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他大学在籍中に塾講師のアルバイトをしながら、ICUに編入で合格した湘南太郎さんインタビュー4/4最終回

入学後の手続き

(ICU合格後、転入生向けの編入の手続き方法に関してICUから案内や説明などはある?)

編入生向けの案内や注意事項などが書かれたファイルはメールで送ってもらえました。
そのファイルには入学後の手続きの注意点や日程なども書かれていました。

(ICU合格後、編入に際して提出する書類と締め切りは?)

退学証明書と成績証明書を先に出す感じで、
それは4月の早い時期に出す感じだったと思います。

それから単位編入に関するが4月の後半に出しました。

(いずれにしてもICUに入学前ではなく、入学後に提出すればよいということですね。)

その通りです!

単位編入、他の編入生との交流など

(ICUへの単位編入の様子を教えて下さい、手続きと流れはどのような感じですか?)

ICU入学後にまず前の大学の成績証明書を出します。

それから、4月後半の期限までに「単位編入申請書」というのを出します。
これはどの授業を編入したいかを書くものです。
その際に、編入を希望する単位の授業のシラバスなども出します。
どういう編入を希望する単位はどのような内容であるかという前の大学の授業のシラバスですね。

それとは別に、前の大学の成績の評価基準を示す資料も提出します。
ICUに編入できるのはICU内の評価でC以上に相当するものなので、それを示すためのものですね。

(単位編入に関する書類の提出が終わった後、面接などはありますか?)

ありませんでした。書類の不備がないかはチェックしてもらえますが、面接はありませんでした。

(何単位編入できたかはいつ分かるのですか?)

秋学期の前の8月までには分かるという事でしたが、
実際には6月末に単位編入の連絡がきました。

4月の申請からはかなり間が空く感じですね。

(どの単位が編入できるという事は事前に分かったりはしないですか?)

先ほどの編入生向けのメール添付の資料に単位編入の目安のような事は書いてありました。
このような単位は認められて、これは認められない、というような事はその資料を見ると大体分かります。

(認められないのはどのような単位ですか?)

英語の単位は基本的に認められないみたいです。
同じようにアカデミックスキルを得るための授業なども編入はできないとされていたかと思います。

これらはICU入学後に必修のELAと内容が重複するものですね。

また、授業の内容が高校レベルのものなどは認められないと書かれていたと思います。

(逆にどんな授業が認められるというのは書かれていましたか?)

体育に関しては原則認められるという旨が書かれていたと思います。

他の体験記にも書いてあるのですが、編入生は体育の実技は前の大学でやっておいた方が絶対よいですね!

(申請したのは何単位?)

29単位を申請しました。
通りそうなものに絞って申請した形です。
絶対無理なそうなやつは避けました。

(認められたのは何単位ですか?)

28単位が認められました。
体育実技は2単位申請して1単位で認められました。

(大学2年でICUに編入しても3年間は必要?)

そうですね。編入生は最低3年間はICUに通うことになっています。

(ICUのメジャー選択はいつしますか?)

1年目の冬学期ですね。
新入生よりは1年早く選択することになります。
そのあたりの注意事項も編入生向けの資料に書いてあるのであまり心配しなくても大丈夫です!

(編入生に向けた説明会とかはないのですか?)

それは特にないでんですよ(笑)

大学から編入生に口頭で説明してもらえる訳ではないので、そのあたりのは自分から情報を取りに行かないといけないですね。

ちなみにですが、今年編入した学生のLINEグループがあって、そこで情報の共有ができているのでとても助かっています。

(編入生同士でどうやって知り合いになったのですか?)

ICUの入学式はID番号順に並んでいるのですが、編入すると他の学生より1年早いIDになるので、編入生は全員が前の方に座っています。

座席番号を見ていたらその事に気がついて、周りの人同士でLINEを交換して、自然とLINEグループができた感じです。

(さすが前の大学を経験しているだけあって、そのあたりは皆さん慣れておられますね笑)

編入生同士で情報の抜けがないか確認できるのはありがたいですね!

(来年度以降の編入生も入学式で周りと連絡先を交換するとよさそうですね! 編入生は何人ぐらいいるのですか?)

IDから数えると、今年は一般選抜やユニバーサルアドミッションズを合わせて17人だと思います。

編入生としてICU入学後の感想、ELAの様子

(引き続きICUの雰囲気などを伺いたいと思います。H大学と比較してのICUの印象は?)

大学の雰囲気は全然違います!

前の大学を悪くは言いたくないのですが、基本的に前の大学では授業はだるいという学生の雰囲気がありました。
授業参加は積極的ではなくて、座学で受動的に授業に出席して、ただそこにいるだけという感じはありました。
予習などはやっていませんでしたし、テスト前にサークルの先輩からもらった問題からいかに効率よく単位を取るかという感じでした。
自分もそうだったのですが、大学の授業に対してそこまで真剣になれる感じではなかったと思います。

ICUは割と授業楽しんで受けていて、ちゃんと予習をしてきて積極的に授業参加している人が多いのは印象的ですね。
ELAで言えば全員が予習をしてきていて、それはICUに入ってしまえば当然のことなのですが、前の大学では考えられないことです。

そのあたりは授業の形式が違うというのが大きいかもしれません。

ICUは少人数でディスカッションするのが基本になっていて、授業参加が求められます。
予習してなかったらディスカッションでしゃべれないですし、ディスカッションで自分の意見を言うから、授業の内容が定着するという感じがします。
前向きに授業に取り組む学生が多いのはICUのよいところですね。

(ELAの雰囲気はどうですか?)

ELAはスト2に入りました。
スト2はやはり帰国子女の方が多いですね。
20人ぐらいのクラスで、3から4人ぐらいはぐらいが準ジャパで、後は海外経験のある学生です。

準ジャパにしても国際生の多い高校の出身者だったりします。

スト2はとにかくペースが速くて大変さもあります。

英語をじっくりと受けたい、着実に英語力を付けたいという場合はスト3のがいいかもしれません。

スト3だとELAが週に10コマですが、スト2だと5コマしかありません。

(塾講師の仕事は続けておられるのですか?)

はい、同じ塾ですが、配属教室が変わって、引き続き中学生を教えています。

(編入後にELAをしながらバイトというのは忙しいのでは?)

そうですね、去年も受験勉強をしながらバイトをしていたので時間は無かったのですが、今はICUの課題で忙しいですね笑

ICUは課題の量がとくかく多いです。

ICUも大学生活に慣れるまではバイトはしないようにという事は言っています。

(ICU入試と単位編入を終えての感想は?)

大学編入は手続きが大変そうとか、人間関係とか心配になる所もあると思うのですが、なんとかなるというのが率直な感想です!
ICUに編入してよかったと思います!

(ありがとうございました!)

(注)
ICUの卒業には体育の実技が1単位必要だが、ICU学内の体育の実技は、1つの授業で1/3単位しかもらえない。体育の実技の1単位もらうために、3つの実技の授業を取る必要があって、合計3学期(1年)かかる。編入生の場合、前の大学の体育の実技をやっておけば、当該単位は履修済みと認められるケースが多いようなので、体育の実技は前の大学でやっておいてよかったと語る編入経験者は多い。

人文・社会科学,ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,ICU総合教養対策(ATLAS),一般選抜

(引き続きICU入試の人文・社会科学対策に関して教えて下さい)

現国には苦手意識があって、なんとかしなくてはいけないと思っていたのですが
仮面浪人中の大学1年生の時に取り組んだスタサプの小柴先生の講座が役立ちました。

文章を筆者の主張とそうでない部分を対比させて読んでいく事が中心で、
筆者は赤、対抗となる主張は青など、文章の各所を役割に応じて色を付けていきます。

本文だけではなくて、問題の選択肢も色分けします。

このような対比を駆使して文章を整理して理解していくことで、
この選択肢は対比混乱だとか一定のパターン分けができるようになります。

汎用性がありますし、現代文の読解で悩んでいる人には試す価値があると思います。

ただし、ICU入試に受かっている人の中には現代文をやらなくていいという方も多いので、合う合わないがあると思います。

(ICU入試のATLAS(総合教養)の対策はどうでしょうか?)

ATLASはオンレクで過去問を解いていったのですが、僕の場合は時間との勝負という感じで、時間配分の工夫が必要でした。

オンレクの合格体験記を読むとATLASの時間配分を決めてやっている人は少ない印象なのですが、
僕の場合は読解に時間がかかって、時間切れになるパターンが多くかったので、
各パートの目標時間を決めて試験を受けました。

パート1-3は時間を目標時間を決めておいて、パート4は残り時間で解くというやり方でやっていました。

(具体的にはどういう時間配分ですか?)

60分を想定して目標にしていた回答時間は以下の通りです。

パート1 8分-10分
パート2 15-分18分
パート3 15分-18分
パート4 残り時間、20分を残す目標

(実際の試験ではどうでしたか?)

パート1が約8分
パート2が22分くらい
パート3が簡単で15分くらい
パート4が残りの時間で、15分くらいでした

パート4は全部は解き終わらなくて、2問ぐらいは勘で答えました。

パート4は最後に解くようにしていました。文章を読まないで溶ける問題もあるし、パズル的な要素もあります。他のパートは読解が中心なので時間をかけければ確実に解いていけます。パート3までを先に済ませて、そこまでのマークもきちんとやって、最後に残った時間でパート4をやれる範囲で解くようにしました。

(ICU入試を終えての感想は?)

オンレクで演習を繰り返しやって、実際の試験では、概ね事前の計画通りに解き進められたので、全体としては悪くないと思いました。最後の試験科目が終わった後には、これは受かったのではないかという感覚がありました。無事に合格できてほっとしました。

ICUの転編入の受験番号はTransferを表すTから始まる

(次回、編入の手続きや単位編入に続きます)

ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,英語対策,英語リスニング,一般選抜,仮面浪人,編入・転入本科

他大学在籍中に塾講師のアルバイトをしながら、ICUに編入で合格した湘南太郎さんインタビュー2

今回はICU入試対策として、大学生としてどのような英語学習をしていたかを伺いました。

ICU入試リスニング対策

(英語に関して教えてください。英語講師に応募されるとういことは、英語には自信を持っていたのですか?)

元々英語は好きだったのですが、大学1年生の時は仮面浪人で集中的に英語の勉強したので、英語力はその段階でかなり高まったと思います。

(海外経験はあるのですか?)

旅行で台湾に行ったことはあるのですが、英語圏には1度も行ったことはありません。いわゆる準ジャパですね。

(リスニング対策としてはどのような勉強をしましたか?)

ICU対策としては基本的にオンレクをやっていました。

その他にTOEFLや英検も受験したので、資格試験に向けた勉強は結果的に役立ちました。

リスニングでは英文を書き取るディクテーションも効果的だと思います。

ディクテーションはCNN English Expressという雑誌を使って2年生の12月ぐらいまでやっていました。

(CNN EEは大学の書店などでよくみかけるCNNの放送を題材とした月刊の英語学習誌ですね)

はい、CNN EEはリスニング用にはとてもよい内容で、大学生にはとてもおすすめの教材ですね。
ディクテーションをするならディクテーション用の教材を使った方がよいです。

なぜかというと例えばリスニングの試験用の英文の全部を、放送を聞きながら書き取るというのは大変ですし、時間がかかりすぎます。

CNN EEはディクテーション用にあらかじめディクテーション用の音声と記入欄も用意されているので、効率的に練習ができます。

(CNN EEは大学生向けというところもありますかね?)

ニュースの英語が中心なので、時事的な英語も多く含まれていて、高校生向けというよりは、大学生や社会人向けではありますね。就活などにも役立ちそうですね。

CNN English Expressは月刊の英語学習誌。CNNのニュースを題材にしているが、中身は全面的に英語学習に特化したコンテンツである。

(リスニングというとPart IIIの講義パートが難しいという受験生が少なくないですが、講義パートの対策はどうしましたか?)

まずはオンレクで過去問の形式と内容に慣れておくことが大事ですね。
実際の試験ではどのタイミングでページをめくるかなど指示もあるので、
その場での対応が求められるリスニングは慣れている方が有利です。

また、前の大学で受けていた講義が結構役立ちましたね。

ICUのリスニングのPart IIIは大学の講義を再現しているので、

大学で講義を受けていた経験から講義の内容を類推できたり、展開を予想できる場面もありました。

学部は経済学部で講義は日本語だったのですが、それでもICU入試の英語の講義を理解する上で役立ちましたね。

ICU入試リーディング対策

(引き続きリーディングに関して教えて下さい)

基本的にはリスニングの勉強と同じようにやっていました。

リーディングも音読を重視してやりました。

リーディングの場合、リスニングとは違って音源はない場合もあります。

1つの英文を10回は読むつもりで思ってやっていました。

10回音読するやり方としては、英文は書き込みする用と読む用に問題を分けて使っていて、

最初は書き込みをしながら読みます。構文や難しい語彙などもこのときにチェックします。

2回目以降は何も書いていない方の英文でさらに5回音読します。

それでも意味が入ってこない単語があったら最初の資料に書き込んだ構文や語彙の内容を確認します。

(なぜ書き込んだ英文と何も書いていない英文を分ける必要があるのですか?)

単純に本番ではまっさらな英文を読むから、書き込んだものを見た後は、何も書いていない英文に戻ることにしていました。

最終的にはまっさらな英文をスムーズに読むことが目的ですので。

また、書き込み用も別にあることで、精読にもなっているとも考えていました。

(英語対策で音読を重視していたのはなぜですか?)

リスニング対策の参考書をやっている時に、音読をするとリスニング力が上がるというアドバイスが書いてあって、それに従ったら効果が感じられたというのが一つのきっかけだったと思います。

実際に音読をしてリスニング力が付いてきたと思いますし、スムーズに英文を読めると言うことはリーディングでも有利です。語学学習として音読は理にかなっていると思います。

(編入を考えている大学生に勧めるテキストなどはありますか?)

英語に関して言えば大学生ならTOEFLの参考書をやるのは有効だと思います!
なんと行ってもICUの英語はTOEFLに形式や内容、語彙なんかも似ていますし、
大学生が大学受験向けのテキストを大学の図書館でやるのは周りの目もあって抵抗があると思うのですが、TOEFLの勉強なら普通にやっている人もいますからね。
自分も語彙のテキストはTOEFLのものを愛用していました。

湘南太郎さんの使っていた 『TOEFLテスト英単語3800』(旺文社)

(英検も受験されたそうですが、ICU対策として英検の内容はどうですか?)

英検は形式面、語彙面でICU入試の内容からは遠いのですね。
やるならTOEFLの方がよいです。
英検の良いところは関連の参考書が充実しているところでしょうか。
単語帳だけでも何種類もありますし、自分にあったテキストは選びやすいと思います。

逆にTOEFLは試験の内容はいいのですが、参考書があまり出ていなくて、語彙のテキストなどは選択肢が少ないです。

リーディング時間配分

(リーディングの時間配分を教えて下さい)

オンレクで過去問をやって、以下のようなイメージで試験に臨みました。

Part IIが8分-10分、Part I はテキスト1つあたり15分から17分

実際の試験では

part 2 10分, part1-1 17分,1-2 15分 1-3 15分 見直しが4-5分という感じでした。

Part2は文法問題などをミスなく解きたいと思っていたので、集中力が切れないうちに解こうと思って先に解いていました。

英語は他の教科よりは時間は少なめなので、予定の時間がきたら潔く次ぎの問題に行くことが大事だと思います。悩んだ問題はたいてい間違えていたりするので、長考してもしょうがない場合が多いです。

また、Part 1はtextごとに読みやすさ違っていて、Text 1が難しい年が多いので、今年もそうだったので
最初の問題が難しくても焦らないことが大事ですね。

塾講師の経験を踏まえた感想

(講師として生徒さんに高校受験の英語を教えながら、ご自身は大学受験の英語の勉強もされた形ですが、高校受験と大学受験の英語の違いはどのような所ですか?)

高校受験の英語は基本的には文法が中心で、文法が固まっていれば高得点が期待できるという内容でした。長文読解はそこまで問われていなくて、速読が求められているということもないです。

大学受験の英語の場合は、長文読解が中心で、速読力が問われていると思います。
その反面、大学受験は高校受験ほど文法ばかりという感じではないですね。
ICUでもPart IIで文法は一部でますが、高校のような「文法のための問題」はほとんど出されていないですね。

また、僕の教えていた塾は公立高校対策をやっていたので、英語はあくまでも5教科の内の一つという位置づけで、各教科をバランスよく勉強するのが大切だと塾でも言っていました。それと比較すると私立大学の入試では英語のウェイトがとにかく大きいですね!

(英語学習の秘訣はありますか?)

秘訣というほどの事は無いのですが、元々英語が好きでしたし、語学としての英語の能力を高めたいという方向で勉強をしていました。特に音読をやったことで実力が付いたと感じていて、語学だから音読をやるのは当然だという感覚で続けていたのはよかったと思います。

(次回に続きます)

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ICU編入合格者 湘南太郎さんインタビュー1

今回は他大学に塾の講師のアルバイトをしながら、当サイトのオンレクでICU入試対策をして、
ICUに転編入で合格した湘南太郎さんにお話を聞きました。

(他大学に在学中に英語の塾講師をされていたということですが、いきさつを教えて下さい)

はい、現役ではH大学の経済学部に合格したのですが、元々国立の一橋大学を目指していたので、
前大学入学後は仮面浪人で1年間受験勉強を続けていました。

1年生の冬に受けた入試では残念ながら結果が出ませんでした。

さらにもう1年勉強するのは体力面や精神面でちょっとガソリン切れだなと感じまして、一旦受験勉強はやめて、2年生の時に元々やりたいと思っていた英語の塾講師のアルバイトを始めました。

(どのような塾なのですか?)

採用された塾は神奈川の地域密着型の所で、1クラス20-30人で、1学年3クラスほどある中規模の進学塾でした。

週に2日、定期テストの時期は週に3日間バイトに入っていました。
夏期、冬期、春期の季節講習もありました。

(採用試験などはありましたか?)

バイトの採用に際しては高校入試レベルの問題のテストと、模擬授業、それに適性試験が課されました。

塾の教室は3つのレベルに分けられていたのですが、標準クラスと下のクラスを担当しました。
上級の進学クラスは正社員が担当します。

(担当したクラスの生徒さん達は?)

地域密着型の進学塾なので、公立高校に進学を希望する公立中学の生徒さんがほとんどですね。

ちなみに高校受験を控えた中3のクラスも担当したので責任重大だと感じていました笑

(授業時間と内容は?)

授業時間は45分です。中学生対象なので集中力が切れないよう短めの授業時間が設定されています。

内容は英文法がメインで、25分ほど使って授業をやって、残りの時間で小テストや宿題のチェックをします。

1日2コマの授業をやりました。

(出勤と退勤時間は?)

午後6時に出勤して10時半頃に退勤していました。

勤務時間には授業準備の時間も含まれています。

基本的に週に2日出ていましたが、冬期講習の時期などは毎日のように授業を担当していました。

授業で用いる講師用のテキストとマーカー(湘南太郎さんご提供)

(塾講師をやってみてよかったことは?)

生徒さんがやる気をだして成績を上げてくれるのは教えていてやりがいを感じました。

印象的だったのは、3段階中でいうと1番下のクラスの子がいたのですが、
その子はモチベーションを上げて、上のクラスいまでいって神奈川の進学校に進学してくれました。

そういう報告をもらうと本当にうれしいですね。

(大変だと思ったところは?)

ほとんどの生徒さんは授業を聞いてくれるのですが、下のクラスだと勉強が苦手だったり、宿題をやってこない人もいました。

親に言われて塾には来ているが、本人はさほどやる気がないというパターンもありました。

そのような意味では、英語の授業をするだけじゃなくて、いかに勉強に前向きになってもらえるかというのは大変だったと思います。

(今の中学生を見て、自分の時代と違うなと感じる所はありましたか?)

あまり違いは感じませんでした笑

むしろ僕は大学生で生徒さんに年齢が近かったので、生徒さん達の感覚に近いと感じるところもあり
その点は他の先生とは違った視点から教えられたかなと思っています。

(塾で英語の授業をしている内に、そのようなキャリアもありだなと思ったのですね?)

はい、それまでは経済の勉強をしようと考えていたのですが、
英語を教えるのは楽しいし、仕事も続けられたので自分なりに適正があるなと感じました。

H大の経済学部では英語教授法など専攻できませんし、
将来のキャリアの選択肢を増やす意味でもICUに編入したいと考えるようになりました。

(その後オンレクでICUの編入試験対策の勉強をされた訳ですが、大学の授業と塾のバイトとICU入試対策の掛け持ちはかなり大変だったのでは?)

とにかく時間がなかったですね。

特に年末は受験勉強で大事な時期なのですが、それは自分も生徒さんも同じで、
冬期講習のあった12月は月末まで毎日のように仕事をしていました。

仮面浪人の経験もあったので、時間効率を考えて勉強するようにしました。

(前の大学では授業は普通に取っていていたのですか?)

2年の前期は普通に授業を取っていました。

前期の段階で3年に進級できるようにしていました。

後期からはICU編入試験対策の時間を確保するため、週2日大学に行けばよいという構成で授業を選択しました。

(次回、編入試験対策法に続きます)

ICU Cherry Blossom奨学金,ICU奨学金,ICU入試対策ブログ 国際基督教大学入試最新情報,一般選抜

本日ICU国際基督教大学の入試と奨学金関連のWebサイトが更新され、2024年度から新規に募集が開始されるICU Cherry Blossom奨学金の概要が公表されています。

2023年6月10日:6月9日に募集要項が公表されたので内容を更新しました。

ICU公式サイトで公表されたPDFより

第1次募集は2023年6 月19日(月)に申請受付が開始されます。今年度からはじまるという事もあって、公表から募集開始までが差し迫っているため、奨学金の対象者となっている人はICU入試対策として今すぐチェックした応募の準備をした方がよいです。以下に今回公表された事を中心に速報をお伝えいたします。

<奨学金の概要>

・採用されると入学金が無料になり、4年間の授業料・施設費の2/3が減免される
・1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)以外の学生で、家庭の収入が一定以下の方が対象。
・入試を受ける前に採用が内定する事前採用型。

<募集・選考スケジュール>

第 1 次募集第 2 次募集
 申請開始2023年6 月19 日(月)2023年11月1日(水)
オンライン申請フォームへの入力締切2023 年7月3日(月)23:59 まで2023年11月15日(水)23:59 まで
必要書類の郵送締切 (レターパックによる郵送のみ受付可)2023年7月4 日(火)当日消印有効2023 年11月16 日(木)当日消印有効
採否発表2023年8月9日(水)
午前11時(予定)
2023年12月7日(木)
午前11時(予定)

<詳細>

対象者など:
・1都3県以外にある日本の高校の出身者
・2024年度入試の出願予定者
高卒生(浪人生)、編入生もOK
・1都3県以外に居住する、通信制高校出身者もOK
・高認(高卒認定試験)は対象外
・外国の高校は対象外

募集人数:
採用候補者数は20名

対象となる入試:
・2024年度の一般選抜(編入を含む)/総合型選抜/学校推薦型選抜
・帰国生向けの入試は対象外

収入要件:
・年収900万円未満(自営業などの事業所得の場合は414万円未満)

提出書類:
1.収入に関する証明書
2.高校の調査書

<その他>

・「居住地(現住所)」ではなく、出身高校の所在地が1都3県以外である人が対象。ただし通信制高校出身者の場合は居住地が1都3県以外であればよい。

・採用されると入学金は無料、授業料・施設費は2/3減免。つまり毎年の授業料・施設費が約66%OFFになる。ICUの試算では国立大学程度の負担で卒業できる。金額的にかなり大きい。

・他の奨学金と違って、入試を受ける前に採用が決まる事前採用型。採用が決まった後に入試を受けて、合格して入学したら奨学生となる。入試成績に関係なく採否が決まる。

・学校推薦型選抜(推薦入試)は校内選考を通過すれば合格率が高いため、この奨学金との相性がよさそう。

・他の奨学金は入試出願と同時に申し込むが、本奨学金は入試に先駆けて応募する必要がある。初年度は認知度が低そうななので、対象者にはチャンス。

・家庭の収入証明と高校の調査書だけで応募できる。志望動機や小論文などの執筆は不要。

・応募に際して、評定平均などの高校の成績の要件はない。ただし高校の成績は選考基準の一つにされている。

・学業成績および収入・所得金額等により選考が行われる。

<6月9日公表の募集要項で追加された情報>

・本奨学金の採用候補者となった場合でも、ICU出願時にPeace Bell 奨学金に申し込むことは可能。Peace Bell 奨学金に採用されると、本奨学金の採用候補者からは外れ、Peace Bell 奨学金スカラーになる。なお、Peace Bell 奨学金には採用されず、本奨学金の採用候補者として総合型選抜もしくは学校推薦型選抜に合格して入学手続きをした場合は、一般選抜でICU Peace Bell 奨学金に申し込むことはできない。

・入学後に2年目以降継続して受け取るには審査があり、入学後の成績、および家庭の所得が一定の要件を満たしている必要がある。

<まとめ>

以上が2024年度に新規募集が開始されるICU Cherry Blossom奨学金の概要です。

新規の奨学金ということもあり、初回は今日の概要の公表から応募受付開始までが3週間程度しかなく、しかも人口の多い1都3県の人は応募できないため、対象者にはチャンスかもしれません。特に、2024年度の総合型選抜/学校推薦型選抜の出願予定者は2023年6月19 日開始の第1次募集しか応募機会がないので、ICU入試対策として対象者となっているかすぐにチェックした方がよいです。

<募集要項>

ICU公式サイトのICU Cherry Blossom奨学金の募集要項は下記URLから閲覧できます。

https://www.icu.ac.jp/admissions/finance/

入学者選抜の出願前に応募可能な奨学⾦→ICU Cherry Blossom奨学金→募集要項

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ICU入試対策、Mさんインタビュー第3回

浪人時代の生活

(浪人中は予備校に通われたということですが、NPO校と予備校とでは雰囲気が違ったのではないですか?)

はい、予備校は入試対策に特化していて、他の日本の受験生はこういう勉強をしてきているのかとショックを受けましたね笑

そのような勉強はそれまでやっていなかったので、目新しさもあって、予備校には意外にすんなりと順応できました。

ただし、このような勉強をずっと続けるのは大変だなとも感じていました。1年間という期限があらかじめあったから頑張れた気がします。

(浪人中の勉強法に関して伺います。1日のスケジュールはどのような感じであったか教えて下さい。)

朝は6時ぐらいに起きて6時半から8時まで家で勉強
8時半に家を出て、30分ぐらいで予備校に到着
9時から予備校に行って授業
お昼休みを経て、午後の授業
その後夜まで勉強、という流れですね。

慣れてきたら予備校は午後から行って、家で昼まで勉強したりもしていました。

スマホの時間計測アプリで毎日の勉強時間を計って、予備校を含めて1日10時間は勉強するようにしていました。
最初は12時間勉強していたりもしていたのですが、それだけやると疲弊してしまって全体の質が落ちる感じがありました。最終的には10時間に落ち着きました。

(ICU以外で併願した大学と受験した教科は?)

ICU以外の大学では英国社で受験して社会は政治経済を選択しました。

政治経済の選択はICU入試の勉強にもなるのでよかったと思います。

併願校は政治経済で受験できる大学で、法学部を受験しました。

中央大学法学部などです。

中央大学法学部にも合格 Mさんご提供(以下同じ)

ICU入試の科目別対策

(ICU対策に関して伺います。人文・社会科学の対策は?)

オンレクで過去問をたくさん解きました。

人文社会は過去問を解きまくるのが一番よくて、過去問以外に特段対策をする必要はないと僕は思います。

(予備校では現代文の授業もあったと思いますが、現国は人文・社会科学対策に役立ちますか?)

予備校の現代文は文の構造や精読の方法を教わる感じで、いわば言語的なアプローチだと思いました。

ICUの問題はどちらかというと大量の文章をテーマや問題意識をもちながら読んでいく学術的なスタイルなので、現国とはちょっと方向性が違うかなと思いますね。

なので僕の場合は現国は直接は役立ちませんでした(笑)
このあたりは人それぞれだと思います。

(読書をするよいという意見もありますが?)

読書に関しては、図書館を梯子するぐらい本好きで、沢山読んではいました。ただ、浪人が始まってからは忙しくて全然読めていなかったという感じです。

とにかく人文社会は過去問を解きまくりました!ICUの過去問は解くだけでも面白いのでオススメですね。

(総合教養ATLAS対策はいかがでしょうか?)

こちらもオンレクで過去問を解いて勉強しました。
基本的には読解問題が中心なので人文・社会科学対策が役立つと思います。

Part IVの理系の問題に関しては、高認で勉強した範囲で対応できる問題が多く、特に生物の問題などは取れる問題が多かったです。
数学系はわからない問題は素直に飛ばして、文章で解ける問題を中心に解きました。

最近の問題はPart IVでも文章読解がほとんどなので読解力をつけることが一番ですね。

(ATLASの放送のメモはどうされていましたか?)

放送のメモは可能な限り全部取るようにしていました。

メモの取り方は過去問を解きながらいろいろ試してみたのですが、考えならがら内容を絞って書くと言うよりは、可能な限り放送内容を全部書いてしまった方がうまく行くことが多かったので、実際の試験でもなるべく全部メモを取るという感じでいきました。

メモの取り方は人それぞれだと思うので、オンレクの過去問をやりながら自分なりのやり方を考えるとよいと思いました。

ちなみにですが英語リスニングはメモを取りながら答えるのはきついのでほとんどメモはしませんでした。

ICU入試英語リスニング対策

(英語リスニングについて)

僕は海外経験がないので、英語リスニングはあまり得意ではなくて、毎日1時間半-2時間は取り組んでいました。過去問を使ったのは他の教科と同じですが、TOEFLの参考書にも取り組みました。オーバーラッピングをして声に出して勉強するのが効果的だったと思います。

(TOEFL教科書はどういったものですか?)

Z会の『TOEFL iBTR TEST リスニングのエッセンス』という本です。

オンレクでリスニングの過去問をだいぶ進めた後に買って取り組みました。
内容は難しめです。Z会だから解説もしっかりとしていました。

TOEFLは学術的な問題が多くてICUの英語リスニングに内容が近いのでよいと思います!

『TOEFL iBTR TEST リスニングのエッセンス』Z会

(オーバーラッピングとは?)

オーバーラッピングは放送音声と一緒にスクリプトを見ながら英文を声に出して読むトレーニングですね。
リスニングは音読とセットでやっていたので、声を出すために家で勉強していました。

(ICUの英語リスニングでは特に後半の講義パートが難しいとされていますが対策は?)

ICUのリスニングの講義のパートはリーディングの内容に近いので、ここに関してはリーディングの対策も役立ちます。

講義パートは難しいですが、案外全体像を掴めれば回答できる問題も多いので、前半の会話パートほど一語一語聞き取れなくても正答できる場合も多いと思います!

リスニングは最後まで不安だったのですが、シンプルに音読を続けてやっていたのはよかったです。

ICU入試英語リーディング対策

(英語リーディング対策は?)

予備校の英語の授業とICUの過去問を活用して勉強しました。

ICUの英語は細かな文法などはあまり出題されず、広い意味で読解力が問われていて、
わからない専門用語が出てきても前後の文脈から類推したり、
全体の内容を一読しておおよその論旨をつかむような能力が問われていると思います。

Part IIでは一部で文法問題が出ていますが、併願校で出される文法問題の方が遙かに難しいです。

ICUの英語に取り組む際には、細かな文法事項を覚えるというよりは、構文の勉強が役立つと思います。

文章の構造を捉えるための英文法は役立ちますね。

(リーディングの時間配分はどのようにしましたか?)

空所補充であるPart IIを10分ちょっとで終わらせて、後は読解のPart IのText 1,2,3を順番に解きました。

空所補充は慌ててやるとミスが多いので、確実に最初に時間を使って解くようにしていました。

Part Iの読解は細かく時間を決めてやるよりは、とにくかく読んで解く事だけ考えました。

(オンレクでも成績がよくて、今年の入学式では入学生を代表して学生宣誓も担当されました。何か秘訣があるでしょうか?)

そうですね、ICUの入試問題は最初に解いた時から相性の良さは感じていました笑
ICUの過去問は解いていて面白かったので、継続してたくさんの問題を解いた事が大きかったのではないかと思います!

(ありがとうございました。)

Mさんが浪人中に取り組んだテキストや資料

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ICU国際基督教大学の公式サイトが更新され、ICU見学会の"Campus Visit Days"の5月分の申し込みが可能です。

ただし14時の回はすでに満席となっており、15:30の回に空きがあります。ICU入試対策としてICUのキャンパスを訪れて置きたい受験生にとっては貴重な見学の機会です。

Campus Visit Daysはコロナ禍で大学見学の機会が限られる中で、ICU進学希望者にICU見学の機会を設けたもので、どうやら今後も定期開催されです。ただし毎月行われている訳ではなく、また定員が少ないので、日程がある場合は早めに申し込んだ方がよいです。

今回の見学会も夏休み前では最後の機会になります。特にICU入試の総合型選抜や指定校推薦を受ける方はICUのキャンパス見学を早めに済ませた方がよいでしょう。オープンキャンパスと違って小規模でモデル授業等はありませんが、その分少人数で気軽に参加できそうだというメリットもありますね。

ICU Campus Visit Days

https://www.icu.ac.jp/admissions/undergraduate/event/#visit

2023/05/10追記、15:30-の回も満席になりました

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前回に引き続き、4月末にICU入試公式サイトで追加発表された2025年度以降のICU入試制度に関する続報です。2025年度入試からは試験時間と配点も変更されます。ICU入試受験生はICU入試対策として内容変更を抑えておきましょう。

試験時間と配点が変更される

ICU公式サイト資料「2025年度以降の入学者選抜の変更点について」より

この変更点では、全教科で試験時間が短くなり、また英語の配点が10点下がっています。以下の表はそれらの変更点をまとめたものです。

表で示したように、2025年度以降は各科目が試験時間70分、配点80点で実施されます。すでに公表されているように、2025年度以降は人文社会科学と自然科学を別方式で受けて併願できるようになります。人文社会科学と自然科学を別の時間帯で実施するためには、1日4科目の試験を実施する必要があり、そのために各教科の試験時間を短縮して1科目分の試験時間を確保した形です。実際に2014年度までICU入試は4科目型で1日4教科実施されていたので、試験時間が元に戻ったという感じがします。2014年度までの人文科学、社会科学、自然科学は40問70分で行われていたので、この形に戻ると考えられます。よって2025以降の英語以外の科目は40問70分で実施されると予想します。つまり英語以外の科目は試験時間が10分短縮されますが、問題構成は40問のまま大きく変わらないと思います。

英語は変更の影響が大きい

今回の変更で影響が大きいのは英語です。英語は90分(リスニング約30分を含む)、配点90点で行われていましたが今回の変更で英語の試験時間は70分(リスニング約25分を含む)、配点80点になります。実際の試験でこの通りに変更されるのであれば、英語の試験時間は20分短縮されることになります。点数も90点から80点に減ることから、出題形式に変更がありそうです。

今回の変更でリスニングが約25分であることが示されていますので、この通りに実施されるのであれば、現在60分のリーディングの時間は45分に短縮されることになります。

仮にリーディングが45分であるとすると、60分で実施されている現在の問題構成では無理が出てくるため、恐らくリーディングPart Iの英文数が3つから2つに削減される等の変更があると思われます。実際に2017年度まではリーディングPart Iの英文数は2つだったので。

ICU入試対策としては、試験時間の短縮で速読の重要性が引き続き重要になりそうです。

配点が変更され、各教科均等になる

さらに、今回の変更で英語の配点が90点から80点に変更され、他の科目は80点で据え置かれているため、若干ではありますが、試験全体に占める英語のウェイトが低下しています。

併願の対応+各教科の時間配点均等化でICU入試を受けやすくする狙いか

今回の変更の狙いは時間割を変更することで、従来同じ時間に行われていた「人文・社会科学」と「自然科学」を別の時限に実施し、併願を可能にすることです。各試験時間を短縮して4時限目を確保した形ですね。特に国立型の勉強をしてきた学生や、文理を問わず勉強を進めてきた学生にとって、「人文・社会科学」と「自然科学」をそれぞれ別方式として併願できるのは大きなメリットになりますし、ICUにとっても併願者を増やすことで受験者数を確保するという利点がありそうです。

さらに、英語に関しては試験時間を20分短縮して、配点も減らしています。ICU入試の英語は相当難しいというイメージを持つ受験生も少なくない中で、英語の試験を短縮することで、英語だけでは決まらないというICU入試の方向性をアピールする狙いがありそうです。

現状でも英語は配点の36%であるため、他の英語重視の難関大と比較して英語のウェイトは高くはなかったものの、ICU入試の中で英語は配点の高い科目ではありました。

英語を他教科と全く同じ配点にして、さらに英語の問題数と試験時間を従来よりは減らすことで、すべての教科をフラットにし、特定の教科に依拠せず総合的に合否を判定するという、ICU入試の特性をより明確にする狙いがあるのかもしれません。

いずれにしても英語に関しては問題構成等の変更もありそうなので、ICU入試対策として2025年度以降の受験生は引き続き最新の情報を得ていくことが重要ですね。

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ICU国際基督教大学の入試関連の公式サイトが更新され、2025年度以降のATLASの試験形式の変更の詳細が公表されています。赤字の箇所が今回公表された部分です。2025年度以降の受験を予定している方はICU入試対策として抑えておきたいところです。

ICU公式サイト資料「2025年度以降の入学者選抜の変更点について」より

前回の更新では3つの分野から分かれて出題されていた資料が1つに統合される事が示されていました。

今回の更新では、試験進行の順番に関して述べられていて、以下のような順番で試験が進行する事が示されています。

①講義に関する 論述や 資料を読む
②論述 ・ 資料を踏まえた内容の講義を聴く
③論述・ 資料と講義内容に関連した設問を解く

現在は先に講義を聴いてから問題を解く形式ですが、2025年度からは先に論文や資料を読んでから講義を聴き、その後、問題冊子の問題を解く形式に変更されます。講義に先立って、論文や資料を読むための時間が設けられることになりそうです。また、試験時間は80分から70分に変更されます。

今回の公表内容や入試説明会での取材等も含めて、予想図を作成してみました。

大きな変更点は講義の前に論文や資料を読むためだけの時間が用意されることです。現行の制度では講義放送終了後に、論文と資料を読みながら設問を解く形ですが、変更後は論文と資料を読むためだけの時間が用意され、その時間をいわば予習時間として活用した上で講義を聴き、さらにその後に各設問に答えていく形になりそうです。

試験時間が短縮されるため、冒頭の時間を活用して論文や資料の内容を理解することが試験のポイントとなるでしょう。また、試験が煩雑になるため、回答時間に資料用冊子は回収されないと予想します。加えて、現行通り設問用の冊子にはシールで開けないようになっていて、講義終了後に指示に従って設問用の冊子を開く形になりそうです。

設問を見ながらピンポイントで資料の該当箇所を探すようなテクニックを問うのではなく、論文・資料、講義を統合的に理解できているかを問いたいという狙いがこの変更にはあるのではないかと思われます。

資料を読み、講義を聴いて問題に答えるというのは現行と変わっていません。今後のICU入試ATLAS対策としては、試験のコンセプトは変わっていないので、ICUの過去問を解いて試験問題の内容になれていくことが引き続き重要になりそうです。

また、今回の発表では配点と試験時間の変更もアナウンスされているので、その点について次回のエントリーでご紹介します。

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ICU入試対策、Mさんインタビュー第2回

NPO校、シュタイナー教育

(Mさんが在学されていた学校はNPO校で、シュタイナー教育校であるとういことですが、シュタイナー教育に関して教えて下さい)

はい、シュタイナー教育はルドルフ・シュタイナーによって提唱されたもので、ドイツ発祥のものです。

シュタイナー教育の理念は哲学的で多岐にわたっているので説明するのが難しいのですが、机上の学びだけではなく、実習を重視しているのは特徴の一つだと思います。

例えば僕の通っていた学校では九州の有機農家で3週間の農業実習をしたり、長野県の牧場で測量実習を行って牧草地の地図を完成させるというものがありました。

また、僕の代ではコロナの影響で実施されなかったのですが、福祉施設で3週間働かせてもらう福祉実習も毎年行われていました。

(牧場での測量実習の様子 Mさんご提供 以下同じ)

座学にしても自主的に学ぶ事が重視されていて、シュタイナー教育では基本的に教科書を使いません。

学生がノートを作ることで各教科を勉強していきます。

(シュタイナー学校は日本に何校あるのですか?)

日本にはシュタイナー学校は7校あって、その内、関東には3校あって、神奈川に2校、東京に1校あります。

それぞれ違う運営母体で、僕が通っていたのは東京の学校です。

(教科書を使わないと言うことですが、普通の学校で教える英語とか国語とか世界史などの教科はあるのですか?)

高校で習うような科目は一通り授業があります。

ただし受験用の勉強という形では授業をしていないので「これは入試に出るから覚えないとダメだよ」という事は一切ないです。

(学校では入試対策はやらないという事ですか?)

基本的には入試対策用の授業ではないですね。

むしろ他の高校では受験に集中している高3でもいろいろと行事が普通にあります。

高3では卒業論文が必須で、1年かけて卒業研究したり、演劇が重視されているので、全員参加で劇をやるという行事が高3でもあります(笑)。

こんな様子なので、特に大学受験を控えている学生は大いに葛藤があります(笑)。

高卒認定試験

(NPO校ということは高校の卒業資格はどうなるのですか?)

在籍していた学校は文科省の定める学校ではなく、NPO校の扱いだったのでそこを卒業するだけでは高校の卒業資格はもらえません。

大学を受験するには高卒認定試験を受ける必要があります。

(高卒認定試験はどのタイミングで受験をするのですか?)

高2の時に受験します。学校としても高卒認定はみんな取れるよう、関連する内容は授業内でもやってくれます。

僕も高2で受験して合格しました。

高認の最低点は、公式なものはないと思いますが、40-50と聞いています。高認ではテキストとプラスで過去問を用いた対策がとても重要だと思います!

ちなみに高認では各教科A,B,Cの3段階の評価が出されます。

80点以上を取るとAがもらえるという形です。

ICU入試を高卒認定で受験する場合は、高卒認定試験の「合格成績証明書」というのを提出しますが、これには高卒認定試験を受けた際の各教科の評価が書かれています。

全教科A評価で高卒認定試験に合格できるように勉強して、1教科を除いてA評価が取れました。

NPO校出身ですから、高校の調査書や成績を提出する訳ではないので、高卒認定試験の合格成績証明書の見栄えを少しでもよいものとしたいと考えていました。

(NPO校だから高校の調査書も無いわけですね。そうするとICU入試に出願する際に、ICUの方にはMさんがNPO校出身だという事は分からないのですね?)

はい、NPO校からICUに提出する資料はないので、高卒認定で受けているということしか分からないです。

文科省の高卒認定試験の合格成績証明書。ほぼ全科目A評点で合格。英国数世界史が必修で、地歴公民理科の各分野で選択要件がある

(NPO校の同じクラスの高3の方は、それぞれどのような進路を選択されているのですか?)

出身校の卒業生の進路に関しては、クラスによってバラツキがあります。僕のクラスは十数人いて、AOなどで大学に進学する人が数人、専門学校が数人、残りが卒業してから浪人して一般選抜で大学に進学するという感じだったと思います。

過去にはドイツの教育に触発されて卒業後にドイツに行く学生や、劇に参加した経験から演劇関係の進路を選ぶ学生もいたそうで、進路は人それぞれという感じですね。

(指定校推薦はないですよね?)

はい、指定校推薦はないです!

(高卒認定でも総合型選抜は受けられるのですね?)

はい、AOは自己推薦であって学校推薦ではないので、高認でもAO入試を受けられる大学もあります。

シュタイナー教育では他の学生がやっていないような活動や研究をしているので、AOとの相性は悪くなくて、総合型選抜で大学に進学する人は増えてきていますね。ただしAOが増えてきたのはここ5-6年ぐらいの事です。母校の進学支援体制には改善の余地がありますし、AOに強いというほどではないです(笑)

(入試対策を高校でやらないというのは、一般選抜は大変なのでは?)

そうですね、時たま現役で一般選抜で進学する人もいるのですが、一般選抜を受ける学生は卒業後に浪人して予備校に通うというのが基本でした。

(次回浪人時代の勉強法に続きます)

(注1:ICUの総合型選抜は高校の評定平均値の要件があるため、高卒認定ではICUの総合型選抜を受験することはできない)