一般選抜,ICU入試統計倍率偏差値

さて、今回はICUの大学ランキングに関連した記事をご紹介します。

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週間ダイアモンドの最新大学評価ランキング2014年10月18日号

今回はビジネスマンから見た大学ランキング特集

まずは「早慶上智ICUの4大私大のW合格者の入学先対決」。

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W(ダブル)合格者の比較で、慶應が人気があることが示されています。自分は姉妹サイトのKEIOSFC.COMを運営していて、そちらでも講座等をやっておるのですが、やはり慶應は全般に受験生に人気がある感触を持っています。我らがICUがコアなファンを持つのとはまた違った感じですね。

早稲田大学の中では、国際教養学部(SILS)が奮闘していますね。
ICUの併願研究(ICU OBとしてICUを真似した学部の入試を荒しにいった)をきっかけに始めたWasedaSILS.comというサイトもやっているのですが、早稲田の知名度もあって、国際系統を目指す方では、最初に知るのがこの学部というパターンもあり、意外に第一志望の方も多いです。

ICU(国際基督教大学)とSILS(早稲田大学国際教養学部)は上記では引き分けの判定。よくどちらに進学したらよいか相談を受けますが、自分の講座(オンレク)はICU志望の方が多いので、入試W合格者は7:3ぐらいでICUに進学されています(河合あたりの資料でもICU進学の方が多そうでした。ICU OBの心情としてはやはり圧倒的に環境のよいICUを一押し(?) しかしSILSオンレク出身の合格者で早大国際教養に進学された方のお話を聞くとSILSもよいところですよ。)。

意外だったのは上智外国語とICU(教養)の比較で、かなり多くのW入試合格者がICU進学を選択していると示されている点でしょうか。2000年に6:4でICUだったのが、現在では8:2でICUになるなど、最近はICU進学を選択する方が顕著に多くなっていることが示されています。ただし上智の外国語は学科数が多いので、学科によってはここまで極端ではないようにも思います。

上智の外国語、総合グローバルとSILS(早稲田大学国際教養学部)でも、SILSに軍配が上がっています。SILS(早大国際教養)は2004年にできたので、2000年の比較が無いのですが、その後SILSは上智外国語あたりの受験者をうまく取り込んでしまったとも言えるのかもしれません。

SFCあたりとどうなっているか気になるところですね。

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使える人材が増えた大学ランキング。国際基督教大学(ICU)は8位になってますね。
1学年600人の大学がトップ10にランクインするというのもなんなのですが、ICUは結構企業にも評価されている様子がうかがえます。東大に使えない人材が増えたというビジネスマンの投票が多かったというのは、色々な意味が含まれそうですね。記事の論調は、東大の文一では実質的足きりがなくなっている年度が続くなど、優秀な人材が外国の大学への進学し始めているというものでした。

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引き続き使える人材輩出大学ラインキング。

ICU(国際基督教大学)は11位の得票。

ワーストの方は偏見を持たれている大学ランキング(?)

 

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次は使えるグローバル人材輩出大学ラインキング。

ここでは国際基督教大学(ICU)が一位にランキングされています。
単純に英語力ランキングという気がしないでもないですな。

ちなみに留学した時に京都外大の方がいらっしゃいましたが
「ウチは英語できへんで!」と力説されてました。

その他就職ランキングだと、ICUはマスコミ関連が目立っていました。

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メディアだと英語が必須な部署もありそうなので、その点ICUは企業から人気があるのかもしれません。その他外資系企業のランキングでも上位に入っていました。

いずれにしても早大のように数万人が在学している大学(出身大学の人数が多いと同じ大学内での争いが超高倍率になりがち)が多い中で、1学年数百人というICUは就職でもなかなか健闘していますね。ICUは大学院への進学者も多いので、就活生の中でICU生はレアな存在という事は言えると思います。

あくまでもビジネスマンからの評価ということで、偏差値等とは違った視点でおもしろいと思いました。

大卒の方も出身校の扱いが気になるし、採用担当者や保護者もどの大学がいいか参考にするかもというところで、この手のランキング特集はよく出ていますね。

全般にICUが高く評価されているのはありがたいことですが、どのランキングも偏りがあるというか、特にワーストの方は偏見を感じるので、あくまでも参考までに。

ICU総合教養対策(ATLAS),一般選抜

さて、今回はICUの公式説明等を踏まえて、ICU総合教養対策(国際基督教大学ATLAS対策)を考えていきたいと思います。

まず重要なのはなんといっても、総合教養は聴講型試験であるというところで、やはり大学入門レベルの音声をたくさん聞いておくことがまず大切だと思います。

ICUの入試は高校の教科を暗記しているか否かよりも、大学に入ってから活躍できるか、大学生としても適性を見る試験を伝統的に実施してきました。

ICU総合教養もその伝統に基づき、大学の講義を模したミニレクチャーを聴き、それに答えるというスタイルが採用されています。

よって最もよい総合教養対策は、総合教養に類似した講義をたくさん聴くことです。

最もこれに近いのは、ICUの人文・社会科学の過去問です。

実はICUの人文・社会科学も、1980年代までは、本文が書かれた冊子と、設問が書かれた冊子が別になっていて、先に本文を読んで、その本文の冊子が回収されてから、設問の冊子が配られ、それに答えるというスタイルでした。ICU総合教養も先に問題が読まれ、その後問題冊子を閲覧することが許可されます。よって総合教養は、結果的に、以前のICU入試と類似の形式が聴講型になってリニューアルされたという部分があるのです。

よって過去のICUの人文・社会科学を読みながら(可能ならば聴きながら)学習すると、ICU総合教養対策としては非常に効果的です。メモを取る練習もできます。

また、ICUのリベラルアーツ学習適性(一般能力考査)は、広く教養を問う問題+IQテスト的な地頭の良さを問うという要素もあったのですが、ICU総合教養は講義を聴いた上で、その場で問題を読み、放送やリアクションペーパーという文脈を踏まえた上で、自分の経験や知識もヒントにして、状況を打開してほしいという、やはりここでもひろく教養と閃きなどを問うICUの伝統も引き継いでいます。ICU総合教養はリベラルアーツ学習適性ほど問題数が多くはなく、以前ほどパターンや瞬発力を問うものではありませんが、しかし未知の問題をその場で打開するという意味では、そういった訓練をある程度しておくと有利です。

また、ICU総合教養は新しい試験でもあるので、以前からそうであったように、ICU学内の情報もよくチェックしておいた方がよいでしょう。

以上を踏まえると、まずは文系の人は人文・社会科学の過去問をしっかりやることでしょう。その上で、それを音読するか、放送を意識して、音声を伴って学習する練習もしてみるとより効果的です。さらに自然科学も全分野でなくてよいので、高校で履修したIレベルの問題を多少復習しておくと効果的です(ICUは少々おもしろい出題が多いので、できれば過去のリベラル(一般能力)的過去の出題傾向もチェックしておくとよりよいです)。

理系の方は自然科学の過去問に加えて、できれば人文科学で、読解の練習をするとより効果的です。

経験上ICUの試験、特に総合教養は出題範囲が広く、懐が深いので、どのようなアプローチからも得点できよう配慮されている反面、満点を狙うべき試験ではありません。よってICU志望の方は、確実に出題される、英語リーディング、リスニング、人文・社会科学、自然科学の過去問を徹底演習し、まずはそちらで得点を確実に確保しましょう。その上で、音声教材や人文・社会科学やリベラル的な要素が入った演習問題を行い、総合教養に備えましょう。

繰り返しになりますが、懐が深い総合教養では、様々なアプローチが可能なので、満点を取ることは全く期待されていません。よって、併願校対策、日々の高校の授業が結果的に答えに結びつくことが多々あります。全面的に対策を行うと言うより、自分の興味関心、専攻科目、併願校等によって、アプローチが変わってくる試験です。なので、高校の授業をしっかり受けたり、あるいは、併願校の対策をすることが、そのまま総合教養対策にもなる、という意識も大切でしょう(特に国立型の方など)。

 

なおICU志望でしっかりと総合教養対策をされたいという方のために、オンレク(オンラインレクチャー)では音声教材、過去の問題と学内取材等を反映したオリジナル問題を中心に、音声を伴ったICU総合教養対策をご提供しております。

オンラインレクチャーではICU総合教養対策の豊富な練習問題を用意しておりますので、ご興味のある方は、ぜひご活用下さいませ。

ICU総合教養対策練習問題(↓以下にプレイヤーが表示された状態で、クリックで再生(環境によってはプレイヤー表示までにしばらく時間がかかります。音声はサンプルです。実際の収録は約15分です))

 

PDFアイコンICU総合教養対策オリジナル問題冊子(PDF)

ICU総合教養対策を含むオンラインレクチャーの詳細はこちら

ICU総合教養対策(ATLAS),一般選抜

2014年開催のICU(国際基督教大学)オープンキャンパスレポートその2

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2015年度からの新入試制度説明・総合教養(ATLAS)体験の会場付近。

注目度は高く、開始20分までにすでに行列が。

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今回はWebエントリー制で、確認した範囲では一番最初に総合教養(ATLAS)の予約が埋まっていました(当日並ぶ形でも入場できました)。

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会場の様子。この後も整列入場が続き、満席に。

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今回のご担当はNHK教育テレビの白熱教室JAPANシリーズにも登場されていた毛利勝彦教授(アドミッションズ・センター長)。

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ICUの求める学生像。ICUはリベラルアーツカレッジという特色から、学際的アプローチ、Critical Thinking, 対話力、そしてチャレンジ精神のある学生が理想ということになりそうです。

アドミッションポリシーには様々なヒントがあるので、しっかり把握しておくとよいというアドバイスがありました。

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今年からAOのBカテゴリーがプレゼン型になった点、また一般入試はリベラルアーツ学習適性に代わり、総合教養(ATLAS)が導入される点が大きな変化です。

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また一般入試はA方式B方式の2方式併用制になりました。

<A方式>

総合教養、人文・社会科学または自然科学(数学、物理、科学、生物から2つ)、英語の3教科

やはりリベラルアーツ学習適性がミニ講義を含んだ総合教養に代わった点が大きな変化ですね。

なお質疑応答で、その他教科は従来と同様の形式になる予定とのこと。

<B方式>

1次試験が総合教養+「IELTS 6.5以上、または、TOEFL iBT 79(PBT 550)以上」

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A,Bは併願OK。よってA,Bの総合教養は同じ日に受ける形になりそうです。

B方式は2008年まで行われていた帰国生向けの入試から小論文を抜いて面接を付けたような形ですね。IELTSとTOEFLの点数があらかじめ示されている点はわかりやすくてよいですね(日本の大学でIELTSが入試で使えるのはとてもめずらしいです)

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またICU新入生給付奨学金が拡充される形でICU High Endeavor奨学金が導入され、ICU Peace Bell奨学金と併せて、充実した奨学金制度があり、さらに学内の寮も人員が多く、充実した学習環境とそれを支える精度が整っていることが示されました。

給付奨学金(High Endeavor)は人数が多いので、オンレクの方も多く取っておられますね。

年によって全く違うと思いますが、オンレク受講生の方などを見ると、個人的な感触では、恐らく給付奨学金(High Endeavor)が2-4倍、Peace Bellが5-10倍程度だと思います。

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さて、ここから注目の総合教養のサンプル問題講義とその解説が行われました。

サンプル問題の放送による講義は15分程度で、ワインをテーマにした問題でした。同じ問題はICUのWebサイトからも視聴可能です。ちなみにこの問題を読んでおられるのは森本あんり先生ですね(当方(BUCHO)はICU OBで、取材等で随時ICUに潜入しておるのですぐに分かりました 笑)。

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こちらが配布されたサンプル問題。サマー・オープン・キャンパス版とされていて、Part Iの設問が多く追加され、春公開のサンプル(Webで公開されているもの)より、さらに実際の試験形式に近い形が示されました。

ちなみに追加された問題は、従前のサンプル問題より放送内容に近いものが多く、放送内容をしっかり聞いておくと答えられる、という感じの問題です。

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その後各問題の解説が行われました。問題が追加されているので番号が変わっていますが、これはWebサンプルの問3と同じものですね。

この問題は放送の複数の箇所でヒントが示された上で、特定のパターンを選ぶというリベラルアーツ学習適性のような要素も入っていて、なかなかおもしろい問題です。まさに総合教養といった内容ですね。出題形式等は最後にまとめたいと思います。

いずれにせよ今回は初年度で、多くの受験生にチャンスがあり、臆せず入試に挑戦してほしいということを先生は強調されていました。解説を含め大変わかりやすい講義だったと思います。また、かなり研究して入試問題を作っておられるなという印象を受けました。

最後にICU総合教養の出題形式と試験時間をまとめると以下のような形です。

<ICU総合教養の試験時間>

放送が約15-20分、試験時間は放送を含め、80分。

*放送中メモをとってもよい。
*問題用紙は放送終了まで開いてはいけない

<ICU総合教養の問題形式>

計40-45問程度(Part I,II,III,IV各約10問程度と予想される)

Part Iは主に放送内容を問う問題。

Part II,III, IVは放送内容に関する論述(リアクションペーパー)を読んだ上で、主にそれに関連した問いに答える。
そのうち、Part IIは人文科学、Part IIIは社会科学、Part IVは自然科学分野の観点から書かれたもの。

(次回以降にICU総合教養の対策法などをまとめたいとおもいます)

オープンキャンパス

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毎年恒例のICUオープンキャンパスレポートをお届けします。 ICU(国際基督教大学)オープンキャンパス会場入り口の様子。今年度も前年度に引き続き予約制になっていたが、今回はモデル講義ごとの予約だった。一部の人気モデル講義を除いては、予約なしでも問題ない様子だった(人気のモデル講義でも並べば入れる感じだった)。

icuopencampus14-02 まずは学食に移動。オープンキャンパスは体力を使う上に、昼時の学食は混雑するので、昼食を早めにこなすのがコツか。 icuopencampus14-03 今回のメニューはこちら。 icuopencampus14-07 長年の反省を踏まえ、無難にチキンカレーをチョイス。甘口でおいしい。icuopencampus14-04 学食はこんな雰囲気です。 icuopencampus14-05 本館へのアプローチ、通称花道。icuopencampus14-06 今回も飲み物の無料配布が行われていました。前に並んでいた方は午後の紅茶(無糖)を午前中にチョイス。 次回に続きます。

ICU奨学金,一般選抜,ICUトーチリレーHigh Endeavor奨学金,高卒認定試験・大検

(それではICU(国際基督教大学)の受検対策に関して伺っていきます、
本格的に大学受験を決意されたのはいつ頃ですか?)

大学受験をしようと思ったのが受験1年前くらい前で、具体的にICUを受けようと思ったのは夏ぐらいだったと思います。

いろいろ考えていくと英語を中心に様々なことが勉強できる国際教養系の大学がいいなと思うようになって、中でもICUがいいと思い、ICUが第一志望になりました。

その他は、早稲田の国際教養もオープンキャンパスでみに行きました。通いやすさや授業料の安さなどでは、地元の横浜市立大学もいいなと思っていました。

(具体的にはどのような勉強から始めたのですか?)
先に言った、通っていた英語教室での英語の勉強の続きという感じでした。

外国人の先生がやっている個人塾で、毎回テーマが出され、
それに関する洋書のペーパーバックを読んだ上で、英文レポートを提出し、
ディスカッションをしました。

レポートは2週間に1本は提出を求められて、レポート用紙10枚からスタートしました。

(かなりの分量ですね。)

最初は全く書けなかったです。
しかしとにかくアウトプットの量を増やすことが重要だと分かっていたので、
ペーパーバックにある表現等も活用しながら自分なりに英文を書いて、
添削を受ける内に、段々と課題が楽しくなっていきました。

(添削ではどのようなチェックを受けるのですか?)

文法はあまり気にせず、とにかく自分の意見を言うように繰り返し言われました。
自分の意見がいくつ言えているか、あるいは、意見の論拠としてソースを示しているか、さらには、課題のペーパーバックからの引用だけではなくて、自分で調べた資料からの引用があるかなども、毎回指摘されました。

今思うと高校の授業をすっ飛ばして書いた英文なので、最初はめちゃくちゃだったと思いますが、文法等には寛大で、自分の意見と、文章の内容を大切にするように言われていましたね。

(ICU(国際基督教大学)入試の場合慶應SFCのような小論文や、あるいは早稲田大学の国際教養学部に見られるような自由英作文はありませんが、それでもアウトプットを中心とした英語の勉強は役立ちましたか?)

大いに役立ったと思います。ICUの場合、大学入試にしては大学の入門レベルの論文が問題文として登場しますので、様々な分野の背景知識を持っていることはとても大切です。また、論文を自分なりに書いてみたことで、論文の展開や、各段落の役割等は、読んでいてもよく分かるようになりました。

(なるほど、オンレク(オンラインレクチャー)はどのように活用されましたか?)

実際にICUを第一志望にすると決めてから、BUCHOさんのオンレクを始めました。

教科別には、英語に関しては結構できていました。人文・社会科学は多読のおかげで背景知識はついていたのですが、最初は平均程度でした。2ヶ月前から一気に上がりました。特に得意分野ができてきて、よく本で読んでいた国際関係論の話などが出てくると、得点が上がりました。

やはり普段の読書が響いてくるところがあると思います。

また、特に人文・社会科学はICUの問題形式によく慣れておく必要があると思います。
70分の試験時間で40問の設問がありますから、いろいろな解き方ができます。
試験までに自分なりに最も解きやすい方法を見つけておくとよいですね。

(最終的にはどのような解き方で読みましたか?)

自分はじっくり30分はかけて本文を読むことを心がけていました。
読解には自信を持っている反面、国語の問題を解く訓練は高校でしていないので、
本文を理解していることを最大限に活かすために、まずは本文をじっくり読むというスタイルにはりました。

また、問題文には線を引かないで読むようにしていました。
これも読書の習慣かも知れませんが、自分の場合、線を引くとその作業に夢中になってしまって、本文の理解をおろそかにしてしまう所もあるように思えたからです。

最終的にはオンレクはプリントアウトせず画面上で問題を解くようになりました。

本文の内容は必要に応じて紙にメモして、答案だけ答案用紙にマークするようにしていました。

(どのくらいのペースで問題を解いていましたか?)

ペースとしては週に1,2年度分くらいです。

最終的には1日1問解くくらいのペースでやりました。

また、直前期はできるだけ本番と同じ時間配分でやりたいと思って、
試験の時間割と同じように、朝から試験と同じ順番で問題を解くようにしました。
全てをリハーサルしたという感じですね。

(実際のICU入試の出来映えはどうでしたか?)
とてもよかったですね。

オンレクで20年分ぐらいのICUの過去問をやっている中で、
トップ3くらいのよい感触がありました。
英語リスニングや人文・社会科学が特に良くできました。
自分の興味関心が今年の問題にあっていたところもあったと思います。
平均が高かったのかもしれませんが。
特に良くできて、合格を確信したようなところがあったので、
入試の終わった日に親戚に電話していました(笑)。
オンレクをやっていく内にボーダーも見えてきますからね。

また、入試成績がよかったせいか、ICU給付奨学金(注:2015年度からICU High Endeavor奨学金に拡充)もいただくことができました。
年額で50万円くらいに相当しますが、すでに成人している私の場合、学資ローンで自分で学費を出しているので、これはとてもとても大きいです。
ICUに合格できたの事ももちろんですが、オンレクをやっていてこの点は本当によかったです。

(なるほど、確かにオンレク受講生の方からは奨学金のご報告はたくさんいただきますね。それも願書を提出する際に応募するタイプのものですね?)
はい、願書と一緒に志望動機等を書いて提出しました。願書のセットを買うと応募用紙が入っていると思います。少々手間ですが、奨学金の対象者に当てはまる場合は、出した方が得だと思います。

(奨学金をもらえるとの連絡は合格発表と同時ですか?)

いえ、私の場合、合格通知の後に、別送で奨学金の案内がきました。
合格発表後に奨学金のセレクションがあるのせいなのか、全く同時ではなかったと思います。

(しかし大検からチャレンジされて奨学金まで獲得されるというのはすごいですね)

オンレクのおかげです(笑)。運もあったと思いますが、今思うと確かに入試の感触は、試験終了後に合格を確信するくらいよかったですね。

高校にも予備校にもいかなかったけど、自分なりに勉強してきて、それを奨学金という形で評価してもらえたのはうれしかったですね。

オンレクに関しては情報や演習できる量が他とは桁違いに多く、学内の情報もしっかりと反映されているので、やっておけば間違いないと思います。

(ありがとうございました)

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見せていただいたICU新入生給付奨学金の採用通知の控え。来年度からICU High Endeavor奨学金として拡充され、入学金も免除となる予定。

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ICU学内の樫寮にて記念撮影。3人ともオンレク生で、中央が今回取材させていただいたshさん、右がピースベル奨学金を受賞したhairiさん、左がTENZANさん。

高卒認定試験・大検

<高卒認定からのICU(国際基督教大学)入試合格 第2回>

(話が前後するのですが、本格的にICU(国際基督教大学)の入試対策の受験勉強をされる前に、
高卒認定の試験に合格されたのでしたね。高卒認定の勉強はどうやってやったのですか?)

最初はスクーリングしようと思ったのですが、
高卒認定の学校は困った人向けというか、めちゃくちゃ高い学校もあるんですよ。
いきなり100万払えというような。

なのでまずは自分で問題を研究してみることにして、
問題集を買って自分で一通りやってみました。

実際やってみると、社会などは簡単な問題も多くて、
アメリカの大統領は誰かを写真の中から選ぶ問題で、
中国の政治家の写真が選択肢にあったり、
あるいは日本の首相を選ぶ問題で、選択肢に戦国武将の絵があったりと、
救済制度にしてもこれは簡単だと思いました(笑)。

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(高卒認定試験の日本史の問題の一例 2012年度の問題より)

もちろん中には勉強しないと答えられない問題もありますが、
高卒認定は100点中40点程度取ればよいので、
中学程度の勉強がちゃんとできる前提で、一般常識が備わっている人なら
ほとんどの科目はきちんと勉強すれば合格点は取れます。
実際高1レベルだと言われていますし。

ただし高卒認定の各試験は大抵4択とか5択問題なのですが、
数学だけは問題ごとに解答欄に数値を埋めるような問題なので、一般常識や勘では無理です。

なので数学だけは数IAだけですが、しっかりやりました。

実際数学以外はほとんど対策をしていなくて、
他の教科は他は問題を解いたり、教科書・参考書を読んだ程度です。

ちなみに高卒認定試験は毎年、夏と冬の2回あって、合格した科目は持ち越しができるのですが、
やはり1番不合格になるのは数学で、数学だけ残っているという受験生がたくさんいます。

(実際の高卒認定の試験の様子を教えて下さい)

神奈川県民なので、会場は相模女子大でした。
試験は夏に受けました。

自分が言うのもなんですが、ドロップアウトした人が集まるような試験会場で
突然トイレでタバコを吸っている人がいたり、とても雰囲気は独特でした。

高卒認定は土日の2日間でやるのですが、最初から空席が目立っていましたね。
特に2日目は1日目の試験ができなくて諦めるのか、さらに空席が増えました。

上履きを持ってくるようにというアナウンスがあったが、2日間忘れる人がほとんどでした。
女子大の人がスリッパを配ってくれていました。
自分も持って行かなかったので人の事は言えないのですが(笑)

(教科はどれくらあるのですか?)

自分は働きながらも親戚のすすめで通信制の県立高校(横浜修猷館)に籍だけはおいていたのですが、
ほとんど行っていないし授業料も払っていなかったので、全教科試験がありました。

通信制でも高校に所属していることで多少の安心感はあるかも知れませんが。
結果的に通信制の高校は必要なかったと個人的には思いました。
高卒認定に集中した方が良いです。

教科は英国数が必須で、
理社は選択生物と地学を選択、
社会は世界史が必須で、加えて地理、公民の現社を選択しました。

(できばえはどうでしたか?)

最初から50点くらいを取れればいいと、ぶっつけ本番で望みましたが、
簡単な問題も多くて、無事全ての教科に合格できました。

(次回ICU(国際基督教大学)入試対策に続きます)

 

一般選抜,高卒認定試験・大検

今回は高卒認定試験を経てICU(国際基督教大学)に一般入試で合格した、オンラインレクチャー受講生のshさんにインタビューさせていただきました。

(ICUを受けるまでのいきさつを教えて下さい)

はい、少々長くなります(笑)。

中学時代いろいろあって、高校には通信制のクラスに入学したもののほとんど行かず、就職しました。
就職先はお肉屋さんで、そこで3年ほど働きました。

その後いろいろ周りの事件などもあって、禅寺で禅の修行するようになりました。
元々神奈川なので、臨済宗の円覚寺です。

禅の修行をしている内にいろいろと学ぶところがあって
このままではいけないなと思うようになりました。

でも、今の自分に何ができるのか、高校も出ていないし、
さあどうしようと言うときに、大学に行こうかなと思い始めました。

大検を受けたのが2年前の9月、その後受験勉強しようかなと思ったのが、2月の後半から3月の初めですね。
ちょうどICU入試受験の1年前です。

英語だけはやらないと大学にはどこにも受からないので、とにかく英語から始めました。
それこそ中学英語からでした。

(なるほど、それではまず英語に関して伺います。思ったより短期間ですね。)

それ以前に大検(高認)に向けて勉強していましたが、本腰を入れた受験勉強は1年ですね。
1年間はバイトとかしていないで、受験に集中しました。
一日のほとんどを勉強に費やせたのが大きいです。
(それにしても短期間ですね。英語はどのような勉強をしたのですか?)

英語はいずれにしても必要だと思って、たまたま近所にあった、
外国人の先生がやっているマンツーマンの英語塾に通いました。

英語はそこでの授業と、大学受験の参考書を使った独学での勉強ですね。

英語塾の授業では、毎回ディスカッションがあって、それに向けて資料として多くの
ペーパーバックの本を読みました。

(本を読むのはどのくらいのペースですか?)

2週間に1冊ですね。初めはごく簡単な本から、段々難しい本という感じで
先生がいろいろな本を紹介してくれました。

比較的薄くて読みやすいOxford大学出版のVery Short Introductionシリーズなどが多かったですね。

今も当時読んだ一部の本はICUの寮の部屋に置いてあるので、写真を撮ってご紹介します。

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(いきなりペーパーバックとか読んでも分かるものですかね?)

最初は分からない部分があっても、読んだつもりになって読むようにしていました。

もちろん先生が内容や読み方は教えてくれましたが、
とにかく実際に本を読んで量をこなすことが大事だと思います。

後は毎回ディスカッションのテーマが与えられて、とにかくしゃべるように言われました。
結構重いテーマも多かったです。死刑廃止とか中絶とか。

それに対するテーマを資料を紙や本でもらって、課題として読みました。

メイントピックとかに赤線を引いてくれて、ここだけは理解しようとか。

ディスカッションでは、先生は必ず自分と反対の立場を取るという形でした。

(いきなりやるのは大変そうですね)

それこそ単語を並べるところからでした。やっているうちに段々しゃべれるようなりました。

後は書くのがとても勉強になりましたね。
文法とか細かい話しはよいので、たくさん書けばかくほどよいです。

文法のミスはあまり指摘せず、自分の意見がいくつ言えてるか、ちゃんと調べているか、
貸した本以外のソースから引用しているか、そいういうことをチェックされました。

一方的に教えてもらうというより、一緒に勉強しようという雰囲気の授業でしたね。

ICUは英語で出しているパンフレットがあるのですが、それを読んで、
こういう大学は良さそうだと言ってくれましたね。

(大学受験用というより、外国にある語学学校での集中講座という雰囲気ですね)

そうですね、とにかく次の授業に向けて、課題の本を読んだり、レポートを書いたり、
ディスカッションの準備をするのに精一杯でした。

(ICU入試に向けて、文法、単語とかは?)

単語帳は結構やりました。
単語にしても文法にしても、同じのをやるより、似たような内容を複数のソースでやった方がよいですね。

例えばパラグラフリーディングのテキストはZ会や河合から出ていますが、
言っていることはほとんど一緒で、例題として載せている問題が違うという感じです。

(英語でオススメの参考書はありますか?)

特にオススメなのは Z会の出しているアカデミックですね。
レベル別、分野別に分かれていて、全部で5冊あります。

文章を読みながらテーマごとの語彙を増やすという趣旨の参考書で、
CDも付いてきます。

理系のものもあわせて全部やりました。
上級になってくると入試問題のリーディングのレベルですね。

訓練すればCDの早さぐらいでリスニングできるくらいになります。
内容はとてもよかったです。

後は英文の読み方に関して、横山先生のロジカルリーディングは参考になりました。

単語帳は何を使ってもよいと思います。

(ペーパーバックやディスカッション等を活用した実践的な英語の勉強しつつも、
結果的に受験用の参考書もかなり結構やったという形ですか?)

やりましたね。
語彙に関しては初めcarryとbringの違いが分からないレベルでしたし、やはり語彙の習得は大事だと思います。

ただし英語に触れながら、量をこなしながらというのが大事だと思います。

文法などいいかげんだと英語は無理かと思っていましたが、
あやふやなままペーパーバックを読んでも、結構読めるものだと思いました。

泳げない状態でも、とにかくプールに入って泳いでみるような(笑)。

一説によると、日本の英語教育では、高校生は1年間にせいぜい2,3万語程度しか英語を読まないそうです。
ライティングやディスディスカッションとなるとさらに少ない。

だったら、こちらはもっとたくさん読んで、ライティングをするなどして、
英語にたくさん触れるようにするのがよいですね。
その上で参考書をやれば情報が整理されてより理解が深まる。

逆に参考書で暗記だけやって英語をやらないというのは、
プールにはいらずに水泳を覚えようというようなもので、かえって効率が悪いと思います。

(なるほど、ちなみに勉強場所はどうされていたのですか?)

図書館で勉強していました。
逗子市の図書館は受験生も勉強しやすくて、そこによく行っていました。
おいなりさんとかお弁当を朝作って、昼食べて、また勉強して、という生活でした(笑)。

(次回、高卒認定試験に続きます)

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(ICU(国際基督教大学)の学生寮にて)

併願校研究,明治大学国際日本学部

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<お名前>
BUCHO

<プロフィール>
都立Tタマ高校卒、ICU(国際基督教大学)卒
大学受験情報サイトを運営

ICU受験対策 BUCHO.NET
早稲田国際教養受験対策 WasedaSILS.com
慶應SFC対策 KEIOSFC.COM

趣味はビリヤード、マジック、自転車旅行、ギター、こっそりと受ける大学入試(?)など
<受験形態・合格年度>
一般入試・2014年度入試

明治大学国際日本学部国際日本学科

<予想得点>

英語得点 = 約95%

国語得点 = 約75%

選択科目得点(政治経済) = 80%

<併願校>
今年は単願

<受験するまでのいきさつ>

経営している予備校(ICU、SILS、SFC対策)の併願校研究のため。

ICU(国際基督教大学)やSFC、SILSと併願している方がオンレク受講生の中に比較的多く、また、なんと言っても受験者数日本一の大学であり、2014年から中野に新しいキャンパスが出来たという話題性もあり、受験を決意。

政治経済が選択科目として選択でき、ICUやSFC入試の背景知識として活用できる点もポイント。

<大学への期待>

(入学するとしたら)

日本の魅力を世界に発信するような、ユニークな授業と人材育成に期待したい。2014年から移転したの中野キャンパスも魅力的。
-入試対策-

<全体>

明治大学の中でも特殊な配点の学部で、
英語が約44%、国語が約33%(現代文約22%、古文約11%)、社会が約22%という配点である。

また、合格ラインが例年70%-75%と非常に高く、
センター試験のようなハイスコアゲームの要素を持っている。

英語と現代文で乗り切りたいところだが、
合格ラインが非常に高く、また配点がうまくできているので、
例え英語だけできても、社会や古文ができないと不合格になる。

英語が最重要だが、英語だけでは受からないという、なかなかうまくできた配点である。

<会場に関して>

明治大学の多くの学部の入試は、明大泉校舎(杉並区)で行われる。
京王線明大前駅から歩いて数分のところにあるが、駅と明大校舎の前には甲州街道が走っていて、これは陸橋でないと渡れない。

なんといっても累計受験者数10万人超で日本一なのだから覚悟した方が良い。

この明大前の陸橋が入試期間中はものすごく混雑しており、事故が起らないよう、係員の指示に従って進む必要があり、駅から明大に行き着くまでに20分は見た方がよい。

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混雑する明大前の陸橋。行列が明大前駅から明大正門まで続く。

どうしてもこの行列に並びたくない場合は、京王線の下高井戸か、京王井の頭線の西永福あたりからタクシーに乗ると、新宿方面に向かう登り車線の甲州街道を通って明大前の校門に直接到着できる。

頑張れば明大前駅から歩いてぐるっと陸橋を回避することもできるが、そちらのルートも結構時間がかかる上に迷ったらしょうがないので、明大前駅から行く場合は無難に指示に従って陸橋ルートでいくべきだろう。

なお今回は東京では数十年ぶりという大雪が前日に降り、試験会場が比較的地元ということもあり、自宅から駅に向かう途中で、通りかかったタクシーに乗った。

地元ナンバーのタクシーの運転手さんはさすがというか、道路は全面雪にもかかわらず、「ええ!明大の試験受けるですか、おもしろいご商売ですね!」などと世間話をしつつ、凍結気味のカーブで逆ハンドルをあてながらドリフト気味にかなりのスピードで明大まで疾走し、あっという間に校門の前まで着いてしまった。さすがプロ。

無事に会場に着いたが、予定より早くついた上に、試験が1時間遅れで開始されることが告知されていた。試験開始まで2時間以上もある。一端校門をくぐって試験会場に入ると出ることができないので、外で時間をつぶそうと思ったが、明大前周辺の喫茶店・ファーストフード店等は受験生と保護者らで満席だった。京王線で隣の下高井戸駅に移動してそちらの喫茶店で試験開始1時間前くらいまで待機していた。

<1.英語>

(問題構成)

問1長文 約1500words
問2長文 約800words
問3,4空所補充(会話文中心)
問5長文 会話文の短文補充

試験時間80分

(実際の試験)

過去問を研究した結果、問5,4,3,2,1と逆順に解いていくと効率がよいと思った。

明大国際日本学部の場合、1限が英語であるので、最も長く、配点も大きいと思われる問1から解くよりは、確実に得点できる後半の問題から解いていった方が自分の場合はうまくいった。
全体の印象として、まっとうな素直な問題が多く、引っかけ問題などが極端に少ない。

このあたり「前へ!」という明大の校風なのか、誤解を招くような微妙な問題や選択肢があまりない。

時間さえ間に合えば十分に高得点が期待できるような内容。

よってあまりミスがあまり許されないような、ハイスコアが期待される問題とも言える。
配点から考えても英語が最重要で、英語のミスを他で挽回するのは難しい。

実際の試験では文法等が中心の問5,4,3を15分と素早く解いて、問2を20分、問1は30分ほどかけて、長文を比較的ゆっくり解いた。

試験会場の雰囲気も、英語の試験は早く解き終わっている受験生が多かったように思う。

<昼食>

1限目の英語が終わると昼食であるが、明大の場合試験会場の学食は、教職員学生の待機所になっており、受験生は利用できない(慶應なども同じで、受験生にとっては有りがたくないシステム)。また、試験会場から出ることはできないので、いずれにしても持参した弁当など冷や飯(?)を食べろというシステム。冗談抜きで弁当などは雪の日は冷や飯状態。

明大構内の明大マートで、お弁当やおにぎり等の昼食を買うことはできる。

なお明大駅前から明治大学の途中にはコンビニが一店舗あるが、陸橋の行列の途中になってしまうので、購入しにくい。他の駅などで買い物を済ませた方が良い。

自分は絶対教室で昼食を食べないことにしているのだが、雪で外のベンチ等が使えないため、メディア棟1階のラウンジで弁当を食べた。ここは穴場になっていて、ゆったりと食事ができる。

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<2.国語>

現代文2題、古文1題の典型的な国語の構成。

配点は「おおよそ7:3の割合」とされていて、
恐らく現代文約100点、古文約50点くらいの配点だろうと思われる。
(具体的な配点は非公表)

トータルで7割以上が期待される試験なので、古文は捨てない方がよい。

今回はどうしても古文が必要だったので、基本古語と助動詞を中心に、数ヶ月勉強した。
結果的に古文で6割くらい取れたので、大いに助かった。

傾向として、古文は他大学にはほとんど出題がない、江戸時代など、近世の文書からの出題が多くの年度で見られる。これらは現代語により近く、理解しやすいが、それでもやはり、古文の基礎知識がないと、問題に答えることは難しい。

現代文はオーソドックスな出題だが、古文を含め3題で60分であるので、スピードが求められる。

<3.社会(政治経済)>

今回最も力を入れたのが政治経済対策。

これは明治大学の入試の大きな特徴の一つだが、ほぼ全ての文系学部で、日本史、世界史に加えて、政治経済が選択できる。さすが受験者数日本一である。

政治経済が選択できる大学・学部は限定されるが、日本史、世界史と比較すると短期間で得点がUPしやすく、また、特にICUやSFCと併願する場合、政治経済の知識が大いに役に立つ。

政治経済は大学受験後も役立つ知識ばかりで、ぜひとも勉強しておくべき教科だと思う。政治学部、経済学部、法学部など、大学の文系学部の多くの学問分野の基礎知識であり、絶対無駄にならない。

また、明大の特徴の良問主義というか、ひっかけ問題や、教科書以外からの無理な出題が少ないので、問題が非常にパターン化している。

よって明大の他の学部の政治経済の試験問題をたくさんといていくと、必ず類題が出てくる。

一応全ての学部の過去問を研究してみたが、得に情報コミュニケーション学部、及び農学部の問題(毎年出題される農業に関する問4は除く)が似ているように感じられた。

なお政治経済は時事問題が多いので、10年前の問題をやるよりは、明大のいろいろな学部の問題を3年分ほどやった方が効率がよさそうだ。

政治経済のテキストに関して、以下のものが特に明治大学国際日本学部の試験にあっていると感じ、内容もよくまとまっていて、最後まで使っていた。個人的には今回1番使ったテキストで、オススメ。ただし、政治経済のテキストは、経済史、政治史等の内容は変わらないものの、時事問題や各種社会制度等に関する記述は、すぐに内容が古くなってしまうので、それらに関しては新しいものを使っていく必要がある。


みんなのセンター教科書 政治・経済 (吉田泰史・旺文社)

また、比較的内閣史がよく出るように思ったので、以下のものも使った。こちらは辞書的に使うというか、過去問で出題された内閣の部分を、この本で確認するという程度でよい。完全に内容を理解しなくてはいけないというタイプの本ではない。

日本史〔近現代史〕 歴代内閣 図解整理 ハンドブック(福山 浩麿 旺文社)

あとはひたすら明治の政治経済の過去問の数をこなした。前述のように情報コミュニケーション、農学部の政治経済の過去問は、国際日本学部と相性がよい。明治大学は全学部で政治経済を実施しているため、過去問がとても充実している。また、良問が揃っており、演習に適している。よって、市販の政治経済の問題集をやるより、明治の過去問を解いて、その上で足りない部分をテキストで確認したり、必要なら、その分野の問題集をやるというやり方がよい。他学部で出た問題の資料、リード文等が、問題として出てくることがよくあった。

特に一問一答形式の農学部の問題は汎用性が高く、使いやすかった。国際日本学部、他学部の過去問を、累計で25年分ほど解いた。ここまで解いてしまうと、多様な学問の要素を含みつつも、出題範囲がコンパクトにまとまっている政治経済では、おなじみの問題が多くなり、大いに自信になった。

一方、時事問題も出題されるので、普段からニュース等をよく見ておく必要がある。時事問題に関しては教科書レベルを超えてくるので、満点が取れるような試験では無い。つまり合格点には短期間で達することが可能だが、満点に到達するのは他教科と比べても困難というイメージ。

なお、国際日本学部では、今年度から長めの論述問題が出題されており、それが社会科学の内容そのものであるから(今年は少子高齢化に関する小論文的記述問題)、それらの分野を自然と勉強することになる、ICU、SFC受験生にはとっては有利な材料が増えた。

<まとめ>

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試験終了後、退場のための行列

・英国2科目型+政治経済の併願校としては、ICUとSFCとの相性が非常によい。ICUの場合人文・社会科学で、SFCの場合小論文で、政治経済の知識が大いに役立つ。政治経済は極端な暗記は必要なく、良問中心の出題で、勉強になる。その上英語の配点が大きいので、なんとも都合がよい。ただしICUは試験日程が近く、まれに試験日程が重なる年度もあるので注意。

・もちろん3教科型のSILS(早稲田大学国際教養学部)などを受ける場合も、配点がやや似ているので、英語が得意な受験生には併願しやすい。

・試験のポイントは、まずはなんといっても英語で高得点を取ること、そして、高い合格ラインを踏まえて、選択科目も含めて、7割以上を確保することだと思われる。

・3教科型入試としては標準的な難易度だが、英国型の受験生が受けると、社会と古文がポイントであり、合格点が高いので、少なくとも社会はやらないと合格は難しい。

・英国型受験生にとっては、政治経済が選択でき、古文も無茶な問題はでないので、勉強時間に応じて、一定点数までは確実に点数が伸ばせる。感覚的に半年勉強すれば十分に戦える(英国がすでにできあがっている場合)。古文・政治経済ができれば明大の他学部や早稲田の一部学部なども併願できるようになるので、メリットは大きい。

・さすが受験生10万人超の世界観というか、他大学の試験会場と比較して明らかにボリューム感が違う。これに匹敵するのは早稲田ぐらいだろう。誰も騒がないお祭り。試験日程が早いせいか、早慶の試験会に比べると悲壮感は少ない。なお帰りは時間差退出が実施されている。政治経済の場合、1番最後の退出で、試験終了から30分以上教室で待たされる。陸橋等を含め安全上の問題があって試験教室で待機するよう指示される。確かにあの人数が校門や陸橋に殺到したら危ない。待たされる教室になった場合でも、地方からの受験者などで、飛行機、新幹線等の時間が迫っている場合は、退出が許可される場合もあるようだ。

 

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<余談1>

右斜め前の男子受験生が、吉祥寺などでみかけるような英語がたくさん書いてある若者向けのシャツを着ていたのだが、1限の英語の試験前に「そのシャツは英語がたくさん書いてあるから脱いで」と試験官に言われ、脱いでいた。確かに入試要項にはそれらしい事が書いてあるのだが、ほんとに脱がされている人は初めて見た。雪がちらつく中でTシャツにさせられるのは厳しい。

<余談2>

英語ができる事と試験の親和性から、この学部から仮面浪人でICUに編入した学生は少なからずいる。過去のオンレク受講者の中にも結構いて、とある年度では同じ語学のクラスから2名が受験し、2名ともICUに合格している。実際に受験して受かった率直な感想として、この学部に興味がある人は、ICUと併願で受験すすると効率が良さそうだと感じた。オンレクで一定程度演習をすれば、ICUは十分に狙えると感覚的に思う。もちろん試験としてはICUの方が難しいのだが。

一般選抜,ICU入試統計倍率偏差値,志願者数・受験者数

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2014年度ICU入試は上記のような結果となった。一般入試では、志願者数がやや減少している。早慶MARCHなど主要私立大の志願者数は軒並み減少している。他方、中堅以下を含めると私立大学の志願者は微増している事から、今年度は旧過程の最終年度とあって、確実に合格できる中堅以下の大学への志願者が増えたものとみらえる。ただしICUは今年度からセンター入試方式を廃止していることから、累計での受験者は大きく減少した形である。

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(科目別合格者はBUCHO.NET調べで、公式の統計ではありません)

次に、一般入試の受験科目別の人数を見ていくと、昨年度に引き続き、自然科学の合格者が増加している。2012年度以前は自然科学の合格者が70-80名程の水準にとどまっていたが、今年度は141名合格しており、一昨年の2012年度が74名であったことを考えると、倍近くにまで合格者が増えている。この変化の背景として自然科学出題難度等の変化や、得点補正等の影響、理系の学生の確保、センター入試募集の影響など、様々な要因が推察される。

一方、一般入試全体の合格者は549人であった。これは2013年度の565人と比較するとやや少なく、一定水準の受験生を選抜しようという傾向が伺える。

特に最大のボリュームゾーンである社会科学の合格者は401人と、昨年度の439人から比較すると減少している。

難易度に関しては、ICUの公表する合格最低点がほぼ昨年度と同じ水準の184.9点(2013年度183.0点、2012年度184.0点)であることからも、ほぼ例年並みの難度であったものと考えられる。

オープンキャンパス

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バカ山周辺および花道の様子。今年は事前予約制による人数制限もあって、例年より若干人数が少ない印象があったが、各教室でのモデル講義や説明等を例年と比較しても熱心に聞いている受験生や父兄が多かった(例年より途中退室等が少なかった)。やはり事前にチェックして第一志望にしているような方がたくさん集まったのだなぁという印象を受けた。

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本館の改装工事に伴って、会場として使用されたダイアログハウス。ICU(国際基督教大学)初の高層建築だが、手前に低層のカフェテリアがあることによって、前面から見ると思ったよりも圧迫感がない。

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ダイアログハウスを裏側から見るとこのような感じ。敷地が広く低層の建物が多いICUの中では、やはり結構でかい。今年は主にこの1,2階が説明会等に用いられた。

なおICUのダイアログハウス上層階(3-6F)は主に招聘教授や短期留学生等を対象とした宿泊施設で、寮と比べると長期滞在対応のホテルのような雰囲気。

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ダイアログハウス1FにあるICU就職相談グループ。求人票等の就職関連の資料が揃っている。ICUらしく国際機関からの求人案内なども。就職相談グループのメールマガジンのバックナンバーも閲覧可能。

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ダイアログハウス2F会議室で実施されていた各種奨学金に関する案内。給付型、貸与型を含めるとかなり広範囲にカバーされている様子が分かる。ICU Peace Bell奨学金の採用倍率は約10倍、ICU給付奨学金は入学時が約5倍、在学生が約2倍とのこと。貸与型のICU奨学制度を利用する場合は選考がなく、希望すればほとんどの場合借りられる。担当職員が常駐していて、奨学金に関する個別相談も可能だった。

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ダイアログハウス2Fの国際会議室。写真は本郷准教授の同時通訳に関するモデル講義の様子。同時通訳の魅力を伝えると同時に、高校生の素朴な疑問(英語が聞き取れない、単語力がない等)も解決してくれる講義内容で、皆さん熱心に受講されていました。

(なおICUでは同時通訳等の科目は(メディア・コミュニケーション・文化メジャー)等で充実したカリキュラムが組まれている。たまに受験生が質問を受けるが、難関私大でこれらのコースはありそうであまりないらしい)

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ダイアログハウス2Fで行われたICUセプテン(9月生)向けの説明。9月生はとにかく国や地域によってシステム等が異なり、提出書類の多岐にわたるので、早めに取り組み、分からない場合は個別に問い合わせる必要がある。