ICU入試国際基督教大学入試合格体験記2020(16) あさつきさん

1. お名前、プロフィール

<お名前>

あさつき

<プロフィール>

ひきこもり・不登校で高校中退

高卒認定取得

数年間フリーターやりつつ、美大受験を志し美術予備校に通うも挫折

8月頃ICUに路線変更(宅浪)

2. 受験形態

一般入試

3.予想得点

人文社会または自然科学得点 = 7.5割
総合教養得点 = 7.5割
英語リスニング得点 = 6割
英語リーディング得点 = 7.5~8.5割

4.併願校

併願なし

5. ICUに入るまでのいきさつ(どうやってICUを知ったか? なぜICUを選んだか ? など)

自分が本当に美大に向いてないとわかり、じゃあお勉強でどこか向いてる大学ないかなと模索していました。カナダにちょっと留学したこともあり英語はそこそこ好きだったし、リベラルアーツという教育形態にも惹かれ、ICUに行き着きました。
それまで美大に行くと決めていた上に高校もドロップアウトしたので普通の受験勉強など当然しておらず、現状の自分が入れる日本のリベラルアーツの大学と言ったら問題形式が特殊なICUしかなかったです。

6.ICUに期待するところ

ELAでの実践的な英語力の養成と、対話型授業に期待しています。

7.受験対策

a.願書

<1.ICUを志望した動機または理由を述べてください。>

私はカナダに留学した際、国籍や人種の垣根を超え多くの人と関わり、共に英語を学び、時には社会問題について議論する機会もあった。英語の技能ももちろんだが、私はそれ以上にその一年間で得た文化の違い等の国際的な知見こそが、留学経験を価値あるものにした最大のファクターであったと考えている。
そのような経験から私は、自らの勉強不足をありありと認識する他方で、多様な価値観を持った人々と共に、特定の分野にとどまらない知識が要求される複雑な社会問題にチャレンジしたいと思うようになった。
貴学のリベラルアーツ、そして学生が積極的に発言を行うディスカッション・対話型の授業は、先に述べた私の目的を果たすのに最適と考えた。

<2.ICUで何を学んでみたいですか。あなた自身の希望をその理由も含め述べてださい。>

私は「先の大戦や、それに比肩するような惨事を避けるため、人類はどのような選択をすべきか」というテーマを生涯にわたり追求したい。よって、貴学で平和研究や国際関係について学び、自身のテーマを問い続けるとともに世界で通用する深い教養を身に付けたいと思っている。
また、「死刑制度は廃止すべきか」という問いを出発点として、私は中学生の時から法学を自主的に勉強してきた。死刑制度以外にも、現代における法律の目的や、人権に基づいた法のあり方に興味があるため、基礎から本格的に法学を学びたいと考えている。

<3.学内外を問わず、技能、諸活動など自分の最も得意とすること、好んで行なって いることを述べてください。>

私が最も得意とすることはリーダーシップを取り、一つの目的に向かって集団をまとめることだ。
中学・高校の合唱コンクールでは必ず何らかの役職に就くよう自分で決めていて、一度指揮者も務めた。歌が得意な生徒と苦手な生徒、やる気のある生徒とない生徒がいる中で、どのように全員がある程度納得と妥協をする形で練習を推し進めることが出来るかを考えていた毎日は、有意義でとても楽しかった。

a. 人文・社会科学

人文・社会科学は現代文の基本的な読解セオリーの参考書を読んでコツを掴んだら、あとはオンレクの過去問をやりました。
読解問題に関しては普段から本を読んだり、新聞・新聞社のネットニュース、或いは論文などを読む人にはそんなに難しくないと思います。
知識問題については、高校の勉強してない私はほぼ全部知らないので、細かいことはやらずに世界史の本で歴史の全体の流れを掴んで、倫理の資料集で最頻出の人物だけ確認して、あとは諦めました。
(私の場合はそれ以上に英語の方に時間をかけました)

b. 総合教養(ATLAS)

人文・社会科学と大体同じ対策方法です。
リスニング部分に関しては、歴史の知識に自信がなければ人物・年号・地名・なんか重要そうな単語とかは必ずメモした方がいいです。
過去問演習で自分にわかりやすい且つ速いメモ法を練習してみると、1、2点は上がる場合があるかもしれません。
理系科目は一からやり直す時間などあろうはずがないので、頻出のばねの伸びた長さ問題、炎色反応だけ覚えました。

c. 英語(リスニングを含む)

<リスニング>

過去問で自分の到達レベルを確認しつつ、毎日5時間くらい好きなYouTube動画やNETFLIXなどで楽しみながら英語聞いてました。
特に最初のリスニング力の向上に貢献したと思われるのはカートゥーンのSouth Parkですね。とにかく早口なので慣れると結構早めの喋りにも対応できる力が付くし、英語なら無料で全編観られるのでオススメです。
直前期は過去問の、特に最近の問題をじっくりやりました。
90年代〜2000年代と比べて、ここ数年の問題は著しく喋りが速いなと感じたので。聴き取れなかったワードは何度も聞き返して、単語覚えたり。
自分の場合、長文聴き取り中に問題文読むと絶対リスニング入ってこなくなるのでそれは禁止して、数字だけはメモ取りながら目瞑ってました。
あとはもう集中力の世界です。
本番で聞き逃して結構焦りましたが、気にしてはいけません。オンレクの解説にも書かれていますが難しい問題はみんな答えられてないし、次の問題の時間を奪われて芋づる式に落とすのが一番最悪なので、切り替えが大事です。

<リーディング>

リーディングはやればやるほど伸びるので、徹底的にやりました。
まず単語覚えと文法事項は直前まで継続的にやります。
暗記系は一回で覚えようとせずに、忘れていても自分を責めず、長期にわたって何度も繰り返すのがポイントです。
読解に関しては、最初に大学入試英語長文ハイパートレーニング難関編を仕上げました。
受験英語初心者の私にとっては、これはかなり得るものが大きくて長文読解の基礎を固められました。
その後はオンレクの過去問を古いものから毎日少しずつ全部やって、たまに息抜きでRedditの物語スレ読んだりって感じです。
やはり鍵になるのは速読力ですね。1問に対して文章を何度も読み直す時間はないので、とにかく速く読んで意味が頭に入ってくるようになることです。

d.その他受験に関するアドバイス(役立つ参考書、試験中に気をつけること、全般的な勉強法など)

あんまりいないと思いますが私のように高校にまともに行っていない方も、それによるディスアドバンテージはもちろんありますが(というか普通にデカイ)
読解力と英語力を中心として、自己分析と取捨選択をしながら適切な学習をすれば合格できるので、参考にしていただけたら幸いです。
それと、もしどうしても勉強に集中できない、モチベが続かないという人がいたらそういう心理学(脳科学?)の本とか、Procrastinationの研究とかを調べてみると面白いし良いかもしれません。TEDでもそういうのがテーマの動画があったので、英語の勉強も兼ねて。
目の前の壁に今日のタスク貼るとか、スマホの充電切って遠くに置いとくとか、そういう小さな工夫が大事です。
あと個人的にはマインドフルネスは集中力が上がってオススメです。

8. 最後に一言

(オンレクに関して)
自分は過去問演習がほぼメインだったのでオンレクがなければ合格できていなかったと思います。
ランキングや偏差値が出るのも、宅浪にとっては自分の相対的な現在位置が分かる唯一の手段だったのでかなり重宝しました。

一番大切なのは、身体と心の健康です。これは全受験生に当てはまると思います。
何があったとしても自分を責めたり落ち込んだりするのは「志望大学合格」という目的遂行においてはマイナスにしかならないと割り切って、受験までのパフォーマンスを最大化することに力を注ぐことが肝要です。
もし精神的に不安定だったら、無理に机に向かうのではなくそれを安定させることにリソースを使って下さい。
長期的に見れば、それはプラスになります。
最後に、こんな経歴の合格者はおそらく少ないので絶対特定されると思いますが(笑)、こんなやつでも合格は出来たということで、似たようなバックグラウンドでICUを目指しているという方を勇気づけられたら嬉しいです。