一般選抜

(Uさんインタビューその4)
3限目は人文科学で、比較的平易に感じました。問題自体は過去問の中でもかなり難しい部類に入ると思いますが、要求される背景知識が西洋哲学だったため、自分の持っている知識で対応できました。自分の場合は人文科学の論文はまず全体をぱっと眺め、何がメイントピックであるかを把握してから、1章ごとや文中の区切りごとに読み、問題に答えていくというスタイルでした。実際の入試でもこれを実践しました。全体を読んでから答えるという方もいらっしゃいますが、どのような読み方、解き方にしても、自分なりのスタイルを作っておくことは大切だと思います。

4限は英語で、こちら非常に簡単に感じました。近年の問題の中でもかなり簡単で、これは全く差が付かないだろうなと思いました。英語が課題であった自分としては助かった面がある反面、満点近くを取る受験生もたくさんいるんだろうなと思い、正直この時点でダメかもしれないと思いました。

(確かに昨年度の英語リーディングの出題はText1が並、Text2, Part IIは簡単ではないものの、問題が素直なものが多かったですね。全体の出来映えとしては厳しいという印象だったのですね?)

そうですね、予定通り2年計画になりそうだなと思いました。試験が終わった瞬間、不合格だと思っていましたので。得意の社会科学で全くリードできなかったと思う点、英語の問題がかなり平易であった点などからそう確信していました。

(では合格はかなり驚きだったのですね?)

ICUの合格発表は怖くて見られないと思っていました。前日から眠れませんでした。合格発表をすぐに確認が恐ろしく、ネットや電話確認は絶対止めようと思っていました。特に電話の自動アナウンスで機械音声で「不合格です」と聞くと思うと怖かったですね。

(自分もビジネス上、定期的に大学受験をしているのですが、確かに家族のいるところで電話の合否音声案内を聞く時は怖いものがありますね(笑)。)

ええ、ですので郵送の合否の通知を待つと決めていたのですが、あまりに気になってしまい、結局ネットでICUの合格発表を見ました。番号を見つけた時は信じられないような気持ちで、家族に電話での合格発表や郵送での通知など、複数の手段で合格を確認するようお願いしたほどです(笑)。もちろん合格通知や入学案内が来て確認できたわけですが、ネット上の自分の受験番号見た段階では本気で信じられないという気持ちでした。倍率も例年より高かったですし。

(ICU国際基督教大学入試の勝因はどこにあったのでしょうか?)

そうですね、今思うとオンレク内の成績を見ていて、ベストの成績が出て、苦手教科等をうまく平均程度でクリアできれば、合格できないことはないと分かっていたのは大きいです。つまり試験前にボーダーライン上に自分はいたことを確信できていたということでしょうか。決して全教科の成績が下位ではないと。

また2限目の社会科学の後に気持ちを切り替えられたこともポイントだったと思います。月並みな言い方ですが、ICU入試に対して現状の自分の力で、目の前に与えられた問題で、最善を尽くすことができたのが勝因だと思います。

(ありがとうございました。次回から自然科学でICU国際基督教大学を受験をされたRさんのインタビューをお届けする予定です。)

一般選抜

<実際の入試>

(それでは実際の入試に関して伺いたいと思います。入試の出来映えを教科別に教えて下さい)

まずリベラルアーツ学習適性ですが、これは結果的に一番無難な出来映えでした。元々この種の問題は得意でしたし、概ねオンレクの傾向通りで、感覚的には平均点以上は取っているだろうなという感じがしました。ただしオンレクの過去問では登場しなかった新しい問題でやや解答に時間を要するものや、とても手の込んだ問題も見受けられました。よって全問を解くことはできず、全く適当にマークした問題がいくつかありました。他の試験科目にも言えることですが、実際の試験は試験会場独特の緊張感もありますし、普段から制限時間を短くして解くことも大切だなと後から思いました。

2限目は社会科学で、これは本来最も自信を持って取り組んでいた科目でした。人文科学は哲学や文学など、自分のあまり触れたことのない分野からの出題が多く、難しい面もあったのですが、社会科学は社会人経験というか、他の高校生よりは長く、リアルタイムに様々なニュースに接していますので有利さは感じていました。また元々社会科系統に興味があったことから、得意にしていました。

しかし今年の入試は他の皆さんも言っているかと思いますが、本当に知識問題のオンパレードで、全くできませんでした。出来映えはそうですね、3,4割でしょうか。とにかく論文の核となるものがなく、いわゆる「筆者の主張」が最後までない文章で、ほぼ全部の問題が論文に関係のない知識問題だと思いました。

社会科学が終わった時点でかなり絶望的な気持ちになりかけました。しかしオンレクで社会科学の偏差値や順位がよかったこと、そして他の受験生よりリアルタイムで社会のニュースに接していることなどから、「これは他の受験生もできていないはずだ」と自分に言い聞かせました。そう思えたのは過去問に多く当たり、自分のポジションを把握していたアドバンテージの一つと言えるかも知れません。

いずれにしても稼ぐつもりでいた社会科学で全く手応えがなかったのは精神的にきつかったです。しかしここで諦めては本当に終わりだと思い、2限の後の昼食休みでは気持ちを切り替えること、午前中の結果を考えないこと、午後の試験から集中することを心がけました。
(次回試験後半に続きます)

一般選抜

(その後見事半年の勉強で合格された訳ですが、その後英語はどう勉強されたのですか?)

そうですね。まず安定感がなかったので、これは続けるしかないと思っていました。自分ほどの点数ですと、分かるテキスト(本文)は多少分かるものの、分からないテキストは全く分からないといった具合でしたので。落差が激しく、偏差値は30?45程度を行ったり来たりしていました。初めてから数ヶ月は平均に達したことはありませんでした。

先にも申し上げたのですが、まず英単語を覚えるレベルから勉強を始めていました。そして徐々に長文読解と、単文精読を平行して学習するようになりました。

しかし実際にオンレク等でデータを見ると、なかなか結果が出ないので、いろいろ分析してみた結果、要素はある程度分かっているのに、全体が見えていないというか、英文構造を全く理解しないで読んでいることに気がつきました。そこで『横山のロジカルリーディング』等、パラグラフリーディングの教材をこなし、ブロックで論理的に文章を理解する訓練をしていきました。すると少しずつではありますが、オンレク内でも平均点を超える回が出てきました。

(リスニングに関しては社会人特有の勉強をされていたようですね)

ええ、まず以下の方法は社会人向けと申しますか、受験よりも長いスパンで英語を続けるため手法ですので、高校生の方には必ずしもオススメできません。しかし私はこれで点数が上がりました。

具体的には「音読パッケージ」と言う方法です。英語上達完全マップというサイトで紹介されています。

これをオンレクの過去問にアレンジしてやっていました。
具体的には以下の手順になります。

〇オンレクのパート?や?の英文の解答を読み、内容を理解する
〇次に、音声教材にあわせて音読。
意味の取れる適当なセンテンスで止まりながら、それを真似て5回音読する。
〇次は教材を流しっぱなしにして、それに合わせて10回ぐらい音読する
〇再び意味の取れる長さで停めながら5回音読する。このときテキストは見ない。
(できないなら見ても良い)
〇最後に音声流しっぱなしでシャドーイングを5回(同上)
最初はこの30回が1セット。2回目からは全体の数を合計20回ぐらいに減らして、最終的にひとつの文章を100回ほど読み込みました。
とても面倒くさいですが、短期間で効果が出る方法です。リスニングは点数を上げやすいのでできるだけ早くから取り掛かっておけば得点源にできるのではと思います。

(これは確かに一定期間で成果が求められる大学受験となると手間がかかりする面もありますが、継続できるなら効果は出そうですね。しかしこれはオンラインサイトの手法だったのですか。普段からネットを活用している社会人であれば、オンライン情報にも抵抗がなくなる面はあるかもしれませんね。)

そうでしたね。BUCHOさんのオンレク自体ネット検索で調べて、以前より知っておりましたので。

(次回に続きます。)

一般選抜

今回は社会人でありながら、一般入試でICUに入学されたという、uさんにインタビューさせていただきました。

(社会人経験をお持ちですが、一般入試を受験されたのはどうしてでしょうか?)

自分の場合あまり社会人らしい社会人経験がなかったというのと、大学受験をきっちりして大学に入学したいという思いがありましたので、一般入試を受験しました。また英語が苦手だったので、一般入試なら苦手な英語をカバーできるという思いもありました。社会科学や人文科学、リベラルアーツ学習適性の試験も自分には合っているのではないかと感じました。

(ICUに入学されるまでのいきさつを教えていただけますか?)

長い上に重くなるのですがよろしいでしょうか?

まず高3の夏にノイローゼ気味になってしまいまして、精神的に落ち込んでいました。これが2001年ですね。その後2年間引きこもってしまったのです。

それからなんとか回復して、2004年2月には国公立を目指して勉強をしていました。関西の予備校に通うため、独り暮らしをしていたのですが、対人関係のトラブルなどがあり、2005年8月には独り暮らしを止め、また翌年3月まで引きこもっておりました。

それからまた立ち直って、2006年4月にはコンビニなどでアルバイトを始めました。1年間お金を貯め、その後学校に通いたいと思ったのですが、どうにも気持ちが乗りませんでした。
そして2007年からは親類の製造関連業で働き始めました。同時に放送大学での受講も始めました。
その後大学入学を決意し、受験勉強を始めようと思ったのですが、自分の特性や、学問の方向性などから、ICUや早稲田の商学部などが主な志望校になりました。

(ICUが志望校になったきっかけはどのようなものでしょう)

まず学問の方向性が合っていたこと、また自分はしばらく受験勉強からは離れていましたが、古典や漢文を含め、国語は非常に得意としていたこと、論文系の試験であることなどが理由でした。実際にICU入試を見たときに、これは暗記力勝負の試験ではなく、いけるのではないかと直感的に思いました。

(それからICU国際基督教大学対策のオンラインレクチャー(オンレク)を始められたのですね?)

そうでうね。実際にはICUを受けようと2008年の5月に受験を決めてから、8月くらいまではずっと仕事をしていました。オンレクを受講し始めたのはもっと後になります。

(それ以前に働きながら勉強などはなさっていたのですか?)

週に1回塾に通って、TOEICの勉強などをしていました。英語が課題だと分かっていたので、まず英単語の暗記から入ったほどです。

(オンレクでも英語にはだいぶ苦労されていましたね)

本当にそうでしたね。初めて受けたオンレクで、英語の偏差値が28と表示され、初めて偏差値30未満が存在することを知りました(笑)。正直オンレクを始めた時点で、特に英語で他の受験生との差が見えてしまいましたので、この時点では2009年2月の試験に合格できるとは全く思っておらず、2010年の2月に合格できれよいなと思っていました。時間をかけてここまできたわけですし、2年計画だったのです。

<次回に続きます>

一般選抜

(それでは実際のICU国際基督教大学入試はいかがでしたでしょうか?)

まず前日に過去問を解いてしまいまして、オンレクで算出されたデータがよくなかったことからその事が気になってしまい、「明日は人生で一番大事な日なのにこんな点数で」という具合にもんもんとしていました。結局なかなか眠ることができず、3時間程度しか眠れませんでした。

実際に受けての印象では、まずリベラルアーツ学習適性はほぼオンレクの傾向通りで、やや理系の問題が目立っていました。

人文科学は今まで解いた中でもかなり難しい部類に入る問題でした。試験中に心が折れそうになったのですが、これまで勉強してきた様子を思い出し、自分が分からないなら他の人も解けていないだろうという気持ちで解き続けました。

社会科学は他の方も書かれているように、今年度は知識問題ばかりで、センターの政経のような問題でした。自分はセンター対策で政経をやっており、読解を苦手としていたので、結果的には救われました。

英語はとてもよくできました。例年に比べて簡単で、15分あまり、Part 1, 2とも見直す時間がありました。

全体を通してはすごくできたという感じはなかったのですが、悔いはなく、これはいけたのではないかとも思いました。人文があまりできなかった点は気になったのですが、他でカバーできているようにも思いました。

(ICUの合格発表は見に行かれましたか?)

たまたま父も仕事が休みの日だったので、両親と見に行きました。番号を見つけた時はうれしかったですし、両親も喜んでいましたね。しかし帰りがけなどに不合格で泣いている方などもいらっしゃって、自分はあまり騒がないようにしていました。

(実際にICUの入学試験を受けてポイントだと思われた所はありますか)

前日は早く寝た方がよいです。前日に過去問などをやってしまうとむしろ不安になってしまいます。リラックスして早く休む方がよいでしょう。

また他の受験生を気にしてしまうと、精神的に参ってしまうと思ったので、試験中は他の受験生をなるべく見ないようにして、試験問題に集中するようにしていました。たまたま席が一番後ろで、他の受験生の目線を感じずにリラックスして受験できたのもよかったのかなと思います。ICU生の中には試験監督の先生が誰だったかなど、試験の様子を克明に覚えておられる方がいてすごいと思うのですが、私は試験会場の様子は全く目に入っていなくて、覚えていません(笑)。

(ご受講いただいていたICU入試対策のオンレクは役に立ちましたか?)

とても役立ちました。やはり20年ほど国際基督教大学の過去問をやると傾向が体に染みついてきて、自分なりの解き方が分かってきます。特にリスニングなどはパターン化されている部分もたくさんあるので、それらが身につくと非常に有利です。またそれだけICU対策をやったという安心感も自分には大きかったと思います。

(受験生へのアドバイスをお願いします)

そうですね、国際基督教大学の過去問は独特で、特に人文科学や社会科学は年度によって大きく文章の内容が異なります。よって2,3回の演習の出来映えで一喜一憂せず、客観的に自分の答えを見直すことが大切だと思いました。また自分の場合は人文科学などが苦手でしたが、実際の試験では他の教科でカバーできましたので、苦手科目があったとしてあまり考え込まず、演習を続けることが大切だと思いました。

(ありがとうございました。次回のブログ記事ではICU祭の様子をお届けします)

(それでは実際のICU入試はいかがでしたでしょうか?)

まず前日に過去問を解いてしまいまして、オンレクで算出されたデータがよくなかったことからその事が気になってしまい、「明日は人生で一番大事な日なのにこんな点数で」という具合にもんもんとしていました。結局なかなか眠ることができず、3時間程度しか眠れませんでした。

実際に受けての印象では、まずリベラルアーツ学習適性はほぼオンレクの傾向通りで、やや理系の問題が目立っていました。

人文科学は今まで解いた中でもかなり難しい部類に入る問題でした。試験中に心が折れそうになったのですが、これまで勉強してきた様子を思い出し、自分が分からないなら他の人も解けていないだろうという気持ちで解き続けました。

社会科学は他の方も書かれているように、今年度は知識問題ばかりで、センターの政経のような問題でした。自分はセンター対策で政経をやっており、読解を苦手としていたので、結果的には救われました。

英語はとてもよくできました。例年に比べて簡単で、15分あまり、Part 1, 2とも見直す時間がありました。

全体を通してはすごくできたという感じはなかったのですが、悔いはなく、これはいけたのではないかとも思いました。人文があまりできなかった点は気になったのですが、他でカバーできているようにも思いました。

(合格発表は見に行かれましたか?)

たまたま父も仕事が休みの日だったので、両親と見に行きました。番号を見つけた時はうれしかったですし、両親も喜んでいましたね。しかし帰りがけなどに不合格で泣いている方などもいらっしゃって、自分はあまり騒がないようにしていました。

(実際に試験を受けてポイントだと思われた所はありますか)

前日は早く寝た方がよいです。前日に過去問などをやってしまうとむしろ不安になってしまいます。リラックスして早く休む方がよいでしょう。

また他の受験生を気にしてしまうと、精神的に参ってしまうと思ったので、試験中は他の受験生をなるべく見ないようにして、試験問題に集中するようにしていました。たまたま席が一番後ろで、他の受験生の目線を感じずにリラックスして受験できたのもよかったのかなと思います。ICU生の中には試験監督の先生が誰だったかなど、試験の様子を克明に覚えておられる方がいてすごいと思うのですが、私は試験会場の様子は全く目に入っていなくて、覚えていません(笑)。

(ご受講いただいていたオンレクは役に立ちましたか?)

とても役立ちました。やはり20年ほど過去問をやると傾向が体に染みついてきて、自分なりの解き方が分かってきます。特にリスニングなどはパターン化されている部分もたくさんあるので、それらが身につくと非常に有利です。またそれだけICU対策をやったという安心感も自分には大きかったと思います。

(受験生へのアドバイスをお願いします)

そうですね、ICUの過去問は独特で、特に人文科学や社会科学は年度によって大きく文章の内容が異なります。よって2,3回の演習の出来映えで一喜一憂せず、客観的に自分の答えを見直すことが大切だと思いました。また自分の場合は人文科学などが苦手でしたが、実際の試験では他の教科でカバーできましたので、苦手科目があったとしてあまり考え込まず、演習を続けることが大切だと思いました。

一般選抜

m-kokusaiさんインタビュー3

(秋から受験期までの勉強は順調でしたか?)

冬休みなどは1日10時間ほど勉強していたのですが、何か煮詰まってしまい、クリスマス以降くらいから意識して遊ぶ時間を増やすなどして、1日6時間程度にペースを抑えました。結果的に無理なくペースを抑えた方が効率がよかったように思います。

また11月に連休があったのですが、その頃には文字を見ると吐き気がするほどのスランプがありました。その時は親に相談してレジャーに出かけたりして、とにかく気分を切り替えるよう努めました。

(勉強内容はどのようなものでしたか?)

勉強はセンター向けのものと、オンレクでICUの過去問を中心にやっていました。
また英語などは基礎的な問題集をこの時期にやり直しました(語彙:速読英単語、文法:Next Stage)。基礎的な復習はとてもよかったと思います。復習をしていくと結構間違えている部分があったり、抜けている部分が見つかりました。

(なるほど、センター試験はいかがでしたか?)

英語以外はあまりできませんでした。センターはやはり6教科7科目と教科数が多く、基本的には詰め込み型の勉強が必要なので、高2からやっておかないと間に合わないという印象でした。高3の夏からでは少し遅かったかも知れません。一応出願はしましたが、センター試験でのICU入試は不合格でした。

(センター後の直前期の勉強はいかがでしたか?)

センター以後はICU国際基督教大学の勉強に的を絞り、1日に過去問を1,2教科ぐらいずつ解き続けました。

ICUの入試では英語とリベラルアーツ学習適性は得意で、人文科学と社会科学が苦手でした。人文科学と社会科学は読むスピードと読解力が求められますが、最後まで苦労していました。

(それらの苦手科目はどのように克服されましたか?)

最後まで克服できていないように思うのですが、結果的に他の教科でカバーできていたように思います。

(次回ICU国際基督教大学入試本番に続きます)

一般選抜

m-kokusaiさんインタビュー2

(夏休みが終わった2学期以降はいかがでしたか?)

この時期が一番精神的に不安定でした。まず9月に指定校の募集が来て、応募したのですが、噂の子がやっぱりICUの指定校枠を取ったのです…。落選したと担任の先生から電話をいただき、「一般で絶対受からなければ後は無い」という現実が一気に押し寄せてきました。

(早くからICUの指定校を意識されておられたのに、それは厳しいですねぇ)

そうですね、しかし以前からある程度覚悟していたので、落選したことに対して、そこまでの落胆はありませんでした。

(成績優秀なので他校の指定校推薦もいけたと思うのですが、そちらは応募されたなったのですか?)

ICUにどうしても進学したかったので、他校の指定校推薦には応募しませんでした。

ちなみにICU以外だと早稲田や慶応、上智なども推薦枠がありました。例えば慶応の法学部は2人も枠があったので、慶応の1学部で2人もいるなら、なぜICUは1校1人だけしか枠がないのだろうと当時は思っていました(笑)。

(なるほど(笑)AO入試は検討されましたか?)

そうですねぇ、応募要項等は見てみたのですが、AOは学校行事とか部活とかその辺りのウリが必要だと思ったのですが、自分の場合成績はよいものの、あまりリーダーのような活動はしていないし、欠席も結構あったので無理かなと思い、応募していません。

実は友達の一人がAO入試で合格してまして、それはもちろん喜ばしいことだったのですが、その一方で私はこの3年間ICUに行くために必死で勉強してきたのに、なぜ友人はあっさりと受かってしまうのだろうと思い悩んでしまい、その時は落ち込みました。

(確かにAOはキャラ採用というかやったもん勝ち的なところがありますからね。出身校ではAOや指定校で受かる方は結構いらっしゃったのですね?)

そうですね。出身校(都立K)は特色があって、比較的行事や課外活動に熱心な高校だったので、1/3以上は推薦で大学に行くという感じでした。秋頃から段々と推薦を決めてくる人が増えてきますが、そのように進学先が決まった人達は余裕が出てきて、残りの高校生活を楽しむような雰囲気になってしまうので、一般入試受験組にはちょっとつらい環境でしたね。

(次回秋以降の学習に続きます)

一般選抜

今回は2009年度一般入試合格者で、受験を通してICU指定校の校内選考、ICUセンター入試、ICU一般入試の全てを経験されたというm-kokusaiさんにお話を伺いました。

(ICUに入っての印象はいかがでしょう?)

思っていた以上に勉強をする大学だなという印象でしょうか。特にELPなどは活発な授業で充実しています。授業のコマ数が詰まっていて、宿題もあり、自分の場合通学に2時間ほどかかるので、ICUの勉強で1日が終わるという感覚です。入学してからも受験期と変わらないほど勉強をしている時間が多いですねぇ。

また実際に入学してみると、普段から親子連れでICUに遊びに来ていたり、公園のようなキャンパスを本当に公園のように人が訪れているというか(笑)

(ICUを知ったきっかけはどのようなものだったのでしょう?)

遠戚にICUの教授の方がいて、大学の名前や、どんなところかなというのは前から知っていました。実際に高1の時にその教授にお話を聞き、勉強意欲が高く、英語に力を入れている学校だという印象で、実際にキャンパスに行ってみたりして、ぜひここに進学したいと思うようになりました。

(早くからICU志望だったのですね。当時からICU受験対策はされていましたか?)

いえ、高1、高2の間は特にしていません。受験勉強自体を始めたのは高3の夏からです。

(その後指定校を狙っておられたのですね?)

ちょうど高2の時に在籍高校がICUの指定校の枠を得て、ぜひ指定校推薦を得たいと思いました。

(なるほど、2008年度入試から始まった公立高校向けの指定校推薦ですね。高3になってからはどのような勉強をしていましたか?)

校内1人のICU指定校枠をどうしても取りたかったので、高3の春の時期はオール5を取るために受験に必要のない科目も必死で勉強していました。その結果オール5は取れたのですが、私の3年間の評定平均は4.9でした。

しかし夏休み直前に評定平均5.0の生徒がICUの指定校を狙っているという噂が耳に飛び込んできました。この頃に焦りと不安がでてきましたが、「指定校のことはとりあえずおいといて一般で受けるつもりで勉強しよう」と自分に言い聞かせていました。

(夏からは受験勉強も始められたのですね?)

このころは自分でもびっくりするくらいエネルギーがあって、毎日10時間以上勉強しても全然苦痛ではありませんでした。内容としてはセンター試験向けの勉強を中心にしていました。英語に関しては高1から取り組んでいたので、ICU過去問とセンター向けのテキストをやった程度ですね。

(予備校には通わなかったのですね)

元々中学で予備校に通ってみたのですが、しっくりきませんでした。なぜか成績が下がってしまいまして。それから高校では自分で勉強するスタイルを確立していたので、大学受験もベネッセの通信の教材等を使って勉強していました。

(ご家族は心配されませんでしたか?)

そうですね、家族は「予備校に行かなくていいの?」と心配していましたが、これは自分の勉強のスタイルなのだと納得してもらいました。

(ご自宅で勉強されていたのですね?)

昼間は祖母の家に行っていました。自宅の目の前のマンション工事の騒音に耐えられなかったので、祖母の家の方が静かで、集中して勉強できました。

(オンレク(オンラインレクチャー)を受講されたのも夏からでしたでしょうか?)

受講を始めたのは6月頃です。何かの関連キーワードでBUCHO.NET内の合格体験記のページが検索でヒットして、この元のページはどこだろうとたどっていったところ、オンラインレクチャーのページに行き着きました。

(受講に際してオンラインでの学習など抵抗はありませんでしたか?)

ベネッセで通信教育は受けていましたし、オンレクに関しては特に抵抗もなく怪しい感じはしませんでした。受講自体はページを見つけてすぐに始めています。ICU入学のためになんでもするぞという気持ちでした。

(オンレクはどのように活用されていましたか?)

最初は1日で1年分を全て解こうと思ったのですが、4教科をやると解くだけで1日を使ってしまい、見直す気力が残らないといった感じでした。そこで週1回、1,2教科ずつにペースダウンして、じっくり見直すようにしていました。

(次回夏休み以降の勉強に続きます)

一般選抜

<ICU入試説明5>

ICU国際基督教大学一般入学試験

OC27

一般入試は4科目 募集定員250名

試験科目は
1.リベラルアーツ学習適性
2.人文科学
3.社会科学または自然科学
4.英語(リスニングを含む)
の4科目。

記憶力や知識量を問う「学力検査」ではなく、入学後の学問への適応力を問う「適性試験」であるというのはポイントですね。

これは自分が以前から言っていることですが、ICU入試は「大学の授業」にベースがあり、ICUの授業に付いてていけるか、ICUの授業への適性があるか、また授業や大学に貢献でき、学内で活躍できる人物かという視点から試験が行われます。大半の大学入試が「高校の授業」にベースがあり、いかに高校の教科書の範囲を暗記しているかというのとは大きく異なります。

つまりICU入試は大学生としてのポテンシャルを見る試験であり、他大学の高校生としての成果を見る試験とは方向性が異なるということになります。

一方で「学力検査」は出題範囲を学習・暗記すればそれなりの成果が期待できますが、「適性試験」という定義だけでは試験内容が漠然としていて、何をしたら成果が得られるのかが曖昧です。

よって勉強をする際には「適性」を勝手に解釈するのではなく、過去問の傾向を踏まえて「ICUが求めているものは何か」ということを理解した上で対策をする必要があります。