよいですね。

(推薦状の執筆はどなたに依頼されましたか?)

担任の先生にお願いしました。

快く書いて下さいました。

(ちなみに奨学金が決まった後、先生に何かお礼とかを持っていったりしましたか?)

いえ、まだ持って行っていません。
いずれご挨拶にいこうと思っております。

(ご両親は喜んでおられましたか?)

それはもう大変に(笑)なにせ国立より学費が安くなってしまったので。
兄弟もおりますし、その点本当にありがたいです。

(奨学金が決まったという通知はどのように来るのですか?)

合格通知に同封されていました。

(やはりものすごく分厚い封筒になったりするのですかね?)

いえ、A4一枚のものすごくシンプルな用紙でした(笑)。

自分はセンター方式でも合格していたのですが、通知は一般入試の方に同梱されていて、合格時に送られてくる封筒の外見は見た目センターと変わらなかったですね。

説明の紙と、誓約書が1枚あるだけでした。

(センター方式にも合格していたというのも選考に関係していると思いますか?)

そこは正直分からないです。もちろんICUの方は把握していると思いますが、それがどう選考に及ぶかまではちょっと分からないですね。

(選考の決め手はなんだっと思いますか?)

そこも難しいところなのですが、オンレクの効果もあって、恐らく入試の成績がよかったというところと、あとは応募用紙の内容が評価してもらえたのではないかと思います。

応募用紙に書く内容は、各先生も読んでおられるようで、ピースベルの授賞式でも、副学長の森本あんり先生に「君の書いた内容は読んだよ」とお声をかけていただきました。

(ICUの先生方もちゃんと読んでおられるんですね)

はい、ただ、先生は「読んだよ」とおっしゃっただけで、内容がおもしろかったとはまではおっしゃっらなかったです(笑)。

(次回に続きます)

ICU奨学金,一般選抜,ピースベル奨学金

(今回は2013年度オンレク受講生で、ICU一般入試合格者、ピースベル奨学生のhairiさんにお話を伺いました)

(この度はピースベル奨学金、おめでとうございます。ピースベル奨学金の授与式の様子を教えて下さい)

はい、入学式後の週末に、ICU内のアラム内ハウスで授与式がありました。

今年の受給者(スカラー)は約10人で、学長から新スカラーの全員に奨学生証が授与されました。

ちなみに式典には2年生以上の受給者と、寄付者の方もいて、かなりの人数でした。

とても緊張しました。

授与式や学長のスピーチ等が終わった後に、食事をする懇親会がありました。

(奨学生証というのは学生証のような?)

いえ、表彰状のような(笑)。

ちなみに私がいただいたのは寄付者個人のお名前が入った冠賞で、奨学生証には寄付者でICU OBの方のお名前が入っていました。同じ寄付者の方は以前にもピースベルの冠賞を贈られているそうです。本当にありがたいことです。

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*後日撮影させていただいた奨学生証。2段目には寄付者の方(ICU OB)のお名前が入っている。

(奨学金の内容などを教えて下さい)

はい、私がいただいたのはICU Peace Bell奨学金特別枠で、これは一般入試とセンター入試の合格者を対象にしています。

(特別枠と普通の枠の違いは?)

入試形態の違いですね。AOや推薦などが普通枠、一般入試とセンター入試が特別枠です。
給付内容も少し違っていて、普通枠は100万円が4年間給付されます。

特別枠は授業料・施設費を4年間免除、寮費も4年間免除で、入寮期間が2年間の新寮に入った場合は、3年目、4年目に5万円の給付があります。

(それはすごい。特別枠はどれくらいあるのですか?)

今年は3人だったそうです。一般枠は6人くらいだと思います。

(すると一般入試の方が人数は少ないのですね)

AO、推薦などはICU先願の形なので、その点を含めて人数が多いのだと思います。

また、大学が行っているICUの給付金(授業料の1/3が免除)とは違って、ICU OB・OGをはじめとする関係者の方からの寄付金で奨学金が運営されているので、ICUの規模等を考えると、受賞者の数は少なくないと思います。

(入学後の成績要件はありますか?)

一定成績を維持する必要があります。確かGPA2.4くらいをキープする必要があったはずです。その他毎年活動報告を提出する必要があります。

(なるほど、GPAはなんとかなりそうですが、サボっていたら切ってしまいそうなラインですね)

そうかもしれませんね。ただGPAが一定ラインを下回ったらすぐに奨学金がカットされるわけではなくて、猶予期間のようなものがあって、それまでに回復すればセーフ、というものであるようです。

(入試成績ではかなり上位だったと思われますか?)

正直かなりできたという感触はありました。今までオンレクで過去をやってきた中でも結構良かったです。

また一般入試の特別枠受賞者の一人は、入学式で人権宣言を読んでいたので、その方は首席だと思います。

(そうするとトップ3?)

いえ、そこまでの感触はないです(笑)。
自分は英語のリスニングがそこまでではないので、英語に関しては並の成績です。
ELAのクラスもStream 3ですし。
ただそう言われるとオンレクで相当研究していましたし、結構できたという感触はありますね。

ある意味でオンレクなしでも合格できた可能性はあるのですが、ピースベルに関しては、オンレクなしでは無理だったと思います。

(なるほど、内申点等も加味されるようですが、学校の成績もよかった?)

いえ、ものすごく良かったわけではないです。
文系科目の成績はよかったのですが、数学や体育は3でしたし。

(ICUピースベル奨学金の応募方法に関して伺いたいのですが、奨学金の応募用紙などはそれは入試の願書を出すときに一緒に出す形ですか?)

そうですね。入試の願書に応募書類を同封して送ります。

確か入試の願書に案内があって、要項を見た上で、指定されたURL上から応募用紙などをプリントアウトして各自で作る形です。

(必要な書類を教えて下さい)

志望動機等を書いた応募用紙と推薦書、それに家庭の所得に関する証明書が必要です。

(次回に続きます)

一般選抜,中央大総合政策学部

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<お名前>
BUCHO

<受験形態・合格年度>
一般入試・2013年度入試

中央大学総合政策学部国際政策文化学科

 

<予想得点>

英語得点 = 7-8割

国語得点 = 7割

<受験するまでのいきさつ>

ICU、SILS、SFCとの併願校の研究のため。学際的色合いの強い学部であり、また、英語・国語での受験可能な私大としても注目していた。

ICUと重複しない日程もよい。

<大学への期待>

(入学するとしたら)

少人数制

国際政策の学際的研究
-入試対策-
(出願1 志望学科について)

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中央大総合政策学部を受験する際には、3つの学科(コース)を、それぞれ志望順を書くようになっている。

出願時に志望順位をつけるコースは以下の3つ

1.政策学科プロフェッショナルコース
2.政策学科
3.国際政策文化学科

自分の場合国際教養系学部の併願研究をしているので、迷わず3の国際政策文化学科を第一志望にした。

出願時に順位を付けることに関して、中央大学入学センターに確認したところ、この志望順位によって入試の合否に有利不利が発生することはなくて、基本的に全体の合格最低点に達していれば、必ずいずれかの学科(コース)には合格するので、自分の学びたい順に志望順位を決めれば問題ないとのことだった。

中央大の発表している合格最低点によると、例年、3の国際政策文化学科はやや得点が高く、1と2は全く同じであるので、国際政策文化学科を第一志望とする人がやや多いようだ。

(出願2 試験会場)

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中央大は全国17カ所に試験会場を用意しており、この内、12カ所は個別の学部入試を含め、全日程で利用できる。

ただし各会場は先着順で埋まる。このため会場にも志望順位を付け、第二志望まで願書に書いて出す。第二志望の会場まで埋まってしまった場合は、多摩キャンパスでの受験となる。

このためとにかく早く出願した方がよい。

自分の場合東京23区在住なので、圧倒的に後楽園キャンパスのアクセスがよく、そちらを第一志望にして出した(ちなみに第二志望はさいたま市の会場にした。路線検索等で調べたところ、多摩キャンパスより隣県のさいたま市の会場に行った方が早い(汗))

早めに出願したので、無事に後楽園キャンパスで受験できた。

総合政策学部は他学部と比較すると募集人数が非常に少なく、多くの場合希望する会場で試験を受けられるものと考えられるが、それでも自分にとってアクセスのよい会場を確保するためには、早めに出願した方がよいだろう。

(試験の分析)

<英語>

中央大総合政策学部の英語の特徴は以下の通り

・全ての大問に配点が書いてある。

・試験時間100分。大問は9まであり、分量は多め

・問題はよくできており、難度も適切で、英語の実力通りの得点が出そうな問題
(全問正解者が多数でるほど簡単ではないが、極端に難しいということもない)

・大問5の正誤文選択問題は難度が高いが、配点は低い

(実際の試験)

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中央大の入試の特徴として、大問ごとの配点が問題用紙に書かれているので、配点を意識した解き方をすることが重要。

配点の低い前半の短い問題を素早く済ませ、配点の高い後半のリーディング問題等に時間を十分に確保するというのが基本になりそうだ。

特に、例年5つの英文から、1つの間違った英文を探すという問題が出題されているが、これは時間がかかる割に、配点が低く、飛ばした方がよい(今年の場合大問5)

注:同じ文法的誤りを指摘する問題でも、TOEFLのように一文の特定の箇所に下線が引かれていて、その内どこが誤っているのかを指摘するのはそこまで難しくないが、中大総合政策の誤文指摘問題は、どの文中の、どの箇所に文法的誤りがあるかを全て自分で判断せねばならず、時間がかかる。しかも何らかの文法的誤りを見つけたと思っても、そこが出題者の意図しているものと一致しているという保証はなく(例えば文法的には誤りとは言えないが、英文として不自然という選択肢もあり得る)、ここに時間をかけてわずか10点を得点するより、他の内容一致などに時間をかけて得点を伸ばした方が得策。

さて、実際の試験では、前半の短い設問(短文の空所補充)と、後半の英文読解(内容理解)を交互に解くようにした。どうもリーディングの問題を続けて解くと、英文を読む際の集中力が切れがちであるので、読解の大問を1つ解き、終わったら、その次に細かな文法問題などを挟むようにした。問題冊子の順番通り解く必要は全くないので、過去問を研究して、自分にとって最も解きやすい解き方を見つけたいところ。

難しすぎもせず、簡単すぎもしない、概ね実力通りの点数が出るような問題構成で、その上で問題数が多く、スピードが問われている。
<昼食>

中大後楽園キャンパスでは、試験当日も学食が使えたのでそちらで昼食をいただいた。ただこれは受験生用に用意されているというよりは、併設されている高校、および、研究で残っている大学の在学生などを対象にしたもののようだった(席数はそれほど多くない)。

よって受験生は学食の利用は前提としない方がよさそうだが、それでもあるとなしでは大違いだ。

なお5号館地下の大学生協は試験当日も営業していた。飲み物や弁当はもちろん、大学グッズもここで買える。
<国語>

午後から国語の試験。中大総合政策学部の国語の特徴は下記の通り。

・分量が多い。近年は90分で大問4問構成が定着しつつある。

・抜き出し問題が頻出だったが、大問4問構成になった近年は減少している。

・一般書掲載の社会科学分野からの出題が多く、特に国際関係等の出題が多い。

・エッセイや随筆的文章もたまに出る。小説はほぼ出ない。

・大問は4題とも25点で共通。
(実際の試験)

中大総合政策の国語は、英語にもまして分量が多い。特定のわからない問題にこだわらず、スピーディに解くことが求められる。

また、配点が4つの大問全て同じなので、解きやすい問題から解き、時間がかかりそうな問題は後回しにした方がよい。

実際の試験では1,2が比較的答えやすく、3,4が少し時間がかかりそうだったので、結局順番通りに解いていった。

なおもし文章の書き抜き問題が出題されている場合は、時間がかかるので、その問題が含まれる大問は後回しにした方がよい(試験開始直後に記述用解答用紙を見ればどの問題に記述問題が含まれるか、すぐに分かる)。

試験時間が90分で大問が4つありため、大問1つあたり20分強しか時間がない。前半の解きやすい大問2つをなるべく早く終わらせ、後半に時間を残すよう心がけた。

それでも後半の問題、特に「オノマトペ」をテーマにした大問3は妙にややこしく、時間一杯かかってようやく全部の問題を解き終えた形だ。英語に比べても時間がギリギリという印象だった。

<最後に一言>

・合格最低点は年度によって異なるものの、概ね7割-7割5分であり、問題の難度や問題量を考えると、試験としては結構難しい。

・英国とも問題量が多い。特に国語は多い。いかに素早く解くかが重要で、その上、7割以上の正答率も求められるので、一定のスピードと精度の両立が必要。

・合格者数が比較的少なく(国際政策文化で例年70-80人)、倍率が10倍前後と高い上に、2教科型であるから、2科目両方で上位の点を取る必要がありそう。

・国語は科目の特性上、満点などは期待しない方がよい。配点の高い英語で十分に稼いで、国語は7割以上をキープするというイメージか。
・国語の分量が多く、日本語の読解力が求められることから、特にICUとの併願に向いている。SFCの入試も感覚的には近い。日程的にどちらの学部とも重複しないという点もよい。

・消しゴムを忘れた受験生が2人いて、1限目の試験開始前に貸し出しをしていたが、その内1人の名前や受験番号を控えるのを中大の係が忘れたらしく、神経質そうな眼鏡をかけたやや若手の教授っぽい試験官が「今消しゴムを借りた方は、昼休みの間に購買で消しゴムを買って、返して下さい。私はそういう風に思います。」と教室にいた約200人に全員に真顔でアナウンスした。たかだか84円(税込)の消しゴム1個の行方が(自分達のミスで)分からなくなったといって、会場の受験生全員にアナウンスするとか、試験終わる前に買って返せとか、そもそも試験前の集中が必要な時間に余計なアナウンスするとか、とにかくとてもケチくさい印象を受けた(ぴったり200人だったとするとその教室で徴収した受験料は3500*200=700万円)。私はそういう風に思いました。

・やはり中大の多摩キャンパスは少し遠く感じる。中大が駿河台の土地を今の時代に残しておけたなら、高層化等で存分に活用できたはずであり、その点は実に惜しい(後日この話題を話していたら、駿河台時代を知る中大のOBも全く同意見だった)。4年間を後楽園キャンパスで過ごす理工学部はちゃっかりとパンフレットでアクセスの良さをアピールしていたりするし、確かに惜しい。

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青山学院大国際政治経済

青山学院大学国際政治経済学部国際政治経済学科B方式合格体験記

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<お名前>
BUCHO

<プロフィール>
都立Tタマ高校卒、ICU(国際基督教大学)卒
大学受験情報サイトを運営

ICU受験対策 BUCHO.NET
早稲田国際教養受験対策 WasedaSILS.com
慶應SFC対策 KEIOSFC.COM

趣味はビリヤード、マジック、自転車
<受験形態・合格年度>
一般入試・2013年度入試

青山学院大学政治経済学部政治経済学科B方式

<予想得点>

英語得点 = 8-9割

リスニング得点 = 7-8割

国語得点 = 7割

<併願校>
今年は英国2科目型の研究のため、中央大学総合政策学部を併願

<受験するまでのいきさつ>

ICUとの併願校の研究のため。特に英語、リスニング、国語という試験科目のB方式に注目。

<大学への期待>

(入学するとしたら)

アクセスの良さ
少人数制

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-入試対策-

<英語>

青山学院国際政治経済の英語の出題は以下のものが定着している。

大問1 英文の和文要約問題(字数制限あり)

大問2. 短めの自由英作文(60文字)

大問3-6 内容一致、正誤問題、穴埋め問題などオーソドックスな英語問題

ポイントは大問3以降のオーソドックスな英語問題を素早く終わらせ、後から1,2の和訳および英作文に取り組むことである。

経験上、英作文や和訳は後回しにした方がよい。なぜなら英作文と和訳は残っている時間に応じて細かく書いたり、あるいは時間がなければおおざっぱに書くなど、時間調整が可能であるが、先に英作文等をやってしまうと時間配分が難しくなる。

(実際の試験)

事前のプラン通り英作文と和訳である大問1,2を飛ばし、択一式(マーク式)の大問3-6を順番に解いていく。多くの問題が3択もしくは2択(正誤問題)だった(2010年度までは4択、2011年度以降3択)。3択であると他の受験生の正答率が高くなるので、その意味でも見直しに時間をかけ、意図的にややゆっくり目に解くよう心がけた。

印象としては問3,4,5,6の択一(マーク)パートは全問正解の受験生が一定数いるような問題で、スピードはそこまでは問われないが、ミスはあまり許されない、精度が問われる問題だった。

近年の大学入試における英語リーディングでは、正答率は7割程度でよいので、とにかくスピーディに問題を解くことが要求される形式が増えている。しかし青学国際政治経済の場合、ゆっくりでよいので8割5分以上は正解せよという性質の問題と言える。

実際の試験では問3,4,5,6の択一は合計で53分を費やして解いた。試験時間は90分なので、問1,2の英訳・英作文問題を解くための残り時間が37分。これだけあれば英作文・和訳を書く時間は十分に残されているが、少なくとも20分程度は残しておきたい。

<1-2.和訳>

大問1は和訳問題で、160-170文字程度の1パラグラフの英文を、100-130文字の日本語に訳せという問題。英文和訳+要約とも言える問題で、この手の問題他大学でも出題されているが、

青学国際政治経済の特徴は制限字数がきっちりきまっていることであり、英文からなるべくエッセンスだけを拾って書くようにしないと、すぐに制限字数に達してしまう。かといって要約の部分に時間をかけすぎると試験時間内に終わらなくなってしまうところが難しい。

実際の試験では、トピックセンテンスと結論の部分は丁寧に訳し、文章中盤の例としてあげられている箇所は軽く訳すように心がけた。このパートには25分程度時間をかけて慎重に解き、残り約10分で大問2の英作文を解く。

<1-3 英作文>

最後に解いた大問2は、制限文字数60文字の英作文。これも制限文字数が非常に少なく、短くまとめるのが大変というタイプの問題。3文を書いたら制限文字数に達してしまう。しかもこの回答欄にはノートのように横線が引いてあるだけなので、自分で制限文字数を確認しながら答案を仕上げなくてはならない。ただし出題されるトピックは概ね書きやすい内容なので、内容に関してはそれほど困らないだろう。

<1-4 英語まとめ>

青学国際政治経済学部の英語全般の印象として、出題される問題は自体は平易である。特にICUやSILS、あるいはSFCを併願するような、英語の意識が高い人には比較的簡単に見える問題だろう。ただし合格者数の少ないB方式では高得点を狙っていく必要があり、あまりミスが許されない試験とも言える。

また、筆記問題あるため、タイムマネージメントはしっかり行う必要があり、くれぐれも筆記問題は後回しにした方がよい。筆記に関してはSILSの問題を平易にしたイメージで、この点SILSとの併願には優れている。
<昼食>
1限目の英語が終わると「本日7号館および17号館の学生食堂は利用可能です。休憩場所としてもご利用いただけます」という全体アナウンスが流れた。

35,000円の受験料を徴収しながら、食事する場所すら用意しない大学が多い中、この対応は素晴らしい。しかも学食の食事はなかなかおいしかった。

ちなみにICUも入学試験日に(公式に)学食が利用できる数少ない大学で、受験生をゲストとして温かく迎える姿勢には定評がある。こういうゲストを大事にするような対応はもしかするとキリスト教主義大学らしいところなのかもしれないと思ったりした。

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<2.英語リスニング>

さて、昼食後の2限は青山学院国際政治学部国際政治学科B方式最大の特徴である、英語リスニングである。特徴は以下の通りである。

1.とにかく長大
試験時間60分で大問6問構成。試験時間が長く、問題数も多い。さらに500word超の問題も出題される。

2.全ての問題は、設問を含め、2回読まれる
これはポイントで、ICU(全て1回だけ読まれる)やSILS(年度によって異なるが、一部の問題は2回読まれる)と違って、全ての問題が2回読まれる。なお選択肢は全て問題用紙に印刷されている。また、設問(Question)もほとんどが問題用紙に印刷されている。なお設問が印刷されていないで放送される問題もあるが、この場合、設問も2回放送される。

3.書き取り問題(筆記)がある。
例年最後の問題は2問の書き取り問題がある。1文は20-25word程度で長くはないが、完全に書き取るのは非常に難しい。各問いは2回読まれるが、1回目が読まれてから2回目が読まれる間(ポーズ)はそれほど長くなく、さらに1問目の後の2問目も大きく間を空いて読まれる訳ではない。このためまだ1問目を書いているという段階で、2問目の放送が始まる、ということになりがちだ。

4.問題自体は平易

同じく私大でリスニングのあるICU(国際基督教大学)やSILS(早稲田大学国際教養学部)の英語リスニング問題比較すると、問題自体はそこまで難しくない。感覚的難易度としては以下のような感じである。

(難) SILS=(or>)ICU>>>青学 (易)

SILSは受験生の英語リスニングの実力をはかろうと言うより、難しい問題を出して受験生を突き落とすことを目的にしたような問題。早稲田大学は問題自体あまり緻密に作られていない。一方、ICUはTOEFLの問題に近く、実力通りの点数が出る。きとんと考えられたまっとうな問題。青学は全般に問題が簡単で、取れる人は満点近い点数が出そうだ。ただし最後の書き取り問題はなかなか難しい。

結論として、ICUやSILSを併願している人にとってはそれほど難しい問題ではなく、併願の相性が非常によい。ただし問題が解きやすい分高い正答率が求められることになるだろう。

(実際の試験)

試験会場である1号館の教室の天井にちゃんとしたBOSEのスピーカーが設置してあったのだが、試験時間になると教壇の上の小さなラジカセが再生され、試験がスタートした(全体放送ではなく教室ごとの放送)。ちなみに放送テストはせず、いきなり始まった(リスニング試験で放送テストをしないパターンは後にも先にも初めて)。

リスニングの問題構成として、大まかに内容一致(3択問題)と正誤問題(2択T or F)が交互にやってくる感じだ。内容一致は問題冊子に書かれている設問を、放送を聴きながら随時答えなくてはならないので比較的忙しいが、正誤問題は設問自体が最後に放送されるため、かなり時間的には余裕があった。正誤問題は簡単であるため、1回目を読み終わった段階で、2回目の放送は聴かずに次の問題の設問を先読みしている受験生も多くいたようだ。

なおICUの試験などでは、開くページ数まで放送で指示されるため、問題冊子を勝手に読み進めることはできないが、青学の場合は特に指示がないので、自分の判断で放送中に別の問題の箇所を読んでいてもかまわない。1回目の放送で全ての問題が解けた場合は次の問題を読み進めるのもよいだろう。
順調に大問5までが終わり、最後に書き取りの大問6。ここは比較的難しく、おそらく書き取れたのは9割程度で、後は英文としておかしくないように、文法的(ライティング的)な知識から前置詞等を補充して英文を完成させた。

なお放送(ラジカセ)による問題読み上げは、試験開始から50数分で終了した。残り5分強に関しては、自由に見直してよい。よって、この時間を利用して、まだマークしていない箇所を後からマークするということも可能だろう(つまり放送中はマークせず問題用紙にチェックだけしておいて、放送終了から試験終了までの時間を利用してマークシートを記入することも可能)。ただし年度によって異なると思われるので、やはり放送を聴きながらマークした方が安全ではある。いずれにしても問題の放送終了後に少し時間がある点は覚えておきたい。

<3.国語>

3限目は現国。青学国際政治学部B方式では古文は出題されないので、純粋な現国の試験。大問2問構成で、これも比較的問題自体は平易である。

(実際の試験)
国語だけ5択になるので3択の問題を2限解いてきた後だと少し戸惑うかもしれない。また、解答用紙であるマークシートは専用のものではなく、汎用のもので、一部筆記問題は別の解答用紙に書くため、マークシートの番号と問題用紙の番号が一致しない(例えば問11はマークシートの回答欄10にマークするなど)。

もちろん問題用紙にマーク欄は指示されているが、専用のマークシートではなく、問題番号とマークシートの番号が一致しない点には十分に注意したい。

実際に解いていくと時間的にはかなり余裕があった。青学の他の教科と同じく、問題自体は難しくないので、合格者数の少なさを踏まえると、合格に向けては高得点が求められそうだ。

<最後に一言>

・英国2科目型の併願校としては、ICUやSILSとの非常に相性がよく、言い方は悪いかもしれないが、試験問題自体は簡単で、下位互換性がある。ただしB方式の合格者数は例年10数人(今年度の合格者は18人)と極端に少ないので、常に試験中10位以内をキープするような姿勢で試験を受ける必要がある。

・青山学院国際政治経済学部の学生が4年間学ぶ青山キャンパスのロケーションは抜群であり、英語と国語を得意としている人は、併願校の一つとして検討したいところである。

・試験のポイントはやはり英語リスニングで、60分と長大であり、問題数も多いので、併願校のリスニングテキストなども活用しながら、しっかりと対策をしておきたい。

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