2023年度ICU総合型選抜と4月帰国生入試の比較
ICU国際基督教大学の公式Webサイトで入試関連の情報が更新され、2023年度ICU総合型選抜と4月帰国生入試の要項が公開されています。
いずれの入試も事前に変更点がICUから予告されていましたが、改めて入試要項の内容が去年からどのように変更されているのか見ていきたいと思います。
ICU入試総合型選抜 2023年度入試要項の変更点
ICU入試総合型選抜変更点1 オンライン個別面接
まず、ICU入試総合型選抜ですが、事前に予告されていた通り、2023年度から二次試験がグループディスカッションから、オンライン個別面接に正式に変更されます。実際にはコロナの影響で2021年度、2022年度入試でも要項の内容を変更する形でオンライン個別面接が行われていましたが、2023年度からは正式に採用されます。
また、二次面接で用いられるの言語も要項内に明記されています。
最も受験生の多い<英語外部試験利用>では、日本語でオンライン面接が行われます。
その他、<理数探究型>も「日本語」で、 <IB認定校対象>は「日本語および英語」でオンライン面接でが行われることが示されています。
<願書記入に関する注意点>
ICU入試総合型選抜変更点2 願書の記入
地味な変更点ですが、今年度の要項から、願書はボールペンで記入するよう指示が書かれています。
2021年度の要項までは願書に使用する筆記具に関しては指示がありませんでしたが、今年度からはボールペンの使用が必須です。なお、ICUの総合型選抜では「小論文」と「自己活動歴と自己分析」の記入にもボールペンを使用します。これらは用紙内の注意事項として以前からボールペンで記入するよう以前から指示が書かれていました。
なお、総合型選抜以外の入試では願書の記入はオンラインの出願フォームにPCなどから入力する形で行うため、ボールペンの使用が明記されているのは総合型選抜だけです。
ICU4月帰国生入試、2023年度要項の変更点
ICU入試4月帰国生入試変更点1 会場試験は廃止 ショートエッセイを導入
2023年度の帰国生入試では「小論文」が廃止され「ショートエッセイ」が導入されています。「ショートエッセイ」は事前に示されたテーマを元に、1,000文字の文章を書くというものです。小論文と違って事前にテーマが知らされており、出願の際にWeb上のフォームに記入します。
以前のICU4月帰国生入試では会場試験科目として「小論文」が実施されており、試験会場で小論文を書く必要がありました。しかし、今年度より試験会場のその場で書く小論文はなくなり、出願時までじっくり時間をかけて作った文章をWebフォームに入力して提出すればOKになりました。
ちなみに、2021年度、2022年度入試はコロナの影響でICUの会場試験の「小論文」は実施されず、出願時にテーマに沿った文章をWeb提出する課題に変更されていました。今年度からこの変更が正式に試験として採用された形です。
なお入試要項で2023年度の4月帰国生入試のショートエッセイのテーマはすでに明示されています。要するに今から文章を作って8月の出願時にWebから入力(コピペ)するだけです。
4月帰国生入試-変更点2 グループディスカッションを廃止して二次オンライン面接を導入
以前の4月帰国生入試は1次試験のみで、全員が試験会場でグループディスカッションをする形式が採用されていました。
2023年度以降はグループディスカッションは廃止され、代わりに2次試験のオンライン個別面接が導入されています。
総合型選抜と4月帰国生入試の比較
もとより総合型選抜と4月帰国生入試は同じような試験でしたが、今回の変更でより内容が共通したものになりました。
総合型選抜(英語外部試験利用) | 4月帰国生入試 | |
評定平均 | 4.1以上(日本の高等学校在学中の成績) | 規定なし |
海外経験 | 規定なし | 中・高等学校を通じ2年以上継続して海外教育機関の教育を受けていること |
提出可能な英語試験 | IELTS, TOEFL, Cambridge, 英検, GTEC *点数の要件は無し | IELTS, TOEFL, Cambridge *点数の要件は無し |
二次試験 | オンライン個別面接(日本語) | オンライン個別面接(日本語) |
提出書類 | 願書(規定なし1500文字程度)、小論文(1200文字)、活動歴と自己分析(800文字) *ボールペンで記入し、郵送で提出 | 願書(計1100文字)、ショートエッセイ(1000文字) *Webフォームに入力して送信 |
推薦状 | 2通 | 2通 |
入学後に外国語として学ぶ言語 | 英語(ELA) | 英語(ELA) |
出願時期 | 9月 | 8月 |
ICU学内で行う会場試験 | 無し | 無し |
上記の表で示すように、総合型選抜と4月帰国生は同じ系統の試験で、出願資格が異なるという事が分かります。いずれも会場試験がなく、ICU学内に行かなくても試験が完結します。
総合型選抜は成績優秀な国内生向けの試験で、日本の高等学校の成績で評定平均が4.1以上が必要です。
4月帰国生入試は、出願要件としては評定平均等の成績は問われない帰国生向けの入試で、2年以上継続して海外の教育機関で教育を受けている事が条件です。