ICU入試国際基督教大学入試合格体験記2024(30) しろさん
1.お名前、プロフィール
<お名前>
しろ
<プロフィール>
・通信制高校出身
・通信制高校の生徒用の塾(サポート校)に通っていました。
・幼少期にイギリスに1年、UAEに3年ほど住んでいましたが、日本人学校だったので英語力は伸びず…(>_<)
2.受験形態
総合型選抜
5.ICUに入るまでのいきさつ(どうやってICUを知ったか? なぜICUを選んだか ? など)
もともと海外で仕事をしてみたいという強い憧れがあり、国際系の大学を調べていたところ、ICUを知りました。自分の興味関心に合わせて横断的に学問を学べるところや、あくまで英語を学ぶのではなく「英語で」学問を学ぶというスタイルに惹かれてICUを受験してみようと思いました。
6.ICUに入学した印象
2単位の授業なら週2コマ、3単位の授業なら週3コマの授業が定められていたり、それに加えてELAもあるので学期中は忙しさに襲われていますが、それでも密度の高い勉強ができている実感があり、とても充実しています!
授業も対話重視で行われているものが多く、ただ聴いているだけで終わることが少ないです。
7.受験対策
願書-1<1.ICUに入学することを強く希望する理由を述べて下さい。>
最初の一文は「私は人生を懸けて、平和を希求していく。」と読む人が目を引くように工夫して書きました。(ちなみに、希求という言葉はICUがよく使っているものです。)平和を追い求めるためにどのようにアプローチしていくのか、現在の自身の考えと大学で研究したいことを端的にまとめました。
また、ICUの特長やアドミッションポリシー、具体的な教授名を加えることで熱意が伝わるように文章を組み立てました。
願書-2<2.ICUで何を学びたいかを簡単に述べ、また将来の志望とその理由を述べてください。>
幼少期にイギリスにてアジア人だからという理由で自身が人種差別を受けた経験と、通信制高校というマイノリティな選択肢を選んだことで得られた価値観について書きました。
「普通とは何なのか。」という問いや、大勢がやっていることが正しいという日本の風潮に抱いた疑問についても掘り下げました。
願書-3<3.あなたを学生として受け入れることがICUにとって重要であると思われる理由を述べて下さい。>
在学中と在学後にできる貢献についてそれぞれ分けて書きました。
在学中にはまず自分自身が成長し、ICUが育成を掲げる「国際的社会人」になり世界に羽ばたいていくこと、研究を通して大学に貢献していくことを書きました。
最後は「卒業後も大学との連携を続けることで、貴学の発展に貢献する覚悟だ。」で締めました。
b.エッセイ
私は「社会的または国際的に関心が高まっている時事問題」を選びました。
タイトルは「日本における外国人労働者の増加から見た日本人が身につけるべき素養の考察」です。
今の日本人に必要なのは、色々な意味で「自分と違う人」を「受け入れ、尊重する」素養だ、という主張をもとに論を展開しました。自分の経験を根拠にすることで、より効果的にアピールできると思い、自身の海外在留時の経験を書いたりもしました。
最初は同じ主張でロシアのウクライナ侵攻をテーマに書いていたのですが、とても1500字じゃ書き切れず…。テーマを変えに変え最終的に身近な外国人労働者を取り巻く問題に行き着きました。(途中日本の難民受け入れ問題についても書いた記憶があります)
小論文は本当に出願締め切りギリギリまで書き直しました。自分の納得いく文章に仕上げることが何より大切です!
c. 学校内外における自己活動歴と自己分析
主に3つに分けて書きました。
・ESS部の立ち上げと運営
・校内弁論大会、小論文コンテストの実績
・通信制高校のオープンキャンパス運営
それぞれについて、活動の目的と活動を通して身についた力を分析して書きました。ただ活動しただけ、では不十分だと考えていて、活動の中で何を考えたかを述べているものが求められる気がしています。
d. 推薦状2通
・サポート校の先生(高校3年間私を見続けてきて下さった方)
・英語研修の際にお世話になった先生
e. 成績書類
英語:
英検準一級
CSEスコア 2487
評定平均 = 5.0
(通信制高校の5.0なので参考にはならないかもです…)
f.一次試験(書類審査)のポイント
とにかく文章力!だと思います。
一次は書類だけで決まってしまうので、読んだ人に「自分がどのような人間か」が一発で伝わるように工夫して書くようにしました。できれば志望理由書と活動実績、小論文全てに書いてある考えが一貫しているともっといいと思います。
書いていて感じたのが、思った以上に文章の順番が大事ということです。内容は全く同じでも、文章の順番で印象が変わってしまうので、自分が1番納得のいく順番で書いていくと自信が持てると思います!
g.面接 (二次試験)
私が聞かれた質問は以下です。
・志望理由
・なぜ他大学ではなくICUなのか
・具体的な将来のビジョン
・海外在留時に印象的だった出来事
・留学はどこにいくつもりか
・通信制高校について
・ESSの具体的な目的、内容は
オンラインで行われた面接では、教授2人を相手に喋りました!教授方は書類をよく読み込んで下さっていて、それに関する質問が多かったと思います。
最後に軽いDiscussionがありました。体感だと色々な質問15分、Discussionが5分くらいだったと記憶しています。
二次試験ポイント
事前に想定される質問に対する問答集を作成し、自分の中で考えをまとめていたので本番楽に回答できました。オンラインですが、相手の目を見て話すつもりで真摯に回答するように心がけました!
途中泣きましたが受かりました!笑
とにかく落ち着いて、気持ちを伝えようとする姿勢を見せれば大丈夫だと思います^o^
8.最後に一言
ICUの総合型選抜は提出する書類も多く、英語力も必要になるので、敷居の高い入試だと思います。(ただ、その分倍率も低めです。)
自分と向き合い将来のビジョンを確立させること、そしてそのビジョンとICUの特徴を擦り合わせることは本当に大変です。何度も文章を見直し、書き直していく作業を繰り返す中で私も5回くらい心が折れました(笑)ただ、この入試をきっかけに自分と向き合った時間は今では宝物です。挑戦する価値は十分にあると思います。Good Luck!!!
P.S.
総合型を検討している方は、一度ICUのオープンキャンパスに足を運んでみてください!実際に総合型で合格した先輩に話を聞くととても参考になります。
<追加の質問 通信制高校について>
・通信制高校の良かったところと大変だったところは? やはり通信制高校出身の人はICUでは珍しい?
メリットは、全日制と比べると拘束時間が圧倒的に短いので、高校生時代の時間を最大限に活用できるところです。私はその時間で小学校のボランティアに行ったりしていました!
大変だったところは、良くも悪くも自由なところです。通信制高校の課題から受験の書類準備まで、基本的に自分でやらなきゃいけないので、自己管理能力が求められると思います。
また、高校にもよると思いますが私の周りにはICUなどの難関大学を目指す人が少なかったため、受験期はすごく孤独に感じることが多かったです…(>_<)
私はまだICUで通信制高校出身の人には出会ったことはないですが、高校の先輩にICUに入学した方もいるので全くいないという訳ではないと思います!友だちに通信制高校出身だということを話しても「そうなんだ!」という反応で終わることが多いので笑、珍しい目で見られることもいい意味で少ないです。
「通信制高校だから、総合型で合格するのは難しいのではないか」と考えていた時期が私にもありましたが、ICUは出身高校よりも受験者の人となりや経験、考えに向き合って審査してくださっているなと面接の時に特に感じました。通信制高校出身だから、と後ろ向きに考える必要は全くないです!!