ICU総合型選抜(AO入試)

(それではオンレクのICU AO入試添削サービスをご利用いただいた、エッセイと自己活動歴と自己分析に関して伺って参ります。まずエッセは、初稿では活動内容はとても充実しているが、少しまとまりを欠くといいますか、整理して書いた方がよいという印象がありました)

そうですね、ボルネオでの経験があまりにも大きかったので、ICUのAO入試用エッセイを書く段階では、どこに焦点を置くべきかが自分でも定まっていなかったところがありました。
また、初稿の段階ではまだ国際ユース会議には参加していない段階で、国際会議が終わった後に書き足したい内容もありまして、まとまりのない内容になってしまいました。

(その後オンレクで添削を受けてみての印象はいかがでしょう?)

添削していただいて、自分の思いばかりが先行していた部分があったことに気がつきました。
自分としては貴重だと思う体験をしていても、文章で内容が伝わらなければ意味がないわけです。
オンレクでのアドバイス通り、一端時系列順に書きたいことを箇条書きにして整理していきました。どれを使って、使わないか、最終的には細かな内容を削って、伝えたい部分を厚くしていきました。

自分の書いた文章が読み手に伝わるものであるか確認する上でも、またどの部分を強調して、どの部分をカットするかなどは、添削を受けた方がよく、入試で提出する文章は書き慣れた人に見てもらった方がいいと思います。

(エッセイと同時に提出する「自己活動歴と自己分析」には生徒会と部活動のことをお書きになりましたね。)

そうですね、個人的にはこちらの方が書きやすかったです。
大体のことは普通に書いていって、家族にも見てもらいました。
自分らしい文章になっているか、これを読んで自分のことが想像できるか、自分自身の人物像と違っていないかということを特に確認してもらいました。

エッセイはまだユース会議が終わっておらず、まだ思いがまとまっていないまま、新しいことを書き足すという作業でしたが、活動履歴の方は基本的に過去の内容を書くものでしたので、比較的簡単でした。
(なるほど、ICUのAO入試のエッセイを書く際に気をつけていたこと、気がついたことなどはりますか?)

エッセイ内で書いた活動内容が過去のことではなく、進行形であった点が難しかったですね。自分の中で整理が付けていながら、これから活動していきたい内容を書くようなところがありました。書いている内にこれから勉強したいことなど、自分の考えをまとめるよい機会になったようにも思います。

また、エッセイで大きなことをしたということがアピールすることも大事ですが、結局は、エッセイと自己活動歴を見て、受験者がどういう人かということも見せていくことも大切であるように思いました。人物像を勝手に作り上げないようにするといいますか、知っている人が読んでも他人と思われるような文章のようにならないように注意することもポイントだと思います。

(次回に続きます)

ICU総合型選抜(AO入試)

(その後高3で参加された生物多様性国際ユース会議の様子を教えていただけますか?)

はい、高2で参加したよりアジアユース会議より規模が大きくて、アジアユース会議のメンバーに再会したりもしたが、日本人参加者のレベルも上がっていました。
環境団体に所属されている方が半分以上で、地元の湖や干潟など保全活動されている方などもいらっしゃいました。
また高校生はそれほどいなくて、大学生や社会人でNGOに所属している方、また、農業・開発・国際法などを専攻している大学院生の人もいました。

(そのような日本のメンバーが、海外の方とも一緒に会議にするわけですね?)

はい、特に海外のメンバーは各国から精鋭がきていました。
ほとんどの人が環境保護活動や研究活動のリーダーやエキスパートの方で、会議に出ているメンバーが対等の立場というよりは、各分野のリーダーから専門分野を学ぶような会議でした。

また今回はアジアユース会議とは違って、アジアだけでなく、欧米、北米、オセアニアの各国のユース代表も参加していました。

1週間共に寝泊まりしながらの活動で、一番のメインはステートメントをまとめというものです。

これはCOP10の閣僚会議に、ユース会議の提言として提出されるものです。

それぞれのセクションごとに分かれて会議を行い、オピニオンリストを参考に、具体的に文章にまとめる作業をし、最終的に全員集まって全体の提言を議論し、さらに有志のライティングチームが仕上げるといった作業をしました。

(各国の代表が参加していて、それぞれの立場があるので、提言をまとめるのは大変そうですね)

はい、実際には全然まとまらない議題も多く、夜中の3時まで会議をしていたということもありました。

基本的に会議は朝9時からよる9時まで行い、その後各国や分野の有志ごとに集まって、明日からどうやって議論を進めていこうかと反省会をしたりとか
自分たちの活動でお互いに協力できるところはないか、ということも話し合われていました。

(なるほど、世界から大変なメンバーが集まったわけですが、そのような中で、ご自身で貢献できたというところはありましたか?)

そうですね、各国の若手リーダーが集まっていたような状況で、その中で意見を出したりする事に関しては、高校生の私には限界がありました。会議に直接貢献できたというより、会議が終わった後に自分がどう貢献できるかというところが大事かなと思いました。

つまり会議を開催して、たくさんの専門家が高度な話をしていくとこいうこともそれはそれで大事ですが、その会議の成果を、研究家や環境保護の活動家だけではなくて、私のような一般市民のレベルで、何か小さなことでも、行動を始めることが大事だと思いました。

(次回に続きます)

ICU総合型選抜(AO入試)

(AO入試での受験を予定されておられましたが、ICU(国際基督教大学)の一般入試対策であるBUCHO.NETのオンレク(オンラインレクチャー)も高校2年生の頃から受講されておられましたね)

AOで出願しようとは思っていましたが、評定平均もぎりぎりあるかなというくらいだったので、一般入試と平行して狙うという方針でした。2年生から受講したのは、早めに問題を解いてみてどれくらい解けるか見てみたかったからですね。

(やはり最初はかなり難しかったですかね?)

始めて解いたときは打ちのめされましたね。しかし入試の内容がおもしろいとも思いました。普通の入試問題を解くよりも、人文科学にしろ、社会科学にしろ、問題文そのものが勉強になるといいますか、どんどんといてみたいと思った

(予備校などでICU対策はされましたか?)

いえ、結局予備校には1回もいっていないですね。

(なるほど、そうすると進学校でしっかり授業があったという形でしょうか?)

地元では中堅というくらいの私立の高校でした。
授業はしっかりあって、国公立コースで、基本的に9時間授業でした。
自習室が結構大きくて、ICU対策の受験勉強などはそこでしていました。

(なるほど。普段の勉強でも受験勉強は意識されていましたか?)

いえ、どちらかというと普段の授業に重点を置いていたといいますか、ひとまずは評定平均を上げることを意識していました。
特にAOを決意してから、上げられる可能性がある科目はしっかり成績を取るようにしていました。
提出時期を考えるとAOの評定平均は3年の1学期までの成績を上げていく必要があります。

また、英検の勉強をして、英検準一級を取りました。
英検はあまり頻繁に試験をしておらず、申し込みから2次試験までかなり期間がありますので、AO入試の提出時期を考えると早めに準備する必要があります。

(なるほど。3年では2年のアジアユースに続き、「世界ユース」とも言える「生物多様性国際ユース会議」のメンバーになっておられますが、この選考過程を教えていただけますか?)

これは日本全国が対象で、15歳-25歳の学生など30人が選ばれるというものでした。
提出するのは3つの英語のエッセイで、1つ400 wordsづつ書きます。
以下の3つの内容です。
・生物多様性に関する活動の自己PR
・国際ユース会議に参加するにあたっての抱負
・生物多様性に関する重要性

(会議のメンバーに選出されたのはいつ頃でしたか?)

ユース会議のメンバーに選出していただいたという通知をいただいたのが2010年3月中旬ですね。ちょうどICUでは春のオープンキャンパスがある時期で、実際にICUにいって、ここに進学したいと考えていた所でした。その後5月に会議のメンバーを対象としたマレーシアの視察旅行がありました。

(ユース会議の日本代表としての視察旅行ですね。その様子を教えていただけますか?)

まずはボルネオ島のアバイ村というところに行きました。
陸路でいけない所で、川をボートで上って行くという僻地です。
現地ではパーム椰子のプランテーションを視察しました。

最初の内は、テングザルがいるとか、象がいるとか盛り上がっていましたが、
次第に川が汚染されていたり、様々な環境汚染がある状況が見えてきました。

現地で特に感じたのは環境と開発のバランスをいかに取るかという葛藤でしょうか。

例えばアバイ村に住んでいる人が、環境には悪いが、街まで繋がっている道路を作ってほしいと訴えていました。もちろんそのためには森を切り開かねばなりませんが、それによって確かに利便性は向上します。「開発はいけないことだ」という先入観を持ったまま視察に参加していましたが、現地の人々の不便な生活を見るにつれ、どのようにバランスを取るかは非常に難しい問題だと認識していくようになりました。

また、パーム椰子のプランテーションを見学する機会もありました。とにかく広大で、見渡す限りすべて椰子の木が並んでいました。ジャングルであるのに、同じ木が不自然にまっすぐ映えており、その中に加工工場が建っているというところでした。プランテーション経営者の方に話を聞くことができたのですが、その経営者は、パーム椰子の植林は生物の多様性の維持という意味ではよくないということを自ら認識した上で、現地には他に産業がなかったりという状況も訴えていました。

プランテーションに関わる人々が環境を一方的に汚しているというイメージとは違って、そこで働く労働者や経営者も葛藤を抱えていたのです。

その一方でトラックに追いやられている象がいたり、森からオランウータンがいなくなったりという現実もあります。
解決策を見つけなければならないが、どこでバランスを取って分からないままボルネオから帰ってきたという印象です。

しかし植樹体験に参加する機会がありまして、1本の木を植えたことはとても自分の中では印象的であったというか、環境や生物の多様性が失われていくことに、何か自分でもできることがあるのではないか、環境や生物多様性のあり方を自分なりに今後も勉強していきたいと感じた瞬間もありました。

(次回に続きます)

ICU総合型選抜(AO入試)

(今回は、2011年度AO入試でICUに合格されたrobinさんにお話を伺って参ります。
robinさんは愛知県ご出身で、高2で「生物多様性アジアユース会議」、高3に「生物多様性国際ユース会議」に参加され、2011年度よりICUに進学。高2の冬からBUCHO.NETのオンラインレクチャー(オンレク)を受講され、高3ではオンレクでICU AO入試エッセイ添削を受講されました。)

<ICU国際基督教大学への進学を決意するまでのいきさつと、その時期を教えていただけますか?>

ICUに進学したいなと思ったのは、高校2年生の夏頃です。
高校2年生になるまえにオーストラリアに留学していまして、
その経験から英語などの学習環境や、学問の方向性など志望校を決めていく課程で、
ICUを知り、パンフレットを取り寄せて読んでみたり、いろいろ調べてみたりする内に、ICUに進学したいと思うようになりました。

(オンレクでご提出いただいたICU AO入試対策のエッセイによると、robinさんは生物多様性アジアユース会議に高2で、また、生物多様性国際ユース会議に高3で出席されていますね。この内まず高2で参加されたアジアユース会議に関して伺いたいと思います。これは愛知県で開催された、アジアの代表を集めた生物多様性に関するユース会議ですね?)。

そうですね。全体で20人の参加枠の内、地元の愛知県から10人の参加枠があったのですが、その1人に選んでいただいたという形です。

(どのようなきっかけで応募されたのですか?)

まず愛知県から、県内の高校や大学に会議に関する告知などがあったようで、私の高校の場合、応募希望者に先生から応募書類が渡されました。

(選考はどのようなものでしたか?)

参加資格は年齢制限15歳?25歳で、提出書類は環境に関する日本語のエッセイ、TOEFLや英検等の英語成績書類、それに海外経験の有無などですね。
英語の書類は当時は英検2級でしたので、そちらを提出しました。
エッセイの内容は、環境に関して自分が心がけていることがあるか、やっていることはあるか? などという内容でした。これには率直に自分の思いを書きました。

小さい頃から河川敷にいったり山にいったり、自然に親しむことが多くありました。
また図書館にいっても、誰に言われるでもなく環境の本を手に取って読んでいたり、昔から環境問題には関心を持っていました。

また後は、自分が心がけている事おとしては、お風呂の水を使って選択をするとか、米のとぎ汁畑にとか、レジ袋は使わないでエコバックを使うなど、という身近な内容を書きましたね。

(なるほど、環境保護活動をされていたなどという内容ではなく、身近な内容を率直にお書きになったという感じですね。)

そうですね、会議には環境団体に所属して様々な研究や活動をされている方もいらっしゃったのですが、自分の場合、素直に自分の思いを書いたというものでした。

(実際にアジアユース会議に出てみて、どのような方が出席されていましたか?)

アジアユースに出たときは、愛知県枠で選ばれた方は、自分と同じくらいの高校生とか、それから大学生が中心でした。
一方の全国から集められている方は、環境団体に所属している方が多かったです。
環境団体に所属されている方は、実際に環境に関する活動をしていたり、リーサーチをしていたりと、かなりのギャップを感じました。

(会議の様子を教えていただけますか?)

はい、アジア諸国からの参加者が半分、日本の参加者が半分で、5日間に渡って様々な会議やディスカッションを行い、最終的にアジアユース声明(ステートメント)をまとめていくというものでした。合宿のような形でしたが、宿泊施設の関係上、地元の愛知県組だけはこれから盛り上がるという所で毎日帰宅していました(笑)。

(実際に会議に参加されてみていかがでしたか?)

そのときは留学から帰ってきて半年くらいで、自分の英語を試してみないかと先生にも誘われたというのがきっかけで、会議に出るならこれが一番よいかもしれないという、正直ゆるい気持ちで参加しました。

しかしその後実際に会議に参加してみて、諸団体で活動されている方や、実際に問題を抱えている国の方から直接話を聞き、問題意識の高さとレベルの違いを身をもって感じました。

自分としては会議に参加するだけで終わってはいけない、自分も何かしなければならないという気持ちになりました。

個人的には本当に有意義な会議で、環境問題がものすごく身近になったといいますか、参加したことで自分の考えが一新されました。

またこれをきっかけにICUに進学したいという気持ちが強くなったと思います。

(次回に続きます)

一般選抜,ICU入試統計倍率偏差値,志願者数・受験者数

2011年度ICU入試分析

2011年度ICU入試は下記のような結果となった。志願者数は一般入試で微減、センター入試で微増、その他は横ばいと言える。

志願者数は、一般入試では微減となり、倍率もやや低下した。その他の入試において合格者数はほぼ例年通りの同じ水準であった。

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BUCHO.NETの調査による、ICU入試の科目別志願者数、合格者数は下記の通り。例年一般入試の社会科学、自然科学に大きな倍率差が見られる傾向があったが、今年度は両考査受講者の倍率はほぼ同じ水準となった(近年明記されている中央値補正による得点調整が影響している可能性がある)。

また、2011年度入試では転入本科生の合格も多く、2010年度のほぼ倍の合格者が出ている。社会科学・自然科学・転入本科それぞれの倍率がほぼ均衡していたのが2011年度ICU入試の特徴と言える。

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(試験科目別の志願者数、合格者数はいずれもBUCHO.NET調べ ICU公式の統計・数値ではありません)。

法政GIS

<1. ハンドルネーム>

BUCHO

<2. プロフィール(出身高校、予備校、趣味、部活、特技など)>

都立Tタマ高校出身

ICU(国際基督教大学)卒

BUCHOのICU受験対策・BUCHOの早稲田国際教養学部受験対策・BUCHOのSFC受験対策など、大学受験のWebビジネスを展開。ときどきこっそりと法政のお膝元の市ヶ谷で翻訳の仕事も

ICU在学中は新聞サークル(The Weekly GIANTS)、Debating Societyに所属 趣味はビリヤード、ギター、マジック他宴会芸、自転車など

<3.-1. 入試形式>

2011年度一般入試

<3-3.予想得点>

国語 6割弱

英語 7.5割

<4.併願校>

N/A

<5. GISに受験までのいきさつ(どうやってSILSを知ったか? なぜSILSを選んだか ? など)>

知人のビジネスのサポートのために市ヶ谷で翻訳の仕事をしていたため、法政大学には親しみがあった。
GISは英語教育と少人制が徹底されており、ロケーションのよい大学という意味でも魅力を感じた。
ICU受験対策の観点からGISは非常に魅力的な代替案、併願校となりうるものと注目していた。

<6.GISに期待するところ>

(入学するとしたら)英語を徹底的にブラッシュアップしたい。

少人数制が魅力で、一学年40人程度というのはとてもうらやましい。

またロケーションが極めてよく、市ヶ谷(飯田橋)なら社会人でも通いやすそう。

<7.受験対策>

J- 国語

*法政GISの国語は以下の1.国語常識2.現代文3.古文での出題が定着している。

<J1.国語-国語常識問題(以下出題傾向および、どのような対策をしたかお書きください)>

国語常識は漢字、ことわざ・慣用句、文学史の3つ。

このうちICUのリベラルアーツ学習適性対策でことわざ・慣用句等はやっていたのでこちらは親しみがあった。

漢字は4問中2問正解、文学史は知っている問題が出なかった。

<J2.国語-現代文>

大問2つの出題。

2問とも比較的解きやすかった。1問目(大問2)には記述問題があり、そちらにやや時間を取られた。

2問目(大問4)は書きぶりがよくない文章というか、最後まで何がいいたいのか分からない文章だった。

<J3. 古文>

例によって全く勉強しないで試験に臨んだ。ひょっとして日本人だからフィーリングで古語が閃いて、1問くらい分かりそうなものだが、1問も分からなかったので、ウーウーいいながらすべてウにマークした。
(それでも2問あっていたのは日本人のDNAがなせる技か)。

国語は現国がほぼ完答、常識問題は平均、古典は2問のみ正解であったので、トータルで6割弱程度ではなかったかと思われる。

統計上英語で7割程度とれれば国語は6割程度で合格できるはずなので、最後まで古文はやらないと決めていたが、2教科ではさすがに怖かった。

<e-1. 英語 (リーディング)>

法政GISは英国2教科で、300点満点中200点が英語。

完全に英語勝負である。

過去問をすべて解いて傾向を把握した上で望む。

傾向は以下の通り。

・過去問の難易度のバラ付きが激しい。また、同一年度内でも難度のバラ付きがある。取捨選択が最重要。

・とにかく分量が多い。大問5問構成。

・難易度が高い年は合格最低点も低いので、全体を雑に解いて正答率を下げるよりは、特定箇所をじっくり解いて解ける問題を確実に解いた方がよい。

・内容一致の出題が少なく、問題を把握してから文章を読んだ方がよい。

・文法は時間をかけないで解く。全問正解はできない。英作文の経験を踏まえて感覚的に解く。

・リーディングで意味の分からない問題は素直に飛ばす。解ける問題をじっくり解く。

GISの英語S(*GISのみに課される英語の問題)のリーディングは現国に近く、さんざん長い文章を読んでも、ごく特定の箇所や語彙が問われたり、空所を埋めたりという問題が多いので、英文をじっくり読むより、得点に直結する解き方をした方が良い。とにかく問題の要求をスピーディに満たすことが重要で、全文をじっくり読みたいという欲望を抑え込むことが大切。内容一致があまり出ないので、英文をきっちり理解したところでそれほど得点アップに繋がらないという問題特性を理解した方が良い。

過去の傾向から合格ラインは5割-7割とばらつきが激しく、7割を仮の合格ラインと設定して取り組んだ。

今年度の試験では、前年度同様の5問構成、ただし前年登場した5択の問題が減り、大半が4択に戻っていた。

大問1の文法問題を飛ばし、大問2から入る。作戦通り問題文を先に読む。しかしいきなり下線が多数引かれ、かつ、下線部の関係性をそれぞれ問うような、かなり時間を取られる出題であることが分かったので、3分やって飛ばした。

大問3,4,5と典型的な法政「英語S」のリーディングの問題。内容一致もそこそこだされているが、やはり全体の意味を問うより、部分的理解を問う出題、本文とは直接関係のない語彙の問題など、問題文を先に読んで、問題が求めているものを正確に返していく問題が続く。英文自体は比較的読みやすい。自己採点では大問3-5は、大問5の複数内容一致(合っている選択肢をすべて選ぶ問題)以外はほぼ全答できていた。ここで稼げたのが非常に大きい。

続いて大問1の文法問題に戻るが、今年もかなり難しかった。英作文をしっかりやっていても解けない問題や、普段見慣れない語彙の問題も目立ち、これは最初にやらない方が個人的にはよいと思った。ここはあまり時間をかけずに半分程度のできばえ。

最後に大問2に戻る。残り10分弱。本文は代替資源等を考察する内容であった。しかし意図が分からない問題が数個あり、特に下線部の関連性を問う問題は最後まで分からなかった。この問題をいかに飛ばせたか、時間をかけずに他の問題に取り組めたかが合否を分けたように思う。

(*受験慣れしていると上で言うところの大問2のようなあまり時間をかけない方がよい問題が見えてくるようになる。このあたりは過去問のトレーニングをやって癖を見つけることが重要)

<e-2. 英語(文法)>

前述のように文法はやらないことが対策と考え、英作文等の添削から学ぶようにしていた。

個人的に文法は暗記に走るより、英作文等の添削を通じてナチュラルに英語の感覚を身につけた方がよいと感じている。

ただし上記はあくまでも長期間に渡る勉強の場合であり、受験期は短期間で結果を出す必要があるため、文法書を1冊はしっかりと仕上げておいた方がよい。

<f.その他受験に関するアドバイス(役立つ参考書、試験中に気をつけること、全般的な勉強法など)>

・GISの試験は富士見坂校舎(旧嘉悦学園女子中高校舎)で行われる。入試時には「富士見校舎=55年館と58年館」なので、富士見坂校舎と富士見校舎が少々ややこしい。

・文学部などと同じ日に行われるため、富士見坂校舎のGISのみ2教科であり、先に試験が終わる。このため他の試験に影響を及ぼさないよう、正門ではなく、富士見坂校舎の側の門から出る形となる。こちらの裏門すぐ近くに在日本朝鮮人総聯合会の本部があり、この建物の警備のため、警察官及び警察車両が随時配置されているようだ。裏門を出ると物々しい雰囲気。

・受験日は学食が開いていなかったが、58年館地階の学食のテーブルなどは使えたし、学内購買及びセブンイレブンで昼食を買うことはできたので、それほど心配はない(ただしセブンイレブン店内には試験時間中には入れない。おにぎりなど特定の品のみ買える)。

・購買に腕時計が売っていたが、「時間は各自責任を持って合わせて下さい」という内容が書いてあった。

<8. 最後に一言>

高校科目の枠内での「英語」「国語」のいわば英国2教科型入試としてはトップレベルの難度だろう。倍率12倍と聞いて驚いた。確かに英語は大学受験としては相当の難度だと思う。一方で、ICUのようなリスニング、空所補充がなく、SILSのようにリスニングやライティングがあるわけではなく、またSFCのように超長文が出されるわけでもない。どちらかというと伝統的「英語」科目の英語であり、法政大学独特の現国に近い英語が、難度を高くして出題された問題と言える。事前準備をしてそれに沿って試験を進めることが重要だと思った。

ICU 授業 白熱教室

NHK教育テレビの白熱教室JAPANシリーズで、ICU(国際基督教大学)の毛利勝彦教授の国際関係学特別研究IIIが放送されています。

HNKオンデマンドの画面です

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先日放送されたICU(国際基督教大学)の白熱教室の第二回の講義では「NGO 生き残り策を考える」と題して、代表的な国際NGOであるアムネスティ・インターナショナルのケースが取り上げられていました。

様々な要素(なぜかヨウ素と変換される 汗)を持った授業でしたが、団体のブランディングなどをテーマにしたHarvard Business Schoolのテキストを底本に学生がしっかり勉強してきている点などはさすがICUですね。社会経験がないはずの学生によるロールプレイで、机上の空論に終わりそうな雰囲気もありましたが、アムネスティ・インターナショナルの日本の代表の方が授業の最後に登場するなど、座学にはとどまらないICUの授業のおもしろさを感じました。

超有名な国際NGOですらブランドイメージ戦略を用い、生き残りをかけて活動しているという部分には見応えはありました。また、ICUの学生の多くがかなりの事前準備をして授業に臨んでおり、この手の授業は、座してみるというよりは、自分で事前の勉強をして、議論に積極的に参加してこそ意義があるのだなぁと再認識したり。

いずれにしても1000人のハーバード生を相手を相手に、その場の発言で臨機応変に授業を展開するサンデル教授もすごいのですが、やはりICUの少人数制の講義はいいですね。あの人数なら確かに参加型の「白熱教室」っぽい講義になりますなぁ。一方で、人数に関係なくアムネスティの代表の方が来て下さっているところなどもありがたいですね。今までにOB・OG、ファカルティが築いてきたブランドの上に成り立っている授業だなと思ったり(いずれにしてもこの講義の放送がICUのブランドイメージ構築に貢献することは間違いなさそうだったり)。

ICUの白熱講義の1,2回の講義の放送は終了しましたが、第4回の本放送と第3,4回の再放送が残っております。

NHKオンデマンドでも視聴可能です。

NHK教育テレビ「白熱教室JAPAN」でICUの授業を放送(ICU国際基督教大学Webサイト)

http://www.icu.ac.jp/info/hakunetsu/

(追記)

ICUの魅力がすばらしく伝わる番組であり、特に受講生のほとんどが臆せず積極的に発言しており、それを巧みにまとめていく教授も素晴らしい。ここまで活発に発言、議論できるのは1年次から積極的に授業参加が求められるICUならではだと思った。

一方で、このような「参加して意義のある授業」は、「番組としておもしろい授業か」というとそうではなくて、視聴者が傍観者として眺める番組の形式にはマッチしておらず、退屈だなと感じた部分は否定できない。サンデル教授のような政治哲学という抽象的概念ではなく、現実の国際NGOを取り上げる部分において、実地経験のない学生たちによる現実味のかける議論に映る場面も多々あった(もちろん国際NGOは題材にすぎず、理論構築のトレーニングの一環としては意義があり、そちらが本旨なのかもだが、見ている側にそれが伝わるかは疑問)。

「国際NGO」という題材を通して、議論の構築や提示を学んでいく授業だが、番組では前者の深い解説がなく、後者は授業に参加し、積極的に発言するなどしないと得られない内容かもしれない。少なくとも番組はどちらかにフォーカスをおいてきっちり解説した方がよいと思った。また「授業」そのものではなく「番組」に感じた問題点だが、参加して意義のある授業をなるべくそのまま流すというのは「授業参加者・関係者の思い出ビデオ」になってしまっている部分があったかも。

(すんません、かなり関心を持って視聴したOBながら、番組としておしいなぁと思える部分があったので、不躾ながら一応書いておきますです)

花見・桜

今年もICUのお花見の様子を取材してきました。

*なおICU(国際基督教大学)の各団体・サークルによる新入生歓迎を目的としたお花見は、
震災等の影響で、今年度は実施されませんでした。

2011sakura01

ICU正門付近です。

2011sakura02

ICU滑走路付近です。ICU正門から教会方面の眺めです。奥の教会が見えないほど桜が咲いています。

2011sakura03

ICU滑走路付近。まさに桜のアーチ。

2011sakura04

ICUのバスロータリー付近です。例年通り結構人手がありましたね。

2011sakura05

ICU教会付近の桜です。他大学と比較するとICUは家族連れで遊びにいらっしゃっている方が多いですね。

2011sakura06

今年も見事に咲きましたね。

2011sakura07

入学式が中止や延期になるなど、ICUに限らず都内の大学でも震災の影響が出ていますが、
ICUではいつもの牧歌的な風景が広がっていて、普段通りの姿を取り戻しつつある様子が伺えました。

一般選抜

BUCHOでございます。

1999年のサイト開設以降、皆様のご協力のおかげで、サイト掲載のICU(国際基督教大学)合格体験記数が300を突破いたしました。

たくさんの皆様にご執筆、ご閲覧いただき、誠にありがとうございます。

いずれも素晴らしい体験記で、何度も拝読させていただいておりますが、皆様の合格の喜び、入学への期待に満ちた文章を読むと、なんともやる気になってくるのでございます。

また、ICU入試の特殊性故に、どの合格体験記も個性的であるという点が非常に興味深いです。

ICU入試は本質的にはICUでの授業に対応できる能力を備えているか、さらに大学での学習の適性があるかという、「学習能力+適性試験」であるため、既存の大学受験の枠では捉えきれない部分があり、それぞれのバックグラウンドなどにあわせて、本当に多様なストーリーがあるのだなと、改めて関心いたしております。

今後ともBUCHOのICU受験対策/国際基督教大学入試情報をよろしくお願いいたしますm(_ _)m。

*引き続き皆様の合格体験記をお待ち申し上げております。

ICU合格者の皆様、ぜひ合格体験記をお寄せ下さいませ。
執筆者の皆様には図書カード(amazonギフト券)及び、ICU入学に確実に役立つ小冊子、「BUCHOのICU入学対策」を差し上げております。後続のICU受験生のため、ぜひご協力いただければ幸いです。

(ICU合格体験記は下記URLよりご投稿いただけます)

https://bucho.sakura.ne.jp/mail/exp01.html

一般選抜,地方受験・沖縄兄弟

(東京でのお二人の暮らしの様子を教えていただけますか?)

弟:ワンルームのアパートで2人で暮らしています。
ちなみに部屋の半分が兄のベットです(笑)。

兄:まさか兄弟でICU(国際基督教大学)に合格するとか思ってなくて、沖縄から東京に出てきたときに勢いでセミダブルベッドを買ってしまったのですよ(笑)。
ベットの横で弟が布団を敷いて寝ている感じですね。
(そうすると友達を呼んだりはあまりできませんね?)

兄:二人で暮らしてからはないですね。
呼んでもいいけど、お互いに結構気を使うタイプなので。

(ご飯とかはどうする?)

兄:最初の頃は2人でつくって食べたりしていたのですが、最近は各自で食べることも多いですね。今日は松屋で食ってきた的な。

(ご兄弟2人で同じ大学にいるというのはどういうもんでしょう?)

兄:やっぱり兄としてはうれしいですよ。学校内で友達に「弟もICUに入ったんだって」とか言われますね(笑)。

弟:2人で東京に出て同じ家賃なので、親の負担は多少軽くできているのかなと思っています。

(お兄様から授業のアドバイスなどはされましたか?)

兄:人類学がおもしろいとか、先に必修を埋めておいた方がよいとか、4年間ICUにいて実感したことは伝えました。

(弟さんとしてはお兄さんがICU(国際基督教大学)にいっていなければ、ICUには入っていなかったですかね?)

弟:そうですね、そもそもICUを知らなかったし、琉大にいっていたと思いますね。またICU受験対策自体やり方が分かりませんし、BUCHOさんのオンレクを紹介してもらっただけでも大きいですね。

(なるほど、最後にお兄様は今年就活をされたということですが、その様子を教えて下さい)。

去年から活動していて、今年の3月4月くらいに終わったところです。
沖縄にいつかは戻りたいと考えていて、地元沖縄の企業なども考えていました。
沖縄電力とか。
最終的には沖縄に支社のある、東京本社のIT系企業に就職することにしました。
しばらくは東京で働きたいし、将来的に沖縄に戻れるというチャンスもあるからです。
特に沖縄の場合、地元の企業に就職してしまうと、地元から出られなくなる傾向があるのです。
そういう意味でも今のところ納得しています。

ちなみに今沖縄ではIT系企業の誘致に積極的で、メジャーなIT系企業が沖縄にデータセンターを作ったりしています。
就活が一通り決まってから公務員を受けようかなどと悩みましたが、最後にはそこで勤めようと決意しました。そこに至るまでには少し時間がかかりました。
(今年の就活はかなり厳しいと聞きますが)

30社くらい回って内定が1社が出たというところです。
自分としては普通にやっていたつもりでしたが、前年の様子が分からないので、どれくらい厳しいかは実感できないですね。

(弟さんの方は将来何をなさりたいですか?)

教職を考えています。
まずは在学中に塾の講師をやってみて、自分の肌に合っているか見てみたいですね。
もし会わなかったら別の職業でしょうか。
別の道を考えられるのもICUのいいところですね。

(ありがとうございました。)

okinawakyodai