英語リスニング,一般選抜

(リスニング対策に関して伺いたいと思います。具体的にはどのような対策をなされましたか?)

まずはオンレクでリスニングの過去問を繰り返し聞いて入試形式や出題傾向を把握しました。また、聴く量を増やそうと思いまして、ポッドキャストを毎日通勤時に聞いていました。

ポッドキャストは色々と試したのですが、最終的にはICUの過去問や自分の興味関心を踏まえて、VOA, BBC, Freaknomicsという3つを聴くようになりました。

(3つはポッドキャストはそれぞれどのような内容ですか?)

VOA(Voice of America)はアメリカの政府が作っているノンネイティブ用のニュースです。内容が充実している上に、読むスピードがゆっくり目で、語彙も配慮されているので、手始めにやるには最適の内容です。

これは他のポッドキャストにも通じる事ですが、繰り返し聞くと言うよりはその日配信されたやつを聞くようにしていました。

毎回の放送で時事的なニュースや歴史などのコラム、さらには会話文も盛り込まれているので、内容的にはICUの入試にはとても適しています。

ただしスピードはかなりゆっくり目なので、訓練にはよいが、これだけでは今のICUのリスニングのスピードには足りないと思います。

BBCのポッドキャストはBBC NEWSの配信で、こちらはイギリス英語です。
専門学校のクラスの担当がイギリス人の先生だったのでイギリス英語には親しみがありまして、個人的には聞きやすかったです。
通常のスピードで最近のニュースがどんどん配信されるので、内容によっては難しいですね。インタビューも多く、会話文の練習になります。
イギリス英語の発音でのポッドキャストでは一番よい番組だと思います。

最後のFreaknomicsアメリカの経済学者が配信しているポッドキャストで、
経済を中心に毎回ユニークな内容で興味深く聴いていました。
これは毎週木曜日配信で、他のものと比べると更新頻度は遅いのですが、
かなりスピードが速いので、これは2回、3回と聞くようにしていました。
これは上記の2つに比べると更にレベルが高く、また雑談のような内容も含まれるので、リスニングの試験に向けた内容ではないのですが、個人的に興味がある経済分野の内容だったので続けて聴いていました。

とにかくリスニングは相当やりましたね。移動時間は必ずスマートフォンにリスニングのでその日聴く内容が入っている状態にしていました。ポッドキャストを使えばそれが簡単に実現できます。

また、継続的に量をこなすことを目的としていたので、ポッドキャストは一言一句理解するのではなくて、聞き流すようにして、内容も更新されるも新しいものを聴くようにしていました。

慣れてきてからは、リスニングを聞きながら別の作業をしたりしていました。
ペースとしては1日1個はpodcastを聞くようにしていました。

ポッドキャストとオンレクの過去問以外では、英検の勉強も以外に役に立ちましたね。

(英検は独特なイメージがありますが、入試対策にも役立つのですか?)

そうですね、秋に英検準1級の試験を受けたのですが、それに向けて英検の教材をやりました。構成や長さの点で、ICUのリスニングに似ている部分もあると思いました。

イメージとしては受験英語の入試と学術英語であるTOEFLの中間くらいの内容です。

英検はICUの試験には使えないのですが、他大学の試験にも使えるので、併願対策としてはやっておいて損はないですよ。TOEFLなど他の試験より取り組みやすいですし。
ただし英検の準1級は語彙が大学入試よりはやや難しいかも知れませんね。

(併願対策としては具体的にどのような大学で使えますか?)

例えば中央大学の総合政策学部で、英検準1級以上を持っていると、英語が免除されるので、現代文1教科で受験できてしまいます(笑)。

ただし中大では英語が免除にはなるが、満点扱いになるとは書かれていないので、英語資格者の枠の中から国語の成績で選抜される形になると思います。英語のペーパーテストに自信があって、国語にそこまでの自信がない人は、普通に入試受けて高得点を取った方が有利になるかも知れません。

その他千葉大国際教養学部ですと、英検準1級を持っていると英語が満点に扱いになります。これは持っていたら出した方がいいパターンですね。

その他法政のグローバル教養や、来年からは早稲田の国際教養でも英検が一般入試で使えますね。

(ICUだとTOEFLとIELTSがB方式で使えますが、英検を受験された理由はなんですか?)

資格として挑戦しておこうという所と、何より受験料が安く、試験を受けるハードルが低いことですね。英検は準1級でも6900円でしたが、TOEFLとIELTSはそれぞれ2万円以上します。受験する際の身分証に関しても英検は国内の学生証や保険証などで大丈夫ですが、IELTSはパスポートが必須、TOEFLもパスポート以外の場合は複数の身分証や承認書が必要など、やはり留学に行くことが前提の試験だと感じました。内容や試験の形式が独特なので、スコアを上げるには専門の対策が必要だと思います。

逆に英検の方がやっていることが普通の英語の試験なので、難関大学を目指している人なら、準1級くらいなら専用の対策はいらないと思います。

(英検だと面接がありますがその対策などはされましたか?)

英検の問題集などを参考に、試験の形式や最低限の想定問答の確認などはしましたが、専門学校に行っていたので面接には抵抗がなくて、特別な事はしていません。英検はペーパーテストの一次試験でふるいにかけられていて、二次の面接試験は8割方合格するので、自信を持って受け答えができれば問題ないと思います。ちなみに準1級は試験官は一人しかいないのですが、私を担当されたのは新任らしい日本人の方で、私よりも面接官の方が明らかに緊張されていました。面接をしながら所定のフォームを記入するのが大変そうで、こちらを見る余裕がない状況でしたね(笑)。

いずれにしても英検が取れた事は自信になりましたし、費用対効果や併願校対策の点からもおすすめです。

(ICUリスニング対策のテクニック編に続きます)

ICU奨学金,一般選抜

ochanomicsさんインタビュー

今回は専門学校を卒業され、ICU一般入試に合格されたochanomicsにインタビューをさせていただきました。ochanomicsさんは2017年度向けオンラインレクチャー受講生で、ICU High Endeavor奨学金奨学生です。

(専門学校のご出身というのは、ICU入学者ではとても珍しいと思うのですが)

確かにICUには専門学校から編入できないので珍しいかも知れませんが、私の在学していた専門学校からは大学への編入ルートもありまして、専門から大学に進学する同級生は結構いました。

(大学への編入が可能だとすると18歳から4年間で卒業できるということですか?)

そうですね、特定の専門学校からの編入を受け入れている大学に編入できれば専門学校と大学を合わせて4年間で卒業できます。

専門学校2年次に編入の試験を受けて、大学の3年次に編入する形ですね。
私の出身校では編入のルートはそれなりに充実していて、特に東京外語大学などは10-20名ほど毎年編入していると思います。国際教養大も編入する学生がいますね。残念ながらICUには編入できませんが(笑)。

(専門学校から国立、公立大へのルートがあるとは知りませんでした。どこの専門学校ですか?)

高田馬場にある外語系専門学校(N)です。
エアラインの就職希望者に人気があるところですが、ネイティブの講師が多く、実践的な授業をする学校でした。

高校を卒業して専門学校に進学した学生が多いのですが、中には大学を卒業してから入学する人もいて、例えば早稲田大学とか法政大学を卒業してから専門学校に通っている同級生人もいました。また、社会人経験者で就職や英語の習得のために通っている方もいらっしゃいましたね。

レベルの高いクラスほどそういった方が多く、将来のために勉強しにきているのだという雰囲気がありました。

大学に行けなかった人が専門学校に行くイメージもあったのですが、実際に通ってみると就職や語学習得という具体的な目標を持って学校に通っている方が少なからずいて、専門学校に対する見方は変わりました。

また、そのような多様なバックグラウンドの方に会えたのが私としては大きかったです。同級生から色々と刺激を受ける内に、やはり大学卒業して仕事をしたいと考えるようになりました。

専門学校を卒業後に、働きながらICUを第一志望として受験勉強をして、昨年、今年と2年続けて受験して、今年ICUに合格しました。

(お仕事はどのようなものをなされていたのですか?)

アルバイトで塾の講師をしていました。主に中学校生などを対象とした補習塾で、集団も個別もやっていました。
担当した中学生のテストの得点が一気に数十点上がったような事もあって、やりがいを感じていました。

(通っておられた専門学校では、卒業後にどのよなお仕事をされる方が多いのですか?)

エアライン各社が一番多くて、毎年一社に数十名が就職するなど、航空会社への就職は強いですね。その他はホテル、ブライダル、旅行業などに就職する卒業生が多く、英語や語学を活かした職場を目指す学生がほとんどです。企業からも語学の即戦力人材として一定の需要があって、大卒しか募集していない所も、私の通っていた専門学校には直接求人が来るというケースもあるようです。

(なるほど、お話を聞いていると編入と就職、再入学のオプションが得られる専門学校という選択肢は魅力的かも知れませんね)

その方の学力や将来の方向性にもよると思いますが、英語で仕事をしたい、語学力を確実に高めていきたいという場合には、語学系の専門学校は大いにありだと思います。

大学進学とも迷ったのですが、半端な大学に入学してしまうと、私の場合は4年間漫然と過ごしてしまうように思いました。

また、予備校での浪人は入試以外には役に立たない気がしましたし、コミュニケーションや対人関係で問題があるように私には感じられました。

専門学校は玉石混交なので慎重に選ぶ必要があると思いますが、私にとってはよい選択肢だったと思います。

(具体的に専門学校の授業でICUの入試に役立ったという部分はありますか?)

英語は高校では得意科目ではありましたが、専門学校でとても伸びたので、英語対策は専門学校の授業によるところは大きいです。また、通訳等の実践的な授業はICUの入試では大いに役立ちました。

例えば通訳をする際のメモの取り方などを授業で習うのですが、今のICUの入試では半分がリスニングの試験になっているので、メモをどう取るかはとても重要なのですが、メモの取り方を教えてもらう機会はほとんどないと思います。その点は有利でしたね。

(具体的にはどういうポイントですか?)

通訳をする際は発言内容を素早くまた一貫性をもってメモをする必要があるのですが、頻出の言葉などは記号でメモします。

例えば通訳が必要な会議では国名がよく出ますから、Japanなら○Jのみ、
また、人物名はあらかじめ略語を決めておいて、Tanakaさんなら(T)、といった具合です。
これはそのままATLASのメモに使えるテクニックですね。

(とても実践的な授業ですね)

通訳翻訳家の養成を謳うコースだったので、メモ取りはかなりやらされましたね。

英語でしゃべっていることをひたすらメモする授業があり、そこではメモが的確にできているかを提出させられていましたので、とても鍛えられました。

ATLASは量も多いですし、メモ用紙も配られてメモは必須なので、通訳が使うようなメモの技術は参考になります。全部書き取ろうとするとどんどん放送が流れてしまうし、また速記のように記録するためのものではないので、通訳の授業で習った内容は大いに役立ちました。

(そのテクニックは英語リスニングにも応用できますか?)

いえ、英語リスニングに関してはメモを取る余裕がないし、問題用紙を見ながらリスニングを聴く形になるので、こちらは問題を見ながら解く練習をした方がよいと思います。

*注:ICUのATLASではメモ用の冊子が配られてそれにメモをする。問題冊子にはシールで封がされており、放送終了まで問題冊子を見ることはできない。
英語リスニングにはこのような制限はなく、問題用紙を開いた状態で、設問を見ながら放送を聴く。英語リスニングでも問題冊子にメモを取ることは可能。

(昨年度にも受験されたとの事で、昨年度と今年度の合否を分けたポイントはどこにあったのでしょうか?)

間違いなく英語のリスニングですね。入試結果を開示したところ、昨年度は約5点差で不合格だったのですが、昨年度はリスニングが難しくて、明らかにリスニングが原因でした。とにかく今年度入試に向けては英語リスニングを徹底して訓練しました。

(次回英語リスニング対策に続きます)

一般選抜

毎年ご好評をいただいておりますオンラインレクチャー(オンレク)のお知らせです。

詳しいご案内は下記URLをご参照くださいませ。

https://icu.bucho.net/icu_onlinelecture/

一般選抜

BUCHO.NETでは皆様のICU合格体験記を募集いたしております。
ぜひ後続のICU受験生のために、皆様の合格体験記をお送り下さいませ。
体験記をお寄せ下さった皆様には、Amazonギフト券や、
ICU入学に確実に役立つ、BUCHO.NETオリジナルWeb小冊子
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体験記の投稿は下記URLのフォームをご利用下さいませ。

https://icu.bucho.net/mail/exp01.html

掲載済みの2017年度合格体験記集はこちら
https://icu.bucho.net/icu/icu_index.html

一般選抜

ICU学生新聞The Weekly GIANTS 2017年度入試特別号掲載記事(2017年2月3日発行号、10,11面)

BUCHO.NETが執筆し、ICU学生新聞の入試特別号に掲載された記事で、2017年度の入試の志願者数の分析および入試対策法に関する記事です。

2017年度ICU一般入試受験者数及び傾向と対策

<志願者数>

2017年度のICUの一般入試(A方式)志願者数は、1,571人(2017年1月26日)で、昨年度の志願者数(1,578人)と同程度であった。以下は過去6年間(2012?2016年度)の
ICU一般入試志願者数を表したものである。

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グラフに見られるように、近年のICUの志願者数は概ね1,600人前後で推移しており、今年度の志願者数は2016年度や2014年度のものに近い。過去の傾向からみて、今年度の合格者は550人程度、倍率は2.8程度になるものと予想される。

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<合格水準>

ICUの公表する昨年度の合格最低点は、現在の試験制度となった2015年度から大きく変化しておらず、2017年度も同程度になるものと考えられる。

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<科目別の傾向と対策>

2016年度の入試問題を分析し、科目別に傾向と対策を述べていく。各教科共通して資料の文字数が増えており、全体として難化している傾向がうかがえる。

  1. 英語 ? リスニングが難化

英語リーディングの出題形式は大きな変化はなかった。2016年度は空所補充問題であるPart IIの単語数がやや増加したが、それ以外はほぼ例年並みであった。

・リーディングの単語数(words)

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・リスニングの単語数(words) 一方、英語リスニングの単語数(word数)は大きく増加しており、難化している。以下はリスニングの過去5年間のリスニングの単語数をまとめたものである。

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総合教養(ATLAS) ? 読解資料の文字数が増加 リスニングでは長文化の傾向が顕著であり、昨年度は全体で2,500wordsを超えている。特に、Part Iの文字数が増えており、従来は短い応答文(話者A→B)が中心であったが、昨年度からやや長めの会話文(話者A→B→A)のパターンも出題されるようになったので注意が必要である。また、講義を中心としたPart IIIが近年特に長文化している。2014年度以降は、Part IIIの3つの講義は全て400wordsを超えており、500wordsを超える出題もみられおり、リーディングの文字数に近い分量が、リスニングで出題されている。例年英語は最後の時間帯に実施されるので、特に一度しか放送されないリスニングを含め、最後まで集中して試験に臨むことが求められている。

総合教養(ATLAS)は2015年度から導入された放送講義型の試験である。総合教養は4つのPartに分かれており、Part Iでは講義に直結した問題、Part IIからIVはそれぞれ講義に関連した人文科学、社会科学、自然科学の論文を読んで答える問題が出題される。試験前に配布される問題冊子はシールで閉じられており、講義の放送終了までは問題冊子の内容を見るはできないが、別途メモ用の冊子が配られるのでメモを取ることは可能である。講義は一度しか放送されないので、問題を解く際に講義の内容を思い出せるよう、メモを取ることが一つのポイントとなる。試験時間は80分であるが、昨年度の場合、講義の放送時間は約15分であったので、実質的な回答時間は約65分であった。

昨年度の出題では、Part II以降で掲載された論文の文字数が大幅に増加している。2016年度の問題では、各論文がいずれも3,000文字以上あり、3つのパートの文字数を合計すると約10,000文字にも達する。2015年度は7,700文字程度であったことを考えると、大幅に文字数が増えている。よって、人文・社会科学に匹敵するほどの分量の論文を、短時間で読むことが求められていることを念頭において、時間配分には十分に注意したい。

総合教養は出題範囲が人文、社会、自然科学と広範囲に及ぶので、すべての問題に答えるのは困難である。文系であれば人文科学や社会科学、理系であれば自然科学のパートを重点的に解くなど、自分の専攻範囲に合わせて、取捨選択を徹底し、分からない問題を後回しにして、解ける問題を確実に解くことが重要である。

・総合教養(ATLAS)の各Partの論文の文字数

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3A.人文科学 ? 12,000文字の出題が定着

文系の受験生が取り組むのが人文・社会科学である。以下は過去の人文科学・社会科学の本文の文字数と問題数をまとめたものである(*2014年以前の試験科目は「人文科学」の名称)。

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2014年までは約10,000文字程度の論文の出題が定着していたが、2015年度以降は12,000文字以上の論文が2年連続で出題されており、長文化の傾向が見られる。実際に昨年度の試験では、資料を含め、B5サイズで10ページにも及ぶ問題文が出題された。これは他の大学入試にはない分量であるので、まずはこの長い論文を時間内に読みこなすことが重要である。また、設問も40問と多いため、スピーディに解いていく必要がある。仮に本文を読むのに30分かかったとすると、残り時間は50分であるので、1問あたり75秒程度で回答していく必要がある。回答に時間がかかると判断する問題は後回しにして、短時間で解ける問題を優先的に解くようにしたい。過去の傾向を見ると、後半に社会科学の問題が出題されやすく、社会科学の問題には論文を読まずに答えることができる知識問題が比較的多く含まれている。よって、後半の知識問題を先に解くと、前半の内容理解に時間を残しやすい。

3B.自然科学 ? 筆記問題が定着

自然科学では2015年度から4教科全てに筆記問題が導入されているが、2016年度でも引き続き筆記問題が出題された。下図は2016年度の自然科学の教科ごとの出題方式をまとめたものである(括弧内は2015年度)。

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(*数学と生物は、一つの小問で複数の記入欄がある設問があるため、小問数と記入箇所の合計は一致しない。)

上の表にみられるように数学のみ4択問題が少なく、数値選択問題があるため、回答に時間がかかることが予想される。自然科学では4つの教科が一つの冊子に印刷され、試験時間中この内の2教科を選択する形式であるため、実際に各教科の問題を見てから回答する教科を決めることができる。国立大学対策等で、複数の理科の科目を勉強している場合などは、出題内容を踏まえた上で、1問でも多く答えられる科目を選択したい。

 

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PDF版はこちらWG2017入試特別号1011面BUCHONET記事

一般選抜

BUCHO.NETでは、皆様の入試体験を募集いたしております。
ATLASの出題内容など、ぜひ皆様の受験体験、受験情報をお寄せ下さいませ。
情報提供者の皆様には図書券やギフト券なども差し上げておりますm(_ _)m
下記フォームより、ぜひ皆様の情報をお寄せ下さいませ。

https://bucho.sakura.ne.jp/mail/ATLAS01.html

一般選抜

ICU(国際基督教大学)学生新聞、WG(The Weekly GIANTS)2017年度版入試特別号の販売等に関するお知らせです。

ICU入試特別号(毎年ICU入試前日とICU入試当日に売っている学生新聞)
当方BUCHOも記事を執筆しております。

発売場所:ICU学内、ICU教会前付近/新D館前等を予定
(販売場所に学生新聞The Weekly GIANTSの看板が出ています)

発売する時間の目安:
2017年2月3日(金) 9:00-17:00
2017年2月4日(土) 7:30-14:00
(販売予定時間は目安です。荒天、完売、販売する人員の都合等により販売場所、予定時間は変更される場合あり予告なく変更される可能性があります)

販売予定価格:300円

内容:ICU入試対策、ICU合格体験記、入試の心構えやICU学内マップ、案内など。
入試をリラックスして受けていただくための軽い読み物が中心です。

その他:

*販売しているのはICU生で、ICUやICU入試に関する質問も大歓迎(のはず。)
*例年前日の方が在庫、人員、時間などに余裕があります。

一般選抜,学食・学生寮

一昨年から着々と工事が進んでいるICU(国際基督教大学)の新々学生寮の二棟は工事フェンスも取れて、建物の全体像が見えてきました。外観を見る限り外装はほぼ完成していますね。2017年4月1日開寮予定。

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寮の名前も決定していて、教会に近い方5階建ての寮が楓寮(かえでりょう Maple House)、7階建ての寮が樅寮(もみのきりょう Momi House)です。

外観は市中でみかけるマンションのそれに近く、低層でゆったりとした他の寮とは異なる印象を受けました。新しい2つの寮は階数が違うものの、建物の造りは概ね同じです。

定員は楓(5階建)が128、樅(7階建)が192名。

2階以上が居住空間で、学部生の多くが入居することになる2-5Fは2人部屋が12部屋、1人部屋8室。人数比で言うと24:8なので、これらのフロアに関して言えば、1人部屋に入居できる人は4人に1人ですね。2Fが男子、3-5Fが女子のフロア。

縦(モミノキ)の6,7Fは大学院生および多様なニーズに応えるための男女混合で使うフロアだそうで、こちらは一人部屋が28部屋、二人部屋が2部屋のようです。

注目のお値段(賃料)ですが、既存の寮と同程度で、月額5万円程度になる予定です。光熱費、水道費用、ネット代込みでこの賃料は安いですね。家具や家電、洗濯・乾燥機(洗濯・乾燥機の使用は有料)なども付いているのも魅力的。

個室があるので、それを狙って応募したいという新入生もいると思いますが、部屋割りは学生が決めるそうで、個室は論文や就活等で忙しい4年生が優先的に使うようです。なので、新入生は基本的に2人部屋という前提ですね。また、各フロアは1-4年生がまじわる方向で部屋割りが行われるとのこと。しかしながら2017年度に関しては部屋が埋まっていない状態からスタートするため、1年生の入居者が多くなりそう。そうなると個室が取れるかも。

いずれにしても、一気に学内の寮の定員が320名も増えますので、これからICUに入る学生にはありがたい話です。

ICUの学報によると、現在ICUでは約600名の学生が寮で暮らしていて、これは学生数の20%に相当するそうですが、新しい寮ができることで、学生数の30%に及ぶキャパシティを持つ学生寮の体制ができることになるそうです。

多くの学生が4年間入寮できる体制ができあがりそうで、東京に出て物件を探さなくてはいけない地方の受験生にはうれしいニュースですね。

特に2017年に関しては空室の状態からスタートするので、希望すれば概ね入寮できそうですね(昨年から入寮可能な期間が2年から4年に延長の影響か、2016年度は残寮する上級生が多く、結果的に2016年度は寮に入れない新入生が結構いた)。

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一般選抜

2016年10月22日発行のICU(国際基督教大学)学生新聞 The Weekly GIANTS ICU祭特別号にBUCHO.NETが一般入試対策記事を執筆いたしましたので、ここでご紹介いたします。

The Weekly GIANTS 2016年ICU祭特別号 6,7面より

2017年度ICU一般入試対策

筆者はICU OBで、1999年よりICUの入試情報サイト(BUCHO.NET)を運営しており、ICU対策講座も実施している。その経験を踏まえて、2017年度一般入試の対策方法を述べていきたい。

ICU入試のコンセプトと魅力>

 ICUの入試は一般的な大学入試とは異なり、入試科目が高校科目と直接にリンクしておらず、むしろ大学の学問に結びついた問題が出題される。一般的な大学入試が高校科目をどれくらい勉強してきたかを競わせるための試験であるのに対して、ICUの入試は大学で学ぶ上での学力や能力を備えているかを試すという点から試験問題を作成している。このように一般の大学入試とはコンセプトが違う事から、ICUの入試問題は独特で、高校生にとっては試験に向けての勉強がやりにくいように思われるかもしれない。しかし、ICUの入試問題は、大学の授業と結びついていることから、ICUの入試に向けて勉強することで、大学入学後の学びの準備となる。受験勉強というと、高校の各科目の暗記作業や反復練習など、入試が終わるとあまり役立たないような勉強をさせられるというイメージがあるかもしれない。しかし、ICUの入試問題ではそのような暗記要素は薄く、大学で学ぶ多様な学問分野の概論的要素が含まれている。よって、ICUの過去問を勉強していくと、将来的な大学での学びを概観するような形となり、大学入学後にも大いに役立つ勉強ができる。

<科目別の傾向と対策>

ICUの一般入試は、以下のようないわゆる「3教科型」であるが、この内「人文・社会科学」と「自然科学」に関しては、いずれかの科目を出願時に選択する。

2017年度(一般入試A方式)

1.総合教養(ATLAS) (80分80点)

2.「人文・社会科学」または「自然科学」(80分80点)

3.英語(リスニングを含む)(約90分90点)

1. 総合教養(ATLAS

満点を狙わず、自分の解ける問題を確実に解く。読解の練習を入念に行う。

総合教養はリベラルアーツ学習適正(一般能力考査)代

わって2015年度から導入された試験である。その形式は冒頭に15分ほどの講義を聴き、それを基に40問程度の問題に答えるというものである。試験時間は放送を含めて80分である。専用のメモ用冊子が用意されており、講義の放送中にメモを取ることは可能だが、試験冊子は講義の放送が終了するまで見ることができない(問題冊子にシールが貼ってあり、指示があるまで開けないようになっている)。

ATLASの問題は4部構成で、Part Iは放送に関連した問題、Part IIは人文科学、Part IIIは社会科学、Part IVは自然科学に関連した問題がそれぞれ10問出題され、Part II, III, IVの問題の前には、放送と関連した各分野の論文が掲載される。3つの論文の長さはそれぞれ3,000から3,500文字程度で、昨年度の出題では、合計で10,000文字を超える論文が出題された。放送の時間を踏まえると、1時間程度でこれらの論文を読み、問題に答える必要があるので、ATLASは論文読解の要素が強い。文系の受験生の場合は、まずは「人文・社会科学」の過去問をよく研究して、論文読解の練習をしっかりとしておきたい。その上で、数学や理科を、高校の授業で習った範囲だけでも復習しておくとよい。一方、理系の学生は、計算問題を含め、理系分野の問題が出題されるPart IVを確実に解けるようにした上で、多くの理系受験生が苦手としている論文読解のトレーニングのため、「人文・社会科学」の過去問に取り組むとよいだろう。いずれにせよ、ATLASは人文・社会・自然科学の諸分野を横断した非常に出題範囲の広い試験で、満点が取れるような問題構成ではなく、受験生の得点は必ずしも高くない。実際にICUの公式Webサイトで公開されている、2016年度の一般入試B方式(TOEFL等外部英語試験を用いる方式)の総合教養の合格最低点は、80点満点中46点(100点満点換算で57.5点)であった。つまりATLASではあまり高得点を取ることは要求されていない。よって、全ての問題に答えるための対策を行うというよりは、併願校や選択科目等によってそれぞれ違ったアプローチをすべきであり、自分の解ける問題を確実に解くことが大切である。また、高校生にとっては未知の問題がたくさん出題されることになるので、たとえ初見の内容であっても、論文からヒントを得て考えるなど、柔軟な姿勢で試験に臨みたい。

一方で、ATLASの問題は非公開であることから、特にICUを第一志望とする人は、予備校の主催するICU受験対策講座を受講して、精度の高いATLASの演習問題で勉強することも検討してみるとよいかもしれない。

2. 英語

リスニング対策が重要。リーディングは空所補充対策を

ICUの英語の特色として、英語の問題の約半分がリスニングであるということが挙げられる。これは難関私大の中でも珍しく、リスニングを全面的に実施しているのは、早大の国際教養学部などごく一部の学部に限定される。よって、多くの受験生はリスニングの対策が必ずしも万全ではない。ICUを志望する受験生は、英語リスニングの対策をしっかりやっておくことが、大きなアドバンテージとなり得る。伝統的にICUのリスニングは、TOEFLの形式に類似しており、TOEFL教材((特にPBT/ITP形式))を使っての学習は有効である。また、リスニングの出題傾向は大学生活をベースとした日常会話や大学での講義が中心であるが、出題内容は長年変わっていないので、ICUの過去のリスニングの問題を用いての学習も非常に有効である。

英語リーディングに関しては、典型的な読解・内容一致問題(Part I)が中心であるので、英語の受験勉強をしっかりとしている人にとっては、さほど心配はない。ただしPart IIには300-400 wordsの英文の中に20もの空所があるという、やや特殊な空所補充問題があるので、Part IIに関しては演習を重ねておくとよい。Part IIの空所補充問題には文法、語法、語彙のみならず、ライティングや文脈理解の要素も入っているので、英語の総合力が問われている。

全体として、ICU入試では総合的な英語力が問われており、特に大学で学ぶ上での英語の運用力、つまりアカデミックな英語力を測る試験であると言える。また、英語の実力を測るため問題がよく練られており、概ね受験生の英語力に比例した点数が出る。よって、英語は十分に時間をかけて勉強し、試験に臨みたい。

3-1 人文・社会科学

過去問演習が有効

人文・社会科学は大学入試としては非常に長い論文を読んだ上で、約40問の問題に答える形式で出題されている。2016年度の問題文の長さは、約12,000文字、B5用紙で10枚程度、問題数は40問であった。試験時間は80分で、回答に要する時間を考えると、20分から30分程度で約10,000文字以上の学術的文章を読み切る能力が必要となる。まずはICUの過去問を読み込み、日本語の論文を読む訓練を行うとよい。その際、読んだ文章の要約をノートなどにまとめてみると、短時間での内容を把握や、文章読解の訓練となる。

人文・社会科学の特徴は、問題文がICUの教授らによって試験のためだけに書き下ろされたものであるということである。その他の大学の入試の現代文や小論文等の資料は、ほとんどの場合、既存刊行本や新聞記事等の文章を引用したものであるが、ICUでは、入試のためだけに、教授らが試験用の文章を毎年作成している。よって、ICUの人文・社会科学はICUの先生方から、未来のICU生へのメッセージという側面も持っており、内容の充実した論文が多い。また、毎年様々な教授らが論文の執筆を担当しているので、人文・社会科学の過去の論文をたくさん読んでいると、多様な学問分野を試験対策としてカバーできると同時に、固有の出題形式にも慣れることができる(経験上10年分以上の過去問を解くと出題が一巡し、得点力が一気に上がるようだ)。

 

3-2 自然科学

長いリード文が特徴、記入問題が増加

自然科学の試験は、数学、物理、生物、化学の4教科から2教科を選択する形式である。4教科は同一の冊子に印刷されており、試験当日に、問題冊子で問題を見てから、回答する2教科をその場で選択することが可能である。自然科学の問題は、標準的な問題が多く、一般的な受験勉強をしていれば対応できる問題が多い。よって、他教科と比較すると比較的取り組みやすく、いかにミスをしないかというハイスコアゲームの要素がある。なお近年では受験者の多い数学において他の教科よりやや難度の高い問題が出題される傾向が見受けられる。また、2015年度から各教科2-5問程度の筆記問題が出題されるようになった。特に数学では筆記の計算問題の出題が増え、マーク方式とは違って正確な計算結果が求められる上に、概算が使えないので、スピーディーに解答する必要がある。また、化学や生物では用語の記入問題が出題されているので、各教科の用語を正確に書けるようにしておきたい。

・その他

筆者の主催するWebサイト(BUCHO.NET)では学内取材や過去の傾向に基づいた、放送付きの総合教養対策問題を多数用意している。また、その他の教科も1988年の公開以降のほぼ全てのICUの過去問の閲覧・演習が可能である。興味のある方は下記Webサイトを参照されたい。

【https://icu.bucho.net】(「ICU BUCHO」で検索)

PDF版はこちらICU学生新聞ICU入試対策記事2017

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一般選抜

ICU生のAKNさんによるICU本のレビューその2
続いては『『ここが!(ビックリ) だよ ICU (国際基督教大学がよくわかる本)』を読んで、「うーん…?」と思ってしまったパートについて書いてみようと思います!

・ICUでは教員が学生の恋愛相談に乗ってくれる!? (p.55)
はい、ちょっと待って下さい。笑 ICU特有の教員と学生の距離の近さを表した見出しだと思うのですが流石に言いすぎです。笑 本にもあるように、ICUにはアドバイザー制度というものがあり、各学生にアドバイザーの教員がついて履修などの相談に乗ってもらえます!その担任の先生のところには毎学期に1回の履修登録日に会いに行って、履修計画表を見せたうえで承認してもらわないといけないので、みんな学期に少なくとも1回はアドバイザーと話す機会はあります!しかしながら、みんなが恋愛相談をするほど先生と仲良くなれるかというとそうでもありません。確かにわたしのアドバイザーは大変親身になって話を聞いてくださる先生で、わたしの家庭事情からアルバイトの内容までちゃんとメモを取って覚えていてくださり、履修やメジャーの相談の他にも様々なアドバイスをしてくださるのですが、教員みんながそうかというと決してそんなことはありません。友達の中には履修計画表を見せに行ってもただ承認だけされて挨拶程度しかかわさないよ?という子もいます。結局は学生と教員の相性しだいかな…?というのが正直な感想です。

・ICUでは、アルバイトをしている学生を探すほうが困難!? (p.165)
バイトしてます安心してください!!!!笑 さすがに毎日バイトばかりしている人は他大に比べて少ないのかもしれませんが、それでもバイトをしている学生はいますよ!笑 大学自体が駅から離れた所にあるのと、寮生や一人暮らしの学生が多いというのもあって、図書館の補助業務など学内バイトは人気だと思います。そのほかにもオンラインの家庭教師や、塾の先生、アパレル系、もちろん飲食のお店で働いている人もたくさんいます。
一方で特に一年生の間は毎日課題に追われるので、あまりにもたくさんバイトを入れてしまうと泣く羽目になると思います笑 時間を上手にやりくりする力は必要ですね!何曜日はバイトをいれないで課題に当てる、とか何限目はわざと空きコマにしてその時間で課題をやる、とか色々と工夫してやっています。

一方で、ICUは同じ授業が週に3回あるケースも多く(p100)、予習をしてしっかり授業参加することが求められるので、学業のみ専念する学生もたくさんいます。それでも夏休みなどにバイトを経験している学生は少なくないのではないかと思います。また、ICUは他の大学とテストの時期が全然違うのでバイトでお休みをとるのもそんなに難しくないと思いますよ!

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・高校3年生になってからICUを目指しては遅すぎる!? (p.41)
大丈夫です入学しました!笑 確かに特殊な入試ではありますが、特殊であるだけにやはり向き不向きというのも多少はあります。ハマる人にはとってもやりやすい入試といえるかもしれません!理解力や分析力が必要になってきます!難しいと言われている英語も基本を抑えて、長文とリスニングの力をつければ十分に間に合うのではないでしょうか。私は理系受験だったのですが、とにかく基本を抑えて、過去問をしっかりやっておけばなんとかなる問題だな?という感じです。ただ、総合教養(ATLAS)という科目に関しては、早く志望していた人のほうが有利になるかもしれません。というのも、総合教養という名前の通り、総合的な問題が幅広く出題されるからです。また、総合教養は情報を入手して専門対策をすると有利な科目です。また、受験勉強も大事ですが、たくさん本を読んで、身近なことに関心を持ち、疑問を解決していくのもICU対策としては大事だと思います!「間に合わない!」と言う前に知識をどんどんつけていきましょう! 大丈夫、間に合います!笑

以上が読んでみて「うーん…?」と思った項目です。あくまでも私からみたイメージ及び感想なのでほかのICU生からみたらまた変わってくると思います!

いかがでしたでしょうか?このレビューを通じて、皆さんのICUについての理解をより深めることができていたら幸いです!この本にはICU特有のあるある!というものも、えー…?と思ってしまうようなものも様々な情報が載っていましたが、確かなことといえば、ICUはこんな本が発売されちゃうくらいユニークで魅力にあふれた素敵な大学ということですね!!笑

 

↑以上、現役ICU生による、「ここが!だよICU」レビューでした。

自分も読んでみたのですが、内容を見ると書いたのは恐らくICU関係者ではなく、たぶん10年以上前にICUに関わった人たちの情報提供やネット情報で書いたのかなという印象を受けました。特に入試に関してかなりテキトーなことが書いてあって、2015年以降の新制度で受験した人の情報は入っていないですね。一方でICUの魅力はよく出ている本かと思いました。突っ込みどころはとても多いが、面白本として50%ぐらい本当の事が書いてある感じだったので、一度読んでみるとよいかも知れません。コンビニのファミリーマートの子会社の出した本で、コンビニで売ることを前提としたような、ちょっと立ち読みで読む面白本という感じでした(ちゃんと取材してないので真に受けてはいけないが全部嘘でもないぞ、というスタンスかな)。