一般選抜,ICU入試統計倍率偏差値,志願者数・受験者数

2011年度ICU入試分析

2011年度ICU入試は下記のような結果となった。志願者数は一般入試で微減、センター入試で微増、その他は横ばいと言える。

志願者数は、一般入試では微減となり、倍率もやや低下した。その他の入試において合格者数はほぼ例年通りの同じ水準であった。

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BUCHO.NETの調査による、ICU入試の科目別志願者数、合格者数は下記の通り。例年一般入試の社会科学、自然科学に大きな倍率差が見られる傾向があったが、今年度は両考査受講者の倍率はほぼ同じ水準となった(近年明記されている中央値補正による得点調整が影響している可能性がある)。

また、2011年度入試では転入本科生の合格も多く、2010年度のほぼ倍の合格者が出ている。社会科学・自然科学・転入本科それぞれの倍率がほぼ均衡していたのが2011年度ICU入試の特徴と言える。

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(試験科目別の志願者数、合格者数はいずれもBUCHO.NET調べ ICU公式の統計・数値ではありません)。

法政GIS

<1. ハンドルネーム>

BUCHO

<2. プロフィール(出身高校、予備校、趣味、部活、特技など)>

都立Tタマ高校出身

ICU(国際基督教大学)卒

BUCHOのICU受験対策・BUCHOの早稲田国際教養学部受験対策・BUCHOのSFC受験対策など、大学受験のWebビジネスを展開。ときどきこっそりと法政のお膝元の市ヶ谷で翻訳の仕事も

ICU在学中は新聞サークル(The Weekly GIANTS)、Debating Societyに所属 趣味はビリヤード、ギター、マジック他宴会芸、自転車など

<3.-1. 入試形式>

2011年度一般入試

<3-3.予想得点>

国語 6割弱

英語 7.5割

<4.併願校>

N/A

<5. GISに受験までのいきさつ(どうやってSILSを知ったか? なぜSILSを選んだか ? など)>

知人のビジネスのサポートのために市ヶ谷で翻訳の仕事をしていたため、法政大学には親しみがあった。
GISは英語教育と少人制が徹底されており、ロケーションのよい大学という意味でも魅力を感じた。
ICU受験対策の観点からGISは非常に魅力的な代替案、併願校となりうるものと注目していた。

<6.GISに期待するところ>

(入学するとしたら)英語を徹底的にブラッシュアップしたい。

少人数制が魅力で、一学年40人程度というのはとてもうらやましい。

またロケーションが極めてよく、市ヶ谷(飯田橋)なら社会人でも通いやすそう。

<7.受験対策>

J- 国語

*法政GISの国語は以下の1.国語常識2.現代文3.古文での出題が定着している。

<J1.国語-国語常識問題(以下出題傾向および、どのような対策をしたかお書きください)>

国語常識は漢字、ことわざ・慣用句、文学史の3つ。

このうちICUのリベラルアーツ学習適性対策でことわざ・慣用句等はやっていたのでこちらは親しみがあった。

漢字は4問中2問正解、文学史は知っている問題が出なかった。

<J2.国語-現代文>

大問2つの出題。

2問とも比較的解きやすかった。1問目(大問2)には記述問題があり、そちらにやや時間を取られた。

2問目(大問4)は書きぶりがよくない文章というか、最後まで何がいいたいのか分からない文章だった。

<J3. 古文>

例によって全く勉強しないで試験に臨んだ。ひょっとして日本人だからフィーリングで古語が閃いて、1問くらい分かりそうなものだが、1問も分からなかったので、ウーウーいいながらすべてウにマークした。
(それでも2問あっていたのは日本人のDNAがなせる技か)。

国語は現国がほぼ完答、常識問題は平均、古典は2問のみ正解であったので、トータルで6割弱程度ではなかったかと思われる。

統計上英語で7割程度とれれば国語は6割程度で合格できるはずなので、最後まで古文はやらないと決めていたが、2教科ではさすがに怖かった。

<e-1. 英語 (リーディング)>

法政GISは英国2教科で、300点満点中200点が英語。

完全に英語勝負である。

過去問をすべて解いて傾向を把握した上で望む。

傾向は以下の通り。

・過去問の難易度のバラ付きが激しい。また、同一年度内でも難度のバラ付きがある。取捨選択が最重要。

・とにかく分量が多い。大問5問構成。

・難易度が高い年は合格最低点も低いので、全体を雑に解いて正答率を下げるよりは、特定箇所をじっくり解いて解ける問題を確実に解いた方がよい。

・内容一致の出題が少なく、問題を把握してから文章を読んだ方がよい。

・文法は時間をかけないで解く。全問正解はできない。英作文の経験を踏まえて感覚的に解く。

・リーディングで意味の分からない問題は素直に飛ばす。解ける問題をじっくり解く。

GISの英語S(*GISのみに課される英語の問題)のリーディングは現国に近く、さんざん長い文章を読んでも、ごく特定の箇所や語彙が問われたり、空所を埋めたりという問題が多いので、英文をじっくり読むより、得点に直結する解き方をした方が良い。とにかく問題の要求をスピーディに満たすことが重要で、全文をじっくり読みたいという欲望を抑え込むことが大切。内容一致があまり出ないので、英文をきっちり理解したところでそれほど得点アップに繋がらないという問題特性を理解した方が良い。

過去の傾向から合格ラインは5割-7割とばらつきが激しく、7割を仮の合格ラインと設定して取り組んだ。

今年度の試験では、前年度同様の5問構成、ただし前年登場した5択の問題が減り、大半が4択に戻っていた。

大問1の文法問題を飛ばし、大問2から入る。作戦通り問題文を先に読む。しかしいきなり下線が多数引かれ、かつ、下線部の関係性をそれぞれ問うような、かなり時間を取られる出題であることが分かったので、3分やって飛ばした。

大問3,4,5と典型的な法政「英語S」のリーディングの問題。内容一致もそこそこだされているが、やはり全体の意味を問うより、部分的理解を問う出題、本文とは直接関係のない語彙の問題など、問題文を先に読んで、問題が求めているものを正確に返していく問題が続く。英文自体は比較的読みやすい。自己採点では大問3-5は、大問5の複数内容一致(合っている選択肢をすべて選ぶ問題)以外はほぼ全答できていた。ここで稼げたのが非常に大きい。

続いて大問1の文法問題に戻るが、今年もかなり難しかった。英作文をしっかりやっていても解けない問題や、普段見慣れない語彙の問題も目立ち、これは最初にやらない方が個人的にはよいと思った。ここはあまり時間をかけずに半分程度のできばえ。

最後に大問2に戻る。残り10分弱。本文は代替資源等を考察する内容であった。しかし意図が分からない問題が数個あり、特に下線部の関連性を問う問題は最後まで分からなかった。この問題をいかに飛ばせたか、時間をかけずに他の問題に取り組めたかが合否を分けたように思う。

(*受験慣れしていると上で言うところの大問2のようなあまり時間をかけない方がよい問題が見えてくるようになる。このあたりは過去問のトレーニングをやって癖を見つけることが重要)

<e-2. 英語(文法)>

前述のように文法はやらないことが対策と考え、英作文等の添削から学ぶようにしていた。

個人的に文法は暗記に走るより、英作文等の添削を通じてナチュラルに英語の感覚を身につけた方がよいと感じている。

ただし上記はあくまでも長期間に渡る勉強の場合であり、受験期は短期間で結果を出す必要があるため、文法書を1冊はしっかりと仕上げておいた方がよい。

<f.その他受験に関するアドバイス(役立つ参考書、試験中に気をつけること、全般的な勉強法など)>

・GISの試験は富士見坂校舎(旧嘉悦学園女子中高校舎)で行われる。入試時には「富士見校舎=55年館と58年館」なので、富士見坂校舎と富士見校舎が少々ややこしい。

・文学部などと同じ日に行われるため、富士見坂校舎のGISのみ2教科であり、先に試験が終わる。このため他の試験に影響を及ぼさないよう、正門ではなく、富士見坂校舎の側の門から出る形となる。こちらの裏門すぐ近くに在日本朝鮮人総聯合会の本部があり、この建物の警備のため、警察官及び警察車両が随時配置されているようだ。裏門を出ると物々しい雰囲気。

・受験日は学食が開いていなかったが、58年館地階の学食のテーブルなどは使えたし、学内購買及びセブンイレブンで昼食を買うことはできたので、それほど心配はない(ただしセブンイレブン店内には試験時間中には入れない。おにぎりなど特定の品のみ買える)。

・購買に腕時計が売っていたが、「時間は各自責任を持って合わせて下さい」という内容が書いてあった。

<8. 最後に一言>

高校科目の枠内での「英語」「国語」のいわば英国2教科型入試としてはトップレベルの難度だろう。倍率12倍と聞いて驚いた。確かに英語は大学受験としては相当の難度だと思う。一方で、ICUのようなリスニング、空所補充がなく、SILSのようにリスニングやライティングがあるわけではなく、またSFCのように超長文が出されるわけでもない。どちらかというと伝統的「英語」科目の英語であり、法政大学独特の現国に近い英語が、難度を高くして出題された問題と言える。事前準備をしてそれに沿って試験を進めることが重要だと思った。

ICU 授業 白熱教室

NHK教育テレビの白熱教室JAPANシリーズで、ICU(国際基督教大学)の毛利勝彦教授の国際関係学特別研究IIIが放送されています。

HNKオンデマンドの画面です

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先日放送されたICU(国際基督教大学)の白熱教室の第二回の講義では「NGO 生き残り策を考える」と題して、代表的な国際NGOであるアムネスティ・インターナショナルのケースが取り上げられていました。

様々な要素(なぜかヨウ素と変換される 汗)を持った授業でしたが、団体のブランディングなどをテーマにしたHarvard Business Schoolのテキストを底本に学生がしっかり勉強してきている点などはさすがICUですね。社会経験がないはずの学生によるロールプレイで、机上の空論に終わりそうな雰囲気もありましたが、アムネスティ・インターナショナルの日本の代表の方が授業の最後に登場するなど、座学にはとどまらないICUの授業のおもしろさを感じました。

超有名な国際NGOですらブランドイメージ戦略を用い、生き残りをかけて活動しているという部分には見応えはありました。また、ICUの学生の多くがかなりの事前準備をして授業に臨んでおり、この手の授業は、座してみるというよりは、自分で事前の勉強をして、議論に積極的に参加してこそ意義があるのだなぁと再認識したり。

いずれにしても1000人のハーバード生を相手を相手に、その場の発言で臨機応変に授業を展開するサンデル教授もすごいのですが、やはりICUの少人数制の講義はいいですね。あの人数なら確かに参加型の「白熱教室」っぽい講義になりますなぁ。一方で、人数に関係なくアムネスティの代表の方が来て下さっているところなどもありがたいですね。今までにOB・OG、ファカルティが築いてきたブランドの上に成り立っている授業だなと思ったり(いずれにしてもこの講義の放送がICUのブランドイメージ構築に貢献することは間違いなさそうだったり)。

ICUの白熱講義の1,2回の講義の放送は終了しましたが、第4回の本放送と第3,4回の再放送が残っております。

NHKオンデマンドでも視聴可能です。

NHK教育テレビ「白熱教室JAPAN」でICUの授業を放送(ICU国際基督教大学Webサイト)

http://www.icu.ac.jp/info/hakunetsu/

(追記)

ICUの魅力がすばらしく伝わる番組であり、特に受講生のほとんどが臆せず積極的に発言しており、それを巧みにまとめていく教授も素晴らしい。ここまで活発に発言、議論できるのは1年次から積極的に授業参加が求められるICUならではだと思った。

一方で、このような「参加して意義のある授業」は、「番組としておもしろい授業か」というとそうではなくて、視聴者が傍観者として眺める番組の形式にはマッチしておらず、退屈だなと感じた部分は否定できない。サンデル教授のような政治哲学という抽象的概念ではなく、現実の国際NGOを取り上げる部分において、実地経験のない学生たちによる現実味のかける議論に映る場面も多々あった(もちろん国際NGOは題材にすぎず、理論構築のトレーニングの一環としては意義があり、そちらが本旨なのかもだが、見ている側にそれが伝わるかは疑問)。

「国際NGO」という題材を通して、議論の構築や提示を学んでいく授業だが、番組では前者の深い解説がなく、後者は授業に参加し、積極的に発言するなどしないと得られない内容かもしれない。少なくとも番組はどちらかにフォーカスをおいてきっちり解説した方がよいと思った。また「授業」そのものではなく「番組」に感じた問題点だが、参加して意義のある授業をなるべくそのまま流すというのは「授業参加者・関係者の思い出ビデオ」になってしまっている部分があったかも。

(すんません、かなり関心を持って視聴したOBながら、番組としておしいなぁと思える部分があったので、不躾ながら一応書いておきますです)

花見・桜

今年もICUのお花見の様子を取材してきました。

*なおICU(国際基督教大学)の各団体・サークルによる新入生歓迎を目的としたお花見は、
震災等の影響で、今年度は実施されませんでした。

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ICU正門付近です。

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ICU滑走路付近です。ICU正門から教会方面の眺めです。奥の教会が見えないほど桜が咲いています。

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ICU滑走路付近。まさに桜のアーチ。

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ICUのバスロータリー付近です。例年通り結構人手がありましたね。

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ICU教会付近の桜です。他大学と比較するとICUは家族連れで遊びにいらっしゃっている方が多いですね。

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今年も見事に咲きましたね。

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入学式が中止や延期になるなど、ICUに限らず都内の大学でも震災の影響が出ていますが、
ICUではいつもの牧歌的な風景が広がっていて、普段通りの姿を取り戻しつつある様子が伺えました。

一般選抜

BUCHOでございます。

1999年のサイト開設以降、皆様のご協力のおかげで、サイト掲載のICU(国際基督教大学)合格体験記数が300を突破いたしました。

たくさんの皆様にご執筆、ご閲覧いただき、誠にありがとうございます。

いずれも素晴らしい体験記で、何度も拝読させていただいておりますが、皆様の合格の喜び、入学への期待に満ちた文章を読むと、なんともやる気になってくるのでございます。

また、ICU入試の特殊性故に、どの合格体験記も個性的であるという点が非常に興味深いです。

ICU入試は本質的にはICUでの授業に対応できる能力を備えているか、さらに大学での学習の適性があるかという、「学習能力+適性試験」であるため、既存の大学受験の枠では捉えきれない部分があり、それぞれのバックグラウンドなどにあわせて、本当に多様なストーリーがあるのだなと、改めて関心いたしております。

今後ともBUCHOのICU受験対策/国際基督教大学入試情報をよろしくお願いいたしますm(_ _)m。

*引き続き皆様の合格体験記をお待ち申し上げております。

ICU合格者の皆様、ぜひ合格体験記をお寄せ下さいませ。
執筆者の皆様には図書カード(amazonギフト券)及び、ICU入学に確実に役立つ小冊子、「BUCHOのICU入学対策」を差し上げております。後続のICU受験生のため、ぜひご協力いただければ幸いです。

(ICU合格体験記は下記URLよりご投稿いただけます)

https://bucho.sakura.ne.jp/mail/exp01.html

一般選抜,地方受験・沖縄兄弟

(東京でのお二人の暮らしの様子を教えていただけますか?)

弟:ワンルームのアパートで2人で暮らしています。
ちなみに部屋の半分が兄のベットです(笑)。

兄:まさか兄弟でICU(国際基督教大学)に合格するとか思ってなくて、沖縄から東京に出てきたときに勢いでセミダブルベッドを買ってしまったのですよ(笑)。
ベットの横で弟が布団を敷いて寝ている感じですね。
(そうすると友達を呼んだりはあまりできませんね?)

兄:二人で暮らしてからはないですね。
呼んでもいいけど、お互いに結構気を使うタイプなので。

(ご飯とかはどうする?)

兄:最初の頃は2人でつくって食べたりしていたのですが、最近は各自で食べることも多いですね。今日は松屋で食ってきた的な。

(ご兄弟2人で同じ大学にいるというのはどういうもんでしょう?)

兄:やっぱり兄としてはうれしいですよ。学校内で友達に「弟もICUに入ったんだって」とか言われますね(笑)。

弟:2人で東京に出て同じ家賃なので、親の負担は多少軽くできているのかなと思っています。

(お兄様から授業のアドバイスなどはされましたか?)

兄:人類学がおもしろいとか、先に必修を埋めておいた方がよいとか、4年間ICUにいて実感したことは伝えました。

(弟さんとしてはお兄さんがICU(国際基督教大学)にいっていなければ、ICUには入っていなかったですかね?)

弟:そうですね、そもそもICUを知らなかったし、琉大にいっていたと思いますね。またICU受験対策自体やり方が分かりませんし、BUCHOさんのオンレクを紹介してもらっただけでも大きいですね。

(なるほど、最後にお兄様は今年就活をされたということですが、その様子を教えて下さい)。

去年から活動していて、今年の3月4月くらいに終わったところです。
沖縄にいつかは戻りたいと考えていて、地元沖縄の企業なども考えていました。
沖縄電力とか。
最終的には沖縄に支社のある、東京本社のIT系企業に就職することにしました。
しばらくは東京で働きたいし、将来的に沖縄に戻れるというチャンスもあるからです。
特に沖縄の場合、地元の企業に就職してしまうと、地元から出られなくなる傾向があるのです。
そういう意味でも今のところ納得しています。

ちなみに今沖縄ではIT系企業の誘致に積極的で、メジャーなIT系企業が沖縄にデータセンターを作ったりしています。
就活が一通り決まってから公務員を受けようかなどと悩みましたが、最後にはそこで勤めようと決意しました。そこに至るまでには少し時間がかかりました。
(今年の就活はかなり厳しいと聞きますが)

30社くらい回って内定が1社が出たというところです。
自分としては普通にやっていたつもりでしたが、前年の様子が分からないので、どれくらい厳しいかは実感できないですね。

(弟さんの方は将来何をなさりたいですか?)

教職を考えています。
まずは在学中に塾の講師をやってみて、自分の肌に合っているか見てみたいですね。
もし会わなかったら別の職業でしょうか。
別の道を考えられるのもICUのいいところですね。

(ありがとうございました。)

okinawakyodai

志願者数・受験者数

ICU 2011年度一般入試志願者数

ICU国際基督教大学の2011年度一般入試の志願者が本日確定しました。

一般入学試験:1,602人
ICU大学入試センター試験:966人

昨年比 一般 152人減, センター50人増

センター利用の志願者増加や、このサイトのアクセス統計などを見ても、ICUの人気・知名度自体は上がっている感触があります。一方で、一般入試の志願者数は昨年に続き減少しました。一般入試の志願者数の減少には様々な要因が考えられますが、少なくとも本年に関しては、下記事項が大きく影響しているように見えます。

1.明治大学の全学部統一入試、法政大学のT日程(全学部統一日程)との試験日の重複
2.他大学と比較して短く、かつ早期に終わる出願期間

まず1です。受験者数日本一の明治大学における、全学部統一試験(昨年度受験者数約18,000人)、及びその明治をある意味でライバル視している法政の T日程(今年度受験者数11,600人)と被ったのはいかがなものかと思います。大学受験の知識が少しでもある担当者ならば、この日程での実施は避けるで あろう日程であり、複数学部ならともかく、単一学科入試であるICUが入学試験日をこの日程に持ってくる理由がよくわからないというのが正直な感想です。

2011年2月5日実施の大学入試の志願者数

明治大学 全学部統一試験 16,673人(2011年度速報値)
法政大学 T日程 約11,600人(2011年度)
ICU 一般入試 約1,600人(2011年度)

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(明大を一気に志願者数日本一に押し上げた「全学科統一試験」。2011年は同一日程にICUの一般入試が実施される…source:明治大学Webサイト)

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(法政大学T日程(全学部統一日程)。ライバル明治大学に対抗しており、同じく全国で受験可能。A日程(一般入試)より科目数が少ないなどの特徴がある。source:法政大学Webサイト)

*両大学入試は全国各地で受験可能であることから、東京での滞在を短くしたい地方からの受験生などは、2月5日の試験は地元で受け、後日東京に出てくるというケースも多々あるようです。

ICUは学期中に行うため、月-金の試験実施は講義を休講しなくてはならず、また学内にあるICU教会での日曜礼拝のため日曜日の実施はなく、近年は土曜日に実施されています。

しかし、かつては金曜日の入試実施もありました(2005年度他)。単一学科で、試験が一度しかないので、他校の動向を見て柔軟に試験日を設定してもよいと思います。

つづいて2の出願期間です。ICUはもう少し前から願書を受け付けるべきで、また受付の締め切りも後ろにずらせるでしょう

ICU出願期間(試験日2月5日)  2011年1月6日(木)-1月18日(火)

早稲田大学           2011年1月5日(水)-1月26日(水)
明治大学(全学部統一試験)  2011年1月4日(火)-1月21日(金)
(法学部)       2011年1月4日(火)-2月2日(水)
法政大学(T日程)  2011年1月5日(水)-1月21日(金)
(A方式)       2011年1月5日(水)-1月27日(木)

受験者数日本一位の明治、二位の早稲田より出願開始が遅く、また締め切りが早いというのは事務的に改善すべき箇所です。

オープンキャンパスや広報など、ICUはなかなか頑張っている感があります。しかし肝心の入試実施日が、最も避けるべき日程であり、かつ出願期間が短く早いというのは、受験の専門家の視点からみて、仏作って魂入れずというか、画竜点睛を欠くといいますか、苦心しているわりに肝心の部分が抜けている感があります。

結論として、明治・法政の大型試験があり、各校が避けている2月5日に試験を持ってきている部分には検討の余地があるように思われます。また出願期間は事務的にもっと早くでき、また締め切りももう少し遅くできるようにも感じられます。

一般選抜,地方受験・沖縄兄弟

沖縄出身で、ご兄弟でオンレクを受講され、ICU国際基督教大学に合格されたO兄弟インタビューシリーズ 弟編2

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(Mさん(兄)写真右、Wさん(弟)写真左。武蔵境にて)

(引き続き弟のWさんに伺ってまいります。浪人中はどの辺りの勉強に力を入れておられましたか?)

弟:
社会科学に現役で大失敗していましたので、世界史、政経、倫理などをしっかりやりました。現役の時は現代社会しかやっていなかったのですが。もちろん英語もかなりやりました。

(先ほど後半はあまり予備校に通っておられなかったとおっしゃっていましたが、社会は独自の学習をされたのですか?)

基本的にそうですね。講座などを取らずに1から参考書でやりました。

(やはり社会科学方面の知識はあった方がいいのでしょうか?)

そうですね、(日本語の)論文を読む上でも知識は有った方がいいし、知識問題としてもでることがありますので、やはり有った方がいいですね。

(日本語の論文そのものを解く練習はしましたか?)

ICUの過去問は全部解いた上で、人文科学・社会科学の本文を要約をしてまとめる勉強しました。短時間で要旨をつかむトレーニングになりましたね。

(なるほど。英語は代ゼミの講座が中心ですか?)

そうですね。基本的には実際の入試問題を解きながら英語力を付けていくというものでした。講座では他の国立大の問題なども解きました。

その他英語で役立ったのは、単語帳はシス単(システム英単語)、文法はネクステ(NextStage)などですね)。

(単語帳や文法のテキストは結構やり込みましたか?)

いえ、実は単語や文法の参考書はやり込むというとこまで復習していません。同じテキストを何回もやるスタイルは自分には向いていませんでした。ICUの過去問で出た熟語などを小さなノートにまとめたりしていたのが役だったりしました。過去問そのものからかなり学んだところが大きいですね。

(元は理系だったということですが、自然科学で受験されなかったのはなぜでしょう?)

元々の理系だった数III、Cまでやっていたので、途中で方向性が違うかなと思って、結局文系のような勉強もしていました。

現役の時なぜ自然科学で受けなかったのは、人文科学と社会科学の相乗効果を期待していたからだと思います。どちらも論文の試験なので。またサイトなどを見ていると、社会科学なら文章を読めば解けると思っていましたので。

(そういえばMさん(兄)は元々文系ですね? 弟さんに何かアドバイスはされましたか?)

兄:
BUCHOさんのオンレクはいいよと言っておきました(笑)。
後は英語をガッツリやっておけば間違いない、ということを言ったと思います。

(Wさん(弟)の方も浪人を経て合格されている訳ですが、現役の時とはここが違って合格できたというところはありますか?)

弟:
そうですね、受験を振り返ると、なんでこの問題が分からなかったのだろうと教養のなさを実感するところはありました。
過去問の人文・社会科学をやりこんで行くと、諸分野の知識が身についていきました。
また英語の文そのものも教養にはなっていったと思います。

またリベラルアーツ学習適性も得意になっていって、オンレクでは常時8割くらい取れていました。実際の試験では緊張からかそこまでの感触はありませんでしたが。

(他の教科はどうでしたか?)

英語のリスニングはあまり得意ではなかった6割くらい。リーディングは結構自信がありまして、8割-9割はいけたかな?というところです。

人文あたりは結構好みが差があって、それが得点に影響する感じがありました。

自分の場合横文字が多い方がギリシアなど西洋古典ものは得意で、夏目漱石が出てくる日本文学、東西文学の比較みたいなのは苦手でしたね。例えば西周(にしあまね)の問題とかが出ていますが、その辺りはかなり苦手でした。

(なるほど、Mさんの方はそのような好き嫌いはありましたか?)

兄:
自分は逆に横文字系(ギリシア古典など)が苦手でしたね(笑)。
学問とは何かとか、社会科学とは何か、とかそもそも論みたいなのはおもしろいと思いました。例えば「歴史学とは何か」とか。学問について学べたようにも思いますし。

一般選抜

SILS(早稲田大学国際教養学部)英語リスニング・英作文・英語総合対策講座

2012年度向け直前対策講座

<概要>
・ICU(国際基督教大学)対策サイトとして10年以上の歴史を持つBUCHO.NETでは、早稲田大学国際教養学部(SILS)の英語対策講座を開講しております。

(英語総合対策講座コンテンツ)

<1.英語リスニング 全16回講座>

-全14回講座で、早稲田大学国際教養学部の開学以来の全ての英語の過去問を完全カバーしております。

-SILSの英語リスニングは難易度が高く、また形式が細かく変化しており、さらにほとんどの受験生がSILSの問題演習を行うことができないため、演習をこなすと試験対策上非常に有利になります。

受講特典として、現在12講座の追加講座中。計28講座で、充実した対策が可能となっております。

<2.英語リーディング 全16回講座>

-全過去問をカバーします。
-オンラインで採点、偏差値や順位を参照できます。
-全長文に日本語解説及び、一部にネイティブによる英英解説が付属します。

受講特典として全長文にボイスエイドファイル(リーディング全文の朗読音声)が付属します(*特別付録2 下記参照)。

<3.英作文(ネイティブ添削込み)>

-全過去問の添削を行います。

-ネイティブ添削込みでこの価格。

受講特典として、そのまま使えるフレーズ満載の、英作文パターン集が付属します。(*特別付録3)
<4.英文和訳 3回>

-見逃したくない和文英訳の得点ポイントを解答例より習得します。
(付属リスニング教材 2011年度版には、2004-2011の全過去問が収録されています)

詳しくは下記URLをご参照ください。

http:wasedasils.com

一般選抜,地方受験・沖縄兄弟

(沖縄出身で、お二人ともICU国際基督教大学に合格された、O兄弟のインタビューです。続いて弟のWさんにお話を聞いていきます。お兄様とは4歳離れていて、同じようなコースでICUに入学されていますね。やはり沖縄の高校を卒業後、浪人の時にオンレクでICU入試受験対策をして、学習して、ICUに入られた形ですね。)

そうですね、兄とは高校も同じでした。
兄の通っていた高校は一応進学校なので、無難かなと。
また高校が家から近くて、10分くらいというのも魅力でした。

(当初からICU志望でしたか?)

いえ、自分は兄とは違って理系でしたので、漠然と筑波大学の理系などを目指していました。
しかし現役の時は希望校があまりはっきりとは決まっておらず、
たぶんどこかに大学に入ってもあまり関心がないのではないのかなど、いろいろ進路では悩んでいました。

そんな時に兄に電話しまして、ICU(国際基督教大学)なら入ってから決められると、半分冗談混じりに言われたのが、ICUを志望するようになったきっかけでしょうか。
最初はそんな大学があるのかという感じでしたが。
それは高3の夏くらいの事ですね。

(現役の時のICU受験の手応えはいかがでしたか?)

現役の時は一応受けてみるかという感じでした。

とりあえず英語だけに力を入れていて、ほとんど英語だけしか勉強しなかったですね。
そしてちょうど2009年の社会科学の知識問題ばかりが出題された年に当たってしまって、見事に跳ね返されました。

今思うと跳ね返されてよかったのではないか、結果的には勉強する機会ができてよかったとも思います。センターなども7割くらいで止まっていましたし。

全部独学でやっていたのですが、独学でのICU受験対策には限界を感じました。
実際にICU入試を体験するまでは単語を知っていればどうにかなるんではないかという程度の軽い気持ちで勉強していました。

(そこから浪人されるわけですが、浪人期の様子を教えていただけますか?)

自分も兄と同じく沖縄で浪人していました。
沖縄の実家の兄の部屋は、兄がICUに合格して東京に出ていったことで空いていましたので、そこを勉強部屋として使っていました。

勉強の中心はBUCHOさんのオンラインレクチャーと代ゼミの単科講座で、単科講座は英語読解を取っていました。代ゼミは単科以外は自習室の利用ですね。
前半はよく自習室を使っていました。後半はICU入試対策に集中するため、自宅でオンレクを中心に勉強しました。

(代ゼミの単科の英語読解というのはどのような内容ですか?)

初心者から上級者までの一般的な英語対策ですね。一応ハイレベルとなっていましたが。
(浪人時の併願校はどのようなところでしょう?)

中央総合政策学部(合格) 早稲田大学国際教養学部(不合格)などです。

ただ他の学校に受かっても、ICUに落ちたらもう1年浪人(2浪)してICUに行くつもりでした。
とにかくICUに行きたいという気持ちがありました。
現役の時に行ってみて惚れ込んだというところが大きいですね。

(次回に続きます)