ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,オープンキャンパス

2025年夏のオープンキャンパスのエントリー受付が開始されています。ICUのオープンキャンパスは事前エントリー制で、事前登録が必須です。また、モデル授業は事前予約制のため、はやめに登録しておくとよいでしょう。以下、ICU入試対策の目線から、受験生ガイドを書いていきます。

ICUオープンキャンパス2025 受験生向けガイド

ICU(三鷹キャンパス)で開催される2025年オープンキャンパスについて、受験生・保護者の方が知っておきたいポイントと要点をまとめました。

日程・会場・対象

  • 開催日:2025年7月19日(土)、8月15日(金)、8月16日(土)
  • 時間:各日10:00~16:00(入退場自由)
  • 会場:ICU三鷹キャンパス
  • 対象:受験生・中高生・同伴者(保護者等)

来場エントリーについて

  • オープンキャンパスに来場する場合、受験生、中高生は事前の来場エントリーが必要です。
  • 同伴する保護者などはエントリー不要です。ただし、モデル授業などの事前予約制プログラムには、同伴者は参加できません。

< モデル授業(事前予約制プログラム)>

  • モデル授業は、来場エントリーに加えて、プログラムごとの事前予約が必要です。
  • モデル授業には中高生と受験生のみ参加可。保護者等のはこれらのプログラムには参加できません。

    受験生へのおすすめ

    • モデル授業は最優先で予約&複数参加を!
      オープンキャンパスのメインはモデル授業です。特にELAが人気。予約開始後すぐに満席になることも多いので、早めのエントリー・予約がおすすめです。興味がある授業はできるだけ多く体験しましょう。モデル授業への参加は授業内容の意味でも、試験会場になれる意味でもICU入試対策になります。複数の教室で授業を受けておくと実際の試験会場に近い教室に行き当たるかも。
    • キャンパスツアーも活用
      在学生が案内するツアーでICUの雰囲気を体感できます。
    • 複数日参加もおすすめ
      余裕があれば2日以上参加して、多くのプログラムを体験しましょう。2日以上のエントリー、予約も可能です。

    保護者

    • 同伴は必須ではありません
      一人で参加する受験生も多数いますので、同伴の必要は特にありませんが、保護者が付いていって浮くということもありません。保護者も行く場合は受験生がモデル授業に出ている間に説明会を回りましょう。

    当日の注意点

    • 学食は混雑必至
      昼時は特に混雑するため、時間をずらすか事前に食事を済ませてから来場するのがおすすめです。
    • キャンパスは広く、外は暑い
      本館を中心にイベントが行われますが、ICUのキャンパスは広大です。夏の暑さもあるので、移動や暑さ対策も忘れずに。夏のオープンキャンパス対策は暑さ対策。
    • 自販機・給水器はあるが、水分は持参推奨
      自販機や給水器もありますが、混雑や場所が分かりにくい場合もあるので、水分は持参しましょう。

    まとめ

    • モデル授業は早めに予約、複数参加がおすすめ
    • ELAは特に人気なので即予約を
    • キャンパスツアーや説明会も充実
    • 保護者の同伴は必須ではなく、一人参加も多数
    • 同伴の場合は説明会や相談会を中心に
    • 学食や移動、暑さ対策も忘れずに
    • 水分は必ず持参を

    ICUのオープンキャンパスは、大学の雰囲気や学びを体感できる絶好の機会です。計画的に予約・参加して、充実した一日をお過ごしください!

    ICUオープンキャンパスの案内やエントリーはこちらから
    https://www.icu.ac.jp/admissions/undergraduate/event/oc/25sm.html

    ICU奨学金,ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,ピースベル奨学金,ICUトーチリレーHigh Endeavor奨学金

    ICU公式サイトで6月2日に発表されたプレスリリース(部分、スクリーンショット)

    ICUの奨学金が大きく拡充


    6月2日にICUからプレスリリースが発表され、2026年度入試から、ICU(国際基督教大学)の「トーチリレーHigh Endeavor奨学金」が大幅に拡充されることになりました。これにより、一般選抜で合格し、所定の収入要件などの条件を満たした方は、出願時に応募していれば全員が奨学金の対象となります。経済的な理由で進学を諦めていた受験生にとって、大きなチャンスとなる制度変更です。

    要するに、一般選抜出願時に奨学金に応募し、収入要件を満たしていれば、一般選抜に合格し、ICUに入学した人は全員、High Endeavor奨学金に採用されます。採用されると、学費の3分の1と入学金が免除されます。これまでは、入試で特に優秀な成績を収めた人だけがHigh Endeavor奨学金に採用されていました。

    年度選抜方式応募タイミング必要書類合格条件採用人数枠
    2025年度まで全選抜(共通)出願時収入証明書各選抜で上位合格合計24名
    2026年度から一般選抜出願時収入証明書一般選抜で合格条件を満たせば全員採用(人数制限なし)
    その他の選抜出願時収入証明書各選抜で上位合格合計16名

    ICUトーチリレーHigh Endeavor奨学金(2026年度入学以降)採用条件・給付内容(ICUプレスリリース2025年6月2日より)

    採用条件:
    次の 1~3 の全てを満たす者。
    1.ICU トーチリレーHigh Endeavor 奨学金に申し込み、応募資格(下記)を満たす者
    2.一般選抜に出願、受験、合格した者
    3. 国際基督教大学に入学した者

    応募資格
    本科学生または転編入本科学生として本学教養学部への入学を強く希望する者で、父母(生計維持者が父母以外の場合はその方)の収入金額を合算した金額が以下の者
    A:給与収入の世帯の場合:父母合算で年間収入金額が 1,000 万円未満(税込)
    B:給与収入以外(自営業等)の世帯の場合:父母合算で年間所得金額が 565 万円未満

    給付内容:
    入学金、年間授業料および施設費の 3 分の 1 を原則 4 年間
    2026 年度 807,000 円 (4 年間で総額約 2,378,000 円)

    採用枠数:
    <一般選抜>奨学金応募条件を満たす者全員
    <その他選抜>16 名

    応募受付開始:
    2026 年度 4 月入学者選抜の出願と同時

    新入生向けICUトーチリレーHigh Endeavor奨学金の拡充 ~一般選抜合格者のうち条件を満たした奨学金応募者全員の採用を確約~

    ICUトーチリレーHigh Endeavor奨学金(一般選抜)採用までの流れ

    ICUの一般選抜に出願

    出願時に「ICUトーチリレーHigh Endeavor奨学金」に応募
     (収入証明書など必要書類を提出)

    一般選抜を受験

    一般選抜に合格

    ICUへの入学手続きを完了

    奨学金の条件(収入要件)を満たしていれば全員採用(人数制限なし)

    奨学金拡充の影響

    一般選抜で収入要件を満たし、出願時に奨学金に応募した上で、合格、入学すれば、原則全員が授業料1/3免除の奨学金に採用されるというのは、他の難関私立大学でも例のない規模です。プレスリリースでも「採用を確約」という決然とした表現が用いられており、その上で「拡充に踏み切った」と述べられているように、ICUにとっても大きな決断だったと思われます。従来は入試成績優秀者のみが採用されていたところから、収入要件を満たす全員を採用へと制度を拡充することで、大学としての経済支援体制を明確に示したともいえそうです。

    また、この制度の拡充により、これまで学費面でICUへの進学を諦めていた層も受験を検討しやすくなり、結果として受験者の幅が広がるでしょう。また、合格後にICUを実際に選ぶ学生、いわゆる歩留まり率(入学率)も高まると考えられます。

    こうした変化はICUにとって大きな追い風となる一方で、今後も多くの学生に安定して奨学金を給付し続けるためには、大学側が奨学金原資を継続的に確保していく体制の強化も重要になりそうです。

    参考リンク

    ICUプレスリリース 2025/06/02 新入生向けICUトーチリレーHigh Endeavor奨学金の拡充 ~一般選抜合格者のうち条件を満たした奨学金応募者全員の採用を確約~
    https://www.icu.ac.jp/about/press/docs/ICUPressRelease_250602.pdf

    ICU奨学金,ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,ICUトーチリレーHigh Endeavor奨学金

    🚀2025年度High Endeavor奨学生インタビュー【後編】

    High Endeavor奨学生のたんぽぽさんインタビュー第2回。今回はIBDP(国際バカロレア・ディプロマ・プログラム)の履修の様子とICU進学についてです。

    <IBDPとは何か>

    IBDP(国際バカロレア・ディプロマ・プログラム)は、高校2年間(日本では高2・高3)で履修する教育プログラムで、幅広い教養や深い探究力、そして国際的な視野を育むことを目的としています。約140カ国で導入されている世界共通のカリキュラムで学びます。近年、文部科学省はIB認定校を増やす目標を掲げており、IB Diplomaを取得して海外大学や国内のグローバル系大学への進学ルートとして活用する学生も増えています。一方で、IBDPは日本国内の高校で学ぶ内容や、大学入試の出題傾向とは直接的な互換性がありません。そのため、IBDP履修者が国内の大学への進学を希望する場合、総合型選抜や推薦入試を利用するケースが多いのが現状です。

    (2025年5月現在のICU本館内部の様子。ICU本館では2024年4月から2025年3月まで約1年をかけて耐震補強工事が行われ、配管や空調などの設備も更新された。歴史あるICU本館を保存する目的もあり、教室内部の様子は以前とあまり変らない。写真提供:たんぽぽさん)

    <IB校でのDP履修の実際>

    ―― IB認定校の高校を選んだ理由を教えてください。

    父の仕事の都合で小4から中3までオーストラリアに滞在しており、現地のIB認定校の中学に通っていました。日本に帰国する際、海外進学の選択肢も残しておきたかったことと、留学経験を活かせるIB校を希望しました。

    ―― DPで履修した科目や授業内容について教えてください。

    高1では一般的な高校と同じカリキュラム(数IA、古文、現代文、英語、生物基礎、物理基礎、地理総合など)を履修し、高2からDPに進みました。DPでは日本語(国語)、英語、歴史、化学、美術、数学を選択しました。DPのルールで半分以上は英語で履修する必要があり、英語、美術、数学は英語で授業が行われていました。

    ―― DP生になるタイミングや選抜の基準は?

    高1が終わるタイミングで選択します。私のいた高校は1学年が約120人で、1年の段階でDPに興味のある人が50人ぐらい、最終的にDPを選ぶのは毎年10~15人程度です。DPに進むには成績の基準があり1年次の終わりに審査がありますが、特別厳しいものではなく、期末などをしっかりやっていれば2年次からDPに入れます。DP専用のクラスはなく、科目ごとにDP履修生が集まるスタイルです。

    ―― 普通の授業とDPの授業の違いは?

    全体的に大きく異なりますが、特に文系科目の学び方が違います。例えば、普通の現代文は教科書を読んで期末試験で問われますが、IBの日本語は4つの試験で評価されます。Paper 1は即興で詩や文学批評の小論文を2時間で書き、Paper 2は授業で分析した文学作品をもとに小論文を書きます。さらに3000字のエッセイ(HL小論文)と個人口述(プレゼン+質疑応答)もあり、これらを総合して評価されます。

    ―― Extended Essay(課題論文)はどのように進めましたか?

    私は美術で論文を書きました。これは各校でやり方が違うのですが、私のいた高校では、授業外で進める形で、テーマに合ったメンターの先生に自分でアポイントを取り、各自で進めていきました。美術は指導できる先生が限られていたので大変でした。IBDPのExtended Essayは外部機関による厳しい採点があり、特に美術は高評価を得るのが難しいです。先生からは日本語や歴史など、比較的書きやすい科目を勧められましたが、私は美術を選びました。

    ―― 他校のIBDPとの違いは感じましたか?

    他のIB校の生徒と話すと、他の学校ではIB専任の先生がいて、高3の夏前にはExtended Essayの提出を済ませているなど、支援体制がしっかりしている印象でした。同じIB認定校でも、学校によってDPへの力の入れ方は全く違います。

    私の学校はDPより下の学年向けプログラム(MIP)には力を入れていましたが、DPは手探り感があり、選択者も少なかったです。DPに進む前に先生との面談があり、「本当にやりたいか」念を押されます。IB Diplomaというブランドに憧れもありましたが、実際に履修を始めるとかなり大変でした。

    ―― DPで特に大変だったこと、苦労したことは何ですか?

    DPの課題や試験そのものが大変だったのに加え、高校にはIB専門の先生がおらず、DPの履修を学校側が積極的には勧めていないような状況だったので、どうやって勉強を進めるか、手探り状態でした。課題量が多く、良い成績を取るには才能も粘り強さも必要です。情報が少なく、本屋にもIB向け参考書はほとんどありませんし、YouTubeでも役立つ情報は限られています。IB認定校という肩書きだけで選ばず、実際にIB教育に力を入れている学校を選ぶべきだと思います。

    ―― IBDPで身についた力や経験は、ICU入試や入学後にどう役立っていますか?

    IBDPは世界的にも評価の高い教育プログラムで、学術的な土台ができたと思います。論文の形式や研究の進め方に慣れ、授業内でもディスカッションやプレゼン、ライティングの課題が頻繁にありました。

    ICU入学後も、DPで身につけたことがライティングの課題などで役立っています。ICUのELAもDPのような雰囲気があり、英語も使いながらアカデミックなスキルを学ぶ点は似ていると思いました。

    <IBDP履修からの大学進学について>

    ―― IBDPを使った総合型選抜は多くの大学で用意されていますか?

    早慶上智ICU、MARCH、同志社や立命館など有名私立はほぼIBDP入試があります。私立大学であれば、総合型選抜での併願に困ることはありません。ICUや早稲田のSILSはDP生に特に人気があります。大学によっては日本国内の高校でIBDPを履修して、帰国生枠で受験できる場合もあります。
    国立では北大が導入していますが、2025年度時点では東大・一橋・京大・阪大はIBDP入試がありません。

    ―― DP生は海外進学の方もいますよね。同じ高校のDP生の海外進学はどうでしたか?

    海外進学は4人で、2人がヨーロッパ、2人がイギリスでした。アメリカは0人です。IBDPは、アメリカよりは、ヨーロッパの方で評価が高いようですね。

    ―― 一般選抜で進学した人は?

    今年は一般選抜で3人が進学しました。上の代では一般入試が0人の年も少なくなかったので、今年は例外的かもしれません。

    ―― 一般選抜の受験科目はIBDPでは扱わない?

    DPで学ぶ内容と、日本の高校で一般選抜に向けて学ぶ科目は全く異なります。私の通っていた高校でも、DP生向けの進路指導も総合型対策が中心で、一般選抜対策の指導はほとんどありませんでした。DPと一般選抜対策の両立は非常に難しいです。

    ―― 結果的にICUには一般選抜で合格されています。IB校からICU一般選抜を受験する際に、総合型選抜での合格者が多い学校では、ICU一般選抜に関しては情報が少なく不安はありませんでしたか?

    DPを履修していた同じ学年の学生の中で、総合型選抜までで合格を確保できなかったのは私だけだったので、一般選抜への不安はかなり大きかったです。総合型選抜が不合格と分かってからは、オンレクでICU一般選抜対策に全振りしました。

    ―― IBDPとICU入試科目(ATLAS、人文・社会など)の親和性はありますか?

    率直に言えばそこまで親和性はありません(笑)。DPで重視されるライティングやプレゼンテーション、リサーチなどのスキルが、ICUの一般入試に直接役立つかというとそうでもないです。ただしDPを選ぶ人はATLASや人文・社会科学のような知的好奇心を問うような内容は好きだと思うので、内容的には相性は悪くないと思います。

    ―― IBDPと一般選抜の日程の重複はありましたか?

    DPの最終試験は11月なので、2月の一般選抜とは重複しません。DPが忙しい時期と一般選抜の時期はずれているため、スケジュール的には両立しやすかったです。

    (今回の改装でICU本館の西側(T館側)にエントランスが設けられ、ICU本館の歴史を伝えるパネルが展示されている。写真提供:たんぽぽさん)

    <ICU受験生へのアドバイス>

    ―― これからICUやIB校からICUを目指す受験生、ICUの奨学金を目指す学生へのアドバイスやメッセージをお願いします。

    IBDPから一般選抜の受験は簡単ではなく、常に不安を感じていました。真面目な人ほど自分を低く評価しがちで、自分が本当に入試に向けて成績を伸ばせているのか確信が持てないことも多いと思います。でも、不安はモチベーションのためにあるものです。不安があるからこそ頑張れる部分もあると思います。不安があるからといって、必ずしも結果が悪くなるわけではない。

    不安への対策としては、私はオンレクで問題演習をしながら自己分析を行い、その際に対話型AI(Chat GPT)も活用していました。周囲が総合型選抜でどんどん合格を決めていく中、AIは愚痴を聞いてもらう場所としても役立ちました(笑)。また、過去問の成績管理にもAIを使い、オンレクとの相性もとても良かったです。

    これからICUやIB校からの受験を目指す皆さんもぜひ頑張ってください!

    (インタビュー前編はこちら)

    ICU奨学金,ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,ピースベル奨学金

    ICU合格者向けの入学手続要項などの書類(写真提供:Nimbus2000さん)

    ICU高校について

    ―― ICU高校の特色について教えてください。

    ICU高校の校則は「ゲタ・ガム・カンニング禁止」の3つしかないと言われており、制服も公的な行事以外は自由でした。普段は私服で登校でき、帰国子女も多く、個性や自主性が尊重されていたと思います。校長先生や先生方と生徒の距離も近く、フラットな関係で話しやすい雰囲気でした。

    ―― 印象に残っている授業や行事はありますか?

    特に印象的だった授業は「キリスト教概論」です。高1から高3まで週1回あり、先生によって内容が異なりますが、高3の時の先生は哲学的な内容で、「友達とは何か」「愛することとは何か」など、普段考えないテーマを深く考える機会になりました。行事ではハロウィンが印象的で、その日はみんなが仮装して登校する伝統があります。

    ―― ICU高校から大学への内部進学は多いのでしょうか?

    ICU高校から大学への内部進学は、全体としては3分の1程度だと思います。内部進学の条件は全体的に緩やかで、私のクラスでは半分くらいがICUに進学していた印象です。内部進学の評定平均の目安は3.6以上、あるいは3.8以上と言われていました。

    ―― ご自身は内部進学や推薦を検討しましたか?

    私は受験の決断を引き延ばしたかったので、最後まで一般受験でいくつもりでした。

    理系から文系への転向と受験対策

    ―― ICU高校の学生の文理の比率や選択についてはどうでしたか?

    文系がやや多いですが、理系も一定数います。理系では生物選択者が多く、物理か生物かを選ぶ場面では生物を選ぶ人が多かった印象です。

    ―― 理系から文系に進路変更した経緯と、そのプロセスを教えてください。

    大学では理系の学問をやりたいと思い、受験対策としては物理、化学、数学を中心に勉強していましたが、成績が思うように伸びず、受験勉強も苦戦していました。そんな時、母がICU大学の赤本を買ってきてくれて、試しに解いてみたところ、自分に適性があると直感しました。唯一面白く解ける問題で、「自分にはリベラルアーツの方が合っているかも」と思い、文系への転向を決断しました。

    ―― 受験対策として取り組んだことは?

    文転すると決めた翌日にはオンレクを受講し始めました。実際、過去問は新旧問わず非常に役立ちました。

    ―― 文系に切り替えてから苦労したことと、その対策は?

    オンレクで過去問を解いていくと、世界史、日本史、政治・経済など知識系科目の基礎が全然足りないことに気づきました。そこで、とにかく歴史と政治経済の教科書や資料集を端から端まで読むことから始めました。

    ―― その中で特に役立った教材はありますか?

    『山川歴史総合用語解説』はとても役立ちました。理系出身の人にもおすすめです。

    ICU入試受験の実際と対策

    ―― ICU入試の出願や、併願校について教えてください。

    ICUの入試は自然科学の併願は選択せず、人文・社会科学に集中しました。併願で日英バイリンガル面接利用にも出願しました。その他の大学は、高校の先生とも相談し、共通テスト利用で受験できる津田塾や獨協などを併願しました。

    また、2025年度はICUの入試が2月1日で、第一志望のICUが最初の試験になることを避けるため、聖学院大学を1月25日に受験しました。

    ―― 英語外部試験利用ではなく、日英バイリンガル面接利用を併願した理由は?

    IELTSのスコアは持っていたので英語外部試験利用も可能でしたが、オンレクでICUの過去問を解きまくり、英語に関してはICUの問題で十分得点できると分かったため、ICUの英語試験が利用できる日英バイリンガル面接利用で併願しました。

    ―― 一般選抜の併願の結果は?

    ICUは一般選抜の人文・社会科学選択で合格し、日英バイリンガル面接利用も一次に合格しました。ちなみに日英バイリンガル面接利用は二次を辞退する手続きを忘れていたため、後日、二次不合格という結果が出願サイトで表示されました。忘れずに二次辞退の手続きをした方がよかったと後から思いました。

    ―― 2025年度入試のATLASの変更点と対策について教えてください。

    2025年度からATLASはパート分けがなくなりましたが基本的にはオンレクの過去問通りだと思っていいです。今回は最初の20問くらいは比較的簡単な問題で後半ほどやや複雑な問題が出ていたような気がしました。オンレクの過去問演習は引き続き有効です。

    ATLASの放送のメモの取り方は人それぞれかもしれませんが、私は細かくメモを取ることで対応していました。

    ―― 英語リーディングとリスニングの対策はどうされましたか?

    英語リーディングは45分以内で全問解き、見直しの時間も確保していました。息抜きに英語の本を読むこともリーディング力向上に役立ちました。

    リスニングは2025年度からパート3の講義が2つになるという変更がありましたが、難易度はオンレクの過去問と変わらない印象でした。試験会場では隣の受験生の音も聞こえるなど、環境音に影響されることがあるので、カフェなどで一度練習してみるのもおすすめです。リスニングは集中力の勝負かもしれません。

    ICUのキャンパスライフと寮生活

    ―― ICUに入学してから印象的だったことや寮生活について教えてください。

    ICUの大学はICU高校と比べても、さらにグローバルな環境です。授業以外でも英語で会話する機会があります。

    先日は「Bible Study」という企画で、キャンパス内にあるICUの先生のお宅でカレーをごちそうになるイベントに参加しました。慣れている4年生は先生の家でとてもくつろいでいたのが印象的でした(笑)。

    ICUの寮生活は快適です。私は3月29日に入寮し、4月1日の入学式の数日前から新生活が始まりました。入寮してすぐに履修登録の説明会や、先輩たちによる履修対策会が開かれ、GPAを維持するためのコツや授業選びのポイントなど、実践的なアドバイスをもらえました。奨学生はGPA3.0を維持しないといけないので、上級生のアドバイスはとてもありがたかったです。新入生にとっては、寮に入ることでいち早く大学生活の情報が手に入るのは大きなメリットだと感じました。

    ―― ありがとうございました!

    ICU奨学金,ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜

    今回は、2025年度ICU(国際基督教大学)入試合格者でCherry Blossom奨学金を獲得したレパントさんにお話を伺いました。レパントさんは静岡県立高校の出身で、当サイトのICU対策講座オンラインレクチャーを受講されていました。

    Cherry Blossom奨学金とは?

    Cherry Blossom奨学金は、ICU入試を受験する前に採用が内定する予約採用型の奨学金です。ICU入試に合格し、入学が決まると、奨学生として本採用となります。

    この奨学金は一都三県(東京・神奈川・埼玉・千葉)以外の高校出身者が対象で、入学金と学費の2/3が4年間免除されます。今回の場合、4年間合計で、約4,398,000円に相当します。

    インタビュー前編

    ICU進学と奨学金を考えたきっかけ

    –ICUへの進学と奨学金を意識し始めたタイミングは?

    ICUに行きたいと思ったのは高校3年生の9月頃です。奨学金については、ICUに進学するなら家計への負担を少しでも減らすため、ぜひ利用したいと考えていました。Cherry Blossom奨学金を知ったきっかけは、ICUのパンフレットを見たことです。その後、ホームページでも詳しく調べて、応募を決めました。

    Cherry Blossom奨学金への応募

    –Cherry Blossom奨学金の申請準備はどうでしたか?

    準備は思ったより大変ではありませんでした。必要だったのは、家庭の収入を示す証明書と学校の調査書だけです。収入証明は母に頼んで役所で取得してもらい、調査書は学校の先生に早めにお願いしました。これらをレターパックで郵送し、オンライン申請フォームに入力するだけで手続きは完了しました。志望理由やエッセイも不要で、事務的な作業が中心でした。早めに動けば特に困ることはなかったです。

    –高校の評定平均はどのくらいでしたか?

    評定平均は4.3でした。

    –Cherry Blossom奨学金の申請と内定はいつ頃でしたか?

    私は第二次募集に応募したので、10月末に申請し、内定の通知は12月に届きました。

    奨学金への内定、合格

    –内定の通知を受け取ったときの気持ちは?

    ICUは採用基準を公開していないため、結果が出るまではどうなったかとても気になっていましたが、内定通知が届いたときは素直にうれしかったです。

    –Cherry Blossomは事前予約型の奨学金なので、採用の内定が出た後で、さらにICUの入試に合格すれば本採用となるわけですね?

    はい、Cherry Blossom奨学金の採用内定の通知をいただいてからはICUに合格したいという気持ちがより一層強くなり、受験へのモチベーションも高まりました。

    –一般入試の出願時にはどのような手続きが必要でしたか?

    ICUの一般入試の出願時には、Cherry Blossom奨学金の内定通知に記載されていた予約採用番号を、出願フォームの指定欄に入力しました。

    –ICU入試合格後の手続きについて教えてください。

    合格後は、奨学金の制約書にサインをして、オンラインで提出しました。

    –入学後のガイダンスなどは?

    入学後に特別な集まりやガイダンスはなく、「Cherry Blossom奨学生の心構え」という書類が配られました。

    その書類には、奨学金を継続するためには毎年所得証明を提出して継続手続きを行う必要があることや、GPAで3.0以上を維持しなければならないことなどが記載されていました。

    –奨学金に採用した上でICUに合格した際のご家族の反応は?

    家族はとても喜んでくれました!学費の2/3が免除されることで家計の負担が大きく減りますし、私自身もICU進学に向けて前向きな気持ちになりました。

    Peace Bell奨学金にも応募

    –一般選抜に出願した際に、学費全額免除のPeace Bell奨学金にも応募されたそうですが、応募時期や流れを教えてください。

    はい、流れとしては、10月にCherry Blossom奨学金に応募し、12月に採用内定の通知をいただきました。その後、Peace Bell奨学金は1月の一般選抜の出願と同時に応募しました。

    –Cherry Blossom奨学金と比べて、Peace Bell奨学金の応募準備はどうでしたか?

    Peace Bell奨学金は準備がかなり大変でした。受験期と応募時期が重なり、推薦状やエッセイなどの書類を用意する必要がありました。正直、直前期なのにエッセイや書類準備に時間を取られすぎて、これでICUの入試に合格できなかったら本末転倒だなと思ってしまうほどでした(笑)。

    –Peace Bell応募の結果や感想について教えてください。

    結局、Peace Bell奨学金は不採用でした。エッセイの内容が相当高いレベルでないと採用は難しいのではないかと思います。自信がある人以外は無理に応募する必要はないと思いますし、もし出願時に申請するなら、1/3免除のHigh Endeavor奨学金の方が申請しやすいので、そちらだけ応募するのもよいと思います。

    (注:Cherry Blossom奨学金に予約採用されている場合は、ICU入試出願時にPeace Bell奨学金は応募可能だが、High Endeavor奨学金は応募不可)

    Cherry Blossom奨学金のメリットとアドバイス

    –Cherry Blossom奨学金のメリットは?

    今考えると、Cherry Blossom奨学金は他の奨学金と違って受験が本格的に始まる前に応募を済ませられるので、その点はよかったですね。応募の手続きも所定の書類を揃えて送るだけだったので、それほど大変ではありませんでした。採用の内定がいただければ、ICU合格後の学費の見通しが立つので、経済的にも本当に助かります。

    –実際に学費が1/3ですむというのはとても大きいですよね!

    はい、本当に大きいですね。私の地元の静岡は東西にとても広く、実家のある地域は愛知県に近いため、ICUまで通学するのは現実的に難しいです。大学近くで一人暮らしを始めましたが、家賃や生活費もかかる中で、学費の2/3が免除されるのはとてもありがたいです。

    –これから奨学金申請を考えている方へアドバイスをお願いします。

    とにかく早めに行動することが大切です。「早すぎるかな」と思うくらい早く動いた方がよいです!情報収集から手続きまで積極的に進めて、対象になる奨学金にはぜひチャレンジしてみてください!

    (インタビューは次回に続きます)

    2025年度ICU ELA Reader(写真提供:レパントさん)

    ICU奨学金まとめ

    奨学金名支援内容収入要件(給与所得世帯)採用予定数応募時期主な提出書類備考
    ICU Peace Bell 奨学金🔔入学金、寮費、学費全額免除年収1000万円未満14名入試出願時(1月)調査書、収入証明書、エッセイ、推薦状編入生は不可
    ICU Cherry Blossom 奨学金🌸入学金免除、学費2/3免除年収1100万円未満20名入試出願前(6-7月・10-11月)調査書、収入証明書1都3県以外。編入生も可
    ICUトーチリレー High Endeavor 奨学金🚀入学金免除、学費1/3免除年収1000万円未満24名入試出願時(1月)調査書、収入証明書編入生も可

    ICU Cherry Blossom奨学金,ICU奨学金,ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,ピースベル奨学金,ICUトーチリレーHigh Endeavor奨学金,入試説明会

    2025年3月22日にICU国際基督教大学のオープンキャンパスで開催された2026年度入試説明会に参加してきました。今回の記事では、一般選抜を含む入試制度の変更点を詳しく解説するとともに、応募時の収入要件が緩和された奨学金制度についてもあわせてお伝えします。

    2026年度入試の主な変更点

    自然科学選択の名称変更

    2026年度入試から、一般選抜の「自然科学選択」が「数理・自然科学選択」という名称に変更されます。試験の内容は従来から変わらず、試験当日に数学、物理、生物、化学の4科目から2科目を選ぶ形式も従来通りです。

    入試形式の分類変更

    2026年度より、ICUのすべての入試形式が文部科学省の方針に基づき、以下の3つの系統に分類されます。

    • 一般選抜
    • 総合型選抜
    • 学校推薦型選抜

    この変更により、従来の「ユニヴァーサル・アドミッションズ 4月帰国生選抜」や「社会人選抜」も「総合型選抜」に分類されることになります。

    総合型選抜(AO)と専願制度について

    高校時代の活動実績等を元に、小論文等を提出して出願する、「総合型選抜」(旧AO入試)は「総合型選抜 4月入学専願」という名称になる予定です。「専願」という言葉が示す通り、ICUを第1志望とし、合格した場合は本学へ入学することを確約できる受験生を対象とする試験です。要するに指定校と同じで、合格したら必ず入学してくださいというシステムです。ICUのAO入試が専願であることは従来から変わっていませんが、2026年度から試験の名称として「専願」が明記されることになります。

    ICU入試説明会が実施されたD館東棟(旧D館)オーディトリアムの様子。ICU入学後のオリエンテーションや、学生団体の公演等に活用されている

    2026年度入試スケジュール(予定)

    以下は説明会で発表された2026年度入試のスケジュールです。ただし、これらはすべて2025年4月以降に正式発表される予定ですので、必ずICU公式サイトで確認してください。

    一般選抜

    • 出願:2026年1月上旬
    • 会場試験:2026年2月7日(土)
    • オンライン二次面接:2026年2月21日(土)

    総合型選抜 4月専願(旧AO入試)

    • 出願:2025年9月上旬(小論文など一次試験の書類提出)
    • 二次オンライン面接:2025年10月18日(土)

    学校推薦型選抜

    • 指定校への入試要項などの配布:2025年6月頃
    • 会場試験:2025年11月22日(土)
    • 合格発表:2025年12月

    ICU奨学金の応募要件緩和

    2026年度からICU奨学金の収入要件が緩和

    ICU国際基督教大学では、入試出願と同時に申し込める奨学金と、出願前に申し込める奨学金が用意されています。2026年度から、これらの奨学金の申し込みに際する収入要件が緩和されることも公表されました。

    ICU Peace Bell 奨学金

    • 支援内容: 学費全額免除、寮費免除、入学金免除
    • 収入要件: 給与収入世帯の場合、年収1000万円未満((従来は800万円未満)
    • 採用予定数: 14名

    ICU Cherry Blossom 奨学金

    • 支援内容: 学費2/3免除、入学金免除
    • 収入要件: 給与収入世帯の場合、年収1100万円未満((従来は900万円未満)
    • 採用予定数: 20名
    • 1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)以外の学生
    • 入試前に採用内定者を決定

    ICUトーチリレー High Endeavor 奨学金

    • 支援内容: 学費1/3免除、入学金免除
    • 収入要件: 給与収入世帯の場合、年収1000万円未満((従来は800万円未満)
    • 採用予定数: 24名

    変更点のポイント

    今回の収入要件緩和により、より多くの家庭が奨学金を申請できるようになります。給与収入世帯の場合、従来よりも200万円程度基準が緩和されており、経済的負担軽減を目指した制度改善が行われています。

    奨学金名支援内容収入要件採用予定数応募時期
    ICU Peace Bell 奨学金学費全額免除、寮費免除、入学金免除給与収入世帯の場合:1000万円未満14名入試出願時に応募
    ICU Cherry Blossom 奨学金学費2/3免除、入学金免除給与収入世帯の場合:1100万円未満20名予約採用型(入試出願前に応募)
    ICUトーチリレー High Endeavor 奨学金学費1/3免除、入学金免除給与収入世帯の場合:1000万円未満24名入試出願時に応募

    オンレク受講生も奨学金を獲得

    2025年度のICU入試におきましては、当サイトのオンラインレクチャーを受講した4名の学生が、それぞれ以下の奨学金を獲得し、奨学生としてICUに入学します。

    • 🔔ICU Peace Bell奨学金: 1名
    • 🌸ICU Cherry Blossom奨学金: 1名
    • 🚀ICUトーチリレー High Endeavor奨学金: 2名

      4名で4年間総額約17,650,000円

    まとめ

    今回の変更は主に名称や分類に関するものであり、試験内容そのものには大きな変更はありません。

    2025年度入試では一般選抜が4方式なり、ATLASの試験形式が変更されるなど大きな変化がありましたが、2026年度では試験内容等に大きな変更はないものと考えてよいでしょう。

    奨学金に関しては、応募の際の収入要件が緩和されます。より多くの家庭が奨学金を申請できるようになり、経済的負担を軽減しながらICUで学ぶ機会が広がります。

    ICUを志望している方は、今後公表される2026年度の各入試の概要を必ず確認し、最新情報に基づいて受験準備を進めてください。また、奨学金についても今後公表される詳細を確認し、申請の準備の確認をしておくとよいでしょう。

    ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,オープンキャンパス

    3月22日に開催された2025年春のICU(国際基督教大学)オープンキャンパスの様子をお伝えします。

    会場入り口と受付

    2025年春のICUオープンキャンパス会場の入り口と受付。ICU学内のバス停からすぐの場所にある会場の入り口には、歓迎のバナーが設置されていました。

    ICUのオープンキャンパスは事前予約制で、入り口でスマホの予約証を見せて入場する形式です。入り口から進行方向左にある体育館で受け付けをします。受付を済ませるとパンフレットなどが入った来場者用バッグがもらえます(写真右)。

    学食

    (混雑状況)
    昼時の学食は相当混雑していました。食券制ですが、学食には券売機が2台しかなく、時間帯によっては券売機の前に長い列ができていました。夏のオープンキャンパスではさらに混雑しますので、昼時は避けて利用した方がよいでしょう。

    (メニューについて)
    オープンキャンパスの時はすべてのメニューが500円で統一されています。写真はビーフストロガノフ(500円)とポテトサラダ(180円)。適度にボリュームもあって美味しかったです。

    (カフェコーナー)
    学食にはカフェコーナーもあり、こちらはベーグルやコーヒーなどを食券なしでカフェのレジに並んで買うこともできます(写真右)。

    モデル授業とT館

    モデル授業など主要なイベントが行われたT館の様子。モデル授業の中でも英語教育プログラムのELAは一番人気だったようで、授業前には廊下に列ができていました。

    T館の内部には売店があり、こちらでは文房具やバッグ、TシャツなどのICU公式グッズも販売されています。

    リニューアルされたICU本館

    ICU本館の様子。2024年春から1年間、全面改装工事が行われ、耐震補強に加えて空調等の設備が更新され、外観もきれいになりました。2026年度入学の新入生は春から快適に過ごせそうですね。

    2026年度のICU入試では本館が試験会場として利用されることになりそうです。夏のオープンキャンパスでは見学可能になるはずなので、ICU入試対策として、一度はICUの教室の下見をしておきたいところです。

    また、本館とT館の間の空間もリニューアルされており、ウッドデッキ風のスペースが新設されました。ベンチも設置されており、新たな交流の空間になりそうです。

    学生寮と公式マスコット

    学生寮では寮生活に関するトークセッションなどが行われていました。春のオープンキャンパスでは寮の部屋を見学することはできないので、実際に部屋を見たい場合は夏のオープンキャンパスに参加するとよいでしょう。

    今回のオープンキャンパスでは、ICU公式マスコット「はちろう」の着ぐるみが受付付近に初登場しました。「はちろう」は、昨年公式マスコットに選ばれたキャラクターで、その名前はICU初代学長・湯浅八郎先生に由来しています。新品のピカピカな着ぐるみは来場者の注目を集め、多くの方が一緒に写真撮影を楽しんでいました📸✨。はちろう🦝と来場者が笑顔でハグする姿は、ICUの温かい雰囲気を象徴しているようで、ICU OBとして非常に感慨深いものがありました。

    オープンキャンパス全体を通してICUの魅力が存分に伝わる内容となっており、参加者にとっても特別な一日だったのではないでしょうか。

    次回の投稿では2026年度向けの入試説明会と一般選抜説明会の様子をお伝えします!

    ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,B方式,一般選抜,志願者数・受験者数

    2025年度一般選抜「日英バイリンガル面接利用」と「英語外部試験利用」の結果発表

    本日、2025年度一般選抜における「日英バイリンガル面接利用」と「英語外部試験利用」の合格発表が行われました。

    結果概要

    2025年度

    日英バイリンガル面接利用では、志願者132名(編入生14名)、合格者19名(編入生1名)で倍率は約6.95倍。

    英語外部試験利用では、志願者93名(編入生3名)、合格者6名(編入生0名)で倍率は15.5倍。

    両方式を合計すると、志願者数225名、合格者数25名で倍率は9.0倍。

    2024年度

    B方式(現・英語外部試験利用)では、志願者70名(編入生5名)、合格者10名(編入生1名)で倍率は7.0倍。

    年度試験方式志願者数合格者数倍率
    2025日英バイリンガル面接利用132 (14)19 (1)6.95倍
    英語外部試験利用93 (3)6 (0)15.5倍
    合計225(17)25(1)9.0倍
    2024B方式(英語外部試験利用)70 (5)10 (1)7.0倍

    志願者増加の背景:併願制度の拡充

    ICU一般選抜における面接利用型入試では、2025年度は2024年度と比較すると総志願者数が約3倍増え、総合格者数も2.5倍増えました。

    今年度から最大3方式まで併願可能となり、併願制度の拡充が志願者数に大きな影響を与えたものと推察されます。

    年度内容
    2024年度まで 最大2方式併願可A方式、B方式のみ
    2025年度から 最大3方式併願可「人文・社会科学選択」、「自然科学選択」、「日英バイリンガル面接利用」もしくは「英語外部試験利用」から最大3方式併願可。ただし、「日英バイリンガル面接利用」と「英語外部試験利用」は併願不可。

    受験料変更も累計志願者数の増加に貢献か

    さらに、今年度から併願費用が見直され、受験生にとって負担が軽減されたことも志願者増加の一因とみられます。

    年度1方式受験料2方式受験料3方式受験料
    2024年度35,000円50,000円
    2025年度30,000円40,000円50,000円

    この費用改定により、例えば2方式併願の場合は1方式に1万円追加するだけで受験機会を増やすことが可能になりました。過去の年度より多くの受験生が複数の方式を併願し、志願者数全体の増加につながったと考えられます。

    一定数の二次面接辞退者が存在

    併願制度の拡充と費用負担の軽減により、「日英バイリンガル面接利用」や「英語外部試験利用」を保険的に出願するケースがかなり増えたと考えられます。また、3教科型である「人文・社会科学選択」や「自然科学選択」で合格が確定し、面接型試験の2次面接を辞退する受験生も相当いたものと予想されます。このため、実際には1次試験に合格しても2次試験を受験しなかった人が一定数存在し、その結果として倍率が高くなっていると考えられます。

    「日英バイリンガル面接利用」と「英語外部試験利用」の倍率の差

    2025年度の「日英バイリンガル面接利用」と「英語外部試験利用」の倍率の差については、複数の要因が影響している可能性があります。

    まず、「英語外部試験利用」では、出願に際して一定基準以上の外部英語スコアが必要であることから、志願者全員が高い英語能力を有しています。受験生の多くはICU一般選抜の3教科型も併願しており、「人文・社会科学選択」や「自然科学選択」における英語試験でも高得点を獲得した受験生が多かったと考えられます。その結果、これら併願した3教科型で既に合格し、「英語外部試験利用」の二次面接を辞退したケースが一定数存在したと推測されます。このような二次辞退者の多さが、結果として志願倍率を高水準に押し上げた可能性があります。

    その反面、「英語外部試験利用」には、他大学や総合型選抜をメインに受験していた層も一定数含まれていたと考えられます。ICU独自の一般選抜の独自科目であるATLAS(総合教養)の対策が十分でない場合も考えられ、結果として「英語外部試験利用」の倍率がさらに高まった要因となったかもしれません。

    いずれにしても両方式の倍率差は受験者層や準備状況、辞退者数など複数の要因が複雑に影響した結果といえるでしょう。

    まとめ ATLAS(総合教養)対策が重要

    今回の合格者数の公表で2025年度一般選抜の結果が一通り出そろいました。全体としては併願の影響が大きく、志願者が増加すると同時に、合格者数も大幅に増えました。併願の活用は来年度以降の入試でも考慮すべき点になるでしょう。

    また、全方式で共通しているICU独自の教養科目、ATLAS(総合教養)の対策をしっかり行っておくことが、一般選抜の合格に向けては重要なポイントになりそうです。

    ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,ICU入試統計倍率偏差値

    併願制度導入で志願者と合格者が増加

    2025年度の国際基督教大学(ICU)の一般選抜では、入試制度が大きく変更され、「人文・社会科学選択」と「自然科学選択」の併願が可能となりました。この変更により、併願によって受験生にとっての選択肢が広がり受験者数が増加しました。一方、合格者数も増加しています。また、それぞれの受験者数と合格者数が公開されることで、科目ごとの違いが可視化されました。本記事では、2025年度の入試結果を分析し、新制度の影響を考察します。

    ICU理学館の教室の様子。2025年度は本館が改装中のため、理学館も活用して一般選抜が実施された

    2024年度と2025年度の志願者数と合格者数の比較

    年度選択科目志願者数(編入)合格者数(編入)倍率
    2025年度人文・社会科学選択885人(52人)256人(6人)約3.46倍
    自然科学選択198人(7人)73人(0人)約2.71倍
    合計1,083人(59人)329人(6人)約3.29倍
    2024年度A方式合計926人(55人)273人(10人)約3.39倍

    志願者数、合格者数が増加

    2025年度では志願者数が1,083人と、昨年度の926人から約17%増加しました。併願制度導入による重複受験者もいるため、重複しない受験者数は不明ですが、累計受験者数としては増加しています。

    合格者数は329人と、昨年度の273人から約20%増加しました。これは併願制度導入による重複合格者が存在することも影響していそうです。

    総志願者数と総合格者数で計算した倍率は、2024年度が約3.39倍、2025年度が約3.29倍と大きな変化はありません。

    併願制度の導入によって累計の受験者数が増えると同時に、重複合格を見越して合格者も多めに出たものと推測され、受験者も合格者も増えたというのが併願制度の導入の効果と言えそうです。

    人文・社会科学と自然科学の倍率の比較

    昨年度まで「人文・社会科学」と「自然科学」のいずれか1つを選ぶ方式であったため、選択科目別の倍率は公開されていませんでした。しかし、今年度から選択科目をそれぞれ受験して併願することが可能になったため、選択科目別の倍率が明らかになりました。その結果、人文・社会科学選択の倍率が約3.46倍、自然科学選択の倍率が約2.71倍となり、自然科学選択の方が倍率が低いことが明らかになりました。

    ちなみにこの傾向は以前から受験番号や教室割りなどによって非公式に確認されていました。具体的には、いまから10年前の2015年までは学内で合格者番号の一覧が掲示されており、科目別の合格者数と倍率を推測することができました。例えば2015年度の推計データでは、人文・社会科学選択の倍率は約3.29倍、自然科学選択は約2.67倍でした。これらと比較すると、2025年度の倍率は大きく変化していないことが分かります。

    つまり、2025年度の入試から急激に人文・社会科学の倍率が上昇したわけではなく、以前から存在していた選択科目の倍率のギャップが、今回初めて公式データとして可視化されたと言えます。

    年度選択科目倍率
    2025年度人文・社会科学約3.46倍
    自然科学約2.71倍
    2015年度(推計)人文・社会科学約3.29倍
    自然科学約2.67倍
    2015年度入試まではICU学内で合格者の受験番号の一覧が掲示されていた。写真は2015年度指定校推薦入試の合格発表

    選択科目でこのような差が出る背景には、自然科学選択者には国立併願者が多く受験者の質が高いこと、相応の辞退者が出ること、ICUが理系専攻を持つ大学として自然科学分野の研究を担う学生を確保したいという学内事情などが影響している可能性があります。

    ICUは文系のイメージを持つ受験生も少なくないことから、大学側は理系志望者へのアピールを強化しています。例えば、近年では理系特化型ミニオープンキャンパスを実施するなど、理系専攻も可能であることを広く周知する努力が行われています。

    ICUが「College」ではなく「University」を名乗る理由には、文系・理系を問わず幅広い学問分野を提供している点があります。米国のリベラルアーツカレッジは主に文系教育に特化している場合が多いですが、ICUでは理系専攻も充実しており、この点が大きな特徴です。ICUでは文理横断型の専攻も可能ですし、このような学問領域の広さこそ、「University」としてのICU独自の魅力といえるでしょう。

    なお、文系専攻希望者であっても理系科目で受験することが可能ですし、その逆も可能です。入試の選択科目によって入学後の専攻(メジャー)が制約されることはありません。

    編入は個人差が大きい

    編入合格者は2024年度の10名から2025年度には6名になりました。編入志望者は各受験生の個人差が大きく、結果として年度ごとの合格者数にばらつきがあります。この点については特定の傾向を見出すことは難しいものの、新制度導入後も編入制度に変更はありませんでした。

    まとめ

    今回の新制度導入により、複数科目の受験が可能となり、受験者数が増えると同時に、合格者数も増加しました。また、選択科目ごとの倍率が可視化されました。今月中旬に二次試験が実施される面接型入試も受験者数が増加しており、併願による複数の入試方式の活用が来年度以降の入試でもポイントになりそうです。

    ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜,お知らせ

    2025年度のICU入試受験、お疲れ様でした。

    合格者の皆様はぜひ合格体験記をお寄せ下さいませ。

    投稿者にはICU入学に役立つWeb小冊子「BUCHOのICU入学対策」やAmazonギフト券などをお送りいたしております。

    体験記の投稿は下記URLからお送りいただけます。

    https://icu.bucho.net/mail/exp01.html