他大学在籍中に塾講師のアルバイトをしながら、ICUに編入で合格した湘南太郎さんインタビュー2
今回はICU入試対策として、大学生としてどのような英語学習をしていたかを伺いました。
ICU入試リスニング対策
(英語に関して教えてください。英語講師に応募されるとういことは、英語には自信を持っていたのですか?)
元々英語は好きだったのですが、大学1年生の時は仮面浪人で集中的に英語の勉強したので、英語力はその段階でかなり高まったと思います。
(海外経験はあるのですか?)
旅行で台湾に行ったことはあるのですが、英語圏には1度も行ったことはありません。いわゆる準ジャパですね。
(リスニング対策としてはどのような勉強をしましたか?)
ICU対策としては基本的にオンレクをやっていました。
その他にTOEFLや英検も受験したので、資格試験に向けた勉強は結果的に役立ちました。
リスニングでは英文を書き取るディクテーションも効果的だと思います。
ディクテーションはCNN English Expressという雑誌を使って2年生の12月ぐらいまでやっていました。
(CNN EEは大学の書店などでよくみかけるCNNの放送を題材とした月刊の英語学習誌ですね)
はい、CNN EEはリスニング用にはとてもよい内容で、大学生にはとてもおすすめの教材ですね。 ディクテーションをするならディクテーション用の教材を使った方がよいです。
なぜかというと例えばリスニングの試験用の英文の全部を、放送を聞きながら書き取るというのは大変ですし、時間がかかりすぎます。
CNN EEはディクテーション用にあらかじめディクテーション用の音声と記入欄も用意されているので、効率的に練習ができます。
(CNN EEは大学生向けというところもありますかね?)
ニュースの英語が中心なので、時事的な英語も多く含まれていて、高校生向けというよりは、大学生や社会人向けではありますね。就活などにも役立ちそうですね。
CNN English Expressは月刊の英語学習誌。CNNのニュースを題材にしているが、中身は全面的に英語学習に特化したコンテンツである。
(リスニングというとPart IIIの講義パートが難しいという受験生が少なくないですが、講義パートの対策はどうしましたか?)
まずはオンレクで過去問の形式と内容に慣れておくことが大事ですね。 実際の試験ではどのタイミングでページをめくるかなど指示もあるので、 その場での対応が求められるリスニングは慣れている方が有利です。
また、前の大学で受けていた講義が結構役立ちましたね。
ICUのリスニングのPart IIIは大学の講義を再現しているので、
大学で講義を受けていた経験から講義の内容を類推できたり、展開を予想できる場面もありました。
学部は経済学部で講義は日本語だったのですが、それでもICU入試の英語の講義を理解する上で役立ちましたね。
ICU入試リーディング対策
(引き続きリーディングに関して教えて下さい)
基本的にはリスニングの勉強と同じようにやっていました。
リーディングも音読を重視してやりました。
リーディングの場合、リスニングとは違って音源はない場合もあります。
1つの英文を10回は読むつもりで思ってやっていました。
10回音読するやり方としては、英文は書き込みする用と読む用に問題を分けて使っていて、
最初は書き込みをしながら読みます。構文や難しい語彙などもこのときにチェックします。
2回目以降は何も書いていない方の英文でさらに5回音読します。
それでも意味が入ってこない単語があったら最初の資料に書き込んだ構文や語彙の内容を確認します。
(なぜ書き込んだ英文と何も書いていない英文を分ける必要があるのですか?)
単純に本番ではまっさらな英文を読むから、書き込んだものを見た後は、何も書いていない英文に戻ることにしていました。
最終的にはまっさらな英文をスムーズに読むことが目的ですので。
また、書き込み用も別にあることで、精読にもなっているとも考えていました。
(英語対策で音読を重視していたのはなぜですか?)
リスニング対策の参考書をやっている時に、音読をするとリスニング力が上がるというアドバイスが書いてあって、それに従ったら効果が感じられたというのが一つのきっかけだったと思います。
実際に音読をしてリスニング力が付いてきたと思いますし、スムーズに英文を読めると言うことはリーディングでも有利です。語学学習として音読は理にかなっていると思います。
(編入を考えている大学生に勧めるテキストなどはありますか?)
英語に関して言えば大学生ならTOEFLの参考書をやるのは有効だと思います! なんと行ってもICUの英語はTOEFLに形式や内容、語彙なんかも似ていますし、 大学生が大学受験向けのテキストを大学の図書館でやるのは周りの目もあって抵抗があると思うのですが、TOEFLの勉強なら普通にやっている人もいますからね。 自分も語彙のテキストはTOEFLのものを愛用していました。
湘南太郎さんの使っていた 『TOEFLテスト英単語3800』(旺文社)
(英検も受験されたそうですが、ICU対策として英検の内容はどうですか?)
英検は形式面、語彙面でICU入試の内容からは遠いのですね。 やるならTOEFLの方がよいです。 英検の良いところは関連の参考書が充実しているところでしょうか。 単語帳だけでも何種類もありますし、自分にあったテキストは選びやすいと思います。
逆にTOEFLは試験の内容はいいのですが、参考書があまり出ていなくて、語彙のテキストなどは選択肢が少ないです。
リーディング時間配分
(リーディングの時間配分を教えて下さい)
オンレクで過去問をやって、以下のようなイメージで試験に臨みました。
Part IIが8分-10分、Part I はテキスト1つあたり15分から17分 実際の試験では
part 2 10分, part1-1 17分,1-2 15分 1-3 15分 見直しが4-5分という感じでした。
Part2は文法問題などをミスなく解きたいと思っていたので、集中力が切れないうちに解こうと思って先に解いていました。
英語は他の教科よりは時間は少なめなので、予定の時間がきたら潔く次ぎの問題に行くことが大事だと思います。悩んだ問題はたいてい間違えていたりするので、長考してもしょうがない場合が多いです。
また、Part 1はtextごとに読みやすさ違っていて、Text 1が難しい年が多いので、今年もそうだったので 最初の問題が難しくても焦らないことが大事ですね。
塾講師の経験を踏まえた感想
(講師として生徒さんに高校受験の英語を教えながら、ご自身は大学受験の英語の勉強もされた形ですが、高校受験と大学受験の英語の違いはどのような所ですか?)
高校受験の英語は基本的には文法が中心で、文法が固まっていれば高得点が期待できるという内容でした。長文読解はそこまで問われていなくて、速読が求められているということもないです。
大学受験の英語の場合は、長文読解が中心で、速読力が問われていると思います。 その反面、大学受験は高校受験ほど文法ばかりという感じではないですね。 ICUでもPart IIで文法は一部でますが、高校のような「文法のための問題」はほとんど出されていないですね。
また、僕の教えていた塾は公立高校対策をやっていたので、英語はあくまでも5教科の内の一つという位置づけで、各教科をバランスよく勉強するのが大切だと塾でも言っていました。それと比較すると私立大学の入試では英語のウェイトがとにかく大きいですね!
(英語学習の秘訣はありますか?)
秘訣というほどの事は無いのですが、元々英語が好きでしたし、語学としての英語の能力を高めたいという方向で勉強をしていました。特に音読をやったことで実力が付いたと感じていて、語学だから音読をやるのは当然だという感覚で続けていたのはよかったと思います。
(次回に続きます)